24 / 30
宰相令息編
1.ゲームと同じような展開に(ライザ)
しおりを挟む
「いいわね、若い方は夢があって。ところで、私の姪が宮廷楽団にいるのだけれど、豊穣祭で独唱を捧げることが決まったの。それでね、その前に内々の記念音楽会を開催するらしいのよ。開催日は二週間後の日曜日。アンナリーナさん、ガイオ伯爵と一緒に観客として来ていただけないかしら?」
母がそんなことを言い出した。私はその話にとても驚く。目の前の二人の様子を含めて、強い既視感を覚えていた。ゲームのイベントにこんなシーンがあったのだ。
母の姪、すなわち私の従姉の名はエミリといい、伯父であるバックルンド子爵の娘である。そして、彼女は宰相令息のお相手のハイスペック令嬢でもあった。
ゲームではアンナリーナとエミリは友人になる設定だった。
アンナリーナが喉に良いハーブを育て、それを宮廷楽団に持って行ったところ、エミリと知り合い仲良くなる。そして、ベルトルドと一緒に彼女の館に招待されるのだ。その時、アンナリーナはエミリから内々の記念音楽会へと誘われる。そのシーンが今と同じだ。
ちなみに、ベルトルドはエミリの可愛らしさに一目ぼれしてしまう設定だった。
彼女は愛らしい容姿と美しい歌声を持っている。しかも、聖魔法は使えないが魔力量が規格外に多い。精霊に愛されているであろうエミリらば、危機になれば攻撃魔法を使えるようになるのではないかと思われ、攻撃魔法復活を目論む怪しい教団に狙われるのであった。
「しかし、ガイオ副所長を音楽会に誘うなんて、私にはとても……」
アンナリーナはかなり動揺していた。何度も母を見たりベルトルドを見たりして、とても落ち着かないようだ。ゲームではガイオ副所長は参加していなかったので、少し変化しているようだった。
「魔力草のお礼に私から入場券をもらったと言えばいいのよ。指導してくれた副所長もぜひ一緒にと誘いなさい。それに、二人きりでは何ですから、お義兄様のベルトルドさんもご一緒してもらいましょう。ベルトルドさん、ライザのエスコートをお願いできますでしょうか?」
ゲームのことを考えていると、母がとんでもないことを言い出した。ベルトルドが誘われることは想定内だけど、私のエスコートをお願いするですって!
「あ、あの私も、ですか?」
ベルトルドが驚いたように声を上げた。当然よね。私だってとても驚いたから。
「ええ、そうよ。ライザのエスコートをするのは不満かしら? 他にエスコートしたい女性がいるとか?」
母がそんなことを言っているが、本当に止めてほしい。ベルトルドが他に想う女性がいる言ったらすごく悲しいじゃない。
「いいえ、不満など滅相もないことでございます。ライザ様のエスコートを仰せつかるのは、本当に光栄なことだと存じます」
ベルトルドが母の言葉を否定してくれたので少し安心する。でも、彼の様子が少し変だ。顔がかなりこわばっていて、手が小刻みに震えているように見える。
「でも、兄様は月曜日から通常勤務に戻るのでしょう? 再来週の日曜日はお仕事ではないの?」
アンナリーナが隣に座っているベルトルドを心配そうに見上げた。
「一週間前に申請すれば休暇が認められるけど、俺が邪魔なら仕事へ行くよ」
ちょっと残念そうにベルトルドは答えた。
ゲームではここでアンナリーナが選択する。
選択一、騎士団のお仕事は大切だから、私一人で行くことにする。
選択二、一人では心細いから一緒に行ってほしいの。
そして、アンナリーナが選択一を選んでしまえば、エミリは宰相令息と結ばれてバッドエンド。教団員を捕まえることができず攻撃魔法が復活してしまい、国が荒れ隣国に侵略されそうになる。例によってベルトルドが出兵して国を守ることができるが、やはり彼は戦死してしまう悲しい結末を迎えてしまうのだった。
アンナリーナが選択二を選び、その後も選択を誤らなければ、攻撃魔法復活を目論む教団からエミリを救出するために、ベルトルドは大怪我をしてしまう。それでも、彼はエミリ救出に成功して教団を壊滅させる。そして、エミリはベルトルドと結ばれることになる。
ベルトルドが怪我をするのは嫌だ。だけど、死んでしまうのはもっと嫌なので、音楽会へ行ってほしいと思う。
私は祈る気持ちでアンナリーナの選択を待っていた。
「やっぱり、ガイオ副所長と二人だけでは心細いから、兄様も一緒に行ってほしいの」
これは喜ぶべき事態かもしれない。
しかし、大怪我をして血だらけになるベルトルドや、囚われていた神殿から脱出できたことを喜び抱き合うエミリとベルトルド。エミリとベルトルドの幸せそうな結婚式など、そんな彼のスチルを思い出し、私はとても複雑な気持ちだった。
「ライザは音楽会へ行くのは嫌なの? その日はお休みでしょう?」
二十一歳の兄は休日や夜間の当直が義務付けられているが、まだ十七歳の私は免除されていた。そのため、日曜日はいつも休日になる。それは十五歳のアンナリーナも同じだった。
「嫌ではありません。でも、ベルトルドさんに休んでいただくのは申し訳ないと思いまして」
素直でないと自分でも思ってしまう。ベルトルドにエスコートされるのは本当に嬉しい。でも、彼がエミリに会ってしまうと、彼女に一目ぼれしてしまうのではないかと不安になる。恋人でもない私が口を出せることではないけれど、目の前でベルトルドが他の女性に心奪われる瞬間を見るのは辛い。耐えられないのではないかと思ってしまう。
スチルのような二人を見て泣いてしまったらどうしよう? そんなことになったら、エミリに私たちの仲を誤解されそうだ。そんなことになるとベルトルドにまた迷惑をかけてしまう。
「わ、私は大丈夫です! あの、ライザ様さえよろしければエスコートをさせてください。アンナリーナが不安だと言っているので、お願いいたします」
頭を下げながらそう答えるベルトルドを、最初はにこやかに見ていたアンナリーナであったが、最後にはベルトルドのわき腹を肘でつついていた。
ベルトルドはそんな彼女の様子に、困った顔をしている。それでもやはり彼は格好良いと思ってしまう。
「アンナリーナさんのことが心配のようですので、私もご一緒いたします」
ベルトルドが私を誘ってくれたと喜んだのも束の間、彼はアンナリーナのために私を誘ったのだとわかって、私の声はかなり厳しい感じになってしまった。
「申し訳ありません」
すると、ベルトルドは今日何度目かの謝罪を口にした。
母がそんなことを言い出した。私はその話にとても驚く。目の前の二人の様子を含めて、強い既視感を覚えていた。ゲームのイベントにこんなシーンがあったのだ。
母の姪、すなわち私の従姉の名はエミリといい、伯父であるバックルンド子爵の娘である。そして、彼女は宰相令息のお相手のハイスペック令嬢でもあった。
ゲームではアンナリーナとエミリは友人になる設定だった。
アンナリーナが喉に良いハーブを育て、それを宮廷楽団に持って行ったところ、エミリと知り合い仲良くなる。そして、ベルトルドと一緒に彼女の館に招待されるのだ。その時、アンナリーナはエミリから内々の記念音楽会へと誘われる。そのシーンが今と同じだ。
ちなみに、ベルトルドはエミリの可愛らしさに一目ぼれしてしまう設定だった。
彼女は愛らしい容姿と美しい歌声を持っている。しかも、聖魔法は使えないが魔力量が規格外に多い。精霊に愛されているであろうエミリらば、危機になれば攻撃魔法を使えるようになるのではないかと思われ、攻撃魔法復活を目論む怪しい教団に狙われるのであった。
「しかし、ガイオ副所長を音楽会に誘うなんて、私にはとても……」
アンナリーナはかなり動揺していた。何度も母を見たりベルトルドを見たりして、とても落ち着かないようだ。ゲームではガイオ副所長は参加していなかったので、少し変化しているようだった。
「魔力草のお礼に私から入場券をもらったと言えばいいのよ。指導してくれた副所長もぜひ一緒にと誘いなさい。それに、二人きりでは何ですから、お義兄様のベルトルドさんもご一緒してもらいましょう。ベルトルドさん、ライザのエスコートをお願いできますでしょうか?」
ゲームのことを考えていると、母がとんでもないことを言い出した。ベルトルドが誘われることは想定内だけど、私のエスコートをお願いするですって!
「あ、あの私も、ですか?」
ベルトルドが驚いたように声を上げた。当然よね。私だってとても驚いたから。
「ええ、そうよ。ライザのエスコートをするのは不満かしら? 他にエスコートしたい女性がいるとか?」
母がそんなことを言っているが、本当に止めてほしい。ベルトルドが他に想う女性がいる言ったらすごく悲しいじゃない。
「いいえ、不満など滅相もないことでございます。ライザ様のエスコートを仰せつかるのは、本当に光栄なことだと存じます」
ベルトルドが母の言葉を否定してくれたので少し安心する。でも、彼の様子が少し変だ。顔がかなりこわばっていて、手が小刻みに震えているように見える。
「でも、兄様は月曜日から通常勤務に戻るのでしょう? 再来週の日曜日はお仕事ではないの?」
アンナリーナが隣に座っているベルトルドを心配そうに見上げた。
「一週間前に申請すれば休暇が認められるけど、俺が邪魔なら仕事へ行くよ」
ちょっと残念そうにベルトルドは答えた。
ゲームではここでアンナリーナが選択する。
選択一、騎士団のお仕事は大切だから、私一人で行くことにする。
選択二、一人では心細いから一緒に行ってほしいの。
そして、アンナリーナが選択一を選んでしまえば、エミリは宰相令息と結ばれてバッドエンド。教団員を捕まえることができず攻撃魔法が復活してしまい、国が荒れ隣国に侵略されそうになる。例によってベルトルドが出兵して国を守ることができるが、やはり彼は戦死してしまう悲しい結末を迎えてしまうのだった。
アンナリーナが選択二を選び、その後も選択を誤らなければ、攻撃魔法復活を目論む教団からエミリを救出するために、ベルトルドは大怪我をしてしまう。それでも、彼はエミリ救出に成功して教団を壊滅させる。そして、エミリはベルトルドと結ばれることになる。
ベルトルドが怪我をするのは嫌だ。だけど、死んでしまうのはもっと嫌なので、音楽会へ行ってほしいと思う。
私は祈る気持ちでアンナリーナの選択を待っていた。
「やっぱり、ガイオ副所長と二人だけでは心細いから、兄様も一緒に行ってほしいの」
これは喜ぶべき事態かもしれない。
しかし、大怪我をして血だらけになるベルトルドや、囚われていた神殿から脱出できたことを喜び抱き合うエミリとベルトルド。エミリとベルトルドの幸せそうな結婚式など、そんな彼のスチルを思い出し、私はとても複雑な気持ちだった。
「ライザは音楽会へ行くのは嫌なの? その日はお休みでしょう?」
二十一歳の兄は休日や夜間の当直が義務付けられているが、まだ十七歳の私は免除されていた。そのため、日曜日はいつも休日になる。それは十五歳のアンナリーナも同じだった。
「嫌ではありません。でも、ベルトルドさんに休んでいただくのは申し訳ないと思いまして」
素直でないと自分でも思ってしまう。ベルトルドにエスコートされるのは本当に嬉しい。でも、彼がエミリに会ってしまうと、彼女に一目ぼれしてしまうのではないかと不安になる。恋人でもない私が口を出せることではないけれど、目の前でベルトルドが他の女性に心奪われる瞬間を見るのは辛い。耐えられないのではないかと思ってしまう。
スチルのような二人を見て泣いてしまったらどうしよう? そんなことになったら、エミリに私たちの仲を誤解されそうだ。そんなことになるとベルトルドにまた迷惑をかけてしまう。
「わ、私は大丈夫です! あの、ライザ様さえよろしければエスコートをさせてください。アンナリーナが不安だと言っているので、お願いいたします」
頭を下げながらそう答えるベルトルドを、最初はにこやかに見ていたアンナリーナであったが、最後にはベルトルドのわき腹を肘でつついていた。
ベルトルドはそんな彼女の様子に、困った顔をしている。それでもやはり彼は格好良いと思ってしまう。
「アンナリーナさんのことが心配のようですので、私もご一緒いたします」
ベルトルドが私を誘ってくれたと喜んだのも束の間、彼はアンナリーナのために私を誘ったのだとわかって、私の声はかなり厳しい感じになってしまった。
「申し訳ありません」
すると、ベルトルドは今日何度目かの謝罪を口にした。
1
あなたにおすすめの小説
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
国一番の美少女だけど、婚約者は“嫌われ者のブサイク王子”でした
玖坂
ファンタジー
気がつけば、乙女ゲームの“悪役令嬢”ポジションに転生してました。
しかも婚約者は、誰もがドン引きする“ブサイクで嫌われ者の王子様”
だけど――あれ?
この王子、見た目はともかく中身は、想像以上に優しすぎる……!?
国一番の美少女に転生した令嬢と、誰にも愛されなかった王子が、少しずつ成長していく物語。
乙女ゲームの悪役令嬢に転生したけど何もしなかったらヒロインがイジメを自演し始めたのでお望み通りにしてあげました。魔法で(°∀°)
ラララキヲ
ファンタジー
乙女ゲームのラスボスになって死ぬ悪役令嬢に転生したけれど、中身が転生者な時点で既に乙女ゲームは破綻していると思うの。だからわたくしはわたくしのままに生きるわ。
……それなのにヒロインさんがイジメを自演し始めた。ゲームのストーリーを展開したいと言う事はヒロインさんはわたくしが死ぬ事をお望みね?なら、わたくしも戦いますわ。
でも、わたくしも暇じゃないので魔法でね。
ヒロイン「私はホラー映画の主人公か?!」
『見えない何か』に襲われるヒロインは────
※作中『イジメ』という表現が出てきますがこの作品はイジメを肯定するものではありません※
※作中、『イジメ』は、していません。生死をかけた戦いです※
◇テンプレ乙女ゲーム舞台転生。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
目覚めたら大好きなアニメの悪役令嬢でしたが、嫌われないようにしただけなのに全員から溺愛されています
月影みるく
恋愛
目を覚ましたら、大好きだったアニメの世界。
しかも私は、未来で断罪される運命の悪役令嬢になっていた。
破滅を回避するために決めたことはただ一つ――
嫌われないように生きること。
原作知識を頼りに穏やかに過ごしていたはずなのに、
なぜか王族や騎士、同年代の男女から次々と好意を向けられ、
気づけば全員から溺愛される状況に……?
世界に一人しかいない光属性を持つ悪役令嬢が、
無自覚のまま運命と恋を変えていく、
溺愛必至の異世界転生ラブファンタジー。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
『婚約破棄された悪役令嬢ですが、嫁ぎ先で“連れ子三人”の母になりました ~三人の「ママ」が聞けるまで、私は絶対に逃げません~』
放浪人
恋愛
「母はいりません」と拒絶された悪役令嬢が、最強の“ママ”になるまでの物語。
「君のような可愛げのない女は、王妃にふさわしくない」
身に覚えのない罪で婚約破棄され、“悪役令嬢”の汚名を着せられたクラリス。 彼女が新たに嫁いだのは、北方の辺境を守る「氷の公爵」ことレオンハルト・フォン・グレイフだった。
冷え切った屋敷で彼女を待っていたのは、無表情な夫と、心に傷を負った三人の連れ子たち。 「僕たちに、母はいりません」 初対面で突きつけられた三つの拒絶。しかし、クラリスは諦めなかった。
「称号はいりません。私が欲しいのは――あなたたち三人の『ママ』になれる日だけです」
得意の生活魔法『灯(ともしび)』で凍えた部屋を温め、『鎮(しずめ)』の歌で夜泣きを癒やし、家政手腕で荒れた食卓を立て直す。 クラリスの献身的な愛情は、頑なだった子供たちの心を解きほぐし、やがて不器用な夫の氷の心さえも熱く溶かしていく。
これは、不遇な悪役令嬢が「最強の母」となり、家族を脅かす元婚約者や魔獣たちを華麗に撃退し、最愛の家族から「ママ」と呼ばれるその日までを綴った物語。
聖女じゃなかったので、カフェで働きます
風音悠鈴
恋愛
光魔法が使えず「聖女失格」と追放された大学生・藍里。
聖女じゃないと城を追い出されたけど、実は闇属性+女神の加護持ちのチートだった⁉︎
望みはカフェでのスローライフだけ。
乙女ゲーム世界の歪みから大切な日常を守ります!
全30話予定
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる