冷徹王太子の愛妾

月密

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五十八話(閲覧注意)

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 翌朝、目を覚ましたレアンドルはまだ自分の腕の中で寝息を立てているベルティーユを見て苦笑する。
 昨夜は流石にやり過ぎた……。暫くしていなかった所為もあるが、様々な気持ちが合わさり彼女にそれを打つけてしまった。
 そもそも喧嘩をする以前からレアンドルが多忙な事もありそういった行為は控えていた。それにベルティーユが暫く落ち込んでいた事も理由にある。
 クロヴィスがあんな形で死んだ事で、少なからず責任を感じていたのだと思う。レアンドルとしてはあれだけの事でこれまでの罪が帳消しになるとは思っていないが、彼女は優しい人だ。口では赦せないと言っていても、クロヴィスの事はもう赦しているのだろう。だから、一人泣いていた。
 レアンドルが王の座に就きまだ日も浅い頃、部屋に戻るのが深夜になってしまった時があった。もう眠っているであろう彼女を起こさない様にと息を潜め静かに部屋に入ろうとしたが、扉を少し開けた所で手を止めた。何故なら中から啜り泣く声が聞こえてきたからだ。目を凝らし部屋の中の様子を窺うと、窓辺に佇む彼女が一人泣いていた。時折り「クロヴィス様」と洩れ聞こえてきてレアンドルは胸を締め付けられた。
 その時は彼女にも思う事はあり、複雑な気持ちを抱えているのだろうと見ない事にした。だが昨夜、興奮し過ぎた所為か自制出来ずその時の想いが爆発してしまった……。

『本当は、俺じゃなくクロヴィスにこんな風にされたかったんじゃないのか?』
『なんの事……ですかっ、そんな、筈なっ、あぁ‼︎』

 怒張した陰茎を突き立てると、既に良い具合解れ濡れている彼女のなかを穿つ。
 自分でも驚く程手酷く扱ってしまった。こんな事は初めてだ。気にしない振りをしてきたが、本当は嫉妬をしていた事に気付いてしまった。狭量な人間だと分かっている。実に情けない。だが止められなかった。

『ベルティーユっ、ベルティーユッ……はぁっ、くッ……ああ、分かるか? ……今俺の陰茎モノが君の子宮口を擦っているのが……っ」

 もっと奥に、もっと深く彼女の中に入りたい。
 レアンドルはズルりと陰茎を引き抜くと、ベルティーユをうつ伏せにして腰を掴み引き寄せた。そして一気に突き挿れる。すると彼女は今までにないくらい甲高い声を上げ、しなやかな身体は弧を描いた。

『俺のものだっ、君は俺だけのっ……誰にも、渡さないっ』
『ああァ‼︎ レアンドル、さま……いや、深くて……ァ、ああっ、怖いっ』
『ダメだ、もっと奥に、君の中にッ」

 後から抱き竦め隙間なく身体を密着させて体重をかけると、更に奥まで陰茎が埋まっていくのを感じた。
 彼女は「あっ、ぁ……ああァ……っ」と身体をピクピクとさせながら喘ぎ続ける。だらし無く開いた口の端から唾液が溢れ、レアンドルは夢中でそれを啜りながら口付けた。無論その間も腰の動きは止める事はない。

(溶けてしまいそうだ……)

 彼女のなかは温かく柔らかく、レアンドルの陰茎を包み込みながらキツく締め上げてくる。まるで子種を搾り取ろうとしている様だ。
 ずっとこのままでいたいと思う程に気持ちが善い。
 彼女の匂い、唾液、愛液も汗すら、何もかもが甘美で味わう度に頭がくらくらした。

『ベルティーユっ、はぁっ……もう、射精るッ! 君の、子宮なかを、俺の子種でいっぱいにしてやるからなッ……ぐッ‼︎』
『レアンドル、さまっ、あァ……ああぁッー‼︎‼︎』

 何時もよりも沢山の精液が彼女の子宮なかに注がれていくのを感じながら、腰を動かし続けグリグリと押し付けた。

『はぁっ……射精が、止まらないっ……』

 その後も休む事なくベルティーユが意識を手放すまでレアンドルは彼女の身体を貪り続けた。

 昨夜の事が蘇りレアンドルは項垂れる。
 折角仲直りする事が出来たにもら関わらず、一人暴走してしまった。彼女が目を覚ましたらどんな反応をするのかが怖い……。呆れ返るだろうか怒るだろうかそれともレアンドルを罵るだろうか……嫌われてしまった、だろうか……。
 頭の中にそんな事が延々と浮かんでは消えていく。どの道最悪な事には変わりない。覚悟をした方がいいかも知れない……。

「う、ん……」
「っ……」

 不意にベルティーユが声を洩らすと身動ぎゆっくりと瞼を開けた。

「レアンドル、さま……」
「ベ、ベルティーユ……あーそのだな……すまな」

 心臓が煩く脈打つ中、兎に角謝罪をしようと口を開いたが全てを言い終える前に彼女に止められてしまった。
 唇を優しく手で塞がれる。

「レアンドル様……私の身も心も、全て貴方のものです。だからもう、苦しまないで下さい……」
「ーー」

 一瞬何を言われたのか理解出来ず、固まってしまった。

 ベルティーユは徐に身体を起こすとレアンドルの頬や頭を撫で、その柔らかな胸にレアンドルの頭を抱き寄せた。

「私が愛しているのはレアンドル様だけです。これまでも、これから先もずっとです。例え生まれ変わっても、私は貴方だけを愛し続けます」
「ベルティーユ……」

 何時もは自分が彼女を抱く側だが、たまにはこういうのも悪くない。
 柔らかく温かい胸に包まれ心地が良い。彼女の心臓が規則正しく脈打つ音に安堵感を覚える。彼女の生きている証だ。

『ベルティーユ、クロヴィスを想い続けても良い……だから、俺の側にいてくれ』

『やはりダメだっ、君は俺だけのものだ。俺だけを愛して欲しいっ』

『愛している、愛しているんだっ、君が欲しくて堪らない』

『もし君がいなくなったら、俺は耐えらない……』

「覚えてませんか? レアンドル様、譫言の様にずっとその様な事を言い続けてました」

 不意に彼女からそう告げられ、段々と記憶が蘇る。

(確かに、言ったかも……知れない……)

 一気に羞恥心が湧き起こり、ベルティーユから慌てて身体を離した。

「ふふ、レアンドル様でも、やきもちを妬かれるんですね」
「そ、それは……」
「こんな風に言うと怒られてしまうかも知れませんが、私とても嬉しかったんです。私の事をそんなにも愛して下さっているなんて、幸せです。でも苦しそうなレアンドル様を見て、私も苦しくなりました。だから私の気持ちをちゃんと伝えたくて……」
「ベルティーユ……。要らぬ心配を掛けたな。だがありがとう。君の気持ちが嬉しい」

 その後彼女から聞いた、あの時一人泣いていた時の話を。
 クロヴィスの事もそうだが、シーラの事など様々な事を思い出していたそうだ。そして昨夜も彼女は言っていたが、何時かレアンドルもクロヴィスや前国王の様になるのではないかと思うと怖くなり涙していたという。
 一人勘違いをして暴走した自分が心の底から恥ずかしい。だが改めて彼女の気持ちを知る事が出来て良かったとも思う。

「ベルティーユ、俺も誓う。これから先も、そしてもし生まれ変わったとしても君だけを愛し続ける。俺にはずっと君だけだ……」

 レアンドルは強く胸に誓った。








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