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第2章
海の中のような(中条視点)
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その瞬間、ドン、と大きな音と共に強く光が入ってきた。『わっ』と俺の話を比較的黙って聞いていた瀬名が小さく声を上げた。顔が、見たいな。
「……なあ、そっち行っていい?」
「は?そっちって……」
「お邪魔しまーす」
無理やり瀬名のベッドに乗り上げる。横向きだった瀬名を転がして、スペースを作り、体を滑り込ませた。思ったより抵抗がない。多分だけど、体に触れた瀬名は随分暖かいから、もうかなり眠そうだった。
「俺は、お前をずっと見てたよ」
暗闇の中。静かな雨の音。遠くで聞こえる雷鳴は、水の中の泡のよう。まるで、二人きりで海の中に潜っているみたいだと、錯覚を起こす。
「知り合いの漁師に貰ったって珍しいクラゲを持ってって担当に感涙されて困ってたのも、先輩たちの同定の押し問答に巻き込まれてたのも、イルカに遊ばれてたのも、館長と散歩してるのとかも」
「……変なとこ、ばっか、見てんじゃねえよ……」
「はは」
ああ、もう随分声が小さい。呂律も怪しい。半分閉じては開く目で、抗えない眠気と戦っているのがわかる。怒られるかな、なんて思いながら頭を抱き寄せれば、意外にも抵抗はなかった。瀬名家のシャンプーの匂い。同じのを使ったはずなのに、どうして甘く感じるのか。
「俺は、小さな海で自由なお前に憧れたんだ」
そう言った俺の声を瀬名が聞いていたのか分からない。すう、と寝息が聞こえる。ぽかぽかとじんわり感じる瀬名の体温が心地良い。さっきまで冴えていたのが嘘のように、瞼が重くなってきた。俺の話を、少しでも覚えててくれたらいい。覚えてなくても、また話をする口実になる。明日はきっといい天気だ。腕の中の人魚に、一番に『おはよう』を言いたい。
「……なあ、そっち行っていい?」
「は?そっちって……」
「お邪魔しまーす」
無理やり瀬名のベッドに乗り上げる。横向きだった瀬名を転がして、スペースを作り、体を滑り込ませた。思ったより抵抗がない。多分だけど、体に触れた瀬名は随分暖かいから、もうかなり眠そうだった。
「俺は、お前をずっと見てたよ」
暗闇の中。静かな雨の音。遠くで聞こえる雷鳴は、水の中の泡のよう。まるで、二人きりで海の中に潜っているみたいだと、錯覚を起こす。
「知り合いの漁師に貰ったって珍しいクラゲを持ってって担当に感涙されて困ってたのも、先輩たちの同定の押し問答に巻き込まれてたのも、イルカに遊ばれてたのも、館長と散歩してるのとかも」
「……変なとこ、ばっか、見てんじゃねえよ……」
「はは」
ああ、もう随分声が小さい。呂律も怪しい。半分閉じては開く目で、抗えない眠気と戦っているのがわかる。怒られるかな、なんて思いながら頭を抱き寄せれば、意外にも抵抗はなかった。瀬名家のシャンプーの匂い。同じのを使ったはずなのに、どうして甘く感じるのか。
「俺は、小さな海で自由なお前に憧れたんだ」
そう言った俺の声を瀬名が聞いていたのか分からない。すう、と寝息が聞こえる。ぽかぽかとじんわり感じる瀬名の体温が心地良い。さっきまで冴えていたのが嘘のように、瞼が重くなってきた。俺の話を、少しでも覚えててくれたらいい。覚えてなくても、また話をする口実になる。明日はきっといい天気だ。腕の中の人魚に、一番に『おはよう』を言いたい。
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