召喚されたリビングメイルは女騎士のものでした

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一年生

小さな一言が大きな力となりそうです!

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剣を購入した日の翌日。
授業が終わってからすぐに自室へと戻ると、剣を持ちだして寮の中庭へと向かう。

「それがオーレリア様の剣か」

「私の身長と同じくらいでしょうか?大きいですね」

「すごくカッコいいよ!」

「そうなの?わたしにはよく分からない」

そこには剣を一目見ようといつもの四人が待っていた。

「まあ鞘や柄の細工はカッコいいけど、俺が振るう訳じゃないからな。高い置物だよ」

置物とはなんですか!
私の姫騎士の剣プリンセシオンをバカにするのはマスターといえども許しませんよ!

……プリンセシオン?

はい!姫騎士の剣と書いてプリンセシオンです!
どうですか!昨日からずっと考えてましたからね!
素晴らしいネーミングでしょう!?

今日一日静かだなと思っていたら名前を考えていたのか。
……カッコいいと思うぞ。

なんだか感情が入っていないような気がしますが?

気のせいだ。

「そんなこと言ったらオーレリア様が悲しむではないか。私も剣を持ちたい気持ちは分かるからな。ところで、オーレリア様が剣を構えている姿を見てみたいのだが……」

ファーナの大ファンであるフレアが苦言を呈した後、少し恥ずかしそうにお願いしてきた。

さすがフレアさんです!
ええ!いくらでもお見せしますよ!

「……喜んで見せるそうだ」

「おお!この目で見れるとは……これは家族に羨ましがられるな!」

「フレアさんのはしゃぐ姿、とても可愛いですよ♪」

「なっ!?」

「あはは、いつも大人びてるから余計に際立っちゃうね」

「むむむ……まけないよ?」

「か、からかうんじゃない!」

マスター、準備完了です。
鞘を持っていてください。

フレアたちの和やかな会話を聞いているうちに、ファーナの準備ができたようだ。
剣とは違い、鞘は軽いので俺でも簡単に持てる。
鞘を俺に渡した理由は土で汚したくないのだろう。

かかってきなさい!

迫真のセリフとともに、剣を両手で持ったファーナが構える。

ノリノリだぁ……

「おおぉぉぉぉぉぉ!?これが伝記で読んだオーレリア様の構え!うぅ……感動のあまり涙が……」

そしてファンは号泣である。

むふふ……
はぁぁぁぁぁぁ!

気をよくしたファーナはサービスと言わんばかりに、上段から剣を振り下ろすと虚空を斬り裂く。

「なんと鋭い一撃!お見事です!」

気持ちいいですぅ!

自分の剣を振るい、ファンが褒め称えてくれるので大満足のファーナだ。

「はぁ……模擬戦でも使えたらいいのになぁ……」

はしゃぐ二人?を見ながら俺は呟いた。

「残念ですが、召喚獣が使用する武器は持ち込みできませんからね」

「カイが使えたらいいんだけどね?」

「あんな重いもの扱えないよ……持ち歩くのが限界だ」

「えっ?なんで使えないの?」

サリアの疑問が俺に向けられ、

「カイが合体すれば持てるでしょ?」

「「「……あっ」」」

続く言葉に全員が驚かされた。

言われてみれば単純なことだ。
サリアのように召喚獣と同化すれば、ルール上は召喚師として扱われる。
これは闘技場内に召喚師がいないと敗北となるルールがあるからだ。

なので俺がファーナの中に隠れているだけというスキルのリンクメイルであっても、闘技場内にいるのは俺という召喚師!
召喚師が武器を振るう分には何ら問題ない!

「サリア!偉いぞ!少しだけ光明が見えたぞ!」

これで武器の生成と維持にかかる魔力の消費が抑えられ、ファーナの召喚時間が伸びたわけだ!

「わたし、えらい?」

きょとんとしたサリアが聞いてくるので、

「めちゃくちゃ偉い!」

力一杯褒めてあげた。

「えへへ……カイにほめられちゃった……」

するとサリアは恥ずかしそうに俯き、すぐに顔を隠した。

「は、はずかしい……」

「かっ……」

「はぁぁぁぁぁぁ!?可愛いぃぃぃですぅぅぅ!」

俺が可愛いと言う前に、リーナがサリアに抱き着いている。
驚くべき早業だった。

「むぎゅ……くるしい……」

「もうサリアちゃんはなんでそんなに可愛いんですかぁ!?」

「素晴らしい連撃!目で追うのがやっとです!」

もっと褒めてくれていいんですよぉ!

「なんだか……二組とも楽しそうだね」

「そうだな……」

あぶれてしまった俺とルースだが、

「でも、これでクリス先輩に一矢報うことができそうじゃない?」

「めちゃくちゃ強敵なんだけど、本当にそう思う?」

「うん。だってカイ、いい笑顔してるから」

「……ありがとな」

なんとも可愛らしい笑顔でそう言われてしまった。

少しづつだけど日々の時間が俺を成長させてくれている。
いよいよ挑戦状を渡す時が来たようだ。

クリス先輩、お待たせしました……いざ再戦です!
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