32 / 57
32話 いざお茶会へ
そしてお茶会当日になった。
私は社交界の時と同様に以前ノエル様に買ってもらったドレスを着て支度をする。
お茶会という名前だったのでもっと緩やかな集まりかと思いきや、実際はパーティーの時と同じくらいの規模のパーティーらしい。
ノエル様曰く、「昼間にする社交界」だそうだ。
当然今日来るのはアーノルド王子やイザベラ様だけではなく、アーノルド王子が招待した人物が来ているらしい。
勿論本来のような一対一のお茶会を最初は想定していたみたいだが、ノエル様が私への負担を鑑みてこのパーティーの形式に変更してくれたらしい。
その情報を聞いて私は安堵した。
もし一対一形式のお茶会だったらどんなボロを出していたか分からない。私がボロを出したら迷惑がかかるのはノエル様なのでそれだけは避けたかった。
ただ、その分人が増えるのでそこは気をつけなければならない。
しかしノエル様は守ってくれると約束してくれたので心の中に不安はなかった。
「よし、バッチリできたわ」
「ありがとうございますアンナさん」
「ノエル様をお呼びするわね」
「はい」
ドレスの着付けが終わってアンナが満足そうに頷いた。
このドレスを着ると自然と前回の社交界の記憶が蘇ってきた。
その時、私の準備が終わったことをアンナの知らされたノエル様が部屋の中に入ってきた。
「今日もよく似合っていますね」
「ノエル様はいつも似合っていると言ってくださいますね」
「事実ですから」
当然のような顔をしてそんな言葉をサラッと吐くノエル様に照れていると、ノエル様が私に手を差し出してきた。
「よろしくお願いします」
私はその手をとり、馬車へと乗り込んだ。
馬車に揺られながら目的地に到着するのを待つ。
馬車の中で待っている間、今日初めて会う公爵令嬢のイザベラ様について質問することにした。
「イザベラ様はどういったお方なのですか?」
「そうですね……以前も言いましたが、アーノルド王子に似て思いつきで行動するところはありますが、人間は良いですよ」
「そうなんですね」
ノエル様が「人間がいい」と言ったということは、少なくとも出会った瞬間嫌味を言われたりすることは無さそうだ。
ノエル様は人間を見る目は確かなので、そこの評価は信用できる。
「彼女は基本的に面倒見のいい性格です。見た目で怖いと思うこともあるでしょうが、中身を見てあげてください」
「はい、分かりました」
私はノエル様の言葉を心のメモに書きつけておく。
ノエル様の言葉関係なしに見た目じゃなくて中身で見るのは大切だ。
「そういえば、今日は王宮へ行くわけではないのですね」
「ええ、アーノルド王子は王宮とは別の屋敷に住んでいますので」
ノエル様の話ではアーノルド王子は王宮から離れた屋敷で暮らしているらしい。
その方がアーノルド王子の名前で社交界を開きやすかったり、他にも何か用事があるたびに動きやすいようだ。
「王宮でパーティーを開くとなると様々な許可が必要ですからね。歴代の王子は大抵屋敷で暮らすことが多いです」
「そうなんですね」
「ええ、王族といえど王宮の堅苦しいところで暮らすのは嫌だそうです」
「初めは王宮に行くと思っていたのでとても緊張してましたけど、お屋敷と聞いて少しだけ緊張がほぐれた気がします」
「それは良かったです」
ノエル様はニコリと微笑んだ。
そしてしばらく経つとアーノルド王子のお屋敷に到着した。
「ここがアーノルド王子のお屋敷……」
私は到着した屋敷を見上げる。
アーノルド王子のお屋敷はノエル様のお屋敷と同じくらい大きかった。
「リナリア」
「あ、はい!」
屋敷を見ているとノエル様に名前を呼ばれたのでハッとして差し出された手を握る。
馬車から降りるとノエル様が怪訝そうな表情で辺りを見渡した。
「変ですね……馬車も人も少ないです」
「他の参加者の方がいらっしゃらないのですか?」
「ええ、この時間ならもっと馬車が停まって、人が降りてきているはずです。それなのに──」
「来たか、ノエル」
その時声をかけられた。
聞き覚えのある声。アーノルド王子の声だ。
振り返るとそこには予想通りアーノルド王子が立っていた。
