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24.結婚から全てが始まる(ルシア視点)
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結婚式の朝に王宮の一室に呼ばれた私は、王都の有名美容室の美容師さんに髪を結い上げられ、綺麗に化粧をしてもらった。そして、王都一人気だという服飾店で仕立てられた真っ白いウェディングドレスを着せられた。
花嫁としては少し年齢が高い私でも、それなりに美しくなったと鏡を見ながら満足する。
部屋に迎えに来たのは王だった。私は王にエスコートされて、普段は王族のみが使用できる王宮のバルコニーに案内された。
そこには既にカイオが待っていた。
今日のカイオは竜騎士の正装を身にまとっている。いつもは短めの緑色の上着を着ている竜騎士だが、彼らの正装は白のロングコートらしい。背が高いカイオは、悔しい程にロングコートが似合っていた。思わず見惚れそうになって、私は目を逸らす。
バルコニーの下を見ると、数え切れないほどの人々がひしめき合っている。王都には十万人以上が住んでいるらしいが、その殆どの人が集まってきているような賑わいを見せていた。
「竜騎士カイオと聖女ルシアの結婚を、国王の名においてここに宣言する!」
王宮のバルコニーから王が宣言すると、風魔法が広場の隅々にその声を届けた。湧き上がる歓声と拍手。
集まった観客たちは口々にお祝いの言葉を述べてくれた。
空は快晴。抜けるような青空には雲一つない。
魂さえ自由といわれる竜騎士は、神にさえ縛られることはない。だから、私達は神に愛を誓ったりしない。竜騎士の愛は彼自身の意志により妻本人に捧げられる。そして、たくさんの人々がその目撃者となるのだった。
少し緊張している様子のカイオが、私の前で片膝をついた。
「竜騎士カイオは、妻となる聖女ルシアに自身の持てる全てを捧げ、この身が果てるまで愛し守り続けることを誓います」
誇り高き竜騎士の誓いはとても重い。竜を得るほどの努力を重ねてきた人の想いだから。
「私は夫となるカイオを、全身全霊をもって愛し、必ず二人で幸せになることを誓います」
捧げられたカイオの手を取りながらそう誓うと、カイオは嬉しそうに微笑んだ。
再び歓声と拍手が沸き上がる。私たちの誓いも風魔法で広場中に届けられていた。
カイオが安心したように立ち上がる。そして、空を指差した。
ひし形に九頭の竜が並んで飛んできた。色とりどりの煙が後ろにたなびいている。
一匹の竜が列を離れて、旋回や宙返りを繰り返しだした。団長の瑠璃色の竜だ。
「『おめでとう』って空に書いているの?」
赤の煙は文字を浮かび上がらせていた。
「そうだ。団長のお家芸なんだぞ。これ以上の祝いの言葉はないだろう?」
とても大きな祝いの言葉が完成した。観客も上を見て喜んでいる。
再びひし形に戻った竜たちは、散開したり、三角形になったり、宙返りしたりと、空いっぱいを舞台にした曲芸飛行を披露していた。
そして、空から何かが降ってくる。手に取って見ると、小さな桃色の花びらだった。竜騎士が竜の上から撒いているらしい。
降り注ぐ花びらは、まるで天までもが私達を祝福しているようだった。
あまりにも美しい光景に、知らずに涙が出てしまう。カイオはそっと私の涙を拭ってくれた。
「とっても綺麗だったわ。一生忘れないもの」
多くの人からもらったお祝いの言葉。
竜が描いた『おめでとう』の文字。
降り注ぐ桃色の花びら。
そして、カイオが捧げてくれた誓いの言葉。
どれも素敵すぎて忘れられそうにもない。
カイオと一緒に王宮の中にある竜の発着場へやって来た私は、先程の様子を思い出して興奮していた。
「そうだな。俺も今日のことは絶対に忘れない。ルシアはとっても綺麗だし」
「カイオが素直に褒めてくれた!」
「そりゃ、俺だって本当のことは言うからな」
カイオは照れたように横を向く。そんなカイオのことも絶対に忘れないと思う。
「それじゃ、出発するぞ」
今日のライムンドは二人乗り用の鞍をつけている。
カイオと二人で私の村へ行くためだ。
私達は婚礼衣装のまま、ライムンドの背に乗り込んだ。着替えは大きなカバンに詰めてライムンドの背に固定されている。
大きく羽ばたいたライムンドは、ふわっと浮き上がる。そして、高く舞い上がった。
カイオが魔法で私達の周りに空気の壁を作ってくれているようで、いつもよりかなり速く飛んでいるのに風を感じない。
経験がないほどの高さにまで上がっているようだけど、恐怖はあまり感じない。王都が小さくなったと思うとあっという間に見えなくなった。湖や山もまるで模型のように小さい。
「ここまで高いと現実味がなくて、かえって怖くないわね」
「そうかな。ルシアが鈍感なだけじゃないか?」
「鈍感って何よ!」
「刺激が足らないようだから、ちょっと揺らすか?」
答える前にカイオはライムンドを右に旋回させる。そして、一気に下降させた。
「きゃー! しぬー」
それは怖いと言う間もない。
地上すれすれのところで、再び急上昇。
「いやー、こわいー」
流石にこれは無理です。
「急にそんなことするの、止めてよね」
私は息を乱しながら抗議した。
「ルシアが退屈そうだったから」
「退屈なんてしていないわよ!」
カイオが意地悪そうに笑った。
「ルシアのためだったんだぞ」
そんな筈はないでしょう!
「報復は、肉抜き三日の刑ね」
「えー。俺はルシアを楽しませようとしただけで、って、悪かった」
肉のためならカイオは素直に謝るのね。
「許すのは今回だけだからね」
自分でもちょっと甘いと思う。
王都を出て四時間ほど、辺りはかなり暗くなってきた。その中をライムンドの飛行は続く。確かにちょっと退屈だと思っていたら、向こうから輝きながらこちらへ飛んでくるものが見えた。まるで燃えているような姿は、伝説の火の鳥のようだ。
カイオの顔が険しくなっている。
「飛行型の魔物だ。安心しろ。絶対にルシアは守るから」
竜騎士の主力武器である弓も矢もライムンドに積んでいない。
「でも武器がないわ」
魔物の数は十匹ほど。大きさはライムンドより一回り小さいが、かなり大きい。
「大丈夫だ。剣もルシアが祝福した認識票もあるから。魔物は聖乙女が敵だとわかるらしい。聖乙女が近くにいると執拗に攻撃してくるといわれている。もちろん聖乙女の聖なる力は魔物を分解できるのだが、魔物が黒魔素を生成する速度より聖乙女の放出する聖なる力が黒魔素を分解する速度が劣っていれば、聖乙女は魔物に飲み込まれて黒魔素中毒になってしまう。だが、俺は竜騎士だ。絶対にそんなことはさせない」
カイオが鞍から立ち上がった。手綱を左手で持ち、右手で剣を鞘から抜く。
魔物がこんなにも大きく、美しく輝きながらも禍々しいものだとは知らなかった。
これは私達の理《ことわり》の外にあるものだ。
「ルシアが認識票を祝福してくれたお陰で、魔物が近づくと体力が続く限り魔法が使える。心配しなくていいからな」
一匹の魔物が私に向かって飛んできた。
「いやー、みんな消えて」
私は魔物など消えてなくなれと願った。
すると、私の体が輝き出す。そして、きらきらとした光の粒を残して魔物は消え去った。
カイオが残りの魔物の近くを飛行する。すると、近づいた魔物が次々と光の粒に姿を変えていく。
「相変わらず、ルシアは凄すぎて言葉にならない。俺の出番が全くないぞ」
気がつくと全ての魔物が光りの粒子に変わっていた。
降り注ぐ光は、とても綺麗だった。
その中をライムンドはゆっくりと進む。
「ルシアにかかれば、魔物さえもただのお祝いの演出だったな」
呆れ顔のカイオ。
「本当に綺麗ね」
光のシャワーの中を私たちは進んでいく。
私一人なら空を飛べず、大量の魔物に捕まって窒息してしまっただろう。竜騎士のカイオが一緒にいるからこそこの速度で空を飛ぶことができる。そして、一匹ずつ魔物を消し去ることができた。
どんな困難も二人なら解決出来る。この美しい光はそんな未来を象徴しているようだった。
花嫁としては少し年齢が高い私でも、それなりに美しくなったと鏡を見ながら満足する。
部屋に迎えに来たのは王だった。私は王にエスコートされて、普段は王族のみが使用できる王宮のバルコニーに案内された。
そこには既にカイオが待っていた。
今日のカイオは竜騎士の正装を身にまとっている。いつもは短めの緑色の上着を着ている竜騎士だが、彼らの正装は白のロングコートらしい。背が高いカイオは、悔しい程にロングコートが似合っていた。思わず見惚れそうになって、私は目を逸らす。
バルコニーの下を見ると、数え切れないほどの人々がひしめき合っている。王都には十万人以上が住んでいるらしいが、その殆どの人が集まってきているような賑わいを見せていた。
「竜騎士カイオと聖女ルシアの結婚を、国王の名においてここに宣言する!」
王宮のバルコニーから王が宣言すると、風魔法が広場の隅々にその声を届けた。湧き上がる歓声と拍手。
集まった観客たちは口々にお祝いの言葉を述べてくれた。
空は快晴。抜けるような青空には雲一つない。
魂さえ自由といわれる竜騎士は、神にさえ縛られることはない。だから、私達は神に愛を誓ったりしない。竜騎士の愛は彼自身の意志により妻本人に捧げられる。そして、たくさんの人々がその目撃者となるのだった。
少し緊張している様子のカイオが、私の前で片膝をついた。
「竜騎士カイオは、妻となる聖女ルシアに自身の持てる全てを捧げ、この身が果てるまで愛し守り続けることを誓います」
誇り高き竜騎士の誓いはとても重い。竜を得るほどの努力を重ねてきた人の想いだから。
「私は夫となるカイオを、全身全霊をもって愛し、必ず二人で幸せになることを誓います」
捧げられたカイオの手を取りながらそう誓うと、カイオは嬉しそうに微笑んだ。
再び歓声と拍手が沸き上がる。私たちの誓いも風魔法で広場中に届けられていた。
カイオが安心したように立ち上がる。そして、空を指差した。
ひし形に九頭の竜が並んで飛んできた。色とりどりの煙が後ろにたなびいている。
一匹の竜が列を離れて、旋回や宙返りを繰り返しだした。団長の瑠璃色の竜だ。
「『おめでとう』って空に書いているの?」
赤の煙は文字を浮かび上がらせていた。
「そうだ。団長のお家芸なんだぞ。これ以上の祝いの言葉はないだろう?」
とても大きな祝いの言葉が完成した。観客も上を見て喜んでいる。
再びひし形に戻った竜たちは、散開したり、三角形になったり、宙返りしたりと、空いっぱいを舞台にした曲芸飛行を披露していた。
そして、空から何かが降ってくる。手に取って見ると、小さな桃色の花びらだった。竜騎士が竜の上から撒いているらしい。
降り注ぐ花びらは、まるで天までもが私達を祝福しているようだった。
あまりにも美しい光景に、知らずに涙が出てしまう。カイオはそっと私の涙を拭ってくれた。
「とっても綺麗だったわ。一生忘れないもの」
多くの人からもらったお祝いの言葉。
竜が描いた『おめでとう』の文字。
降り注ぐ桃色の花びら。
そして、カイオが捧げてくれた誓いの言葉。
どれも素敵すぎて忘れられそうにもない。
カイオと一緒に王宮の中にある竜の発着場へやって来た私は、先程の様子を思い出して興奮していた。
「そうだな。俺も今日のことは絶対に忘れない。ルシアはとっても綺麗だし」
「カイオが素直に褒めてくれた!」
「そりゃ、俺だって本当のことは言うからな」
カイオは照れたように横を向く。そんなカイオのことも絶対に忘れないと思う。
「それじゃ、出発するぞ」
今日のライムンドは二人乗り用の鞍をつけている。
カイオと二人で私の村へ行くためだ。
私達は婚礼衣装のまま、ライムンドの背に乗り込んだ。着替えは大きなカバンに詰めてライムンドの背に固定されている。
大きく羽ばたいたライムンドは、ふわっと浮き上がる。そして、高く舞い上がった。
カイオが魔法で私達の周りに空気の壁を作ってくれているようで、いつもよりかなり速く飛んでいるのに風を感じない。
経験がないほどの高さにまで上がっているようだけど、恐怖はあまり感じない。王都が小さくなったと思うとあっという間に見えなくなった。湖や山もまるで模型のように小さい。
「ここまで高いと現実味がなくて、かえって怖くないわね」
「そうかな。ルシアが鈍感なだけじゃないか?」
「鈍感って何よ!」
「刺激が足らないようだから、ちょっと揺らすか?」
答える前にカイオはライムンドを右に旋回させる。そして、一気に下降させた。
「きゃー! しぬー」
それは怖いと言う間もない。
地上すれすれのところで、再び急上昇。
「いやー、こわいー」
流石にこれは無理です。
「急にそんなことするの、止めてよね」
私は息を乱しながら抗議した。
「ルシアが退屈そうだったから」
「退屈なんてしていないわよ!」
カイオが意地悪そうに笑った。
「ルシアのためだったんだぞ」
そんな筈はないでしょう!
「報復は、肉抜き三日の刑ね」
「えー。俺はルシアを楽しませようとしただけで、って、悪かった」
肉のためならカイオは素直に謝るのね。
「許すのは今回だけだからね」
自分でもちょっと甘いと思う。
王都を出て四時間ほど、辺りはかなり暗くなってきた。その中をライムンドの飛行は続く。確かにちょっと退屈だと思っていたら、向こうから輝きながらこちらへ飛んでくるものが見えた。まるで燃えているような姿は、伝説の火の鳥のようだ。
カイオの顔が険しくなっている。
「飛行型の魔物だ。安心しろ。絶対にルシアは守るから」
竜騎士の主力武器である弓も矢もライムンドに積んでいない。
「でも武器がないわ」
魔物の数は十匹ほど。大きさはライムンドより一回り小さいが、かなり大きい。
「大丈夫だ。剣もルシアが祝福した認識票もあるから。魔物は聖乙女が敵だとわかるらしい。聖乙女が近くにいると執拗に攻撃してくるといわれている。もちろん聖乙女の聖なる力は魔物を分解できるのだが、魔物が黒魔素を生成する速度より聖乙女の放出する聖なる力が黒魔素を分解する速度が劣っていれば、聖乙女は魔物に飲み込まれて黒魔素中毒になってしまう。だが、俺は竜騎士だ。絶対にそんなことはさせない」
カイオが鞍から立ち上がった。手綱を左手で持ち、右手で剣を鞘から抜く。
魔物がこんなにも大きく、美しく輝きながらも禍々しいものだとは知らなかった。
これは私達の理《ことわり》の外にあるものだ。
「ルシアが認識票を祝福してくれたお陰で、魔物が近づくと体力が続く限り魔法が使える。心配しなくていいからな」
一匹の魔物が私に向かって飛んできた。
「いやー、みんな消えて」
私は魔物など消えてなくなれと願った。
すると、私の体が輝き出す。そして、きらきらとした光の粒を残して魔物は消え去った。
カイオが残りの魔物の近くを飛行する。すると、近づいた魔物が次々と光の粒に姿を変えていく。
「相変わらず、ルシアは凄すぎて言葉にならない。俺の出番が全くないぞ」
気がつくと全ての魔物が光りの粒子に変わっていた。
降り注ぐ光は、とても綺麗だった。
その中をライムンドはゆっくりと進む。
「ルシアにかかれば、魔物さえもただのお祝いの演出だったな」
呆れ顔のカイオ。
「本当に綺麗ね」
光のシャワーの中を私たちは進んでいく。
私一人なら空を飛べず、大量の魔物に捕まって窒息してしまっただろう。竜騎士のカイオが一緒にいるからこそこの速度で空を飛ぶことができる。そして、一匹ずつ魔物を消し去ることができた。
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