居酒屋【次元の狭間】では,今日も色んな世界の勇者と魔王が一杯飲んでます。

いけお

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第4話 ユリウス&ウルスラの結婚式2次会 後編(余興の成果)

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ユリウスとウルスラのささやかながらも、ウルスラの美しいウェディング姿を皆に披露した結婚式も無事に終わり間もなく居酒屋【次元の狭間】での2次会が始まろうとしていた。

店の入り口には【魔王ユリウス・勇者ウルスラ 結婚式2次会会場 飛び入り参加自由 皆で祝福して下さい】っと普段見る事の出来ない看板が置かれている。

アイオン「2人が入ってきたら、一斉にこのクラッカーを鳴らすんだぞ!? いいな! 分かったな!」

イザーク「アイオンさん! 分かってますから、少し落ち着いて!」

ゼクス「こいつは無駄に熱い分、こういう祝い事にも本当に積極的だからな。 今日くらいは勘弁してやれ」

イザーク「そうですね、それにしてもウルスラさんの純白の衣装物凄く綺麗でしたね」

ゼクス「そうだな、本来勇者と魔王は戦ってしかるべき相手なのだがこういう形の結ばれ方も有って良いかもしれんな」

イザーク「自分やゼクスさんみたいに、争わないで済む形が1番理想ですけどね」

ゼクス「全くだ! そういえば、アイオン! 教会からウルスラちゃんが投げたブーケを受け取った女性は一体誰だい!? 初めてみる女性だったが・・・」

アイオン「あの女性かい!? ユリウスさんの世界で勇者をしているエリスって人だよ。 ほら、部屋の隅でえらく緊張してる様子だけど、これからやる余興ぐらいでこんなに緊張するものかな?」

ゼクス「そのエリスさんに近寄って介抱してる男性もあまり見ない人だね」

アイオン「あ~彼はザンニクスさんといって、ウルスラちゃんの世界で魔王をやってる人! 2人が有る意味ユリウスとウルスラちゃんの仲を結ばせた張本人かもしれないな」

イザーク「2人も見てると良い雰囲気ですよね~ザンニクスさんも何か気合入っている様だし今回の余興は面白い物が見れそうですね」

ゼクス「お!? 入り口に人影が近づいてきているから、そろそろ2人が入ってくるぞ。 準備はいいか!?」

ガラガラガラ
大将「へい、らっしゃい!」女将「いらっしゃいませ」

ユリウス&ウルスラ「こんばんわ~」

パパーン!パーン! 

ウルスラ「きゃあ!?」

一同「ユリウスさんウルスラちゃん、結婚おめでとう!」

ウルスラ「みなさん、ありがとう・・・」

ユリウス「みんな、すまないな。 忙しい中わざわざ私達の為に・・・」

アイオン「さあ、皆さん。 言いたい事は色々有るとは思いますが、まずは乾杯のご発声をこの店のご主人! 大将から頂きたいと思います、拍手~!!」

パチパチパチパチ・・・・!!

大将「お、おい!? 聞いてないぞ、乾杯の音頭取れだなんて・・・。 おまえ、内緒で勝手に引き受けたな!?」

女将「ふふ・・先日、前祝いと称して営業中なのにサボった罰ですよ」

アイオン「さあさあ、大将! みんなも待ってるから早く一言一言!」

大将「まいったな・・・え~っとユリウスさん、ウルスラちゃんまずは結婚おめでとう。 ウルスラちゃんが初めてこの店に来てからもう6年近くにもなるんだね。 10才の1人旅は心細いだろうとユリウスさんが16才の誕生日まで一緒に旅をしてくれる様になったが、その間に2人は愛を少しずつ育んで今日こうして形となった。 この良き日を皆で盛大に祝おうじゃないか、乾杯!」

一同「かんぱ~い!!」

パチパチパチパチ・・・・!!

アイオン「大将! 実はスピーチ、考えておいたろ!? 即興にしては上手すぎるぞ!!」

大将「お前さんの考えそうな事だ! ついでに女将も一枚絡んでくる予感もしていたからな」

女将「くやしい・・・返り討ちにあっちゃった」

一同「ハハハハハハ!」

飲んで笑って楽しい時間が始まり、皆がユリウスとウルスラに祝福の声を掛け終わった頃2組の余興が始まった。 1組目はアイオン・ゼクス・イザークの3人による漫才の筈であったが・・・途中からアイオンが涙を流しながらユリウスとウルスラの出会った当時の話を始めてウルスラの成長を同じだけ見てきた者として改めて祝福の言葉を述べると他の皆もつられて涙を流す一幕が有った。

そうして2組目、ザンニクスとエリスの2人による余興が始まった・・・。

ザンニクス「え~皆さま、はじめまして! わたくしザンニクスと申しましてウルスラちゃんの世界で魔王なんぞをしております。 2人の結婚を祝しまして、まずはユリウスさんに初めて寝込みを襲われた時の話をさせて頂こうかと思います」

一同「ハハハハハハ!」

ザンニクス「ユリウスさんは、隣におります勇者のエリスさんの世界から当時10才だったウルスラちゃんの為に遠い所からわざわざ寝込みを襲いに来て下さいました」

一同「ハハハハハハ!」

ザンニクス「(中略)こうして、わたくしとエリスさんは6年もボーっと待つ羽目になった訳ですがエリスさんからも何か言ってやって下さいな」

エリス「・・・・・・・・・・・」

ザンニクス「エリスさん、セリフ、セリフ」

エリス「ザンニクスさん・・・」

ザンニクス「ど、どうしたの急に!?」

一同「ざわざわ・・」

エリス「最初に会った時にわたしにおっしゃいましたよね?『自分もエリスさんの様な綺麗な女性からプロポーズされたら、その場でOKしちゃいますから』って」

ザンニクス「た、たしかにそう言った覚え有るけど」

エリス「これが終わると、また離れ離れになってしまうからこの場で言います! ザンニクスさん! わたしと結婚してください!!」

一同「なんと!?」

ザンニクス「・・・・・・・・・」

エリス「ザンニクスさん、やはり・・・駄目でしたか」

ザンニクス「・・・・エリスさん、ずるいよ」

エリス「え!?」

ザンニクス「ウルスラちゃんと同じ様に先に言われちゃったら、自分やユリウスさんが奥手みたいになっちゃうじゃないか」

エリス「え、え!?」

ザンニクス「本当はこの余興の最後でサプライズとして渡そうと思っていたのだけれど、この際だこんな形でも良いだろう」

そう言いながらザンニクスは胸元から1つの指輪が入った小さな箱を取り出すと、エリスの方に差し出しながら続けてこう言った。

ザンニクス「ユリウスとは反対にわたしがそちらの世界に行こう、エリスわたしの妻になってくれないか?」

エリス「はい、はい! こんなわたしで良ければ喜んで!!」

一同「うおおおおおおおおお!?」

アイオン「おいおい、ちょっとマジかよ!?」

イザーク「2人が余興の前から緊張していたり気合が入っていたのはこういう訳でしたか・・・」

ゼクス「ふふふ、いいじゃないか」

大将「おい!? お前が言っていた春を通り過ぎちゃうってこの事だったのか!?」

女将「ええ、そうよ。 見た時からユリウスさん達と同様お似合いの2人だったから」

アイオン「こりゃ目出度い事がまた続くぞ! 今日の祝福と次の幸福の前祝いだ! もう1度乾杯するぞ~!!」

一同「いいな! しようしよう!!」

アイオン「では、ザンニクスさんとエリスさん。 2人の新たな幸せを祝ってかんぱ~い!」

一同「かんぱ~い!!!」

こうして2次会の宴は夜通し続いていくのであった・・・。
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