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殺されたものは生まれ変わる
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ティラノ号は溜まっていたパワーを爆発させたかのように、猛烈な駈歩で月夜の街道を駆け続けてくれた。
(お願い、クロード生きていて!·····道があっていれば、そろそろのはずだけど。·····海の匂いもしてきたし·····あ!それらしきものが見えてきた!なんか、江ノ島みたいな雰囲気だな·····。)
ミカは海上の離れ小島に、塔が建っているのを見つけた。
(クロードはあの塔の上に閉じ込められてるのか。本当に忍び込むのは厄介だな·····。アメリアの使獣の力を借りて泳げるのは1分程度だから、まずこちらの岬の先端まで行って極力近づいてから海に入らないと、途中で溺れるな。·····げ!岬の先端に人がいる!?)
ミカは岬の先端に3人の人影が見えて、慌ててティラノ号を停止させた。
(まずいな·····この辺に、身を隠せる場所はあまりないし。まだこちらに気づいてはいなそうだけど·····どうやって近づこう。·····そう言えば、ソフィアがまずダルの力を使えって言ってたな·····。)
「使獣よ我に力を」
ミカがそう唱えると、急に複数の若い男性の声が聞こえてきた。
「あーあ!一晩中、ここで見張りとか、マジでかったるいよなー。そもそも、あの時、お前があの黒鷲を取り逃がすから、俺らまでここで見張りさせられるはめになっちまったじゃねぇか!お前が自慢のその弓で、鳥を仕留められなかったの、始めて見たぜ。」
「仕方ないだろ!あの黒鷲スゲー速さだったんだから!でも、いちおう矢も当たったはずだし·····普通の鳥ならあれで落ちるんだが、あの黒鷲スゲー執念で飛び続けて行っちまったんだよ。そもそも、あの黒鷲を逃がしたのは、俺じゃねーし。」
「申し訳ねぇ!実は、俺のせいだ!『この黒鷲を殺されなくなかったら、自殺しろ』って、黒鷲に刃物を突きつけながら、王子に迫れって族長から指示出されて·····。でも、鳥籠から出した途端、黒鷲が暴れまくって、結局窓から逃げられちゃって。·····全部、俺のせいだ!····二人とも巻き込んで申し訳ねぇ!」
「あー、まぁいいよ。それにしても本当に、あの王子を助けに来る奴なんているんかね?まぁ、来たら俺が瞬殺してやるけど。·····だってサムグレース王国の連中には『国王も王子も死んだ』って伝えてあるんだろ?その報復の戦争も起こらないように、手配済みって話だし。·····あの黒鷲から王子が生きてる事がバレるかもって話だけど、似たような黒鷲なんて沢山いるから、そいつが使獣かどうかなんて、分かんねぇんじゃないか?」
「そうだよなぁ。俺もそう思う。·····にしても、バレるのが怖いなら、族長も、あの王子をさっさと殺しちまえばいいのにな!そしたら、使獣も死んで、証拠隠滅できるのにな!」
「なー!そしたら、俺らも念の為の見張りなんて、こんな面倒なこと、しなくて済むのにな!」
「なんでも、イーサン王についてはうっかり殺しちまったから、王子については自殺させたいらしいぜ。そうとう痛めつけられて、そろそろ自殺すんじゃねぇかって話だ。」
「あー、あれか、海の民の言伝えって奴か····『 殺されたものは生まれ変わるが、自殺したものは永遠に生まれ変わることはできない』ってやつか!あんな古い言伝え、信じてるのは年寄りだけだよなー!」
「いや、俺は信じてるぞ!戦で殺された親父はいつか生まれ変わる·····そう思わなきゃ、やってらんねぇ。」
「そうだな。俺も、戦で殺された友人が多いから、いつか会えると思いたい·····。イーサン王に、友人の首を投げ入れられた怨みは、絶対忘れねぇ!本当はサムグレース王国の人間全員殺してやりたいくらいムカついてるが、王族だけで我慢しろって族長に言われてるしな·····」
そこまで聞こえた所で突然、声が途絶えた。
ダルの使獣の力が切れたようだ。
(クロード·····お願いだから、死なないで·····急がないと。·····でも、海の民の怨みは深い。·····私が見つかったら、本当に殺されるだろうな·····。)
「ティラノ号、ここまでありがとう。ちょっとこの辺で待ってて貰えるかな·····ここからは1人で行ってくるよ。」
ティラノ号はぶるるると鼻を鳴らして、応えてくれた。
ミカは点々と生えている木や草陰に身を潜めながら、少しずつ見張り達がいる岬に近づいて行った。
(お願い、クロード生きていて!·····道があっていれば、そろそろのはずだけど。·····海の匂いもしてきたし·····あ!それらしきものが見えてきた!なんか、江ノ島みたいな雰囲気だな·····。)
ミカは海上の離れ小島に、塔が建っているのを見つけた。
(クロードはあの塔の上に閉じ込められてるのか。本当に忍び込むのは厄介だな·····。アメリアの使獣の力を借りて泳げるのは1分程度だから、まずこちらの岬の先端まで行って極力近づいてから海に入らないと、途中で溺れるな。·····げ!岬の先端に人がいる!?)
ミカは岬の先端に3人の人影が見えて、慌ててティラノ号を停止させた。
(まずいな·····この辺に、身を隠せる場所はあまりないし。まだこちらに気づいてはいなそうだけど·····どうやって近づこう。·····そう言えば、ソフィアがまずダルの力を使えって言ってたな·····。)
「使獣よ我に力を」
ミカがそう唱えると、急に複数の若い男性の声が聞こえてきた。
「あーあ!一晩中、ここで見張りとか、マジでかったるいよなー。そもそも、あの時、お前があの黒鷲を取り逃がすから、俺らまでここで見張りさせられるはめになっちまったじゃねぇか!お前が自慢のその弓で、鳥を仕留められなかったの、始めて見たぜ。」
「仕方ないだろ!あの黒鷲スゲー速さだったんだから!でも、いちおう矢も当たったはずだし·····普通の鳥ならあれで落ちるんだが、あの黒鷲スゲー執念で飛び続けて行っちまったんだよ。そもそも、あの黒鷲を逃がしたのは、俺じゃねーし。」
「申し訳ねぇ!実は、俺のせいだ!『この黒鷲を殺されなくなかったら、自殺しろ』って、黒鷲に刃物を突きつけながら、王子に迫れって族長から指示出されて·····。でも、鳥籠から出した途端、黒鷲が暴れまくって、結局窓から逃げられちゃって。·····全部、俺のせいだ!····二人とも巻き込んで申し訳ねぇ!」
「あー、まぁいいよ。それにしても本当に、あの王子を助けに来る奴なんているんかね?まぁ、来たら俺が瞬殺してやるけど。·····だってサムグレース王国の連中には『国王も王子も死んだ』って伝えてあるんだろ?その報復の戦争も起こらないように、手配済みって話だし。·····あの黒鷲から王子が生きてる事がバレるかもって話だけど、似たような黒鷲なんて沢山いるから、そいつが使獣かどうかなんて、分かんねぇんじゃないか?」
「そうだよなぁ。俺もそう思う。·····にしても、バレるのが怖いなら、族長も、あの王子をさっさと殺しちまえばいいのにな!そしたら、使獣も死んで、証拠隠滅できるのにな!」
「なー!そしたら、俺らも念の為の見張りなんて、こんな面倒なこと、しなくて済むのにな!」
「なんでも、イーサン王についてはうっかり殺しちまったから、王子については自殺させたいらしいぜ。そうとう痛めつけられて、そろそろ自殺すんじゃねぇかって話だ。」
「あー、あれか、海の民の言伝えって奴か····『 殺されたものは生まれ変わるが、自殺したものは永遠に生まれ変わることはできない』ってやつか!あんな古い言伝え、信じてるのは年寄りだけだよなー!」
「いや、俺は信じてるぞ!戦で殺された親父はいつか生まれ変わる·····そう思わなきゃ、やってらんねぇ。」
「そうだな。俺も、戦で殺された友人が多いから、いつか会えると思いたい·····。イーサン王に、友人の首を投げ入れられた怨みは、絶対忘れねぇ!本当はサムグレース王国の人間全員殺してやりたいくらいムカついてるが、王族だけで我慢しろって族長に言われてるしな·····」
そこまで聞こえた所で突然、声が途絶えた。
ダルの使獣の力が切れたようだ。
(クロード·····お願いだから、死なないで·····急がないと。·····でも、海の民の怨みは深い。·····私が見つかったら、本当に殺されるだろうな·····。)
「ティラノ号、ここまでありがとう。ちょっとこの辺で待ってて貰えるかな·····ここからは1人で行ってくるよ。」
ティラノ号はぶるるると鼻を鳴らして、応えてくれた。
ミカは点々と生えている木や草陰に身を潜めながら、少しずつ見張り達がいる岬に近づいて行った。
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