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第四章 勝てば官軍、負ければ賊軍
第29話-3 これは駄目かもしれねぇな
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透明な手が消えていく。そしてその手が広げられて、俺たちへと向けられる。奴は突撃を開始する、マインド・ブラストを撃ちながら近づいてくる。
エイミーはショック・キャノンで撃ち抜こうとするが、ギンスキーの不規則な動きについていけない。ダメだ、かすりもしねぇ! 彼女から俺に連絡が飛ぶ。
「あいつ、私が止める!」
「頼む!」
「うん!」
「俺は動くぜ、十字砲火の態勢に持ちこむ!」
彼女のヘリエンがショック・ブラストを撃ち始める。ギンスキーも応戦、激しい撃ち合いになる。その隙に俺は移動、例によって鈍重な俺のヘリエンをのたのた走らせる。
ギンスキーがエイミーに何やら言っている。
「接近したいのだがね!」
「させない!」
ギンスキーの右手はブラスト射撃をやめる、右足に装着されている振動剣を抜く。あれなら透明な手は使えんだろう。だが、剣を抜いたってことは接近戦に持ち込むつもりなんだろう。
もしそうなれば、エイミーと奴は肉薄する状態になる。そんなところへ俺が射撃すると、エイミーに誤射する危険がある。クソッタレ、そうやって十字砲火を封じるのか!
エイミーのヘリエンも、奴と同じくブラストをやめて抜剣する。ギンスキーへ突進、もちろん奴だって進んでいく。二人の距離が縮まっていく……斬り合いになる!
剣撃の音が響き渡る、ガァーン、ガァーン! エイミーがギンスキーに叫んでいるのが聞こえる。
「今度は負けない! 斬り裂く!」
「以前よりも上達している!?」
「修行したから!」
お互いに斬り結び、少し離れ、また近づき、剣を打ち合って離れ、近づき……。クソッタレ、やはりこれじゃあ撃てない! 巻きこんじまう!
このままぼーっとしていたってどうにもならん、何とかしないと……! まずは二人に接近だ、近い距離で戦いを見ていれば射撃するチャンスを発見できるかもしれない。走れ、ヘリエン!
「エイミー、そっちに行く! 二人がかりで攻めるぞ!」
「でも……!」
「クロベーくんの声だな? 来ないでもらいたい!」
ギンスキーのヘリエンからいくつかのミサイルが放たれる。あれは分裂ミサイル! それらの中から多数の子ミサイルが現れて向かってくる。
俺は必死に回避、何発か食らいつつよけていく。俺という目標を見失った子ミサイルたちは、俺の前方や横にある地面に落ちて爆煙を派手に発生させていく。視界が煙だらけだ、クソッタレ、何も見えねぇぞ!
爆煙の向こう側からはまだガァーン、ガァーンという音が聞こえている。あぁやって斬り合っていたらいずれやられる、早く救援に行かねぇと! こうなりゃリスク覚悟だ、爆煙の中へ突っ込む!
両足の車輪を起動、高速移動モードで走る。爆煙の中を進み、やっと抜け出し、視界に二人の姿をとらえる。俺がもたもたしている間にいったい何があったのだろうか、エイミーの剣はなくなっていて、左腕が斬られて潰れている。遅かったか……!
彼女はギンスキーから距離をとって、残された武装である右手からショック・ブラストを撃ちまくっている。さすがのギンスキーもこれには手こずっているようで、トドメの一太刀を浴びせようにも接近できないでいる。
彼女を助けるチャンスはまだ残っているはずだ。俺はエイミーに叫ぶ。
「助けに来たぞ!」
「クロベー!」
「今度は俺が奴を止める!」
俺に気づいたギンスキーが通信してくる。
「お姫様を助けに来たか。それは良いな」
「そういう関係じゃねぇ!」
奴はエイミーの相手ををやめて、俺へ近づこうとしてくる。俺は逃げるように動く、奴は追いかけてくる。いいぞ、こうやって奴をおびき出し、エイミーから遠ざけるんだ。この隙に彼女へ指示だ。
「司令に連絡しろ! 応援を呼ぶんだ!」
「うん!」
ギンスキーが機体のスピードを上げてくる。やべぇな、追いつかれる! 俺は自機をコマ回転させてギンスキーへ振り向き、車がバックする時のように後退しつつ射撃していく。ギンスキーからも射撃が来る、撃ち合いになる。
奴は俺に叫ぶ。
「君を倒す、それが私に与えられた仕事だ!」
「そいつぁー無理だ、俺がお前を倒す!」
「不可能だ、それは!」
「可能にしてみせる!」
両足の小型ミサイルを四つ発射、ギンスキーの動きをけん制。だが奴はあっさりよけて近づいてくる。奴のヘリエンの右手に剣が見える、エイミーの時と同じように接近戦を仕掛けてくるつもりか! クソッタレ、俺は接近戦が苦手だってのに!
ついに追いつかれる。急加速してくるギンスキー、そのまま俺に剣撃を浴びせてくる。俺は自分の剣を使って防御、どうにかしのぐ。そのまま斬り合い、ガキン、ガキンと剣同士をぶつけ合う。奴に怒鳴りつける。
「剣よりも銃で戦えよ!」
「お断りしよう!」
「そこを何とか!」
「無意味な頼みだな!」
こいつの剣撃、なんて速さだ! こっちから打ち込める隙なんて一つもねぇ、それどころか、守り続けなければ斬られる! エイミーはこんな化け物と戦っていたのか……!
「インチキみてぇな速さだな!」
「褒めてくれるのか?」
「馬鹿、お世辞だ!」
猛烈なギンスキーの攻撃、その激しい勢いに俺は負け、ヘリエンの態勢を崩す。すかさず蹴りが飛んでくる。衝撃がコクピットを揺らし、機体が少し後ろへ吹き飛ぶ。俺は剣を取り落としてしまう。
視界前方に奴の金ピカな機体が見える。それはいくらか傷ついているのもの、まだまだ元気そうだ。俺にトドメを叩きこむには十分すぎるほどだろう。奴は剣を構える。
「君はもう剣がない。この一撃を止められない。覚悟してもらいたい」
「クソッタレが……!」
俺はこれで終わりなのか? 死ぬのか? 恐怖が俺を震わせる……。
エイミーはショック・キャノンで撃ち抜こうとするが、ギンスキーの不規則な動きについていけない。ダメだ、かすりもしねぇ! 彼女から俺に連絡が飛ぶ。
「あいつ、私が止める!」
「頼む!」
「うん!」
「俺は動くぜ、十字砲火の態勢に持ちこむ!」
彼女のヘリエンがショック・ブラストを撃ち始める。ギンスキーも応戦、激しい撃ち合いになる。その隙に俺は移動、例によって鈍重な俺のヘリエンをのたのた走らせる。
ギンスキーがエイミーに何やら言っている。
「接近したいのだがね!」
「させない!」
ギンスキーの右手はブラスト射撃をやめる、右足に装着されている振動剣を抜く。あれなら透明な手は使えんだろう。だが、剣を抜いたってことは接近戦に持ち込むつもりなんだろう。
もしそうなれば、エイミーと奴は肉薄する状態になる。そんなところへ俺が射撃すると、エイミーに誤射する危険がある。クソッタレ、そうやって十字砲火を封じるのか!
エイミーのヘリエンも、奴と同じくブラストをやめて抜剣する。ギンスキーへ突進、もちろん奴だって進んでいく。二人の距離が縮まっていく……斬り合いになる!
剣撃の音が響き渡る、ガァーン、ガァーン! エイミーがギンスキーに叫んでいるのが聞こえる。
「今度は負けない! 斬り裂く!」
「以前よりも上達している!?」
「修行したから!」
お互いに斬り結び、少し離れ、また近づき、剣を打ち合って離れ、近づき……。クソッタレ、やはりこれじゃあ撃てない! 巻きこんじまう!
このままぼーっとしていたってどうにもならん、何とかしないと……! まずは二人に接近だ、近い距離で戦いを見ていれば射撃するチャンスを発見できるかもしれない。走れ、ヘリエン!
「エイミー、そっちに行く! 二人がかりで攻めるぞ!」
「でも……!」
「クロベーくんの声だな? 来ないでもらいたい!」
ギンスキーのヘリエンからいくつかのミサイルが放たれる。あれは分裂ミサイル! それらの中から多数の子ミサイルが現れて向かってくる。
俺は必死に回避、何発か食らいつつよけていく。俺という目標を見失った子ミサイルたちは、俺の前方や横にある地面に落ちて爆煙を派手に発生させていく。視界が煙だらけだ、クソッタレ、何も見えねぇぞ!
爆煙の向こう側からはまだガァーン、ガァーンという音が聞こえている。あぁやって斬り合っていたらいずれやられる、早く救援に行かねぇと! こうなりゃリスク覚悟だ、爆煙の中へ突っ込む!
両足の車輪を起動、高速移動モードで走る。爆煙の中を進み、やっと抜け出し、視界に二人の姿をとらえる。俺がもたもたしている間にいったい何があったのだろうか、エイミーの剣はなくなっていて、左腕が斬られて潰れている。遅かったか……!
彼女はギンスキーから距離をとって、残された武装である右手からショック・ブラストを撃ちまくっている。さすがのギンスキーもこれには手こずっているようで、トドメの一太刀を浴びせようにも接近できないでいる。
彼女を助けるチャンスはまだ残っているはずだ。俺はエイミーに叫ぶ。
「助けに来たぞ!」
「クロベー!」
「今度は俺が奴を止める!」
俺に気づいたギンスキーが通信してくる。
「お姫様を助けに来たか。それは良いな」
「そういう関係じゃねぇ!」
奴はエイミーの相手ををやめて、俺へ近づこうとしてくる。俺は逃げるように動く、奴は追いかけてくる。いいぞ、こうやって奴をおびき出し、エイミーから遠ざけるんだ。この隙に彼女へ指示だ。
「司令に連絡しろ! 応援を呼ぶんだ!」
「うん!」
ギンスキーが機体のスピードを上げてくる。やべぇな、追いつかれる! 俺は自機をコマ回転させてギンスキーへ振り向き、車がバックする時のように後退しつつ射撃していく。ギンスキーからも射撃が来る、撃ち合いになる。
奴は俺に叫ぶ。
「君を倒す、それが私に与えられた仕事だ!」
「そいつぁー無理だ、俺がお前を倒す!」
「不可能だ、それは!」
「可能にしてみせる!」
両足の小型ミサイルを四つ発射、ギンスキーの動きをけん制。だが奴はあっさりよけて近づいてくる。奴のヘリエンの右手に剣が見える、エイミーの時と同じように接近戦を仕掛けてくるつもりか! クソッタレ、俺は接近戦が苦手だってのに!
ついに追いつかれる。急加速してくるギンスキー、そのまま俺に剣撃を浴びせてくる。俺は自分の剣を使って防御、どうにかしのぐ。そのまま斬り合い、ガキン、ガキンと剣同士をぶつけ合う。奴に怒鳴りつける。
「剣よりも銃で戦えよ!」
「お断りしよう!」
「そこを何とか!」
「無意味な頼みだな!」
こいつの剣撃、なんて速さだ! こっちから打ち込める隙なんて一つもねぇ、それどころか、守り続けなければ斬られる! エイミーはこんな化け物と戦っていたのか……!
「インチキみてぇな速さだな!」
「褒めてくれるのか?」
「馬鹿、お世辞だ!」
猛烈なギンスキーの攻撃、その激しい勢いに俺は負け、ヘリエンの態勢を崩す。すかさず蹴りが飛んでくる。衝撃がコクピットを揺らし、機体が少し後ろへ吹き飛ぶ。俺は剣を取り落としてしまう。
視界前方に奴の金ピカな機体が見える。それはいくらか傷ついているのもの、まだまだ元気そうだ。俺にトドメを叩きこむには十分すぎるほどだろう。奴は剣を構える。
「君はもう剣がない。この一撃を止められない。覚悟してもらいたい」
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