探偵気取りのコリドラス

まるみ

文字の大きさ
4 / 10

第四話 コリドラス探偵、ついに役に立つ?

しおりを挟む
皆様、私はコリドラスでありながら探偵である事を、忘れないでいただきたいです。
そう、私は探偵なんですよ!さて、事件を解決いたします!
事件の事をおさらいしてみましょう、私が移動中、エビさんの死骸を見つけたのが始まりでした。
その姿は、なんとも無残に頭が無い状態でした。
私はその頭部がどこに行ってしまったのか、調査に至った訳ですが…。
皆様は、なぜ頭部が無くなったのか、お判りですか?
実は…私はまだその真相にたどり着いておりません。
探偵失格でしょうか?
私は、何も成果を果たせないまま、この探偵業を終えなくてはいけないのでしょうか…。
そんなことって、あってはいけないと思います!
せっかく私は探偵になったのですから、もう少し事件に対して、調べてみようと思います!
さぁ!今回は華麗に事件の真相を暴いて、ミナミヌマエビさん達から、探偵さんすごい!と言われるようにしてみせますよ!

皆さん、私はとある事に気がつきました。
事件発覚から数日、あるいは四、五日。
そこまで日にちは立っていないはずですが、死骸が消えてしまいました。
新たな事件でしょうか、その死骸は頭部が無くなっただけではなく、体まで消えてしまいました!
今回の事件が、新たな展開に発展してしまいました!
「よう!探偵さん、どうした?そんな所でボケっとして」
「…その声は、ヌマさん」
ミナミヌマエビの通称「ヌマさん」は、私のライバル的な存在ですが、唯一、私の話を真面目に聞いてくれる方です。
ヌマさんは、私の横でソイルを“つまつま”し始めました。
ミナミヌマエビさんは、結構ソイルを“つまつま”するのが好きみたいです。
「つまつま」とは、私が勝手にその行動に対してそう言っているだけです。
正式な行動に対しての名称は分かりません。
お掃除屋さんを営む事が多いと、この間、ヌマさんが言っていました。
ミナミヌマエビさん達には、きっとその行動にも名称や理由があるのだと思います。
「あんさん、この辺にあった死骸の事を調べてるんだったか?」
「そうです」
「まぁ、あんさんには、あまりとやかく言わねぇようにと思うんだが、わしらミナミヌマエビって、水槽の掃除屋さんとして生きる者が多いって説明したよな」
「えぇ、頭部が無い死骸があった翌日に、そう聞きました」
「それでな、わしらミナミヌマエビってのは、こうしてソイルの所に餌が無いか探してるんだよ、今、わしがこうしているように、これはミナミヌマエビにとって普通の事なんだ」
「餌を探していたんですね」
「あぁ、それでな、まぁ色々と残酷な話になるんだが、その、ミナミヌマエビの死骸なんだが、仲間の誰かが食った可能性もあるんだ」
「なんと!」
「あぁ、だから、その、無くなったっていう頭部も、何かあってどっか行っちまって、体だけそこにあっただけだと思うんだが、その、あんさんが事件、事件って騒ぐもんだから、つい言いそびれちまった、すまねぇな」
「…事件では、なかったのですね」
「いやぁ、真面目に事件に取り組んで、真相解明しようとしてたのに申し訳ねぇ」
「事件ではなかったのなら良かったです…」
「まぁ、これからも、何か不思議な事があったら教えてくれよ、探偵さんの力になりてーからさ」
「はい、よろしくお願いします」
「じゃあ、またな」
「さようなら」
私がそう言うと、ヌマさんはピョンと飛び上がり、泳いで行ってしまいました。
ふぅ、だいぶ難事件なのかと思いました。
私は、ミナミヌマエビさんの事を知らな過ぎたようです。
そうですか、私が「つまつま」と呼んでいた行為は、餌を探している最中だったのですね、勉強になりました。
そして、今回の事は事件では無かったようです。
探偵業失格ではなく、良かったです。
私はこれからも、コリドラス探偵として生きていきます!

              第四話 終わり
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

今更……助けてくれと……言われても……

#Daki-Makura
ファンタジー
出奔した息子から手紙が届いた…… 今更……助けてくれと……言われても……

処理中です...