29 / 34
第五章 東方諸国を味方にせよ
アリスターとウォーレン
しおりを挟む
入学二日目。午前で学園が終わったあと、アリスターはセリーナを侯爵家に送ってから、ひとりで王宮のラグーン侯爵ウォーレンを訪ねた。
受付で名乗ると、約束していないにも関わらず、ウォーレンは面会を許してくれた。
外務部の応接室で、アリスターはウォーレンと顔を合わせる。
この部屋に来るのは二度目だ。
一度目のときは、サイ商会の会頭サイと引き合わされ、彼がハツカ国の密偵だと知らされた。
今日はアリスターとウォーレンのふたりだけだ。
笑顔で歓迎してくれたウォーレンは、すぐに本題に入る。
「話というのは、コウダイ殿下のことだね?」
「はい」
「グレゴリー殿下から知らされたと聞いた。驚いただろう? すまないね。家族といえども機密は話せないから」
「いえ、それは構いません」
眉を下げるウォーレンに、アリスターは首を振る。
「サイ殿から、もしかしたら第三皇子がこちらに来るかもしれないと聞いていましたから、可能性は考えていました」
ウォーレンの元で正体を明かされたあと、アリスターは単独でサイと会って情報をもらったのだ。そのときには、もうコウダイはユーカリプタス王国にいたことになる。
(皇子の情報は、サイ殿も掴めなかったということか……)
ウォーレンは「そうか」とうなずいてから、
「サイ殿は信用しているが、ユーカリプタス王国からハツカ国に流すわけにはいかなかったんだ。……君が得た情報を流すか流さないかは、君の判断だな」
他言無用と言われたが、それを破るならアリスターの責任において、ということか。
「わかりました」
アリスターはウォーレンに伝えてもいい情報を共有する。
「コウダイ殿下は、カイ帝国の次代争いが本格的に始まりそうだと察して、帝国を出たようです。――争いが始まったから、ではなくて、始まりそうだから、です」
「ふむ……」
情報収集や状況判断に長けている一筋縄ではいかない人物だと知れる。
「遠くの西国で好き勝手にやって、次代争いには興味がないことを主張したいんでしょう。全く迷惑な……!」
アリスターが吐き捨てると、ウォーレンは笑顔で、「さっさと帰ってほしい、なんて思っていても口に出したらいけないよ?」と注意だか本音だかわからないことを言う。
この国でコウダイが襲われたら責任問題になるし、身柄を引き渡せと言われて了承しても断っても帝国との関係は悪くなる。それに、次代を争っている第一皇子と第二皇子が別々に交渉してきたら、さらに面倒だ。
(返答次第で、国として片方の皇子を支持することになってしまう……。本当に! 迷惑!)
しかも、コウダイは魔法使いに興味があるようだ。
「母の手鏡が戻ってきた経緯を、サイ殿が義父上にも話しましたよね?」
「ああ」
「あの話に出てきた降霊術師の魔法使いが、一ヶ月ほど前に帰国しました」
アリスターは魔塔関連でグレゴリーの補佐についている。所在不明の魔法使いが国外旅行から帰ってきたため、聴取に参加したのだ。
(今思えば、彼はコウダイ殿下がこの国に来るのに同行して、帰国したんだな)
「コウダイ殿下の後援を得て帝国で降霊会を開いた魔法使いは、かなり稼いだみたいですね」
アリスターは聴取で聞いたことを話す。秘匿情報ではないから問題ないし、何ならあとでウォーレンから資料請求して確認してほしい。
聴取のときはコウダイの名前は出さずに、「さる商会の援助で」と魔法使いは話していた。その商会がコウダイの商会だというのは、サイからの情報だ。
「脅したり無理に連れ去ったわけではなく、魔法使いも喜んで応じたようなので、どっちもどっちですが」
聴取していた事務官が何度も「君の降霊術は詐欺ではないんだな?」と確認していた。――魔法使いから犯罪者が出たなんてことになれば魔法使い全体のイメージ低下に繋がり、セリーナに悪影響を及ぼすから、アリスターは降霊術師の個人情報はしっかり覚えておいた。目に余るようなら潰して良いと、父からも兄からも許可を得ている。
(うちより先に義父上が潰すだろうけど)
そんな評価を得ていることを知らずに、ウォーレンはため息をつく。
「はぁ、なるほどね」
「儲けはそのまま魔法使いの手に渡したようですから、資金集めではないでしょう。……皇位に興味がないのは本当なんでしょうね」
アリスターが言うと、ウォーレンは「放蕩はポーズではないのか」とうなずいた。
「その魔法使いの話によると、降霊術はおまけで、コウダイ殿下は魔法が見たかったらしいです」
「魔法が?」
ウォーレンは顎に手をやり、難しい顔をする。
アリスターはテーブルに身を乗り出すと、
「セリーナとキャシー嬢はコウダイ殿下に近づけないほうが良いと思います。グレゴリー殿下には伝えましたし、ふたりにも注意しました。僕も全力でセリーナを守ります!」
アリスターが宣言すると、ウォーレンは「ああ、よろしく頼む」とアリスターの肩を叩いた。
サイはコウダイの部下から口止めされたらしいが、本人が目の前に現れたならもう無効だろう。
何か言ってくるなら手鏡を突き返したって構わない。
(セリーナ以上に大切なものなんてないからね)
それに、コウダイはアリスターに挑発的な目を向けていた。
ルイーズがカイ帝国の後宮に入ることが濃厚だったと、アリスターはサイから聞いたが、ルイーズとコウダイは年も離れているし面識はなかったはずだ。
アリスターの何がおもしろいのかわからないが、コウダイから興味を向けられている。その流れ弾がセリーナに向かうのも避けたい。
アリスターは自分の弱点がセリーナだと自覚している。
(僕のせいでセリーナに何かあったら……)
考えるだけで恐ろしい。
そんなアリスターに、ウォーレンがにこやかな笑顔を向けた。
「コウダイ殿下はさっさと追い出そう!」
「ええ。僕もそう思って、昨日のうちにハツカ国や帝国属国の伯父伯母に手紙を書いて、サイ殿に託しました。ユーカリプタス王国が不利にならないように、相談しましたよ。属国全てが連合して圧力をかけたら、本国も無視はできないでしょう」
「そうか! うんうん。それでこそ、セリーナの婿だ!」
未来の親子は、がしりと手を握り合うのだった。
受付で名乗ると、約束していないにも関わらず、ウォーレンは面会を許してくれた。
外務部の応接室で、アリスターはウォーレンと顔を合わせる。
この部屋に来るのは二度目だ。
一度目のときは、サイ商会の会頭サイと引き合わされ、彼がハツカ国の密偵だと知らされた。
今日はアリスターとウォーレンのふたりだけだ。
笑顔で歓迎してくれたウォーレンは、すぐに本題に入る。
「話というのは、コウダイ殿下のことだね?」
「はい」
「グレゴリー殿下から知らされたと聞いた。驚いただろう? すまないね。家族といえども機密は話せないから」
「いえ、それは構いません」
眉を下げるウォーレンに、アリスターは首を振る。
「サイ殿から、もしかしたら第三皇子がこちらに来るかもしれないと聞いていましたから、可能性は考えていました」
ウォーレンの元で正体を明かされたあと、アリスターは単独でサイと会って情報をもらったのだ。そのときには、もうコウダイはユーカリプタス王国にいたことになる。
(皇子の情報は、サイ殿も掴めなかったということか……)
ウォーレンは「そうか」とうなずいてから、
「サイ殿は信用しているが、ユーカリプタス王国からハツカ国に流すわけにはいかなかったんだ。……君が得た情報を流すか流さないかは、君の判断だな」
他言無用と言われたが、それを破るならアリスターの責任において、ということか。
「わかりました」
アリスターはウォーレンに伝えてもいい情報を共有する。
「コウダイ殿下は、カイ帝国の次代争いが本格的に始まりそうだと察して、帝国を出たようです。――争いが始まったから、ではなくて、始まりそうだから、です」
「ふむ……」
情報収集や状況判断に長けている一筋縄ではいかない人物だと知れる。
「遠くの西国で好き勝手にやって、次代争いには興味がないことを主張したいんでしょう。全く迷惑な……!」
アリスターが吐き捨てると、ウォーレンは笑顔で、「さっさと帰ってほしい、なんて思っていても口に出したらいけないよ?」と注意だか本音だかわからないことを言う。
この国でコウダイが襲われたら責任問題になるし、身柄を引き渡せと言われて了承しても断っても帝国との関係は悪くなる。それに、次代を争っている第一皇子と第二皇子が別々に交渉してきたら、さらに面倒だ。
(返答次第で、国として片方の皇子を支持することになってしまう……。本当に! 迷惑!)
しかも、コウダイは魔法使いに興味があるようだ。
「母の手鏡が戻ってきた経緯を、サイ殿が義父上にも話しましたよね?」
「ああ」
「あの話に出てきた降霊術師の魔法使いが、一ヶ月ほど前に帰国しました」
アリスターは魔塔関連でグレゴリーの補佐についている。所在不明の魔法使いが国外旅行から帰ってきたため、聴取に参加したのだ。
(今思えば、彼はコウダイ殿下がこの国に来るのに同行して、帰国したんだな)
「コウダイ殿下の後援を得て帝国で降霊会を開いた魔法使いは、かなり稼いだみたいですね」
アリスターは聴取で聞いたことを話す。秘匿情報ではないから問題ないし、何ならあとでウォーレンから資料請求して確認してほしい。
聴取のときはコウダイの名前は出さずに、「さる商会の援助で」と魔法使いは話していた。その商会がコウダイの商会だというのは、サイからの情報だ。
「脅したり無理に連れ去ったわけではなく、魔法使いも喜んで応じたようなので、どっちもどっちですが」
聴取していた事務官が何度も「君の降霊術は詐欺ではないんだな?」と確認していた。――魔法使いから犯罪者が出たなんてことになれば魔法使い全体のイメージ低下に繋がり、セリーナに悪影響を及ぼすから、アリスターは降霊術師の個人情報はしっかり覚えておいた。目に余るようなら潰して良いと、父からも兄からも許可を得ている。
(うちより先に義父上が潰すだろうけど)
そんな評価を得ていることを知らずに、ウォーレンはため息をつく。
「はぁ、なるほどね」
「儲けはそのまま魔法使いの手に渡したようですから、資金集めではないでしょう。……皇位に興味がないのは本当なんでしょうね」
アリスターが言うと、ウォーレンは「放蕩はポーズではないのか」とうなずいた。
「その魔法使いの話によると、降霊術はおまけで、コウダイ殿下は魔法が見たかったらしいです」
「魔法が?」
ウォーレンは顎に手をやり、難しい顔をする。
アリスターはテーブルに身を乗り出すと、
「セリーナとキャシー嬢はコウダイ殿下に近づけないほうが良いと思います。グレゴリー殿下には伝えましたし、ふたりにも注意しました。僕も全力でセリーナを守ります!」
アリスターが宣言すると、ウォーレンは「ああ、よろしく頼む」とアリスターの肩を叩いた。
サイはコウダイの部下から口止めされたらしいが、本人が目の前に現れたならもう無効だろう。
何か言ってくるなら手鏡を突き返したって構わない。
(セリーナ以上に大切なものなんてないからね)
それに、コウダイはアリスターに挑発的な目を向けていた。
ルイーズがカイ帝国の後宮に入ることが濃厚だったと、アリスターはサイから聞いたが、ルイーズとコウダイは年も離れているし面識はなかったはずだ。
アリスターの何がおもしろいのかわからないが、コウダイから興味を向けられている。その流れ弾がセリーナに向かうのも避けたい。
アリスターは自分の弱点がセリーナだと自覚している。
(僕のせいでセリーナに何かあったら……)
考えるだけで恐ろしい。
そんなアリスターに、ウォーレンがにこやかな笑顔を向けた。
「コウダイ殿下はさっさと追い出そう!」
「ええ。僕もそう思って、昨日のうちにハツカ国や帝国属国の伯父伯母に手紙を書いて、サイ殿に託しました。ユーカリプタス王国が不利にならないように、相談しましたよ。属国全てが連合して圧力をかけたら、本国も無視はできないでしょう」
「そうか! うんうん。それでこそ、セリーナの婿だ!」
未来の親子は、がしりと手を握り合うのだった。
25
あなたにおすすめの小説
雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。
ストーカー婚約者でしたが、転生者だったので経歴を身綺麗にしておく
犬野きらり
恋愛
リディア・ガルドニ(14)、本日誕生日で転生者として気付きました。私がつい先程までやっていた行動…それは、自分の婚約者に対して重い愛ではなく、ストーカー行為。
「絶対駄目ーー」
と前世の私が気づかせてくれ、そもそも何故こんな男にこだわっていたのかと目が覚めました。
何の物語かも乙女ゲームの中の人になったのかもわかりませんが、私の黒歴史は証拠隠滅、慰謝料ガッポリ、新たな出会い新たな人生に進みます。
募集 婿入り希望者
対象外は、嫡男、後継者、王族
目指せハッピーエンド(?)!!
全23話で完結です。
この作品を気に留めて下さりありがとうございます。感謝を込めて、その後(直後)2話追加しました。25話になりました。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
魔法使いとして頑張りますわ!
まるねこ
恋愛
母が亡くなってすぐに伯爵家へと来た愛人とその娘。
そこからは家族ごっこの毎日。
私が継ぐはずだった伯爵家。
花畑の住人の義妹が私の婚約者と仲良くなってしまったし、もういいよね?
これからは母方の方で養女となり、魔法使いとなるよう頑張っていきますわ。
2025年に改編しました。
いつも通り、ふんわり設定です。
ブックマークに入れて頂けると私のテンションが成層圏を超えて月まで行ける気がします。m(._.)m
Copyright©︎2020-まるねこ
私の願いは貴方の幸せです
mahiro
恋愛
「君、すごくいいね」
滅多に私のことを褒めることがないその人が初めて会った女の子を褒めている姿に、彼の興味が私から彼女に移ったのだと感じた。
私は2人の邪魔にならないよう出来るだけ早く去ることにしたのだが。
[完結]困窮令嬢は幸せを諦めない~守護精霊同士がつがいだったので、王太子からプロポーズされました
緋月らむね
恋愛
この国の貴族の間では人生の進むべき方向へ導いてくれる守護精霊というものが存在していた。守護精霊は、特別な力を持った運命の魔術師に出会うことで、守護精霊を顕現してもらう必要があった。
エイド子爵の娘ローザは、運命の魔術師に出会うことができず、生活が困窮していた。そのため、定期的に子爵領の特産品であるガラス工芸と共に子爵領で採れる粘土で粘土細工アクセサリーを作って、父親のエイド子爵と一緒に王都に行って露店を出していた。
ある時、ローザが王都に行く途中に寄った町の露店で運命の魔術師と出会い、ローザの守護精霊が顕現する。
なんと!ローザの守護精霊は番を持っていた。
番を持つ守護精霊が顕現したローザの人生が思いがけない方向へ進んでいく…
〜読んでいただけてとても嬉しいです、ありがとうございます〜
笑い方を忘れた令嬢
Blue
恋愛
お母様が天国へと旅立ってから10年の月日が流れた。大好きなお父様と二人で過ごす日々に突然終止符が打たれる。突然やって来た新しい家族。病で倒れてしまったお父様。私を嫌な目つきで見てくる伯父様。どうしたらいいの?誰か、助けて。
【本編完結】笑顔で離縁してください 〜貴方に恋をしてました〜
桜夜
恋愛
「旦那様、私と離縁してください!」
私は今までに見せたことがないような笑顔で旦那様に離縁を申し出た……。
私はアルメニア王国の第三王女でした。私には二人のお姉様がいます。一番目のエリーお姉様は頭脳明晰でお優しく、何をするにも完璧なお姉様でした。二番目のウルルお姉様はとても美しく皆の憧れの的で、ご結婚をされた今では社交界の女性達をまとめております。では三番目の私は……。
王族では国が豊かになると噂される瞳の色を持った平凡な女でした…
そんな私の旦那様は騎士団長をしており女性からも人気のある公爵家の三男の方でした……。
平凡な私が彼の方の隣にいてもいいのでしょうか?
なので離縁させていただけませんか?
旦那様も離縁した方が嬉しいですよね?だって……。
*小説家になろう、カクヨムにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる