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第9話 自ら堕ちてゆく女

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「前田さん、遅くなってごめん!待たせちゃったかな?」

「いえ、大丈夫です先輩。朝からずっと胸がドキドキして耐え切れずに時間よりも早く来ちゃいました」

照れながら返事をする後輩に気付かれない様注意しながら契は会話を進めていく。

「期待させちゃったのかもしれないけど、俺みたいな男で正直がっかりしたんじゃないかな?」

「そんな事無いです!私の為に身体を張ってくれた先輩は・・・・とても素敵です」

(くくく・・・幼馴染を助ける為にクロガネを倒したのが、何時の間にかこの女を救う為に俺が身体を張ったと自分で思い込む様になっているのか。今の時点でも十分堕とせそうだが、念の為もう一押しするか)



「それじゃあ、早速前田さんを弟子から解放しようと思う。前田さんの方は準備は良いかな?」

「あの・・・先輩」

「うん、どうかした?」

「私の事は・・・菜々と呼んで貰えませんか?」

「本当に俺が前田さんの事を、菜々と呼び捨てにして良いの?」

「はい、その方が私も嬉しいです」

契は少しだけ悩むフリをした、自分から呼び捨てにされたいと言い出すまで彼女は契に淡い気持ちを抱いているのが分かる。後はこの感情を精神的・肉体的に強くさせて依存状態にするだけだ、この間にも指導モードへの移行の確認が出ていたが契はNOを選択している。

「分かったよ前田さ・・・いや、菜々」

「先輩・・・」

契が菜々に何も言わずに手を差し出すとそっと握り返してきた、ソウルスレイブに徐々に堕ちている事を確信すると次の段階へと進む。

「この先にベンチが有るからそこで菜々を解放しよう、ここだと学校から見えてしまうかもしれない。俺と変な噂が立つと菜々も困るだろうからね」

「私は別に・・・先輩と噂になっても構わない・・・・・・です」

1歩ずつ菜々は契に心を委ねていく、それが契の計画だと気付く事も無く。契は拝殿の隣に設けられたベンチに菜々を座らせると弟子の解除手続きを開始した。



【教導戦記オンラインから確認が入りました、あなたの弟子ナナリンの解除申請を確認。本当にナナリンを弟子から解除いたしますか?】

【YES/NO】


(YES)


【ナナリンを弟子から解除しました。ただいまナナリンにも通知を送りました】



菜々の様子を窺う契、すると菜々の目から涙が溢れて流れ出した。どうやら通知が届いた様だ、最後の仕上げに入る為に契は優しく菜々に語り掛ける。

「通知は無事菜々に届いた様だね、菜々をあのゲームに縛り付けていた物は全て無くなった。後はゲームを退会すれば完全に自由を取り戻せる」

「・・・はい」

目の前でインターフェイスを開き、退会手続きを進める菜々を契は心配そうに見つめていた。もちろんこれは菜々を堕とす為の演技だ。

「・・・全て終わりました」

安堵の表情を浮かべながらゲームから解放された事を報告する菜々、その左側に自然な態度で契は腰掛けると菜々の右肩に手を回しながら甘い言葉を耳元で囁いた。

「これで菜々を悪い奴から救い出す事が出来た、俺も頑張った甲斐が有ったよ」

「有難う御座います、先輩」

「契」

「えっ?」

「俺の事も契と呼び捨てにしてくれないか?菜々」

そう言いながら菜々の唇に自分の唇を重ね合わせた、すぐに顔を離すと申し訳無さそうな顔をして謝罪する。

「ごめん、こんなつもりじゃ無かったんだ。菜々の危機を利用して心に入り込もうとするなんて、俺は最低だ」

席を立ちその場をゆっくりと離れようとする契の背中を菜々の右手が掴んでいた、この瞬間菜々は契のソウルスレイブに身を堕としていた・・・。



「最低でも良いです、私は先輩・・・いえ契の事が大好きです。直接会った事も無かった人にこんな感情を抱いてしまうのは変かもしれないけど、私の心は契の物です」

「菜々・・・」

内心でほくそ笑みながら契は菜々の隣に座り、もう1度をキスを交わす。そして菜々の口の中に舌を入れると、菜々の方もややぎこちないながらも舌を絡ませてきた。時間を掛けて菜々の抵抗する気持ちを奪うと、契は菜々の胸に手を伸ばした。

「・・・・契?」

「菜々、俺をこんな気持ちにさせるのは君だけだ。菜々の全てを俺にくれないか?」

「はい、契がそれを望むのなら・・・」

契は菜々を立たせると、本殿の中に2人で忍び込んだ。この神社は無人で本殿にも小さな隙間から中に入る事が出来る。ホテルばかり行くと小遣いが無くなってしまうので契はこの場所をホテル代わりに使おうとしているのだ。

「菜々・・・愛してる」

「契、私も愛してる」

耳元で愛を囁きながら服を脱がしてゆく契、そして美しい素肌を曝け出した菜々の裸体を目で楽しみながら本当に心から従うかどうか試す為にある頼みをしてみる事にした。

「菜々、君を見ただけでこんなになってしまったんだ」

契は菜々の右手を掴むとそれを己の性器に運び直接触れさせた、一瞬だけ驚いた顔を浮かべたが徐々にそれが恍惚とした表情に変わってゆく。

「こんなに熱くて固いのが、私の中に入るのですね」

「ああ、だがその前に・・・」

契はおもむろに立ち上がると菜々の顔の前に性器を突き出す。

「菜々、口でしてくれないか?」

菜々が見上げると契は1度だけ頷いた、菜々は静かに両手を添えると目を閉じて契のモノを咥えた。懸命に口と舌を動かして奉仕する菜々の姿に悦に浸る契は感じたままをそのまま言葉に出した。

「ああ、とても気持ち良いよ。最高だ、菜々」

うっとりとした顔で丁寧に舐め上げる菜々の舌技ですぐに限界が訪れた。

「菜々、このまま出すよ。全部飲んで」

菜々の頭を抑え付ける様にして契は性器を菜々の喉の奥深くに押し込むとそのまま精を放った。直接放たれた精が気管支を塞ごうとするのでむせ返り離れようとする菜々を契は許さなかった。少しずつ喉を鳴らして精液を全て飲み干した菜々の頭を撫でながら契は更に要求する。

「よく頑張ったね、菜々。でも精液がまだ尿道にも残っているからそれを全て吸い取るんだ」

「はい」

舌で掃除する菜々の口の中で契の性器は再び力を取り戻していく。

「今度は俺が菜々を気持ち良くしてあげる番だね」

契は菜々の乳房や腋を舌で愛撫しながら、感じる場所を探ってゆく。そして大量の蜜を湛える場所に舌が分け入ると菜々は簡単に達してしまった。

「はぁはぁ・・・私、一体どうしたの?」

「菜々、どうやら俺の舌で逝ってくれたんだね。嬉しいよ、もっと色んな姿や声を俺の前に曝け出してくれ」

それから2度菜々が達するまで契は愛撫を止めなかった、身体が出来上がった事を確認した契は菜々の足を開くと狭い入り口に性器を宛てた。

「引き返すなら今しかないよ、本当に良い?」

「はい、大丈夫です。私を契の女にしてください」

確実に奥まで楔を打ち込んでいく、先に薄い膜の抵抗が有ったが自分に身も心も捧げている事を実感させる為に敢えてゆっくりと進め痛みを与える。

「痛い!」

「大丈夫か、菜々。今日の所はこれで止めておくか?」

引き抜こうとする契の腰に手を回すと菜々は泣きながら懇願してきた。

「構いません、このまま来てください。私は契と1つになりたいんです」

完全に堕ちた事を確認した契は腰を前に出して膜を破る、そして破瓜の痛みに耐える菜々の顔を最上の供物として味わいながら根元まで押し込んだ。

「全部入ったよ、菜々。これでお前はもう誰の物でも無い、俺1人の物だ」

菜々の返事を待たずに腰を動かし始める契、最初は悲鳴を上げていた菜々だったが徐々に悲鳴以外の物が混ざり始めると10分もしない内にその口からは嬌声のみを発する様になっていた。

「菜々、菜々、菜々・・・」

名前だけを呼び続けて、菜々の心と身体に契が主である事を刻み付ける。そして主従の契約の証を菜々の身体の奥底に植え付けた。

「菜々、受け取れ。俺の物となった証だ」

子宮の中に容赦無く吐き出される精液の感触を、菜々は心と身体が契で満たされていくと錯覚した。その後も菜々が気を失うまで何度も精を注いだ契は残酷な笑みを動かない菜々に向けた。

「馬鹿な女だよお前は、こんな簡単に俺に騙されて。飽きるまでその身体を楽しませて貰うから、このまま快楽に溺れていくんだな」

幸せそうな顔で眠る菜々に、明るい未来は既に存在していない・・・。
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