91 / 179
一年生
どうやら杞憂でした
しおりを挟む
「南チームの応援券を三枚ください」
「ありがとうございます」
金貨を支払って受け取った応援券は、厚紙に南地区と判が押されたシンプルなものだ。
見事フレアたちが優勝チームとなれば、金券と交換してくれるらしい。
「投票を締め切りさせていただきます!購入された応援券はの内訳ですが、東西北チームがほぼ均等に分かれており、南チームは少し遅れを取りました!ただその分当選したときの見返りは大きなものになりますので、頑張って応援してください!」
そして、俺たち購入客の移動が終わり、机などの撤去作業も完了すると、
「お待たせいたしました!まずは第一回戦!東西チームが激突します!」
いよいよ試合が始まる。
フレアたち南チームはこの一回戦の後、北チームと対戦だ。
「試合開始!」
おおおおおお!
その言葉を聞いて盛り上がる観客席。
結界内には各チームの選手と審判のみとなり、選手たちはコート内に三人、外に一人といった配置だ。
「それぇ!」
試合開始直後、オーバースローで放たれたボールは凄まじい勢いで相手選手へと向かっていく。
「ふん!」
だが止めるだけでも大変そうなボールを、狙われた選手は難なく抱えこむようにしてキャッチする。
そしてお返しとばかりに、投げ返した。
「くっ!」
投球でバランスを崩していたところに、返ってきたボール。
身体に当たるかと思われたが、倒れこむようにしてかわすとボールは外の選手へと渡る。
すぐさま追撃が行われたが、
「甘い!」
「ありがと!」
「うん、いったんペースを整えよう」
別の選手がかばうようにして前へ出ると、しっかりとボールを受け止めた。
そして外へとボールを回していく。
外の選手は側面や背面へと移動をしてパスを受け取り、相手チームもそれに合わせて位置を変えていった。
「3!」
しかしパスも無限に回せるわけではない。
審判のカウンダウンが進んでいく。
攻撃側は五回以内に相手を狙ったシュートを放たないと、ボールの占有権が移ってしまう。
シュートを放ち、それが避けられた場合のみカウントは復活する。
一進一退の攻防が続いていき、一人、また一人とお互いの選手が被弾していく。
被弾した選手は試合に参加できない。
「頑張って!」
「後ろから狙われてるよ!」
あとは俺たちと同じく応援するのみだ。
「試合終了!西チームの勝利!」
試合時間は短いものだったが、ハラハラする展開でどっちが勝ってもおかしくはない勝負だった。
競技は違えど観戦するっていうのはやっぱり楽しいものだ!
「コートの整地を終えた後、二回戦の開始です!少しの間お待ちください!」
スタッフの人が荒れたコートをならしていくと、やがて綺麗な砂地へと戻っていった。
「皆さまお待たせいたしました!これより二回戦を開始いたします!」
待機していたフレアたちがコートへと移動を開始する。
「頑張れよ!」
「みんな頑張って!」
「お姉ちゃんたち!負けるな!」
周囲の声も大きいので俺たちの応援が届いたのかは分からないが、きっと届いていると思いたい。
「北チームの攻撃から開始いたします!」
コイントスの結果、相手ボールからとなってしまった。
単純に先制攻撃ができる分、先攻が有利だと思う。
まずは相手の攻撃を上手く受け止められるといいが……
フレアたちの配置は内にクリス先輩を先頭にフレアとリーナが後ろに並ぶ。
そして外にサリアという配置だ。
「さて、お手並み拝見だよ!あなたに受け止められる!?」
サイドスローから放たれたボールは、クリス先輩を狙ったものだ。
「軽いよ!お姉さん!」
サイドの位置から放たれた難しい軌道のボールを、クリス先輩は横にステップを踏んで簡単に受け止める。
「へぇ!やるじゃない!」
