92 / 92
4章 Secret Selva
【四】スゲーマン、大失言!!
しおりを挟む
【四】
ゴブリンでイメージするものは、
金にがめつく、残忍で卑しい、
群れで襲いかかってくる、そんな凶暴でずる賢い種族。
僕の時代では、物語においては取るに足らないモンスター……という扱いから、
人間を使って繁殖もする恐るべき存在とミーム的に変化し始めていた。
だが、ここにいるゴブリン、曰く、
フィニーのママは、そのどれとも違った。
あまり裕福には見えないが、
娘の思い出の品がそこら中に飾られ、
差し出したお茶請けのレモンケーキも娘のためを思っているのがわかる。
こういう場面を見ると、実家が恋しくなってしまうな。
今、僕の巣立った家はどうなっているのだろう。
いや、残っているわけもないけれど、
そんなノスタルジーに思いを馳せたくなる。
「お客さんにもこちらをどうぞ」
ベスとニュルの子供組だけでなく、
ゴブリンであることに驚いたジェーンとエドガーにも同じケーキが出されていた。
フィニーの母の種族に、ジェーンは農場を何度も襲われ、
エドガーは繰り返し討伐の任務をギルドに委託していた。
二人にとって、緑の肌の小さな、
男の子とも女の子ともつかない見た目のゴブリンは、
本来、倒すべき存在でしかなかった。
「ありがとうございます!」
エドガーが深々と頭を下げ、
ぱくつくのをジェーンは信じられないものを見る目でいた。
「あなた、よくゴブリンを信用できるわね……」
「スゲーマン超師匠が信じているじゃないですか。
疑う余地あります? 姉さんだってお父さんって呼んでるのに」
畳に胡座をかき、ちゃぶ台でお茶とケーキをいただく周囲に、
ジェーンも戦々恐々とケーキをつつく。
目をきつく閉じて何度もなにやら念仏を唱えていた。
「バッタよりはマシ、バッタよりはマシ、バッタよりはマシ……」
飛蝗、ロータス、ウンカの名前を聞くだけで嘔吐した彼女だ。
今のジェーン・エルロンドはかつて、
お米の聖女として生きていた時に、
作物をゴブリンの大群に荒らされた記憶が蘇っているのだろう。
エプロンをつけたゴブリンが不安気にしているが、
口に入れるときちんと美味しいとわかり、
ジェーンはそのままケーキをパクパク食べた。
「美味しいじゃない! ごちそうさま」
「人間にゴブリンの作るものなんて、口に合ったかい?」
嫌味、皮肉の一種かと思って場の空気が凍った。
だが、彼女を見ると本心だとわかる。
目線を合わせないようにし、俯きがちで、
身を硬くしている。
突如の暴言と暴力を向けられることに
慣れてしまっている人の態度だった。
作るものが美味しくて、敵意がなく、迫害されていたのがわかる。
そうなると、ジェーンも意固地でいるような人間ではない。
彼女は公爵家令嬢だが身分差別を嫌悪しているタイプの人種だ。
何故なら、自分とクレオ以外はみな凡人と確信して、
つい最近まで生きてきたからだ。
そこで高貴か卑賤かをわけるのは、
生まれではなく、情熱と進歩のみ。
ジェーンの世界は長らくそうだった。
むしろ、努力への姿勢と熱意の有無で人を差別するのには、
身分という概念が邪魔だと思っていたタイプだった。
……セイメイと同じく。
「まあゴブリンにはさんざん、畑をめちゃくちゃにされたけれども、
これであなたのことをわかったから、もう平気よ!」
「俺なんて落ち着いたらゴブリン討伐の責任者をやっていたのが、申し訳なくなってきましたからね。
こちらを憎いというのならいつでもおっしゃってください。
とりあえず俺の肋骨を一本折って差し出すくらいの交渉はできます」
「それはべつにいいさ。
こっちもゴブリンを同族と思ったことはないからね」
そういうものなのだろうか。
僕としては、それはそれで悲しいと思うけれど。
だが、彼女が一般イメージ的なゴブリンなら、
こうして話すこともできなかったかもしれない。
「それで、貴女は僕の何を知っているんですか?
ゴブリンに僕のことが伝わっているのでしょうか?」
「スゲーマンのファン?
もしや俺は今まで同担を殺してしまっていたのか……?」
「でも人々を襲って奪う同担よ」
「解釈違いも説得すれば治ったかもしれないのに……!」
一人で悶々としているエドガーを、
ベスは不思議そうに見ていた。
「同担ってなんですか?」
「好きな人が同じってことよ」
「いいことなの? ですか?」
「人によるけど、人によっては殺し合いになるわ」
「とにかく、スゲーマンのことを知っていたのはね。
ママがエルフの里で一番物知りだからなの!」
そう言ってフィニーはちゃぶ台を寄せ、地下への隠しドアを持ち上げた。
平屋の上には何も続かないが、下には深く続くタイプのご家庭らしい。
地下室って響きが格好いいよね。
僕も子供の頃は納屋の地下で寝っ転がっていたなあ。
「降りてみて!」
地下空間に半ば無理やり押し込められた物品群のことは、一目でよくわかった。
その地下倉庫は、蓋を開けるだけで溢れんばかりの、前時代の遺物に満ちていた。
それは、携帯デバイスやロボット掃除機、
AIガジェット、ノンフライヤーオーブン、
豆乳メーカー、食洗機、何故か風化していない紙媒体の情報。
この時代には役に立たないものが多いだろうが、
見る者によっては博物館に展示して保存したいものばかりだ。
僕にも自由にできるお金がたくさんあったら、
思い出としていくつか買いたかった。
個人的に欲しいのはホットプレートだ。
家でキリタンポを作る時に何度もおせわになった。
僕の学生時代を支えてくれた頼れる相棒だ。
「ほら、これ」
フィニーが地下倉庫から一まとまりの紙束を持ってきて、
ひとつひとつ、見せてくれた。
内容は言われなくても、一面に僕の写真があるだけで検討はついた。
『スゲーマン達ヒーロー、マナの実在を発表!』
『エルフとの国交の仲介に立候補!』
『スゲーマン、大失言!!
エルフの外交官に“うちは三時間に一本バスが来ますけど、そちらは?”と人間社会マウント!』
『スゲーマンが大敗北!
マナは10年以内に枯渇!』
『我らがスゲーマン、マナの存続を証明!』
『スゲーマン、神との戦いに惨敗!
“次は守ってみせますが、それまでは魔法とかの使用を控えましょう”。
魔術協会とエルフ、スゲーマンの軽率な決断に遺憾の意!』
『きりたんぽ鍋にエルフの里、激怒!!
炭水化物を摂らせすぎか!?』
それらはどれも、僕の醜聞を伝えていた。
拡大解釈や一部の切り取りが大半だったが、
だからといって、たしかに、“言ってない”、
“やってない”とは否定できないものばかりだった。
「ママによると、スゲーマンのせいでマナが何度も滅んでいるし、
エルフの里とバチバチしているしで、
もしもここに来たなら、絶対に罠にかけて──」
え、罠?
「しまった!」
全員が地下にいて、フィニーのママだけが降りてきていない。
そのことにエルロンド姉弟が気づいた。
ジェーンが超高速で梯子を駆け上がろうとする。
地上に頭を出すと、モグラたたきの要領で、
脳天に直径1mはあるだろう、冷凍キリタンポが叩きつけられた。
「ぐっはぁ!!」
きりたんぽがジェーンにダメージを与えた。
たしかに、きりたんぽは僕の弱点だ。
僕は“愛を向けるもの”に攻撃をされると覿面に大ダメージを受ける。
スゲーマンの名を聞いて即座に準備したとは
フィニーのママの迅速な判断と行動が光る。
だが……ジェーンも? 彼女はきりたんぽを食べたことがない。
地下に落ちたジェーンを弟がキャッチした。
意識が朦朧としていて、超回復が機能していない。
そこまでの能力減衰を受けるほどにきりたんぽを……?
僕が不思議に思っていると、
ゴブリンママが、こっそり呼んでいた捕獲部隊を家に招いた。
「ほら、こっちだよ! わたしの娘に怪我一つ負わせるんじゃないよ!
ハイエルフが傷物になって一番困るのはあんたらだろう!?」
フィニーのママがジェーンを無力化し、
それから武装したエルフの里治安維持部隊が周囲を囲んで、
エドガー達の出方を伺った。
「今すぐに投降しなさい!
長老が話を聞きたがっています」
「ここは私が……」
「駄目だ。君もスライムくんも。まだ子供だ。
この状況で危険に晒すことはできない」
本人は何を言ってしまったわかっていないのか、
突如として起きた捕物劇に、
フィニーは口をあんぐり開けてしまっていた。
「全員の身柄と命の保証はしていただけるんでしょうね?
ハイエルフ……彼女がそうなら、
俺は貴方達の反応次第で命がけで彼女を害しますよ」
手を上げてエドガーは降伏の意志を示すが、フィニーを横目に見て、圧もかける。
遅れて、ベスも手を小さく上げ、怯えて縮こまってしまった。
「あたしが? なんで?」
フィニーは事態についていけず、首を傾げ傍観している。
あんぐりと開けた口には、
人を騙して罠にかけようなんて意図は、
たこ焼きの青じそほども見えない。
エドガーもその様に闘志を削がれたのか、
全身に膨らませた筋肉を弛緩させる。
捕獲部隊から、とりわけ線の細いエルフが出てきて、
エドガーに頷きかけた。
「長老の名にかけて、君たちの命は保証する。
ただ、話をしたいだけだ」
エドガーは、相手の目を見て、大人しく連行されることを選んだ。
次々に鍛え上げられた肉体のエルフに連行される客人。
地下に招いた人々がいなくなり、
えっちらおっちら地下から抜け出し、
駆けつけたママに抱きしめられて初めて、
ようやくに、フィニーはどうしてこうなったかを理解した。
「あ、ママが通報したのかぁ!!」
ゴブリンでイメージするものは、
金にがめつく、残忍で卑しい、
群れで襲いかかってくる、そんな凶暴でずる賢い種族。
僕の時代では、物語においては取るに足らないモンスター……という扱いから、
人間を使って繁殖もする恐るべき存在とミーム的に変化し始めていた。
だが、ここにいるゴブリン、曰く、
フィニーのママは、そのどれとも違った。
あまり裕福には見えないが、
娘の思い出の品がそこら中に飾られ、
差し出したお茶請けのレモンケーキも娘のためを思っているのがわかる。
こういう場面を見ると、実家が恋しくなってしまうな。
今、僕の巣立った家はどうなっているのだろう。
いや、残っているわけもないけれど、
そんなノスタルジーに思いを馳せたくなる。
「お客さんにもこちらをどうぞ」
ベスとニュルの子供組だけでなく、
ゴブリンであることに驚いたジェーンとエドガーにも同じケーキが出されていた。
フィニーの母の種族に、ジェーンは農場を何度も襲われ、
エドガーは繰り返し討伐の任務をギルドに委託していた。
二人にとって、緑の肌の小さな、
男の子とも女の子ともつかない見た目のゴブリンは、
本来、倒すべき存在でしかなかった。
「ありがとうございます!」
エドガーが深々と頭を下げ、
ぱくつくのをジェーンは信じられないものを見る目でいた。
「あなた、よくゴブリンを信用できるわね……」
「スゲーマン超師匠が信じているじゃないですか。
疑う余地あります? 姉さんだってお父さんって呼んでるのに」
畳に胡座をかき、ちゃぶ台でお茶とケーキをいただく周囲に、
ジェーンも戦々恐々とケーキをつつく。
目をきつく閉じて何度もなにやら念仏を唱えていた。
「バッタよりはマシ、バッタよりはマシ、バッタよりはマシ……」
飛蝗、ロータス、ウンカの名前を聞くだけで嘔吐した彼女だ。
今のジェーン・エルロンドはかつて、
お米の聖女として生きていた時に、
作物をゴブリンの大群に荒らされた記憶が蘇っているのだろう。
エプロンをつけたゴブリンが不安気にしているが、
口に入れるときちんと美味しいとわかり、
ジェーンはそのままケーキをパクパク食べた。
「美味しいじゃない! ごちそうさま」
「人間にゴブリンの作るものなんて、口に合ったかい?」
嫌味、皮肉の一種かと思って場の空気が凍った。
だが、彼女を見ると本心だとわかる。
目線を合わせないようにし、俯きがちで、
身を硬くしている。
突如の暴言と暴力を向けられることに
慣れてしまっている人の態度だった。
作るものが美味しくて、敵意がなく、迫害されていたのがわかる。
そうなると、ジェーンも意固地でいるような人間ではない。
彼女は公爵家令嬢だが身分差別を嫌悪しているタイプの人種だ。
何故なら、自分とクレオ以外はみな凡人と確信して、
つい最近まで生きてきたからだ。
そこで高貴か卑賤かをわけるのは、
生まれではなく、情熱と進歩のみ。
ジェーンの世界は長らくそうだった。
むしろ、努力への姿勢と熱意の有無で人を差別するのには、
身分という概念が邪魔だと思っていたタイプだった。
……セイメイと同じく。
「まあゴブリンにはさんざん、畑をめちゃくちゃにされたけれども、
これであなたのことをわかったから、もう平気よ!」
「俺なんて落ち着いたらゴブリン討伐の責任者をやっていたのが、申し訳なくなってきましたからね。
こちらを憎いというのならいつでもおっしゃってください。
とりあえず俺の肋骨を一本折って差し出すくらいの交渉はできます」
「それはべつにいいさ。
こっちもゴブリンを同族と思ったことはないからね」
そういうものなのだろうか。
僕としては、それはそれで悲しいと思うけれど。
だが、彼女が一般イメージ的なゴブリンなら、
こうして話すこともできなかったかもしれない。
「それで、貴女は僕の何を知っているんですか?
ゴブリンに僕のことが伝わっているのでしょうか?」
「スゲーマンのファン?
もしや俺は今まで同担を殺してしまっていたのか……?」
「でも人々を襲って奪う同担よ」
「解釈違いも説得すれば治ったかもしれないのに……!」
一人で悶々としているエドガーを、
ベスは不思議そうに見ていた。
「同担ってなんですか?」
「好きな人が同じってことよ」
「いいことなの? ですか?」
「人によるけど、人によっては殺し合いになるわ」
「とにかく、スゲーマンのことを知っていたのはね。
ママがエルフの里で一番物知りだからなの!」
そう言ってフィニーはちゃぶ台を寄せ、地下への隠しドアを持ち上げた。
平屋の上には何も続かないが、下には深く続くタイプのご家庭らしい。
地下室って響きが格好いいよね。
僕も子供の頃は納屋の地下で寝っ転がっていたなあ。
「降りてみて!」
地下空間に半ば無理やり押し込められた物品群のことは、一目でよくわかった。
その地下倉庫は、蓋を開けるだけで溢れんばかりの、前時代の遺物に満ちていた。
それは、携帯デバイスやロボット掃除機、
AIガジェット、ノンフライヤーオーブン、
豆乳メーカー、食洗機、何故か風化していない紙媒体の情報。
この時代には役に立たないものが多いだろうが、
見る者によっては博物館に展示して保存したいものばかりだ。
僕にも自由にできるお金がたくさんあったら、
思い出としていくつか買いたかった。
個人的に欲しいのはホットプレートだ。
家でキリタンポを作る時に何度もおせわになった。
僕の学生時代を支えてくれた頼れる相棒だ。
「ほら、これ」
フィニーが地下倉庫から一まとまりの紙束を持ってきて、
ひとつひとつ、見せてくれた。
内容は言われなくても、一面に僕の写真があるだけで検討はついた。
『スゲーマン達ヒーロー、マナの実在を発表!』
『エルフとの国交の仲介に立候補!』
『スゲーマン、大失言!!
エルフの外交官に“うちは三時間に一本バスが来ますけど、そちらは?”と人間社会マウント!』
『スゲーマンが大敗北!
マナは10年以内に枯渇!』
『我らがスゲーマン、マナの存続を証明!』
『スゲーマン、神との戦いに惨敗!
“次は守ってみせますが、それまでは魔法とかの使用を控えましょう”。
魔術協会とエルフ、スゲーマンの軽率な決断に遺憾の意!』
『きりたんぽ鍋にエルフの里、激怒!!
炭水化物を摂らせすぎか!?』
それらはどれも、僕の醜聞を伝えていた。
拡大解釈や一部の切り取りが大半だったが、
だからといって、たしかに、“言ってない”、
“やってない”とは否定できないものばかりだった。
「ママによると、スゲーマンのせいでマナが何度も滅んでいるし、
エルフの里とバチバチしているしで、
もしもここに来たなら、絶対に罠にかけて──」
え、罠?
「しまった!」
全員が地下にいて、フィニーのママだけが降りてきていない。
そのことにエルロンド姉弟が気づいた。
ジェーンが超高速で梯子を駆け上がろうとする。
地上に頭を出すと、モグラたたきの要領で、
脳天に直径1mはあるだろう、冷凍キリタンポが叩きつけられた。
「ぐっはぁ!!」
きりたんぽがジェーンにダメージを与えた。
たしかに、きりたんぽは僕の弱点だ。
僕は“愛を向けるもの”に攻撃をされると覿面に大ダメージを受ける。
スゲーマンの名を聞いて即座に準備したとは
フィニーのママの迅速な判断と行動が光る。
だが……ジェーンも? 彼女はきりたんぽを食べたことがない。
地下に落ちたジェーンを弟がキャッチした。
意識が朦朧としていて、超回復が機能していない。
そこまでの能力減衰を受けるほどにきりたんぽを……?
僕が不思議に思っていると、
ゴブリンママが、こっそり呼んでいた捕獲部隊を家に招いた。
「ほら、こっちだよ! わたしの娘に怪我一つ負わせるんじゃないよ!
ハイエルフが傷物になって一番困るのはあんたらだろう!?」
フィニーのママがジェーンを無力化し、
それから武装したエルフの里治安維持部隊が周囲を囲んで、
エドガー達の出方を伺った。
「今すぐに投降しなさい!
長老が話を聞きたがっています」
「ここは私が……」
「駄目だ。君もスライムくんも。まだ子供だ。
この状況で危険に晒すことはできない」
本人は何を言ってしまったわかっていないのか、
突如として起きた捕物劇に、
フィニーは口をあんぐり開けてしまっていた。
「全員の身柄と命の保証はしていただけるんでしょうね?
ハイエルフ……彼女がそうなら、
俺は貴方達の反応次第で命がけで彼女を害しますよ」
手を上げてエドガーは降伏の意志を示すが、フィニーを横目に見て、圧もかける。
遅れて、ベスも手を小さく上げ、怯えて縮こまってしまった。
「あたしが? なんで?」
フィニーは事態についていけず、首を傾げ傍観している。
あんぐりと開けた口には、
人を騙して罠にかけようなんて意図は、
たこ焼きの青じそほども見えない。
エドガーもその様に闘志を削がれたのか、
全身に膨らませた筋肉を弛緩させる。
捕獲部隊から、とりわけ線の細いエルフが出てきて、
エドガーに頷きかけた。
「長老の名にかけて、君たちの命は保証する。
ただ、話をしたいだけだ」
エドガーは、相手の目を見て、大人しく連行されることを選んだ。
次々に鍛え上げられた肉体のエルフに連行される客人。
地下に招いた人々がいなくなり、
えっちらおっちら地下から抜け出し、
駆けつけたママに抱きしめられて初めて、
ようやくに、フィニーはどうしてこうなったかを理解した。
「あ、ママが通報したのかぁ!!」
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢は3歳?〜断罪されていたのは、幼女でした〜
白崎りか
恋愛
魔法学園の卒業式に招かれた保護者達は、突然、王太子の始めた蛮行に驚愕した。
舞台上で、大柄な男子生徒が幼い子供を押さえつけているのだ。
王太子は、それを見下ろし、子供に向って婚約破棄を告げた。
「ヒナコのノートを汚したな!」
「ちがうもん。ミア、お絵かきしてただけだもん!」
小説家になろう様でも投稿しています。
神託が下りまして、今日から神の愛し子です! 最強チート承りました。では、我慢はいたしません!
しののめ あき
ファンタジー
旧題:最強チート承りました。では、我慢はいたしません!
神託が下りまして、今日から神の愛し子です!〜最強チート承りました!では、我慢はいたしません!〜
と、いうタイトルで12月8日にアルファポリス様より書籍発売されます!
3万字程の加筆と修正をさせて頂いております。
ぜひ、読んで頂ければ嬉しいです!
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
非常に申し訳ない…
と、言ったのは、立派な白髭の仙人みたいな人だろうか?
色々手違いがあって…
と、目を逸らしたのは、そちらのピンク色の髪の女の人だっけ?
代わりにといってはなんだけど…
と、眉を下げながら申し訳なさそうな顔をしたのは、手前の黒髪イケメン?
私の周りをぐるっと8人に囲まれて、謝罪を受けている事は分かった。
なんの謝罪だっけ?
そして、最後に言われた言葉
どうか、幸せになって(くれ)
んん?
弩級最強チート公爵令嬢が爆誕致します。
※同タイトルの掲載不可との事で、1.2.番外編をまとめる作業をします
完了後、更新開始致しますのでよろしくお願いします
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
追放された悪役令嬢、農業チートと“もふもふ”で国を救い、いつの間にか騎士団長と宰相に溺愛されていました
黒崎隼人
ファンタジー
公爵令嬢のエリナは、婚約者である第一王子から「とんでもない悪役令嬢だ!」と罵られ、婚約破棄されてしまう。しかも、見知らぬ辺境の地に追放されることに。
絶望の淵に立たされたエリナだったが、彼女には誰にも知られていない秘密のスキルがあった。それは、植物を育て、その成長を何倍にも加速させる規格外の「農業チート」!
畑を耕し、作物を育て始めたエリナの周りには、なぜか不思議な生き物たちが集まってきて……。もふもふな魔物たちに囲まれ、マイペースに農業に勤しむエリナ。
はじめは彼女を蔑んでいた辺境の人々も、彼女が作る美味しくて不思議な作物に魅了されていく。そして、彼女を追放したはずの元婚約者や、彼女の力を狙う者たちも現れて……。
これは、追放された悪役令嬢が、農業の力と少しのもふもふに助けられ、世界の常識をひっくり返していく、痛快でハートフルな成り上がりストーリー!
公爵令嬢やめて15年、噂の森でスローライフしてたら最強になりました!〜レベルカンストなので冒険に出る準備、なんて思ったけどハプニングだらけ〜
咲月ねむと
ファンタジー
息苦しい貴族社会から逃げ出して15年。
元公爵令嬢の私、リーナは「魔物の森」の奥で、相棒のもふもふフェンリルと気ままなスローライフを満喫していた。
そんなある日、ひょんなことから自分のレベルがカンストしていることに気づいてしまう。
「せっかくだし、冒険に出てみようかしら?」
軽い気持ちで始めた“冒険の準備”は、しかし、初日からハプニングの連続!
金策のために採った薬草は、国宝級の秘薬で鑑定士が気絶。
街でチンピラに絡まれれば、無自覚な威圧で撃退し、
初仕事では天災級の魔法でギルドの備品を物理的に破壊!
気づけばいきなり最高ランクの「Sランク冒険者」に認定され、
ボロボロの城壁を「日曜大工のノリ」で修理したら、神々しすぎる城塞が爆誕してしまった。
本人はいたって平和に、堅実に、お金を稼ぎたいだけなのに、規格外の生活魔法は今日も今日とて大暴走!
ついには帝国の精鋭部隊に追われる亡国の王子様まで保護してしまい、私の「冒険の準備」は、いつの間にか世界の運命を左右する壮大な旅へと変わってしまって……!?
これは、最強の力を持ってしまったおっとり元令嬢が、その力に全く気づかないまま、周囲に勘違いと畏怖と伝説を振りまいていく、勘違いスローライフ・コメディ!
本人はいつでも、至って真面目にお掃除とお料理をしたいだけなんです。信じてください!
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる