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第一章
風呂に入るために
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秋だけあって、日中の時間が短くなってきた。
みいは朝から干していた敷き布団と掛け布団、そして洋服やタオルなどをせっせと取り込む。
夏場ならもう少し出しておくのだが、さすがに今は無理だ。
「よいしょっと」
一人で布団を取り込むのは少し骨が折れる。
なにせベランダのスペースが限られているから、身動きがうまくとれないのだ。
それでも何とか部屋に引っ張り込むと、汗まみれのまま敷き布団にシーツをかぶせる。
「んー、やっぱ干した布団は良い匂いだなぁ」
ボフンとしばらく布団に埋もれると、思わず眠気が……
「おっといけないいけない」
みいはハッとして立ち上がると、今度は風呂掃除だ。
風呂の栓を抜くと勢いよく昨日の風呂の水が抜けて行く。
しかし、少しすると排水溝が詰まり水浸しになってきた。
「やばっ」
慌てて栓をしめ、水がひくのを待つ。
恐る恐る排水溝の蓋を開けると、抜け毛にゴミに、あと浴槽の一部のような何かが、まあ出るわ出るわ。
「うげぇ、ひどいなこりゃ」
下水の掃除は本当に苦手だが、これでは風呂掃除も出来やしない。
みいはビニール袋を即席の手袋にしてゴミをかき集める。
そして改めて浴槽の栓を抜くと、ゴミが取れた排水溝は実によく水を吸い込んでくれた。
よしよしと、水が完全に抜けるのを見届けてからみいは風呂掃除を開始した。
風呂の湯をはり、その最中に夕御飯の準備をする。
「とは言っても、何かあるかなぁ」
冷蔵庫を開けると、二人暮らしにしては少ない食材しかない。
すっからかん一歩手前みたいな感じだ。
「んー」
腕くみして考え込むことしばし。
取り敢えず野菜室にあったもやしを手に取り、流し台の下に一人鍋の素も発見した。
母からもらった小さな土鍋に、もやしと鍋の素を入れグツグツしだす。
「……」
味気ない……
あまりに味気なくて悲しくなったので、そこに凍らせておいた鶏肉のササミを突っ込んでみる。
ついでに干からび気味のキャベツも入れてみた。
「うん、なかなかの量になったかも」
米は無いが、美味しい一人鍋が出来上がる気がする。
キッチンを漂う鍋の匂いに、みいの腹も鳴り出した。
ピロリン♪お風呂がわきました。
丁度風呂もわいた事だし、みいは一度火を止め、早風呂の準備をしに寝室へと向かった。
寝室にあるタンスから自分と相方のバスタオルを取り出し、みいのハンドタオル、下着類と寝間着として使うTシャツやズボンも取り出す。
まず服を脱ぎ、恒例となった体重計にのる一人イベントだ。
「うっ」
かなり太っていると思ったが、やはり笑えない位太っている……
あまり太ると健康にも悪いし、腰痛も悪化するし、良いことなんて何もない。
「痩せなきゃ……」
みいは心にそう誓い、落ち込みながらバスルームへと消えて行った。
みいは朝から干していた敷き布団と掛け布団、そして洋服やタオルなどをせっせと取り込む。
夏場ならもう少し出しておくのだが、さすがに今は無理だ。
「よいしょっと」
一人で布団を取り込むのは少し骨が折れる。
なにせベランダのスペースが限られているから、身動きがうまくとれないのだ。
それでも何とか部屋に引っ張り込むと、汗まみれのまま敷き布団にシーツをかぶせる。
「んー、やっぱ干した布団は良い匂いだなぁ」
ボフンとしばらく布団に埋もれると、思わず眠気が……
「おっといけないいけない」
みいはハッとして立ち上がると、今度は風呂掃除だ。
風呂の栓を抜くと勢いよく昨日の風呂の水が抜けて行く。
しかし、少しすると排水溝が詰まり水浸しになってきた。
「やばっ」
慌てて栓をしめ、水がひくのを待つ。
恐る恐る排水溝の蓋を開けると、抜け毛にゴミに、あと浴槽の一部のような何かが、まあ出るわ出るわ。
「うげぇ、ひどいなこりゃ」
下水の掃除は本当に苦手だが、これでは風呂掃除も出来やしない。
みいはビニール袋を即席の手袋にしてゴミをかき集める。
そして改めて浴槽の栓を抜くと、ゴミが取れた排水溝は実によく水を吸い込んでくれた。
よしよしと、水が完全に抜けるのを見届けてからみいは風呂掃除を開始した。
風呂の湯をはり、その最中に夕御飯の準備をする。
「とは言っても、何かあるかなぁ」
冷蔵庫を開けると、二人暮らしにしては少ない食材しかない。
すっからかん一歩手前みたいな感じだ。
「んー」
腕くみして考え込むことしばし。
取り敢えず野菜室にあったもやしを手に取り、流し台の下に一人鍋の素も発見した。
母からもらった小さな土鍋に、もやしと鍋の素を入れグツグツしだす。
「……」
味気ない……
あまりに味気なくて悲しくなったので、そこに凍らせておいた鶏肉のササミを突っ込んでみる。
ついでに干からび気味のキャベツも入れてみた。
「うん、なかなかの量になったかも」
米は無いが、美味しい一人鍋が出来上がる気がする。
キッチンを漂う鍋の匂いに、みいの腹も鳴り出した。
ピロリン♪お風呂がわきました。
丁度風呂もわいた事だし、みいは一度火を止め、早風呂の準備をしに寝室へと向かった。
寝室にあるタンスから自分と相方のバスタオルを取り出し、みいのハンドタオル、下着類と寝間着として使うTシャツやズボンも取り出す。
まず服を脱ぎ、恒例となった体重計にのる一人イベントだ。
「うっ」
かなり太っていると思ったが、やはり笑えない位太っている……
あまり太ると健康にも悪いし、腰痛も悪化するし、良いことなんて何もない。
「痩せなきゃ……」
みいは心にそう誓い、落ち込みながらバスルームへと消えて行った。
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