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01:神様は本当に願いを叶えてくれた?
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私は一人で電車に乗ってショッピングモールへ向かっている。目的はバレンタインデーのために特設された恋愛成就の神社へ行くこと。でも、まだ彼氏がいないから、神様に素敵な彼氏をお願いするつもりだった。
私は高校三年の木坂望。地元大学の推薦入試に合格して、入学手続きも済んでいる。だから、三月一日の卒業式まで高校へ行く必要はない。
仲の良い友達は私と同じ大学に合格しているけれど、国立大学も受験するらしい。そのため彼女と一緒に遊ぶのは最低でも前期試験の発表が終わってからになる。
そんな訳で、私は一人で隣の市に新しくできたショッピングモールへ行くことにしたのだった。
今日は日曜日なので電車を降りる人はかなり多かった。殆どが駅にほど近いショッピングモールへと向かうようだ。私もその波に乗って皆と同じ方向へ歩いていった。
駅から歩五分というのは嘘ではなかったようで、私は目的のショッピングモールへすぐに着くことができた。
立派な正面玄関から中に入ると、大きなホールがあった。そこに真っ赤な鳥居が作られている。思った以上に大きい。
その鳥居をくぐると、台が幾つか置いてあり、その上に長方形の紙と鉛筆が用意されている。鳥居の脇には何本ものロープが張られ、無数の紙がおみくじのように結ばれていた。
『美形の彼氏ができますように』
私は紙にそう記入してロープに結びつけた。バレンタインの日には、有名な神社の神主が来てお祓いをしてくれるらしい。本気にしている訳ではないけれど、やはり少しは期待している。
高校は女子校なので男女交際にとても厳しく、学校にバレると親が呼び出されてしまう。それでも彼氏持ちの子はいたけれど、私には縁がなかった。
四月には大学に入学するので、やっぱり彼氏が欲しい。私は大学生活に思いを馳せて、気分が浮き立つ気がしていた。
祖父母から贈られた入学祝いの中から、母が自由に使っていいと二万円をくれたにで、今日はそれを持ってきていた。そのお金で通学用に使える大きめのジョルダーバッグを買いたいと思い、私はカバン店を回る。
高校生にとって二万円は大金だけど、とても気に入った春らしい水色のジョルダーバッグは、その金額では買えなかった。もちろん安いバッグも多数売っている。それで妥協するか、貯金を下ろして買うか、私は決めきれずに友達と再度一緒に来ようと思い、バッグ購入は保留とすることにした。
初めてのショッピングモールは楽しかったけれど、やはり一人は寂しい。私は予定より早く帰ることにした。
帰りの電車は余り混んではいなかっので、余裕で座ることができた。早く帰ることにして正解だと思う。
地元の駅に着いてもまだ早い時間だったので、少し寒いけれど川沿いの土手を歩いて帰ることにした。車は進入禁止の狭い道なので、空気が美味しい気がする。
たまに犬の散歩をしている人とすれ違うだけで、人も余り歩いていない。私は斜面に降りてみることにした。
「きゃ!」
ぼんやり歩いていたのが悪かったのか、私は何かにつまずいてしまった。しかい、どうにか踏ん張り転ぶことだけは回避できた。
私は舌打ちをして、足元を見る。
「!」
絶句するとはこういう時に使うのだと、私は実感した。
そこに転がっていたのは、あまりにも美しい男性だったのだ。彼の容姿は想像を絶するといっても決して過言ではない。
長い髪は輝くようなプラチナブロンド。鼻筋は美しいく通っていて、形の良い唇はほんのりと赤い。
その男性は複雑な刺繍をしたコートのような上着を着ていた。
もしかしたら、神様のご利益があったのかと私は期待する。
そう思って見つめていると、その美しい男性がゆっくりと目を開けた。虹彩はまるで宝石のような紫色。やはり美しかった。
私は高校三年の木坂望。地元大学の推薦入試に合格して、入学手続きも済んでいる。だから、三月一日の卒業式まで高校へ行く必要はない。
仲の良い友達は私と同じ大学に合格しているけれど、国立大学も受験するらしい。そのため彼女と一緒に遊ぶのは最低でも前期試験の発表が終わってからになる。
そんな訳で、私は一人で隣の市に新しくできたショッピングモールへ行くことにしたのだった。
今日は日曜日なので電車を降りる人はかなり多かった。殆どが駅にほど近いショッピングモールへと向かうようだ。私もその波に乗って皆と同じ方向へ歩いていった。
駅から歩五分というのは嘘ではなかったようで、私は目的のショッピングモールへすぐに着くことができた。
立派な正面玄関から中に入ると、大きなホールがあった。そこに真っ赤な鳥居が作られている。思った以上に大きい。
その鳥居をくぐると、台が幾つか置いてあり、その上に長方形の紙と鉛筆が用意されている。鳥居の脇には何本ものロープが張られ、無数の紙がおみくじのように結ばれていた。
『美形の彼氏ができますように』
私は紙にそう記入してロープに結びつけた。バレンタインの日には、有名な神社の神主が来てお祓いをしてくれるらしい。本気にしている訳ではないけれど、やはり少しは期待している。
高校は女子校なので男女交際にとても厳しく、学校にバレると親が呼び出されてしまう。それでも彼氏持ちの子はいたけれど、私には縁がなかった。
四月には大学に入学するので、やっぱり彼氏が欲しい。私は大学生活に思いを馳せて、気分が浮き立つ気がしていた。
祖父母から贈られた入学祝いの中から、母が自由に使っていいと二万円をくれたにで、今日はそれを持ってきていた。そのお金で通学用に使える大きめのジョルダーバッグを買いたいと思い、私はカバン店を回る。
高校生にとって二万円は大金だけど、とても気に入った春らしい水色のジョルダーバッグは、その金額では買えなかった。もちろん安いバッグも多数売っている。それで妥協するか、貯金を下ろして買うか、私は決めきれずに友達と再度一緒に来ようと思い、バッグ購入は保留とすることにした。
初めてのショッピングモールは楽しかったけれど、やはり一人は寂しい。私は予定より早く帰ることにした。
帰りの電車は余り混んではいなかっので、余裕で座ることができた。早く帰ることにして正解だと思う。
地元の駅に着いてもまだ早い時間だったので、少し寒いけれど川沿いの土手を歩いて帰ることにした。車は進入禁止の狭い道なので、空気が美味しい気がする。
たまに犬の散歩をしている人とすれ違うだけで、人も余り歩いていない。私は斜面に降りてみることにした。
「きゃ!」
ぼんやり歩いていたのが悪かったのか、私は何かにつまずいてしまった。しかい、どうにか踏ん張り転ぶことだけは回避できた。
私は舌打ちをして、足元を見る。
「!」
絶句するとはこういう時に使うのだと、私は実感した。
そこに転がっていたのは、あまりにも美しい男性だったのだ。彼の容姿は想像を絶するといっても決して過言ではない。
長い髪は輝くようなプラチナブロンド。鼻筋は美しいく通っていて、形の良い唇はほんのりと赤い。
その男性は複雑な刺繍をしたコートのような上着を着ていた。
もしかしたら、神様のご利益があったのかと私は期待する。
そう思って見つめていると、その美しい男性がゆっくりと目を開けた。虹彩はまるで宝石のような紫色。やはり美しかった。
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