【完結】第一王女リリアンは抗いたい~王家の令嬢ですが、家業の鉱山の闇を知ってしまったので、ドレイな獣人さんと一緒に運命に抗います~

藤林 緑

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第五部 私たちの歩む道

ローレリア・エスクリア

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 ローレリアの手が鉄格子を越えた。私は彼女の手を優しく抱く。
「本当に久しぶりに感じる……」
「日にちにしたら大したことないんだけどね。なんなら魔導鉱山で勤務し始めたら、これより長かったわけだし。……心配したよ、お姉様」
「ええ……。本当に迷惑かけて、ごめんなさい」
「いいよ、私達は姉妹だから。当然でしょう?」
 ローレリアは、執行人の装束も気にせず牢獄の前の冷たい石畳にちょこんと座った。それを見て、私も鉄格子越しに同じように座る。
 牢の中と外、なんだか不思議な状況に、私達姉妹は顔を見合わせ、困ったような、それでいて少し嬉しいような笑みを浮かべた。
「ところで、やっぱり気になるんだけど、なんでそんな物々しい黒装束を?それは処刑人達の服装でしょ?」
「ああ、えと、それはね……」
 ローレリアは視線を忙しなく動かし、寸分悩んでから言った。
「……王城の様子がおかしくて、色々調べて回ってたの。協力してくれる人も何人か居て、その人に黒装束は用意してもらったの」
 王城の様子がおかしい。彼女は答えた。
 私がノーハティ魔導鉱山に行くことも突然決まった事だ。……留守にしていた間に、ローレリアにも何かあったのか?
「それで、リリィお姉様の方こそ、今まで何をしていたの?」
 ローレリアは心配そうに私を眺めている。私の言葉を待っている、そう思った私は、どこから話すべきか少し迷いながらも口火を切った。
「本当に色々ありすぎて、話したいことは山ほどあるけど、そうね……まず、何から話そうかしら……」
「うん、ゆっくりでいいから。聞かせてよ、お姉様がこの数日間で何を見てきたのか。……だって、今の姉様、凄い焦ってるでしょ?見てればわかるよ」
 私の心情を見透かすような妹の言葉に頷いた私は、覚悟を決めて一つずつ説明を始めた。ノーハティ魔導鉱山で見た亜人の非人道的な扱いについて。ガルムという犬の亜人と、ひょんなことから旅路を共にしたこと。途中、ライオという首領が率いる亜人の集落に寄ったこと。そして、亜人たちがリアガルドを陥落させようと計画していること。その発端にはどうやら母親の死が深く関係していそうなこと。
 そして、最後に、私はこの国の真実全てを知って、それを受け止めたいということ。亜人への差別も、これから起ころうとしている争いも全部無くすために、お父様に会いに来たのだと話した。
 ローレリアは、時折驚いたように目を見開きながらも、黙って私の話を頷いて聞いていた。
「……そして、これがお母さんの残した手紙。ローレリア、あなた宛のよ」
 話の最後に私は、懐から取り出した一封の群青色の封筒を、鉄格子の隙間からそっと手渡した。ローレリアの戸惑うような視線が、私と彼女の手に渡された封筒を行ったり来たりする。
「もちろん、中身は当然見ていないから。……でも、筆跡も間違いなくお母さんの本物だったわ」
 ローレリアは、震える指で封筒を受け取り、意を決したように中の手紙を開いた。上から下へ、つらつらと文字を追う視線が動く度に、彼女の瞳がみるみる潤み、やがて大粒の止め処なく涙が頬を伝って流れ始めた。
「お姉様」
「……なんて書いてあった?」
「……お姉様は意地を張りやすい癖に変なところで悩むから、支えてあげてと」
「……あはは、バカにして」
 私はローレリアの顔に手を添える。涙を優しく拭い、肩を叩いた。
「そんなこと言ったってさ……」
 ローレリアは肩と声を震わせた。
「本当に、そう書いてるんだから」
「……わかった、わかった」
「お姉様……お願い……もう少しだけ、こうして触れていて……」
 か細い小さな声で漏れ出た妹の願いに私は応えた。こうしてしばらくぶりに妹の素直な涙を見た気がする。やっぱり、泣き方も、甘え方も、私たち姉妹はそっくりだった。