クリス先輩が正面から受け止めていたら肩にぶつかっていたかもしれないが、ボールの軌道を見て瞬時に最適なポジションへと動いた。
さすがの動体視力だな。
ええ、至近距離でも私の剣をしっかりと見れていましたからね。
造作もないことでしょう。
「サリアちゃん!いくよ!」
「ばっちこい」
「なにあの子!?速過ぎない!?」
クリス先輩のかけ声で、サリアが高速移動を開始する。
側面に移動したと思えば反対の側面へと移動し、コートの半分を縦横無尽に走り続けていく。
サリアの位置が確定してから安全なエリアに移動したいのだが、サリアはそれをさせない。
仕方なく中央で前と後ろの両方を警戒しているのだが、そうすれば避けられるスペースはかなり減ってしまう。
「そこだよ!」
クリス先輩が狙ったのは距離の近い選手たちの間、二人が重なり合わせている肩だ。
その狙いすまされて放たれたボールは圧倒的な速さで二人へと向かっていく。
あれ、めっちゃくちゃ痛いんだよなぁ……
顔面にぶつけられたこともありましたからね……
「くっ!避けるよ!」
「了解!」
だが、相手も並外れた反応を見せる。
二人はほとんどバランスを崩すことなくボールを後ろにそらした。
「ナイスパス」
「なっ!?」
だが、少しでもバランスを崩してしまえばすぐには動けない。
即座に回り込んだサリアがクリス先輩の剛速球を難なく受け止める。
ぽよん。
ふむ……胸部にあるハイグレードな装甲が優れているようで、しっかりと衝撃を吸収しているな。
まさしく柔よく剛を制す……
くだらないこと言ってないで、ちゃんと試合を観てくれませんか?
「せい」
「きゃっ!」
「アウト!」
サリアは正確に着地した相手の足を狙い、確実に仕留めた。
「なんと先制は南チーム!これには予想外の方も多いのではないでしょうか!」
思わぬ試合展開に場内も沸き上がる。
「くっ……やるじゃない……」
一人減った相手チームだが、動揺を見せずに攻撃を開始した。
じっくりとパスを回していく姿は、何かを見極めているようにも見える。
「まずはあなたから仕留めさせてもらうわ!」
どうやらリーナに狙いを絞ったようだ。
恐らくだが、狙いやすいと思われたのだろう。
確かにクリス先輩とフレアと比べたら、移動は少し劣るかもしれない。
しかし、
バシッ!
「ふぅ……危ないところでした」
「リーナちゃんナイスキャッチ!」
「さすがだなリーナ!」
防ぐことに関してはあの中で一番だ。
「それじゃあフレアさんお願いします!」
「任せておけ!」
フレアへとパスが回されたことにより、カウントダウンが進む。
貴重なパスを消費してでもフレアへと託されたのには、意味がある。
「はぁぁぁ……」
フレアがボールを両手で前に突き出す。
その姿はまるで剣を構えているように見えた。
「一撃必殺!」
気合とともにオーバースローから放たれたボールは、一直線に相手選手へと向かっていく。
だが、その軌道はあまりにも直線的だ。
「これなら取れる!」
狙われた選手はその場に踏みとどまり、ボールを受け止める姿勢を見せた。
そのまま受け止められるかと思いきや、まるで生きているかのようにボールが浮き上がる。
「えっ!この動きは!?きゃぁ!?」
「ふっ……我が手から放たれたボールはフェニックスのように羽ばたくのだ!」
鍛えられた腹筋で受け止めようとしたお姉さんだが、慎ましい胸部の方へボールが浮き上がり被弾してしまう。
ふふふ……サリアのようにはいかないようだな……
マスター、その上から目線はやめていただけます?
殺意が芽生えそうなので。
か、かしこまりました!
早々に一人となってしまった相手はなんとか反撃を狙うが、フレアたちの鉄壁の布陣を崩すことはできずに試合は終了した。
「試合終了!勝者南チーム!」
すげぇな!おい!
ねぇねぇ!可愛さで買った応援券が当たるかも!?
次も楽しみだな!
それぞれが良さを出したいい試合だった。
相手チームも負けはしたものの、最後まであきらめずにいた姿勢は見習わないといけないと思う。
「やったね!お姉ちゃんたち!」
「おめでとう!みんなすごかったよ!」
俺たちは拍手で両チームの健闘を称えた。
「よし!」
「やりましたね!」
「大勝利ぃぃぃ!」
「外は寂しい……」
フレアたちがハイタッチを交わす中、すぐに仲間に入れずにいたサリアが少し寂しそうにしているのを見て、俺は苦笑してしまう。
こうして危なげなく、フレアたちに一勝が記されたのだった。
「ありがとうございます」
金貨を支払って受け取った応援券は、厚紙に南地区と判が押されたシンプルなものだ。
見事フレアたちが優勝チームとなれば、金券と交換してくれるらしい。
「投票を締め切りさせていただきます!購入された応援券はの内訳ですが、東西北チームがほぼ均等に分かれており、南チームは少し遅れを取りました!ただその分当選したときの見返りは大きなものになりますので、頑張って応援してください!」
そして、俺たち購入客の移動が終わり、机などの撤去作業も完了すると、
「お待たせいたしました!まずは第一回戦!東西チームが激突します!」
いよいよ試合が始まる。
フレアたち南チームはこの一回戦の後、北チームと対戦だ。
「試合開始!」
おおおおおお!
その言葉を聞いて盛り上がる観客席。
結界内には各チームの選手と審判のみとなり、選手たちはコート内に三人、外に一人といった配置だ。
「それぇ!」
試合開始直後、オーバースローで放たれたボールは凄まじい勢いで相手選手へと向かっていく。
「ふん!」
だが止めるだけでも大変そうなボールを、狙われた選手は難なく抱えこむようにしてキャッチする。
そしてお返しとばかりに、投げ返した。
「くっ!」
投球でバランスを崩していたところに、返ってきたボール。
身体に当たるかと思われたが、倒れこむようにしてかわすとボールは外の選手へと渡る。
すぐさま追撃が行われたが、
「甘い!」
「ありがと!」
「うん、いったんペースを整えよう」
別の選手がかばうようにして前へ出ると、しっかりとボールを受け止めた。
そして外へとボールを回していく。
外の選手は側面や背面へと移動をしてパスを受け取り、相手チームもそれに合わせて位置を変えていった。
「3!」
しかしパスも無限に回せるわけではない。
審判のカウンダウンが進んでいく。
攻撃側は五回以内に相手を狙ったシュートを放たないと、ボールの占有権が移ってしまう。
シュートを放ち、それが避けられた場合のみカウントは復活する。
一進一退の攻防が続いていき、一人、また一人とお互いの選手が被弾していく。
被弾した選手は試合に参加できない。
「頑張って!」
「後ろから狙われてるよ!」
あとは俺たちと同じく応援するのみだ。
「試合終了!西チームの勝利!」
試合時間は短いものだったが、ハラハラする展開でどっちが勝ってもおかしくはない勝負だった。
競技は違えど観戦するっていうのはやっぱり楽しいものだ!
