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教師2年目
テストの解き方
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「では1時限目、国語のテストを始める」
生徒たちが一斉に紙を裏返し、解答を始める。
とは言っても、国語なので最初は問題文を読むところから始まる。
すぐにはペンを動かす音は聞こえない。
(まぁ、そういう風に作ったんだけど)
もちろんテストには一問一答形式の問題も用意している。
よくあるテストなら序盤にこういう一問一答形式を持ってくるものだが、今回は最後の方に持ってきてみた。
自分が受験生になって気づいたことだが、テストの解く順番にも効率の良い順番というものがある。
ライヤ個人としては、国語におけるその重要性は計り知れない。
文章で答えるタイプの解答は中々結論が出にくく、考えれば考えるほど解答が変化していく。
それが一問一答形式にはなく、わかる問題はわかるし、わからない問題はわからないと諦めがつきやすい。
そういった踏ん切りをさっさとつけて悩めばより良い解答を出すことのできる問題に時間を割いた方がいい。
だから、先に問題全体を見て答える問題の優先順位を決めてから答えるのが大切なのだ。
流石に生徒たちの中にそこまでやっている生徒はいないようだが。
このテスト期間が終わったら来年になる前に教えておこう。
「はい、1日目終了です。お疲れ」
ライヤがテストの終わりを告げると、一気に生徒たちの空気が弛緩する。
ぷはー、と大きく息を吐く生徒も少なくない。
「まだ気を抜くなよ? 明日まで学力テストはあるからな」
「わかってますよ。ただ、少し気を抜くくらいはいいでしょう?」
去年にはなかった現象だ。
それ程みんなテストに向けて頑張ってきているという事だろう。
「いや、気を抜くのはテスト終わってからな?」
「血も涙もないですね……」
「終われば思う存分遊べるんだから、我慢しろ」
「「えぇー……」」
甘えるな!
「それで、出来はどうだった?」
「ライヤさんの方がそれはわかってるでしょう?」
「情報漏洩甚だしいだろ……。俺の部屋に入るのもこの期間は禁止。他の皆もな」
「「はーい」」
とはいえ、家に帰ればウィルとも顔を合わせるわけで、どうしてもテストの話題が出てしまう。
「で、手ごたえは?」
「まぁ、それなりだと思います。満点とまでは言いませんが、それに近い点数は取れているかと」
「うん、採点が楽しみだ」
「そういえば、ヨルちゃんはいつライヤのとこにいくの~?」
「ぶっ!」
うんうんと満足げに頷きながらお茶をすすっていたライヤはフィオナの発言に噴き出す。
今言う事じゃないよね!?」
「ライヤの部屋に入れないならこの期間は無理になっちゃうけど、もしかして計画してたりした~?」
「い、いえ……」
噴き出した本人のライヤと一緒にテーブルを拭きながらヨルが答える。
「元々、テスト期間を終えてからだと思っていました。ライヤさんも忙しいでしょうし、私のところにも体調を崩した生徒が多く来るので……」
「あ~。テスト期間は無理する子たちが多いもんね~」
前世のライヤ程ではないが、テスト前には無茶な生活を送る生徒は少なくない。
受験のように年単位ではなく、テスト期間の1週間だけでも無茶は無茶。
睡眠不足などで体調を崩した生徒が保健室に多く運ばれるのだ。
そしてヨルの回復魔法の実力はピカ一。
担当の2年生だけでなく、他学年の重症者も対応することが多いと聞く。
疲れるだろう。
「ということで、俺たちの利害は一致している。フィオナは大人しく待っといてくれ」
「私だけじゃないよ~。ね、アンちゃん~?」
「え!? あ、うん……」
内ももをこすり合わせるな!
恥ずかしがるな、あのアンが!
そそられるだろうが!
生徒たちが一斉に紙を裏返し、解答を始める。
とは言っても、国語なので最初は問題文を読むところから始まる。
すぐにはペンを動かす音は聞こえない。
(まぁ、そういう風に作ったんだけど)
もちろんテストには一問一答形式の問題も用意している。
よくあるテストなら序盤にこういう一問一答形式を持ってくるものだが、今回は最後の方に持ってきてみた。
自分が受験生になって気づいたことだが、テストの解く順番にも効率の良い順番というものがある。
ライヤ個人としては、国語におけるその重要性は計り知れない。
文章で答えるタイプの解答は中々結論が出にくく、考えれば考えるほど解答が変化していく。
それが一問一答形式にはなく、わかる問題はわかるし、わからない問題はわからないと諦めがつきやすい。
そういった踏ん切りをさっさとつけて悩めばより良い解答を出すことのできる問題に時間を割いた方がいい。
だから、先に問題全体を見て答える問題の優先順位を決めてから答えるのが大切なのだ。
流石に生徒たちの中にそこまでやっている生徒はいないようだが。
このテスト期間が終わったら来年になる前に教えておこう。
「はい、1日目終了です。お疲れ」
ライヤがテストの終わりを告げると、一気に生徒たちの空気が弛緩する。
ぷはー、と大きく息を吐く生徒も少なくない。
「まだ気を抜くなよ? 明日まで学力テストはあるからな」
「わかってますよ。ただ、少し気を抜くくらいはいいでしょう?」
去年にはなかった現象だ。
それ程みんなテストに向けて頑張ってきているという事だろう。
「いや、気を抜くのはテスト終わってからな?」
「血も涙もないですね……」
「終われば思う存分遊べるんだから、我慢しろ」
「「えぇー……」」
甘えるな!
「それで、出来はどうだった?」
「ライヤさんの方がそれはわかってるでしょう?」
「情報漏洩甚だしいだろ……。俺の部屋に入るのもこの期間は禁止。他の皆もな」
「「はーい」」
とはいえ、家に帰ればウィルとも顔を合わせるわけで、どうしてもテストの話題が出てしまう。
「で、手ごたえは?」
「まぁ、それなりだと思います。満点とまでは言いませんが、それに近い点数は取れているかと」
「うん、採点が楽しみだ」
「そういえば、ヨルちゃんはいつライヤのとこにいくの~?」
「ぶっ!」
うんうんと満足げに頷きながらお茶をすすっていたライヤはフィオナの発言に噴き出す。
今言う事じゃないよね!?」
「ライヤの部屋に入れないならこの期間は無理になっちゃうけど、もしかして計画してたりした~?」
「い、いえ……」
噴き出した本人のライヤと一緒にテーブルを拭きながらヨルが答える。
「元々、テスト期間を終えてからだと思っていました。ライヤさんも忙しいでしょうし、私のところにも体調を崩した生徒が多く来るので……」
「あ~。テスト期間は無理する子たちが多いもんね~」
前世のライヤ程ではないが、テスト前には無茶な生活を送る生徒は少なくない。
受験のように年単位ではなく、テスト期間の1週間だけでも無茶は無茶。
睡眠不足などで体調を崩した生徒が保健室に多く運ばれるのだ。
そしてヨルの回復魔法の実力はピカ一。
担当の2年生だけでなく、他学年の重症者も対応することが多いと聞く。
疲れるだろう。
「ということで、俺たちの利害は一致している。フィオナは大人しく待っといてくれ」
「私だけじゃないよ~。ね、アンちゃん~?」
「え!? あ、うん……」
内ももをこすり合わせるな!
恥ずかしがるな、あのアンが!
そそられるだろうが!
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