 しばらくしてようやく落ち着いた二人は、依然として鉄格子越しに座ったまま腕を組んでいた。ローレリアは未だに少し涙目だが、呼吸は既に普段通りである。
「……そういうわけだから、私は早くお父様に会わないといけないのだけど……どうにかしてここから出られないかしら?」
「お姉様、実はそれなんだけど……」
「何?何か知ってるの?」
 ローレリアが、また迷ったように口ごもりながら口にする。
「最近なんか様子が変なの、お父様」
「変とは?」
「なんだろう?うまく言えないんだけど……纏っている雰囲気?とか、ちょっとした所作とかが、以前と違って見えたの。それに、重要な会議のような場にもほとんど出席していないみたい。人前に出る式典には参加しているようだけれど……」
(お父様が……?)
 想像がつかない。でも、それもそうだ。考えてみれば、私やローレリアがまともに父の姿を見る機会は、ここ半年ほとんど無かったのである。
 ……きっと恐らくは、母様を失い、衰退するエスクリア国のために一人で奔走していたのだろう。母親の亡くなった、あの日からずっと……。
「それで、最近、あなたはお父様と会ったの?」
「……うん」
 ローレリアは浮かない顔で答えた。彼女は胸の前で手を組んでいる。こういう時は決まって隠し事をしている時なのだ。
「隠さないで、ちゃんと聞かせて」
「……あのね、実は……」
「実は?」
 私は息を呑む。
「お父様に呼び出されて……。隣の商業国、バルトウォータの王子と、近々顔合わせをしないか、と言われたの……」
 その言葉に、きっと、私の目は、本当に点になっていることだろう。輝くこともない、ただの黒い点。
 あまりにも突拍子もないことだった。それほどまでに、今の私には衝撃的だった。
「か、顔合わせって……それって……⁉」
 (つまり、そういうこと……?)
 ローレリアはごくりと唾を飲んでから口にした。その顔は青ざめている。
「……うん。政略結婚、だと思う。豊かな港のあるバルトウォータ国から、我が国の魔導石を輸出することで、傾いたエスクリアの再興を目指すために、と……そう、お父様は……」
「そんな……だって、あなたはまだ若いのに……‼また、よりにもよってなんであなたが……‼」
 眼の前が真っ暗になりそうだった。まるで終わりのない悪夢のように、次から次へと問題が出てくる。
 混乱し視線の揺れる私に、ローレリアは俯きながら続けた。
「お姉様が魔導鉱山へ出発した日だった。お父様が言ったの、そろそろ私の仕事を手伝って欲しいと。リリアンがエスクリアの魔導石鉱業を仕切り、ローレリアが商業の道を切り開くのだと」
 その言葉の意味するところに気付き、声が出なかった。冷静に考えれば、姉の私に鉱山の職務が与えられたのならば、次は妹に外交の役目が回ってくるのは自然な流れなのかもしれない。
 そして、王族の娘にとって外交とは、しばしばその役目は隣国との政略結婚を意味する。
 身勝手だ。私とローレリアに国を託そうとはいえ、あまりにも。
「そして……近日中にバルトウォータからの使者と王子が入国すると、そういうお話になっているの……」
「……ローレリア、それで、貴方はその結婚を、本当に良しとするの?」
 思わず出てきた言葉は、ただの問い掛けだった。頭ごなしに反対するでもなく、国の状況を考えて賛成するでもなく、まずは妹自身の気持ち、判断を尊重し、妹に任せたいと思ったのだ。
「……それが、まだわからないの。どうしたらいいのか」
 ローレリアは、力なく視線を落とした。きっと、こんな姉の顔を見たくなくて、私から目を背けたいのだろう。
 私は彼女の手に触れた。大丈夫だ、と語り掛けるように。貴方の思いを尊重するという、私なりの意思表示だった。
「ホントのことを言うと、まだすごく迷ってる。私の気持ちだけで断れば、このままだと、バルトウォータの相手にも失礼だと思う……。けれど、これが国のためなら、私が犠牲になるべきなのかとも思う。でも、どうしても答えがまだでてないの……ごめんなさい、お姉様……」
 真剣に悩む妹の白い目元には、隠しきれない暗さが差していた。きっと、ここ最近ずっと眠れない夜が続いているのだろう。
 彼女のために、今、私ができることと言えば……。
「……わかったわ。なら、考える時間を作る。無理やり答えを出す必要はないわ」
「……え?でも、どうやって?」
 ローレリアが不思議そうに首を傾げた。
 その純粋な瞳は、昔から何も変わっていない。打算的で性格や意地の悪い私とは、全然違う。
 そんな妹のために私が取れる方法は、荒療治だけど一つ。
「もうすぐ起こる、亜人たちの襲撃とリアガルド兵を敢えて衝突させるのよ」
「はぁ⁉な、何を言ってるの、リリィお姉様、正気⁉だって、さっきまで必死に止めようとか言ってた癖に‼」
「考えてみて。流石に王都で内乱が起こっているような国に、わざわざ使者は出せないでしょう?結婚の話も一旦保留になるはずよ」
「む、無茶苦茶だ‼そ、それに危険すぎる‼あ、頭おかしい……‼」
 ええ、その通りだ。仰る通り。しかし、私には勝算はある。もちろん、ある意味で危険な賭けであるが……。
 リアガルド兵と亜人の全面戦争を水際で阻止し、尚且つローレリアの政略結婚を、時間稼ぎのために先延ばしにする手段。
 まさに紙一重の一手。今の私に取れるのは、それしかない。
「ローレリア、貴方はあなたの立場を利用して、どうにかしてリアガルド兵の動きをギリギリの所で止めなさい。大丈夫、あなたならできるわ。私は必ずここから出て、亜人の軍をギリギリで止めるから。二人で連携するのよ」
「む、無茶苦茶だよ……‼そんなこと、できるわけ……‼」
「いいえ、それしかないわ。やるしかないのよ」
 そう、それしかない。……もっと時間をかければ、より安全で良案も思いつくだろう。しかし、私達にはもう時間は無い。
「いい?二日後の亜人襲撃に備えて、あなたも準備して。それだけ伝えておく」
「そ、そんなぁ……急に言われても……」
「いつまでもメソメソしない‼腹を決めなさい。私はもう覚悟できてる」
 敢えて突き放すように、吐き捨てるように言った。可愛い実の妹に対しては、あまりにも冷たい態度だっただろう。でも、こうでもしないと、彼女は……。
「……ふふっ」
 意外にも、それでもローレリアは、涙の跡が残る顔でふわりと笑っていた。
 (何故、こんな時に笑ったのか……?)
 問い質す前に彼女は、昔を懐かしむように答えた。
「本当に変わったな、と思って。昔は、本ばかり読んでるただの意地っ張りの偏屈屋さんだったのに。いつの間に、そんなに強くなられたのですか?」
「……あなたね、一言余計よ。でも、そうね……少しは変われたのかもしれないわね」
 私は、嵐のようなこの数日間を思い出す。短かったが、本当に色々あった。目を閉じれば、いつも私の隣には彼が居た。不器用だけど、誰よりも……。
「……旅の途中で、真っ直ぐな人に出会ったの。仲間思いで優しくて、誰よりも力強い人。知らず知らずのうちに、彼のようになりたい、彼の隣に立てるようになりたいって、そう思ったのかもしれないわね」
 私の脳裏に鮮明に浮かんだのは、ぶっきらぼうな笑顔の白い犬耳の男。私の頼りになる、そして、必ず迎えに行くべき大切な相棒であった。

「お姉様がそこまで言うなら……」
 ローレリアが何かを決意して口を開いた、まさにその瞬間、彼女は弾かれたように真横に振り向いた。
 それも尋常ではない勢い良く。遅れて、遠くから響く複数の足音が私の耳にも届いた。
「まずい‼だ、誰か来た‼それも複数……‼衛兵かもしれない‼」
「ロー……⁉」
 危うく呼びかけそうになり、私は思わず自分の口を押さえた。
(危ない……‼)
 ここでうっかり名前を呼んでしまえば、この黒装束の正体がローレリアだとバレてしまう。
 チッ、と小さな舌打ちが聞こえた。間違いなくローレリアのものだった。彼女も焦っているようだ。
「ごめんなさい、お姉様‼また、あとで必ず‼」
 囁くような小さく聞こえた声と共に、ローレリアが素早く装束の袖から一枚の札を取り出した。複雑な幾何学模様の描かれた見たこともない札。それを強く握りしめると、次の瞬間、彼女の身体が淡い霧のように散っていく。
 銀色の細かい光の粒となりは輪郭をぼやかして、あっという間に消えていった。
 この現象には見覚えがある。
「あれも……転移魔法……?でも……」
 さっきシンシアが使っていたのと同じ……ではないようだが、似ている。あの札は何……?
 それにしても、いつの間にローレリアはあんな魔法なんか覚えたのか。……私も母様のメモのおかげで「治療魔法」は覚えたけれども。あの子も知らないところで色々と頑張っていたのね。

 近付いてくる足音が、呆けていた私の意識を現実に揺さぶり戻した。私は何食わぬ顔で、ごく自然な手付きで、先ほどローレリアに持ってこられたばかりの夕食のトレイを手に取る。
 (怪しまれてはいけない……)
 なるべく、何事もなかったかのように、普段通りに過ごすふりを装うのだ。
 少しすると、予想通り足音の正体が私の牢の前で立ち止まった。
「おや、リリアン様。今から夕食でしたか。邪魔をしては悪いようですな」
「ええ、そうね。ですが、ロイズ大臣が食事の邪魔をするほど無粋な人間ではないと、信じたいけれど?」
 私は皮肉を込めて返す。
 そこに立っていた近付いて来た人影は、やはりロイズ大臣であった。見れば、彼はじっとりと額に汗をかいている。何か慌てていたのだろうか。
(何かあったのか?ローレリアのこと、気付かれた……?いや、それならもっと……)
「ふむ……。では時間をずらしてから来ましょうか。あなたにとっても悪くない話だったのですがね」
「良いわ、気にしないで。話してくれても。ちょうど手持ち無沙汰だったところよ」
 私は、わざと優雅にパンを手頃な大きさに千切ると口に入れた。
(……ふむ、流石に王女の私に囚人と同じ粗末な食事ではないらしい。このパンの味からわかる。いつもの王城で出される高級品だわ……)
 私の余裕綽々とした態度に、大臣は少し眉を顰めたが、すぐに私の言葉に頷くと咳払いをして襟を正した。
「では、食事中ながら失礼します。陛下より新たな指示がありました。今夜から牢を出て、王城内の自室にて待機してよろしいとのことです」
「まあ。最初からそうすれば良いのに……」
「ええ、状況が変わりまして。どうやら、見つかったようですので」
「見つかった?……何の話です?」
 スプーンでスープに口をつけようとした手が、ぴたりと止まる。
 私が頭に疑問符を浮かべていると、大臣が微笑んだ。
「ええ。先日申し上げたノーハティ魔導鉱山爆破事件、そしてゲルハルト殺害の主犯と目される人物が見つかったのですよ。どうやら自らリアガルドの衛兵に出頭したとのことですが……」
「え……」
 嘘、そんなはずはない、と口に出かけた言葉を必死に飲み込む。
「目撃情報によれば、白い毛皮を持つ犬の亜人だということです。凶暴な亜人ですので、既に厳重な隔離体制が取られておりますので、残念ながら面会する事は叶いませんが、ご希望であれば後で簡単な資料でも作成しますか?」
 その言葉を聞いた瞬間、先程まで微かに感じていたパンの味覚から何まで、全てがぞっと吹き飛ばされた。
 血の気が引く。喉がひきつり震え、皮膚が粟立ち、全身の筋肉が石のように強張る。数秒、完全に息が止まり、ようやく忘れていた呼吸を、喘ぐように再開する。
「げほっ、ごほっ、げっ、げっ……はぁ……っ」
 胸を押さえ、肩で息をする。焦点の合わない目で瞬きを何度も繰り返した。視界が歪み、涙が溜まるのを感じ、奥歯を強く食いしばった。
 (ガルム……‼彼が、自ら出頭して捕まった?嘘よ、何かの間違いよ‼いったい何が起こったというの?私が市場で別れた後、何が……⁉)
 頭どころか身体すら、その信じがたい事実を受け入れられず、否定しようと目まぐるしく動き回っていた。
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