居酒屋【次元の狭間】では,今日も色んな世界の勇者と魔王が一杯飲んでます。

いけお

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第3話 ユリウス&ウルスラの結婚式2次会 前編(余興の準備)

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ガラガラガラ
大将「へい、らっしゃい!」女将「いらっしゃいませ」

ザンニクス「こんばんわ~予定時間には少し早かったから、まだ流石に来てないか」

大将「おや? どなたかと待ち合わせですかい?」

ザンニクス「え~そうなんです。 ユリウスさんとウルスラさんから、ユリウスさんの世界の勇者の方も2次会に参加してくれるそうだから、2人で何か余興を出来ませんか? ってお願いされちゃってね。 ただ面識は無いからユリウスさんに、ここの場所を教えて頂いて待ち合わせの時間を決めてこれからどんな余興をやるか打ち合わせしようと思うんですよ」

大将「じゃあ、奥の座敷を使うといいよ。 俺達も先に知っちゃうと面白くないからね」

ザンニクス「ありがとう、大将」

ガラガラガラ
大将「へい、らっしゃい!」女将「いらっしゃいませ」

見知らぬ女性「あ、あの・・・こちらにザンニクスさんって方はいらっしゃいますでしょうか?」

ザンニクス「ザンニクスは自分だけど。 あ! 君がもしかしてユリウスさんの世界の勇者かい!?」

見知らぬ女性「はい、あの、初めましてザンニクスさん。 ユリウスさんの世界で勇者をしております、エリスって言います」

ザンニクス「こちらこそ、初めまして! 自分は・・・ウルスラさんの世界で魔王をしてます、ザンニクスと言います」

ザンニクス&エリス「・・・・・・・・・」

大将「2人して固まってないでさ、打ち合わせするんでしょ!? 奥の座敷に早く行きなよ!」

ザンニクス「そうだ、悪いね大将。 奥、使わせてもらうよ。 行こうか? エリス」

エリス「は、はい」

大将「・・・・・見ていて微笑ましいね~まるであの時のユリウスさんとウルスラちゃんみたいだ。 こっちにも春が来るのかな?」

女将「あいかわらず、お人が悪いですよ。 でも、春を通り越しちゃうかもしれないですよ?」

大将「?」

【奥の座敷にて】

ザンニクス「さてと、打ち合わせに入る前にエリスさんってユリウスさんがウルスラちゃんの世界に行ってる間1人で6年も待たされて怒らなかったの?」

エリス「いえ、わたしも似た様なものでしたから。 ただ、わたしの場合は当時15才の時の儀式で勇者と分かって旅を始めてましたから、たった10才で1人で旅に出されたウルスラちゃんの話をユリウスさんから伺い、1人では心細いと思いわたしの方からも付いていてあげて欲しいとお願いしたんです」

ザンニクス「ユリウスさんて変に義理堅いっていうか、わざわざ相手の所まで出向いていって事情を説明してくるから、こっちも断りづらくなっちゃうんだよね」

エリス「え~そう。 お陰でわたしも21になっちゃいました」

ザンニクス「でもその6年の間、国の方じゃ何故魔王を倒さない!? っとか聞かれなかったのかい?」

エリス「特に聞かれなかったですね。 この6年の間、魔物達もユリウスさんから厳命されて国境から流入してくる事も無かったので却って平和そのものでした、またこの世界の魔王が他の世界の勇者と夫婦になる為に去ると知って国中が大喜びしてますよ」

ザンニクス「それは良かった。 あ、ごめんね! 君の事ばかり聞いちゃって。 余興の打ち合わせも大事だけど君の事も、もっと知りたいと思ったからさ」

エリス「いえ、構いませんよ。 わたしの方からもザンニクスさんの事で聞きたい事が有るのですか大丈夫でしょうか?」

ザンニクス「大丈夫だよ? それで、何が聞きたいのかな?」

エリス「くすくす・・・わたしもユリウスさんに初めて会った時に『女の子とは戦いたくないから、少しの間休戦しないか?』って言われたんですけど、ザンニクスさんはユリウスさんが突然寝所に現れた時ってどんな感じだったのですか?」

ザンニクス「あの時か~! 正直度肝を抜かされたよ。 寝ていた所をさ『あの~お休みの所申し訳ありません』って耳元で囁いてきてさ、慌てて飛び起きたら横に居たのが自分と同等の力を感じる男でその気になれば首を落とされている所だったからね。 っで、叫びそうな所を止められて『少しお願いしたい事が有るのですが、お時間は大丈夫でしょうか?』って礼儀正しいから逆に頭の中が冷静になれたから話を聞いてみると、自分の世界の勇者がたった10才で1人で旅に出されて心細い状態だから16才の誕生日を迎えるまで戦うのは待ってもらえないでしょうか?って頭を下げてくるから自分もそのまま了解しちゃったんだよね。 っでもうすぐ16才の誕生日を迎えるって時にまた寝所に現れて今度は『16才の誕生日の日にウルスラと結婚して夫婦になる事を決めました。 自分は魔王の座と元居た世界を捨て、そして彼女も勇者の立場を捨ててこの世界のどこかで2人暮らしていくのでどうか見逃して頂けませんか?」っときたもんだ! 自分も思わず笑っちゃったよ。 それで、ウルスラちゃんが国から追われたりしない様に結婚祝いとしてウルスラちゃんが結婚してから向う100年はこちらからは手を出しませんって念書を書いて渡したら、後日お礼に結婚式の招待状とついでにここでの2次会の余興もお願いされちゃったって訳」

エリス「ザンニクスさんもユリウスさんと同じでお優しいんですね」

ザンニクス「そ、そんなことないよ。 でも、本当にユリウスさんとウルスラちゃんは末永く幸せであって欲しいよね」

エリス「そうですね、わたしもユリウスさんの様な素敵な方と出会えれば良いのですが・・・」

ザンニクス「出会えますよ、きっと! 自分もエリスさんの様な綺麗な女性からプロポーズされたら、その場でOKしちゃいますから」

エリス「まあ! ザンニクスさんってお口の方も大変お上手なんですね」

ザンニクス「エ、エリスさんの様な女性と今まで接した事が無いから、凄く緊張しているだけですよ!」

エリス「うふふ・・・」

この日は、余興の打ち合わせそっちのけで楽しく語り合う2人であった。
また2回位の予定だった余興の打ち合わせ兼練習も気が付けば、ほぼ毎日奥の座敷で結婚式の前日の夜まで続いていた。

そして今日はこれからユリウスとウルスラの結婚式が行われ、その後馴染みの勇者や魔王が2次会にも招待されておりザンニクスとエリスの練習の成果も披露される予定である。
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