「コートの整地を終えた後、二回戦の開始です!少しの間お待ちください!」
スタッフの人が荒れたコートをならしていくと、やがて綺麗な砂地へと戻っていった。
「皆さまお待たせいたしました!これより二回戦を開始いたします!」
待機していたフレアたちがコートへと移動を開始する。
「頑張れよ!」
「みんな頑張って!」
「お姉ちゃんたち!負けるな!」
周囲の声も大きいので俺たちの応援が届いたのかは分からないが、きっと届いていると思いたい。
「北チームの攻撃から開始いたします!」
コイントスの結果、相手ボールからとなってしまった。
単純に先制攻撃ができる分、先攻が有利だと思う。
まずは相手の攻撃を上手く受け止められるといいが……
フレアたちの配置は内にクリス先輩を先頭にフレアとリーナが後ろに並ぶ。
そして外にサリアという配置だ。
「さて、お手並み拝見だよ!あなたに受け止められる!?」
サイドスローから放たれたボールは、クリス先輩を狙ったものだ。
「軽いよ!お姉さん!」
サイドの位置から放たれた難しい軌道のボールを、クリス先輩は横にステップを踏んで簡単に受け止める。
「へぇ!やるじゃない!」
クリス先輩が正面から受け止めていたら肩にぶつかっていたかもしれないが、ボールの軌道を見て瞬時に最適なポジションへと動いた。
さすがの動体視力だな。
ええ、至近距離でも私の剣をしっかりと見れていましたからね。
造作もないことでしょう。
「サリアちゃん!いくよ!」
「ばっちこい」
「なにあの子!?速過ぎない!?」
クリス先輩のかけ声で、サリアが高速移動を開始する。
側面に移動したと思えば反対の側面へと移動し、コートの半分を縦横無尽に走り続けていく。
サリアの位置が確定してから安全なエリアに移動したいのだが、サリアはそれをさせない。
仕方なく中央で前と後ろの両方を警戒しているのだが、そうすれば避けられるスペースはかなり減ってしまう。
「そこだよ!」
クリス先輩が狙ったのは距離の近い選手たちの間、二人が重なり合わせている肩だ。
その狙いすまされて放たれたボールは圧倒的な速さで二人へと向かっていく。
あれ、めっちゃくちゃ痛いんだよなぁ……
顔面にぶつけられたこともありましたからね……
「くっ!避けるよ!」
「了解!」
だが、相手も並外れた反応を見せる。
二人はほとんどバランスを崩すことなくボールを後ろにそらした。
「ナイスパス」
「なっ!?」
だが、少しでもバランスを崩してしまえばすぐには動けない。
即座に回り込んだサリアがクリス先輩の剛速球を難なく受け止める。
ぽよん。
ふむ……胸部にあるハイグレードな装甲が優れているようで、しっかりと衝撃を吸収しているな。
まさしく柔よく剛を制す……
くだらないこと言ってないで、ちゃんと試合を観てくれませんか?
「せい」
「きゃっ!」
「アウト!」
サリアは正確に着地した相手の足を狙い、確実に仕留めた。
「なんと先制は南チーム!これには予想外の方も多いのではないでしょうか!」
思わぬ試合展開に場内も沸き上がる。
「くっ……やるじゃない……」
一人減った相手チームだが、動揺を見せずに攻撃を開始した。
じっくりとパスを回していく姿は、何かを見極めているようにも見える。
「まずはあなたから仕留めさせてもらうわ!」
どうやらリーナに狙いを絞ったようだ。
恐らくだが、狙いやすいと思われたのだろう。
確かにクリス先輩とフレアと比べたら、移動は少し劣るかもしれない。
しかし、
バシッ!
「ふぅ……危ないところでした」
「リーナちゃんナイスキャッチ!」
「さすがだなリーナ!」
防ぐことに関してはあの中で一番だ。
「それじゃあフレアさんお願いします!」
「任せておけ!」
フレアへとパスが回されたことにより、カウントダウンが進む。
貴重なパスを消費してでもフレアへと託されたのには、意味がある。
「はぁぁぁ……」
フレアがボールを両手で前に突き出す。
その姿はまるで剣を構えているように見えた。
「一撃必殺!」
気合とともにオーバースローから放たれたボールは、一直線に相手選手へと向かっていく。
だが、その軌道はあまりにも直線的だ。
「これなら取れる!」
狙われた選手はその場に踏みとどまり、ボールを受け止める姿勢を見せた。
そのまま受け止められるかと思いきや、まるで生きているかのようにボールが浮き上がる。
「えっ!この動きは!?きゃぁ!?」
「ふっ……我が手から放たれたボールはフェニックスのように羽ばたくのだ!」
鍛えられた腹筋で受け止めようとしたお姉さんだが、慎ましい胸部の方へボールが浮き上がり被弾してしまう。
ふふふ……サリアのようにはいかないようだな……
マスター、その上から目線はやめていただけます?
殺意が芽生えそうなので。
か、かしこまりました!
早々に一人となってしまった相手はなんとか反撃を狙うが、フレアたちの鉄壁の布陣を崩すことはできずに試合は終了した。
「試合終了!勝者南チーム!」
すげぇな!おい!
ねぇねぇ!可愛さで買った応援券が当たるかも!?
次も楽しみだな!
それぞれが良さを出したいい試合だった。
相手チームも負けはしたものの、最後まであきらめずにいた姿勢は見習わないといけないと思う。
「やったね!お姉ちゃんたち!」
「おめでとう!みんなすごかったよ!」
俺たちは拍手で両チームの健闘を称えた。
「よし!」
「やりましたね!」
「大勝利ぃぃぃ!」
「外は寂しい……」
フレアたちがハイタッチを交わす中、すぐに仲間に入れずにいたサリアが少し寂しそうにしているのを見て、俺は苦笑してしまう。
こうして危なげなく、フレアたちに一勝が記されたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~
エース皇命
ファンタジー
学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。
そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。
「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」
なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。
これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。
※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
社畜だった俺、最弱のダンジョンマスターに転生したので、冒険者を癒やす喫茶店ダンジョンを経営します
☆ほしい
ファンタジー
過労死した俺が目を覚ますと、そこは異世界のダンジョンコアの前だった。
どうやら俺は、ダンジョンマスターとして転生したらしい。
だが、与えられた俺のダンジョンは最低ランクのF級。魔力を生み出す力は弱く、生み出せる魔物もスライムやゴブリンといった最弱クラスばかり。これでは、冒険者を呼び込んで魔力を得るなんて夢のまた夢だ。
絶望する俺だったが、ダンジョンの創造機能を使えば、内装を自由にデザインできることに気づく。
「……そうだ、喫茶店を開こう」
前世で叶えられなかった夢。俺は戦闘を放棄し、ダンジョンの入り口に木造の喫茶店『やすらぎの隠れ家』を作り上げた。メニューは、前世の知識を活かしたコーヒーと手作りケーキだけ。
ところが、そのコーヒーには異常なまでの疲労回復効果が、ケーキには一時的な能力向上効果が付与されていることが判明。噂を聞きつけた訳ありの冒険者たちが、俺のダンジョンに癒やしを求めて集い始めるのだった。
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!
ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。
ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。
そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。
問題は一つ。
兄様との関係が、どうしようもなく悪い。
僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。
このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない!
追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。
それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!!
それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります!
5/9から小説になろうでも掲載中
クラスの陰キャボッチは現代最強の陰陽師!?~長らく継承者のいなかった神器を継承出来た僕はお姉ちゃんを治すために陰陽師界の頂点を目指していたら
リヒト
ファンタジー
現代日本。人々が平和な日常を享受するその世界の裏側では、常に陰陽師と人類の敵である妖魔による激しい戦いが繰り広げられていた。
そんな世界において、クラスで友達のいない冴えない陰キャの少年である有馬優斗は、その陰陽師としての絶大な才能を持っていた。陰陽師としてのセンスはもちろん。特別な神具を振るう適性まであり、彼は現代最強の陰陽師に成れるだけの才能を有していた。
その少年が願うのはただ一つ。病気で寝たきりのお姉ちゃんを回復させること。
お姉ちゃんを病気から救うのに必要なのは陰陽師の中でも本当にトップにならなくては扱えない特別な道具を使うこと。
ならば、有馬優斗は望む。己が最強になることを。
お姉ちゃんの為に最強を目指す有馬優斗の周りには気づけば、何故か各名門の陰陽師家のご令嬢の姿があって……っ!?
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる