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第12話 姉妹の仇を討つ男
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「ここかい? 僕の大事な従兄弟を殺した下賤の者が居る宿は?」
「はい、交 誘二って野郎です」
「分かった、ご苦労だった。君はそこの執事から謝礼を貰い立ち去りたまえ」
「はい、ありがとうございます」
仔狐亭の前が騒々しいので、バルドが様子を見に来るとそこには見覚えの有る顔がそこに居た。
「ドルム、お前は何をしにこの町に戻って来た?」
「何をって決まっているじゃねえか!大事な従兄弟を殺された伯爵様を犯人の住む場所までご案内したまでだよ」
「お前は何をしでかしたのか分かっているのか!?」
「それはこっちのセリフだ!国を相手に戦おうなんて馬鹿な事をする連中の惨めな最期を拝みに来たのさ!」
「そこ、少し静かにしてもらえないかな?出来ないなら、2人共消えてもらうよ?」
「失礼しました!伯爵様お許し下さい」
「君は僕に謝罪しないのかい?」
「フォレットとフォルネーゼの親を殺した貴様などに謝罪する言葉なんぞ無え!」
「あの狐もどきが死んだのは、君が従兄弟が手に入れようとしていたエルフの女を匿ったのが原因ではなかったのかな?」
「シルフィを貴様らが玩具にする権利なぞ有りはしないんだよ!!」
「何を言っているんだい!?選ばれた血筋に連なる者は、この世界の全てを自由にして良いと決まっているのさ。君もそれ以上僕の気分を害せば即刻処刑か一生牢獄行きだよ」
「騒々しいな、喧嘩なら町の外でやってくれないか」
「誘二!」
「あれ、バルド!?どうしてここに?」
「やあ、君が交 誘二なのかい?」
「ああ、それがどうかしたのか?」
「僕はエムロー公爵の甥のテュフォン伯爵だ、君に無惨に殺されたボルディム男爵の従兄弟だよ」
「誘二!こいつがフォレットとフォルネーゼの両親を弓で射殺した奴だ!」
この男が姉妹の仇!殺意が噴出しそうになるが伯爵は呆れた様に言ってくる。
「君はこの状況が分かっているのかい?君の態度1つでこの町は包囲した国軍数万に蹂躙され地図からその存在を消されてしまうのだよ。この町の住人ごとね」
「お前は俺に何を望んでいるんだ?」
「簡単な事さ、これを受け取りたまえ」
伯爵は俺の足元に短剣を投げる。
「その短剣で僕の目の前で喉を裂いて、従兄弟を殺した罪を償うのさ」
「じゃあ、お前もフォレットとフォルネーゼの前で罪を償うのか?」
「なんで僕が狐もどきに罪を償わねばならない!?狐に間違われる格好で居た2人が全て悪いのだよ」
「分かったあともう1つ聞かせてくれ。お前をここまで連れてきたのはそこに居るドルムか?」
「ああ、その通り。両腕の骨を砕いて平然としているとは野蛮な人間の所業だよ」
「それだけ聞ければ十分だよ、お前達にはしばらく動けない様になって貰うよ」
俺は右肩から警笛を取り出すと2人に向け笛を吹いた。
ピィー!! 伯爵とドルムは威嚇され身動きが取れなくなる。
「き、貴様!下賤な者の分際で私に一体何をした!?」
「う、動けねえ! 離せ、ちきしょ~!」
俺は左肩の無線機に手を伸ばしPTTボタンを押すと、ある人物と話し始めた。
「こちら誘二、ピート聞こえたら返事してくれ。どうぞ」
『やあ、誘二元気そうだね。急にどうしたのかな?』
「なあピート、お前の世界では血統の優れた人間がこの世界を自由に出来るのが理なのか?」
『はあ!?誰がそんな事を言っているのさ!』
「どうやら、ピートが送ってくれた国の貴族達はそう思っているらしくてなエルフを見世物で捕まえようとしたり獣人を弓で射殺しても罪に問われる事のない世の中になっていたんだよ」
『それは聞き捨てならないな、全ての種族が平等にして同格。それがこの世界の理だ」
「じゃあさ、悪いんだが1度お前の口から直接言って貰えないか?今、アルムの町が貴族に操られた国軍数万に囲まれて俺1人がいくら頑張っても町の人達に犠牲が出てしまうんだ。手助けして欲しい」
『いいよ私の仲間にも声を急いで掛けるよ。これまで遠くから見ているだけで何も干渉してこなかったのが原因だ。この世界の皆にもう1度伝える必要がある』
「ありがとう、ピート」
『教えてくれて、私の方からも感謝するよ誘二。仲間も連れて顕現するまで30分程時間が欲しい。なんとか出来るかな?』
「ああ、その位ならどうって事はない。あともう1つ聞いてもいいか?」
『いいよ、けど無線機の通信もあと数回で切れてしまうから早めにね』
「さっき話した獣人を弓で射殺して無罪放免された貴族とその仲間を俺が裁いてもいいか?」
『いいよ、神である私が許そう。どれだけ残忍な方法で殺したとしても無罪だ』
「分かった、では30分後に」
そうして俺はピートとの通信を終え、伯爵とドルムに向かい残酷な宣告をする。
「今の会話を聞いていたな、お前達はまだ生かしておく。だがピート達が顕現した後でお前達に相応しい死に場所まで連れて行ってやる」
「「ヒイッ!?」」
「バルド、ちょっと町の外で時間を稼いでくる。ピート達が顕現してしまえばこの戦いは嫌でも終わる。貴族の言いなりになって神に喧嘩売ろうなんて馬鹿は流石に居ないからな」
「お前は相変わらずとんでもない事をやりやがる!?」
俺は伯爵とドルムを両手で引きずりながら、町の外へ出る。外で待機していた国軍の指揮官は俺に向かいこう叫んできた。
「無駄な抵抗を止め伯爵や善良な冒険者を今すぐ解放するんだ!?そうすれば寛大な処遇を約束する、投降するのだ!」
「悪いな、お前達にはあと30分程そのまま動かないで貰うよ。動けば伯爵とこの善良な冒険者の命は無い。伯爵を死なせればこの場に居る全員が責任を取らされて死を賜るかもしれないぞ。30分程そのまま待っていろ」
そして国軍と俺の睨み合いの時間がもうすぐ30分にさしかかろうとした時やっと待っていた顕現の刻が訪れた。
『誘二、待たせてすまなかった。2人程仲間を連れてきた、今から間違った認識の世の理を変えてみせよう』
町の上空に突如恒星の様な光を放つ3つの玉が現れた、そして光が徐々に弱くなるとその3つの玉は3つの人の姿に変わっていた。
『この世界の者達よ、私はこの世の創世に関わりし神PTT。そして共に顕現した2人の神も紹介しよう』
『わたくしの名はイヤホン、PTTと共にこの世を創りし神の1人』
『わたしの名はハンドマイク、イヤホンと同じくこの世の創世に携わった神の中の1人である』
『3人の神を代表して、私PTTがこれより話す事を全ての者達は聞いて欲しい、そしてこれまでの間違った認識を改めるのだ』
『今、この世界にはある間違った教えを世界の理として認識されている。それは【選ばれた血統の者がこの世の全てを自由にして良い】というものだ』
『選ばれた血統を名乗る者は、貴族などと称して己を神のごとく思うている様だがそれは間違っている』
『この世の創世からある本当の理とは【全ての種族が平等にして同格】だ。一部の者だけがこの世界を自由にしてよい理など存在しない!』
『我ら3人の神の名をもって改めて宣言する!全ての種族が平等にして同格、この理に背く者を決して許す事は無いと!そして、今もなおその貴族や王族など血統が全てと決め付けている者達に付き従う者は悔い改めるのだ。また今アルムの町を包囲している国の軍を率いる者よ、本当に捕らえるべき相手を見誤るな。間違った理で国を支配してきた者達を捕らえるのだ、そうすればその罪も許されるであろう』
『そして我々の耳として今この世界には交 誘二なる者が召喚されている。この者に危害を加えようとしたり、この者の大切な者を傷付けようとする者は神の神罰が下されるだろう決して忘れない事だ』
そう言い残し、ピート達3人の神は消えてゆく。だが俺は別の事で怒っていた。
(俺はピートのペットに弾き飛ばされてこの世界に来たのにもっともらしい理由を作りやがって!)
そう考えていると、先程俺に投降を呼びかけていた国軍の指揮官が1騎でこちらに向かってきた。
「神の使いであるあなた様に大変な無礼を働き申し訳ありませんでした。ただちに軍を引き貴族達を捕らえ国の改革に尽力させて頂きます」
「ああ、正しい理を広める為に頑張ってくれ」
「は、ではこの2人も連行いたしますのでお引渡しください」
「それには及ばない、この2人の裁きはPTTから許しを得ているので俺が行う」
「は、承知しました!」
「すまないが馬を1頭貸してもらえないか?2人を連れていく場所が有るんだ」
俺は2人を馬に乗せてとある森まで連れてきた。そして再び両手で2人を引きずりながら森の中に進んでいく。
「そういえば、ドルム。お前は俺があるモンスターを倒したのが気に入らなくて、仔狐亭に来たよな?」
「な、何を急に言い出すんだ。早く離せ!」
「そして伯爵様も1度は狩られる側に立ってみればその罪の重さが分かる筈だ」
「あんな神のまやかしで民を扇動しようとは愚かな真似を!?」
俺は無造作に近くに居たベアを斬り、2人の近くに置く。
「もうすぐ威嚇の効果も切れる筈だ命がけで逃げてみろ。逃げ切れるものならな」
俺はドルムと伯爵に背を向けてゆっくりと森の外に向け歩き出す。すると背後からズシーン!ズシーン!と巨大な足音が近づいてきた。
「お、おい!この足音はまさか!?やめろ、置いていかないでくれ!?」
「頼む、許してくれ!まだ死にたくは無いんだ!?」
(自分から大声を上げれば居場所を教える様なものなのに最期まで馬鹿な連中だ)
俺は無視して森の外に出ると、町に向かい馬を進める。そしてその後ドルムと伯爵は森の外に姿を現す事は無かった。
「はい、交 誘二って野郎です」
「分かった、ご苦労だった。君はそこの執事から謝礼を貰い立ち去りたまえ」
「はい、ありがとうございます」
仔狐亭の前が騒々しいので、バルドが様子を見に来るとそこには見覚えの有る顔がそこに居た。
「ドルム、お前は何をしにこの町に戻って来た?」
「何をって決まっているじゃねえか!大事な従兄弟を殺された伯爵様を犯人の住む場所までご案内したまでだよ」
「お前は何をしでかしたのか分かっているのか!?」
「それはこっちのセリフだ!国を相手に戦おうなんて馬鹿な事をする連中の惨めな最期を拝みに来たのさ!」
「そこ、少し静かにしてもらえないかな?出来ないなら、2人共消えてもらうよ?」
「失礼しました!伯爵様お許し下さい」
「君は僕に謝罪しないのかい?」
「フォレットとフォルネーゼの親を殺した貴様などに謝罪する言葉なんぞ無え!」
「あの狐もどきが死んだのは、君が従兄弟が手に入れようとしていたエルフの女を匿ったのが原因ではなかったのかな?」
「シルフィを貴様らが玩具にする権利なぞ有りはしないんだよ!!」
「何を言っているんだい!?選ばれた血筋に連なる者は、この世界の全てを自由にして良いと決まっているのさ。君もそれ以上僕の気分を害せば即刻処刑か一生牢獄行きだよ」
「騒々しいな、喧嘩なら町の外でやってくれないか」
「誘二!」
「あれ、バルド!?どうしてここに?」
「やあ、君が交 誘二なのかい?」
「ああ、それがどうかしたのか?」
「僕はエムロー公爵の甥のテュフォン伯爵だ、君に無惨に殺されたボルディム男爵の従兄弟だよ」
「誘二!こいつがフォレットとフォルネーゼの両親を弓で射殺した奴だ!」
この男が姉妹の仇!殺意が噴出しそうになるが伯爵は呆れた様に言ってくる。
「君はこの状況が分かっているのかい?君の態度1つでこの町は包囲した国軍数万に蹂躙され地図からその存在を消されてしまうのだよ。この町の住人ごとね」
「お前は俺に何を望んでいるんだ?」
「簡単な事さ、これを受け取りたまえ」
伯爵は俺の足元に短剣を投げる。
「その短剣で僕の目の前で喉を裂いて、従兄弟を殺した罪を償うのさ」
「じゃあ、お前もフォレットとフォルネーゼの前で罪を償うのか?」
「なんで僕が狐もどきに罪を償わねばならない!?狐に間違われる格好で居た2人が全て悪いのだよ」
「分かったあともう1つ聞かせてくれ。お前をここまで連れてきたのはそこに居るドルムか?」
「ああ、その通り。両腕の骨を砕いて平然としているとは野蛮な人間の所業だよ」
「それだけ聞ければ十分だよ、お前達にはしばらく動けない様になって貰うよ」
俺は右肩から警笛を取り出すと2人に向け笛を吹いた。
ピィー!! 伯爵とドルムは威嚇され身動きが取れなくなる。
「き、貴様!下賤な者の分際で私に一体何をした!?」
「う、動けねえ! 離せ、ちきしょ~!」
俺は左肩の無線機に手を伸ばしPTTボタンを押すと、ある人物と話し始めた。
「こちら誘二、ピート聞こえたら返事してくれ。どうぞ」
『やあ、誘二元気そうだね。急にどうしたのかな?』
「なあピート、お前の世界では血統の優れた人間がこの世界を自由に出来るのが理なのか?」
『はあ!?誰がそんな事を言っているのさ!』
「どうやら、ピートが送ってくれた国の貴族達はそう思っているらしくてなエルフを見世物で捕まえようとしたり獣人を弓で射殺しても罪に問われる事のない世の中になっていたんだよ」
『それは聞き捨てならないな、全ての種族が平等にして同格。それがこの世界の理だ」
「じゃあさ、悪いんだが1度お前の口から直接言って貰えないか?今、アルムの町が貴族に操られた国軍数万に囲まれて俺1人がいくら頑張っても町の人達に犠牲が出てしまうんだ。手助けして欲しい」
『いいよ私の仲間にも声を急いで掛けるよ。これまで遠くから見ているだけで何も干渉してこなかったのが原因だ。この世界の皆にもう1度伝える必要がある』
「ありがとう、ピート」
『教えてくれて、私の方からも感謝するよ誘二。仲間も連れて顕現するまで30分程時間が欲しい。なんとか出来るかな?』
「ああ、その位ならどうって事はない。あともう1つ聞いてもいいか?」
『いいよ、けど無線機の通信もあと数回で切れてしまうから早めにね』
「さっき話した獣人を弓で射殺して無罪放免された貴族とその仲間を俺が裁いてもいいか?」
『いいよ、神である私が許そう。どれだけ残忍な方法で殺したとしても無罪だ』
「分かった、では30分後に」
そうして俺はピートとの通信を終え、伯爵とドルムに向かい残酷な宣告をする。
「今の会話を聞いていたな、お前達はまだ生かしておく。だがピート達が顕現した後でお前達に相応しい死に場所まで連れて行ってやる」
「「ヒイッ!?」」
「バルド、ちょっと町の外で時間を稼いでくる。ピート達が顕現してしまえばこの戦いは嫌でも終わる。貴族の言いなりになって神に喧嘩売ろうなんて馬鹿は流石に居ないからな」
「お前は相変わらずとんでもない事をやりやがる!?」
俺は伯爵とドルムを両手で引きずりながら、町の外へ出る。外で待機していた国軍の指揮官は俺に向かいこう叫んできた。
「無駄な抵抗を止め伯爵や善良な冒険者を今すぐ解放するんだ!?そうすれば寛大な処遇を約束する、投降するのだ!」
「悪いな、お前達にはあと30分程そのまま動かないで貰うよ。動けば伯爵とこの善良な冒険者の命は無い。伯爵を死なせればこの場に居る全員が責任を取らされて死を賜るかもしれないぞ。30分程そのまま待っていろ」
そして国軍と俺の睨み合いの時間がもうすぐ30分にさしかかろうとした時やっと待っていた顕現の刻が訪れた。
『誘二、待たせてすまなかった。2人程仲間を連れてきた、今から間違った認識の世の理を変えてみせよう』
町の上空に突如恒星の様な光を放つ3つの玉が現れた、そして光が徐々に弱くなるとその3つの玉は3つの人の姿に変わっていた。
『この世界の者達よ、私はこの世の創世に関わりし神PTT。そして共に顕現した2人の神も紹介しよう』
『わたくしの名はイヤホン、PTTと共にこの世を創りし神の1人』
『わたしの名はハンドマイク、イヤホンと同じくこの世の創世に携わった神の中の1人である』
『3人の神を代表して、私PTTがこれより話す事を全ての者達は聞いて欲しい、そしてこれまでの間違った認識を改めるのだ』
『今、この世界にはある間違った教えを世界の理として認識されている。それは【選ばれた血統の者がこの世の全てを自由にして良い】というものだ』
『選ばれた血統を名乗る者は、貴族などと称して己を神のごとく思うている様だがそれは間違っている』
『この世の創世からある本当の理とは【全ての種族が平等にして同格】だ。一部の者だけがこの世界を自由にしてよい理など存在しない!』
『我ら3人の神の名をもって改めて宣言する!全ての種族が平等にして同格、この理に背く者を決して許す事は無いと!そして、今もなおその貴族や王族など血統が全てと決め付けている者達に付き従う者は悔い改めるのだ。また今アルムの町を包囲している国の軍を率いる者よ、本当に捕らえるべき相手を見誤るな。間違った理で国を支配してきた者達を捕らえるのだ、そうすればその罪も許されるであろう』
『そして我々の耳として今この世界には交 誘二なる者が召喚されている。この者に危害を加えようとしたり、この者の大切な者を傷付けようとする者は神の神罰が下されるだろう決して忘れない事だ』
そう言い残し、ピート達3人の神は消えてゆく。だが俺は別の事で怒っていた。
(俺はピートのペットに弾き飛ばされてこの世界に来たのにもっともらしい理由を作りやがって!)
そう考えていると、先程俺に投降を呼びかけていた国軍の指揮官が1騎でこちらに向かってきた。
「神の使いであるあなた様に大変な無礼を働き申し訳ありませんでした。ただちに軍を引き貴族達を捕らえ国の改革に尽力させて頂きます」
「ああ、正しい理を広める為に頑張ってくれ」
「は、ではこの2人も連行いたしますのでお引渡しください」
「それには及ばない、この2人の裁きはPTTから許しを得ているので俺が行う」
「は、承知しました!」
「すまないが馬を1頭貸してもらえないか?2人を連れていく場所が有るんだ」
俺は2人を馬に乗せてとある森まで連れてきた。そして再び両手で2人を引きずりながら森の中に進んでいく。
「そういえば、ドルム。お前は俺があるモンスターを倒したのが気に入らなくて、仔狐亭に来たよな?」
「な、何を急に言い出すんだ。早く離せ!」
「そして伯爵様も1度は狩られる側に立ってみればその罪の重さが分かる筈だ」
「あんな神のまやかしで民を扇動しようとは愚かな真似を!?」
俺は無造作に近くに居たベアを斬り、2人の近くに置く。
「もうすぐ威嚇の効果も切れる筈だ命がけで逃げてみろ。逃げ切れるものならな」
俺はドルムと伯爵に背を向けてゆっくりと森の外に向け歩き出す。すると背後からズシーン!ズシーン!と巨大な足音が近づいてきた。
「お、おい!この足音はまさか!?やめろ、置いていかないでくれ!?」
「頼む、許してくれ!まだ死にたくは無いんだ!?」
(自分から大声を上げれば居場所を教える様なものなのに最期まで馬鹿な連中だ)
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