「アーノルド王子」
「ノエル、いつものように名前呼びで構わない。どうせ他に聞き耳を立てる人間はいないのだからな」
「まさか……してやられた!」
ノエル様はアーノルド王子の言葉で真の意図に気がついたのか、「しまった!」と額に手を当てた。
「私たちには本来より早い時間を伝えていましたね、アーノルド」
「えっ?」
「ああその通りだ。すまないノエル。伝えていた時間は本来のパーティーの時間より早いんだ」
「最初からおかしいとは思っていたんです。パーティーの形式に変更しようと手紙で言った時あっさりと認めるなんて……! リナリアに会いたいと言い出したのはあなたなのに……!」
「ははっ、まだ俺の理解がいないようだなノエル」
アーノルド王子が悪戯が成功した子供のような笑顔を浮かべる。
一方でいまだに私はアーノルド王子の意図が分からなくて首を傾げる。
「時間をずらして伝えるって、なぜそのようなことを……?」
「何故って、そうしないとじっくり話す機会がないだろう。二対二のお茶会が断られたからな、こうでもしないとパーティーの最中は避けられてじっくり話す機会がないと思ったんだ。どうせ、パーティーの最中は俺を避けるんだろう?」
アーノルド王子は肩をすくめた。
「何故避けられるのかはご自身の言動をよく思い返せば分かると思いますよ」
ノエル様はアーノルド王子を睨んだ。
しかしアーノルド王子はそれをどこ吹く風でいなす。
「せっかくノエルにできた婚約者だ。昔からの友人として見定める義務がある。そう思うだろう?」
「わ、私に聞かれても……」
アーノルド王子は当然かのようにそう言ったが、私に聞かれても困る。
それにアーノルド王子は私が『生贄』であることを知らないのだろうか。
どうせいつかは婚約破棄される身なのに私を見定めてもしょうがないと思うのだが……。
そう考えると寂しい気持ちになってきた。
私の表情に気がついたノエル様が私へ心配そうな表情で大丈夫かと尋ねてきた。
「リナリア?」
「いえ、何でもありません」
私は笑顔で首を振った。
「よし、そうと決まれば今から歓談といこう。どうせパーティーまですることは無いんだ。楽しくお茶会と行こうじゃないか」
こう、何というか面の皮が厚いというか、「あなたが言わないでください!」と言いたくなる。
「あなたが言わないでください」
と思っていたらノエル様が言った。
ノエル様はため息をついて私を気遣うように尋ねてきた。
「こうなれば仕方がありませんね……リナリア、少しだけ付き合ってもらっても構いませんか?」
「はい」
どうやらノエル様はもうアーノルド王子がもう止まらないと判断したようだ。
思いつきで行動する人物だとは聞いていたが、これほどとは。
「申し訳ありません。あなたには負担をかけないと言ったのに」
「問題ありません。私はノエル様がそばにいてくれさえすれば構いませんから」
「お前たち……」
そんなやり取りをしているとアーノルド王子が振り返った。
私は何か不味いことを言ってしまったのかと思ってドキリとした。
「……あまり見せつけるんじゃない」
私たちの前を歩いていたアーノルド王子がどこか呆れたような口調でそう言ってきた。
私は怒られたわけではないことにほっと息を吐く。
「ノエル様、見せつけるってなんでしょう……?」
「……何でしょうね」
「お前たち、行くぞ」
ノエル様は言葉でそう言いながらも意味が分かっていそうな表情だったのだが、聞く前にアーノルド王子に急かされたので結局聞くことはできなかった。
私たちはアーノルド王子のお屋敷の中に入った。
屋敷のなかは歴史のありそうな家具がたくさん置かれていた。
「この屋敷は昔から王族が使っていた屋敷なのでアンティークがたくさん置かれているんです」
「そうなんですね」
辺りを見渡していた私にノエル様がこっそり教えてくれた。
そしてしばらく歩いているとアーノルド王子がある部屋の前で止まった。
「ここだ」
アーノルド王子が扉を開いて部屋の中へ入っていく。
「では、行きましょう」
「はい」
私は緊張を抑えるために深呼吸して部屋の中へと入っていった。
「アーノルド様、遅いですわよ」
部屋の中には黒髪の美女がすでにソファに座って紅茶を飲んでいた。
私は社交界の時と同様に以前ノエル様に買ってもらったドレスを着て支度をする。
お茶会という名前だったのでもっと緩やかな集まりかと思いきや、実際はパーティーの時と同じくらいの規模のパーティーらしい。
ノエル様曰く、「昼間にする社交界」だそうだ。
当然今日来るのはアーノルド王子やイザベラ様だけではなく、アーノルド王子が招待した人物が来ているらしい。
勿論本来のような一対一のお茶会を最初は想定していたみたいだが、ノエル様が私への負担を鑑みてこのパーティーの形式に変更してくれたらしい。
その情報を聞いて私は安堵した。
もし一対一形式のお茶会だったらどんなボロを出していたか分からない。私がボロを出したら迷惑がかかるのはノエル様なのでそれだけは避けたかった。
ただ、その分人が増えるのでそこは気をつけなければならない。
しかしノエル様は守ってくれると約束してくれたので心の中に不安はなかった。
「よし、バッチリできたわ」
「ありがとうございますアンナさん」
「ノエル様をお呼びするわね」
「はい」
ドレスの着付けが終わってアンナが満足そうに頷いた。
このドレスを着ると自然と前回の社交界の記憶が蘇ってきた。
その時、私の準備が終わったことをアンナの知らされたノエル様が部屋の中に入ってきた。
「今日もよく似合っていますね」
「ノエル様はいつも似合っていると言ってくださいますね」
「事実ですから」
当然のような顔をしてそんな言葉をサラッと吐くノエル様に照れていると、ノエル様が私に手を差し出してきた。
「よろしくお願いします」
私はその手をとり、馬車へと乗り込んだ。
馬車に揺られながら目的地に到着するのを待つ。
馬車の中で待っている間、今日初めて会う公爵令嬢のイザベラ様について質問することにした。
「イザベラ様はどういったお方なのですか?」
「そうですね……以前も言いましたが、アーノルド王子に似て思いつきで行動するところはありますが、人間は良いですよ」
「そうなんですね」
ノエル様が「人間がいい」と言ったということは、少なくとも出会った瞬間嫌味を言われたりすることは無さそうだ。
ノエル様は人間を見る目は確かなので、そこの評価は信用できる。
「彼女は基本的に面倒見のいい性格です。見た目で怖いと思うこともあるでしょうが、中身を見てあげてください」
「はい、分かりました」
私はノエル様の言葉を心のメモに書きつけておく。
ノエル様の言葉関係なしに見た目じゃなくて中身で見るのは大切だ。
「そういえば、今日は王宮へ行くわけではないのですね」
「ええ、アーノルド王子は王宮とは別の屋敷に住んでいますので」
ノエル様の話ではアーノルド王子は王宮から離れた屋敷で暮らしているらしい。
その方がアーノルド王子の名前で社交界を開きやすかったり、他にも何か用事があるたびに動きやすいようだ。
「王宮でパーティーを開くとなると様々な許可が必要ですからね。歴代の王子は大抵屋敷で暮らすことが多いです」
「そうなんですね」
「ええ、王族といえど王宮の堅苦しいところで暮らすのは嫌だそうです」
「初めは王宮に行くと思っていたのでとても緊張してましたけど、お屋敷と聞いて少しだけ緊張がほぐれた気がします」
「それは良かったです」
ノエル様はニコリと微笑んだ。
そしてしばらく経つとアーノルド王子のお屋敷に到着した。
「ここがアーノルド王子のお屋敷……」
私は到着した屋敷を見上げる。
アーノルド王子のお屋敷はノエル様のお屋敷と同じくらい大きかった。
「リナリア」
「あ、はい!」
屋敷を見ているとノエル様に名前を呼ばれたのでハッとして差し出された手を握る。
馬車から降りるとノエル様が怪訝そうな表情で辺りを見渡した。
「変ですね……馬車も人も少ないです」
「他の参加者の方がいらっしゃらないのですか?」
「ええ、この時間ならもっと馬車が停まって、人が降りてきているはずです。それなのに──」
「来たか、ノエル」
その時声をかけられた。
聞き覚えのある声。アーノルド王子の声だ。
振り返るとそこには予想通りアーノルド王子が立っていた。
「アーノルド王子」
「ノエル、いつものように名前呼びで構わない。どうせ他に聞き耳を立てる人間はいないのだからな」
「まさか……してやられた!」
ノエル様はアーノルド王子の言葉で真の意図に気がついたのか、「しまった!」と額に手を当てた。
「私たちには本来より早い時間を伝えていましたね、アーノルド」
「えっ?」
「ああその通りだ。すまないノエル。伝えていた時間は本来のパーティーの時間より早いんだ」
「最初からおかしいとは思っていたんです。パーティーの形式に変更しようと手紙で言った時あっさりと認めるなんて……! リナリアに会いたいと言い出したのはあなたなのに……!」
「ははっ、まだ俺の理解がいないようだなノエル」
アーノルド王子が悪戯が成功した子供のような笑顔を浮かべる。
一方でいまだに私はアーノルド王子の意図が分からなくて首を傾げる。
「時間をずらして伝えるって、なぜそのようなことを……?」
「何故って、そうしないとじっくり話す機会がないだろう。二対二のお茶会が断られたからな、こうでもしないとパーティーの最中は避けられてじっくり話す機会がないと思ったんだ。どうせ、パーティーの最中は俺を避けるんだろう?」
アーノルド王子は肩をすくめた。
「何故避けられるのかはご自身の言動をよく思い返せば分かると思いますよ」
ノエル様はアーノルド王子を睨んだ。
しかしアーノルド王子はそれをどこ吹く風でいなす。
「せっかくノエルにできた婚約者だ。昔からの友人として見定める義務がある。そう思うだろう?」
「わ、私に聞かれても……」
アーノルド王子は当然かのようにそう言ったが、私に聞かれても困る。
それにアーノルド王子は私が『生贄』であることを知らないのだろうか。
どうせいつかは婚約破棄される身なのに私を見定めてもしょうがないと思うのだが……。
そう考えると寂しい気持ちになってきた。
私の表情に気がついたノエル様が私へ心配そうな表情で大丈夫かと尋ねてきた。
「リナリア?」
「いえ、何でもありません」
私は笑顔で首を振った。
「よし、そうと決まれば今から歓談といこう。どうせパーティーまですることは無いんだ。楽しくお茶会と行こうじゃないか」
こう、何というか面の皮が厚いというか、「あなたが言わないでください!」と言いたくなる。
「あなたが言わないでください」
と思っていたらノエル様が言った。
ノエル様はため息をついて私を気遣うように尋ねてきた。
「こうなれば仕方がありませんね……リナリア、少しだけ付き合ってもらっても構いませんか?」
「はい」
どうやらノエル様はもうアーノルド王子がもう止まらないと判断したようだ。
思いつきで行動する人物だとは聞いていたが、これほどとは。
「申し訳ありません。あなたには負担をかけないと言ったのに」
「問題ありません。私はノエル様がそばにいてくれさえすれば構いませんから」
「お前たち……」
そんなやり取りをしているとアーノルド王子が振り返った。
私は何か不味いことを言ってしまったのかと思ってドキリとした。
「……あまり見せつけるんじゃない」
私たちの前を歩いていたアーノルド王子がどこか呆れたような口調でそう言ってきた。
私は怒られたわけではないことにほっと息を吐く。
「ノエル様、見せつけるってなんでしょう……?」
「……何でしょうね」
「お前たち、行くぞ」
ノエル様は言葉でそう言いながらも意味が分かっていそうな表情だったのだが、聞く前にアーノルド王子に急かされたので結局聞くことはできなかった。
私たちはアーノルド王子のお屋敷の中に入った。
屋敷のなかは歴史のありそうな家具がたくさん置かれていた。
「この屋敷は昔から王族が使っていた屋敷なのでアンティークがたくさん置かれているんです」
「そうなんですね」
辺りを見渡していた私にノエル様がこっそり教えてくれた。
そしてしばらく歩いているとアーノルド王子がある部屋の前で止まった。
「ここだ」
アーノルド王子が扉を開いて部屋の中へ入っていく。
「では、行きましょう」
「はい」
私は緊張を抑えるために深呼吸して部屋の中へと入っていった。
「アーノルド様、遅いですわよ」
部屋の中には黒髪の美女がすでにソファに座って紅茶を飲んでいた。
あなたにおすすめの小説
誘拐された公爵令嬢ですが、なぜか皇帝に溺愛されています』
富士山麓
恋愛
舞踏会で王太子から婚約破棄を告げられそうになった瞬間――
目の前に現れたのは、馬に乗った仮面の皇帝だった。
そのまま攫われた公爵令嬢ビアンキーナは、誘拐されたはずなのに超VIP待遇。
一方、助けようともしなかった王太子は「無能」と嘲笑され、静かに失墜していく。
選ばれる側から、選ぶ側へ。
これは、誰も断罪せず、すべてを終わらせた令嬢の物語。
処刑台の皇妃、回帰して復讐を誓う ~冷酷公爵と偽りの婚約者~ おまえたちは許さない!
秦江湖
ファンタジー
皇妃エリアーナは、夫である皇帝アランと、たった一人の親友イザベラの策略により、無実の罪で処刑される。
民衆に罵られ、アランの冷酷な目とイザベラの嘲笑を「始まりの景色」として目に焼き付けながら絶命した彼女は、しかし、処刑の記憶を持ったまま三年前の過去に回帰する。
「おまえたちは許さない」
二度目の人生。
エリアーナの目的はただ一つ、自分を陥れた二人への完璧な復讐。
彼女はまず、アラン(皇太子)からの婚約内示を拒絶。そして、アラン最大の政敵である「北の冷血公爵」ルシアン・ヴァレリウスに接触する。
1周目で得た「未来の知識」を対価に、エリアーナはルシアンに持ちかける。
「貴方様には帝国の覇権を。わたくしには復讐の舞台を。そのための『契約婚約』を――」
憎悪を糧に生きる皇妃と、氷の瞳を持つ公爵。
二人の偽りの婚約の行く末は……
「通訳など辞書で足りる」と追放された令嬢——三国会談で、婚約者は一言も話せなくなった
歩人
ファンタジー
宮廷通訳官エレノーラは五つの言語を操り、婚約者クラウスの外交を陰で支えてきた。
だがクラウスは言った。「通訳など辞書で足りる。お前は要らない」
追放されたエレノーラは隣国で新たな道を歩み始める。
一方、クラウスは三国会談の場で辞書片手に立ち往生。
誤訳が外交問題に発展し、窮地に陥ったその場に、隣国の通訳官として現れたのは——。
「その言葉は、もう翻訳できません」
笑い方を忘れた令嬢
Blue
恋愛
お母様が天国へと旅立ってから10年の月日が流れた。大好きなお父様と二人で過ごす日々に突然終止符が打たれる。突然やって来た新しい家族。病で倒れてしまったお父様。私を嫌な目つきで見てくる伯父様。どうしたらいいの?誰か、助けて。
妹の身代わりに殺戮の王太子に嫁がされた忌み子王女、実は妖精の愛し子でした。嫁ぎ先でじゃがいもを育てていたら、殿下の溺愛が始まりました・長編版
まほりろ
恋愛
国王の愛人の娘であるアリアベルタは、母親の死後、王宮内で放置されていた。
食事は一日に一回、カビたパンやまふ腐った果物、生のじゃがいもなどが届くだけだった。
しかしアリアベルタはそれでもなんとか暮らしていた。
アリアベルタの母親は妖精の村の出身で、彼女には妖精がついていたのだ。
その妖精はアリアベルタに引き継がれ、彼女に加護の力を与えてくれていた。
ある日、数年ぶりに国王に呼び出されたアリアベルタは、異母妹の代わりに殺戮の王子と二つ名のある隣国の王太子に嫁ぐことになり……。
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します。
※小説家になろうとカクヨムにも投稿しています。
※中編を大幅に改稿し、長編化しました。2025年1月20日
※長編版と差し替えました。2025年7月2日
※コミカライズ化が決定しました。商業化した際はアルファポリス版は非公開に致します。
※表紙イラストは猫様からお借りしています。
【完結】身を引いたつもりが逆効果でした
風見ゆうみ
恋愛
6年前に別れの言葉もなく、あたしの前から姿を消した彼と再会したのは、王子の婚約パレードの時だった。
一緒に遊んでいた頃には知らなかったけれど、彼は実は王子だったらしい。しかもあたしの親友と彼の弟も幼い頃に将来の約束をしていたようで・・・・・。
平民と王族ではつりあわない、そう思い、身を引こうとしたのだけど、なぜか逃してくれません!
というか、婚約者にされそうです!
【完結】ねぇ、それ、誰の話?
春風由実
恋愛
子爵家の三男であるアシェル・イーガンは幼い頃から美しい子どもとして有名だった。
その美貌により周囲の大人たちからは、誰からも愛されて育つ幸福な子どもとして見られてきたが、その実態は真逆。
美しいが故に父親に利用され。
美しいが故に母親から厭われて。
美しいが故に二人の兄から虐げられた。
誰も知らない苦悩を抱えるアシェルは、家族への期待をやめて、早く家を出たいと望んでいたが。
それが叶う日は、突然にやって来た。
ウォーラー侯爵とその令嬢ソフィアが、アシェルを迎えに現れたのだ。
それは家に居場所のないアシェルの、ちょっとした思い付きから始まった行いが結んだ縁だった。
こうして王都を離れ侯爵領でのびのびと健やかに成長していったアシェルは、自分が美しいことも忘れていたくらいだったから、自身の美貌の余韻が王都の社交界にて壮大な物語を創生していたことに気付けなかった。
仕方なく嫌々ながら戻ってきた王都にて、大事な人を傷付けられて。
アシェルは物語を終わらせるとともに、すっかり忘れ去っていた家族たちとも向き合うことにした。
そして王都に新しい物語が創生する。それは真実に則った愛の物語──。
※2026.1.19 おかげさまで本編完結いたしました。ありがとうございます♡
精霊の愛し子が濡れ衣を着せられ、婚約破棄された結果
あーもんど
恋愛
「アリス!私は真実の愛に目覚めたんだ!君との婚約を白紙に戻して欲しい!」
ある日の朝、突然家に押し掛けてきた婚約者───ノア・アレクサンダー公爵令息に婚約解消を申し込まれたアリス・ベネット伯爵令嬢。
婚約解消に同意したアリスだったが、ノアに『解消理由をそちらに非があるように偽装して欲しい』と頼まれる。
当然ながら、アリスはそれを拒否。
他に女を作って、婚約解消を申し込まれただけでも屈辱なのに、そのうえ解消理由を偽装するなど有り得ない。
『そこをなんとか······』と食い下がるノアをアリスは叱咤し、屋敷から追い出した。
その数日後、アカデミーの卒業パーティーへ出席したアリスはノアと再会する。
彼の隣には想い人と思われる女性の姿が·····。
『まだ正式に婚約解消した訳でもないのに、他の女とパーティーに出席するだなんて·····』と呆れ返るアリスに、ノアは大声で叫んだ。
「アリス・ベネット伯爵令嬢!君との婚約を破棄させてもらう!婚約者が居ながら、他の男と寝た君とは結婚出来ない!」
濡れ衣を着せられたアリスはノアを冷めた目で見つめる。
······もう我慢の限界です。この男にはほとほと愛想が尽きました。
復讐を誓ったアリスは────精霊王の名を呼んだ。
※本作を読んでご気分を害される可能性がありますので、閲覧注意です(詳しくは感想欄の方をご参照してください)
※息抜き作品です。クオリティはそこまで高くありません。
※本作のざまぁは物理です。社会的制裁などは特にありません。
※hotランキング一位ありがとうございます(2020/12/01)