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二部
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しおりを挟む手巾を畳んで頭の後ろで結んでいると、まるで罪人の目隠しのようでいただけない。
髪も癖がついてしまう、とロンメイとシャオメイによって試行錯誤が行われた。
眼鏡に手巾をかぶせてかけてみたが、前だけが覆われて上下左右の隙間から魔力が入る。
しばらくは手巾に紐を通し、後頭部で結ぶようにした。
「額飾りに取り付ければ横の髪を少し抑えるくらいで済むのではなくて?」
「いっそ祭りの獣面に遮魔布を貼ればどうでしょう?」
スーシェン帝国では四神に使える神の獣を讃えるお祭りがあり、四聖獣の金獅子、朱虎、翠狐、銀狼のお面をつける。
お面は顔全体を覆うものが一般的だが、頭から被るものや鼻から上だけど口元が開いたものなどもある。
ロンメイが提案したものは口元が開いたものだ。それだと食事等の時も外さずにすむ。
「それもスーミンにつたら試してみましょう」
手巾を四枚重ねにすると、近くにいる魔力を内に保有する人や魔石などしか感じられない。がかたどられて見える。二枚にすると魔力の少ない壁や物の形もわかるが、壁の向こう側にいる人などもぼんやりと見えてしまうし、近くの人が眩しくなる。
とりあえずは三枚重ねが無難な感じだ。
「慣れるしかないわね」
人や魔力のこもったものがやや眩しく感じるが、物の形もわかるためそれで鳴らしていくことに決めた。
「側からみていると、目隠しをしているのに動けることが不思議な感じですね」
「そうね。目で見ている時に照らし合わせると、焦点が合わなくて全てがぼやけている感じ? でもそこに何かがあるのはわかるし、輪郭もわかる。よく見れば人も個々に色が違うから……」
それぞれの方向を指差しながら「お母様、ロンメイ、シャオメイ」といる方向を言い当てた。
「私たちの色を覚えたってことですか?」
「うーん、覚えたっていうか感じたっていうか。慣れ親しんだ感じ?」
「人の顔でも一度で覚えられることもあるし、何度あっても覚えられないこともあるから、似たような物ですかねえ」
そんな会話をしながら、少し慣れるためにとファルナはロンメイとシャオメイに挟まれて甲板にルことにした。
「無理をせずに休んでいた方がいいのではなくて」
メイファの言葉にファルナは母親がいる方向をむく。
「その言葉はお母様にお返しします。ついこの間まで伏せっていらしたのに、今日は動きすぎではありませんか」
そう、数日前までは床に伏せっていたメイファである。だが、帝国に帰れると思うと、不思議と身体が軽く感じられた。
「ふふ、どうもじっとしていられない似た者親娘ですね」
ロンメイは楽しそうな主親娘の姿に、嬉しそうに微笑んだ。
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ようやく銀狼の単語が出た。
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