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教師2年目
全力で
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「では、私たちはこれで」
「気を付けて帰れよ」
キリトとミクは一度元諸国連合の方の実家に帰ることとなった。
半ば人質のような形で王国に来ていた2人だが、関係も良好であるため帰さずに不満を貯めさせるくらいなら一度里帰りさせてもよいだろうという事らしい。
「少々名残惜しくもありますが、まぁ新学期には戻ってくることになると思うので」
「何なら、人数が増える可能性もあるな」
子供たちを送り出すのを渋っていた元諸国連合だが、2人が帰って学園のことを伝えれば学ばせた方が得なのではと考える者たちもいるだろう。
この学年に限った話ではなくなるだろうが。
「じゃあ、先生、さいなら」
「イリーナからの宿題はちゃんとやるんだぞ?」
「……わかってます」
ライヤはイリーナからわざわざライヤには宿題を出すなと言われていた。
クラス全体の宿題よりもキリトにはまだやることがあると言っており、一応学園長に相談したところ許可が出た。
ライヤにしてもイリーナに任せたのだから文句はない。
馬車に乗って去ってゆく2人。
この2人とあんな形で再会することになろうとは、この時のライヤは思ってもみなかった。
「とりあえず、これで辞令が出るまでは休憩だな」
「ですねー」
教員であるライヤとヨルは来年も恐らく教職を続けられるだろう。
アンは言うまでもなく王女としての公務がある。
ウィルはまだ学生で、それも3年生。
まだ公務を任されることは無い。
「目下無職なわけだけど、どうする気だ?」
「働いた方がいいかなー?」
「いや、暗部で動いてることも知ってるし、無理にとは言わないけど。一応無職になったのは今年だろ? 他に仕事を始める気があるのかなって」
「うーん、あんまり考えてないかなー。家のこともバタバタしてるしー?」
「その辺りは大変お世話になっております」
ライヤは庶民。
ヨルは元々他国の人間。
アンとウィルは王女で、まともに貴族の手続きを出来るのがフィオナしかいないのだ。
「だから、もう少し落ち着いたら考えようかなー」
「フィオナが家にいてくれたら安心だしな。ゆっくり決めてくれればいいよ」
「そうするねー」
ソファーに身を投げ、先に座っていたライヤの膝に頭をのせる。
ふるん、と揺れたのちに重力に従って形を変える巨大な双丘。
視線を吸い寄せられたライヤが我に返って周りを見ると、にんまりしたフィオナが目に映る。
「ヤるー?」
膝に頭があるのでライヤの愚息が反応してしまったのも知られてしまっている。
「あうあう……」
ソファーの対面ではヨルが何か言いたそうにしている。
「もちろん、ヨルちゃんも一緒にねー?」
「え?」
「よく考えてー? 今、私たちはアンちゃんに遅れを取ってるんだよー? 手段を選んでられるかなー?」
少し考え、ふんす、とやる気になるヨル。
「いや、俺の意思は!?」
「こんなにしてるのに、確認が必要かなー?」
ぐりぐりとされ、思わず腰を引く。
「おさまりがつくのかなー?」
「……そこまで言うなら、覚悟しろよ」
ライヤが立ち上がり、コテンと転んだフィオナはライヤの顔を見て少しだけ、怯え、という感情を自覚した。
ぐるりと振り返ったライヤに見られたヨルも後ずさる。
その日、3人はあまりの激しさに腰が立たなくなるまで時間を費やしたのだとか。
「ライヤ、言い訳は?」
「ない!」
「清々しいわね……」
翌日、アンが仕事を終えて帰宅してその惨状を目にしてライヤを問い詰めるが、ライヤには全く反省の色はなかった。
「妻と交わるのに一体誰の許可がいるだろうか!」
「正論ね……。なら、私とは今からね」
「え……」
昨日、枯れるまで出し切った後である。
「無理にでも付き合ってもらうわよ」
こうしてライヤは連れ去られた。
「ルール決めが必要です」
心なしかげっそりとしたライヤと勘違いでないほどつやつやとしたアンが席につく。
「一般人なので、このペースでやってたら死にます」
賢者のじじいじゃあるまいし。
「そこで、これよ」
アンが小瓶を取り出す。
「王家に伝わる調合薬よ。これを毎日服用することで子種の生成量が跳ね上がるわ。これで問題は解決ね」
「え……?」
いや、生成量はともかく、体力が……。
顔を輝かせるフィオナとヨル。
「これだけの人数を娶ってる時点でその程度は覚悟の上でしょう? 楽なんてさせないわよ。ちゃんと私たちを満足させなさい。じゃないと、浮気しちゃうかもよ?」
それだけはまずい。
「善処します……」
「違うでしょ?」
「全力で頑張ります……」
「そうね、全力なら、私たちも多少は我慢するから」
これよりも多くの妻を抱えていた古代の王たちはどうやってたんだろうな……。
「気を付けて帰れよ」
キリトとミクは一度元諸国連合の方の実家に帰ることとなった。
半ば人質のような形で王国に来ていた2人だが、関係も良好であるため帰さずに不満を貯めさせるくらいなら一度里帰りさせてもよいだろうという事らしい。
「少々名残惜しくもありますが、まぁ新学期には戻ってくることになると思うので」
「何なら、人数が増える可能性もあるな」
子供たちを送り出すのを渋っていた元諸国連合だが、2人が帰って学園のことを伝えれば学ばせた方が得なのではと考える者たちもいるだろう。
この学年に限った話ではなくなるだろうが。
「じゃあ、先生、さいなら」
「イリーナからの宿題はちゃんとやるんだぞ?」
「……わかってます」
ライヤはイリーナからわざわざライヤには宿題を出すなと言われていた。
クラス全体の宿題よりもキリトにはまだやることがあると言っており、一応学園長に相談したところ許可が出た。
ライヤにしてもイリーナに任せたのだから文句はない。
馬車に乗って去ってゆく2人。
この2人とあんな形で再会することになろうとは、この時のライヤは思ってもみなかった。
「とりあえず、これで辞令が出るまでは休憩だな」
「ですねー」
教員であるライヤとヨルは来年も恐らく教職を続けられるだろう。
アンは言うまでもなく王女としての公務がある。
ウィルはまだ学生で、それも3年生。
まだ公務を任されることは無い。
「目下無職なわけだけど、どうする気だ?」
「働いた方がいいかなー?」
「いや、暗部で動いてることも知ってるし、無理にとは言わないけど。一応無職になったのは今年だろ? 他に仕事を始める気があるのかなって」
「うーん、あんまり考えてないかなー。家のこともバタバタしてるしー?」
「その辺りは大変お世話になっております」
ライヤは庶民。
ヨルは元々他国の人間。
アンとウィルは王女で、まともに貴族の手続きを出来るのがフィオナしかいないのだ。
「だから、もう少し落ち着いたら考えようかなー」
「フィオナが家にいてくれたら安心だしな。ゆっくり決めてくれればいいよ」
「そうするねー」
ソファーに身を投げ、先に座っていたライヤの膝に頭をのせる。
ふるん、と揺れたのちに重力に従って形を変える巨大な双丘。
視線を吸い寄せられたライヤが我に返って周りを見ると、にんまりしたフィオナが目に映る。
「ヤるー?」
膝に頭があるのでライヤの愚息が反応してしまったのも知られてしまっている。
「あうあう……」
ソファーの対面ではヨルが何か言いたそうにしている。
「もちろん、ヨルちゃんも一緒にねー?」
「え?」
「よく考えてー? 今、私たちはアンちゃんに遅れを取ってるんだよー? 手段を選んでられるかなー?」
少し考え、ふんす、とやる気になるヨル。
「いや、俺の意思は!?」
「こんなにしてるのに、確認が必要かなー?」
ぐりぐりとされ、思わず腰を引く。
「おさまりがつくのかなー?」
「……そこまで言うなら、覚悟しろよ」
ライヤが立ち上がり、コテンと転んだフィオナはライヤの顔を見て少しだけ、怯え、という感情を自覚した。
ぐるりと振り返ったライヤに見られたヨルも後ずさる。
その日、3人はあまりの激しさに腰が立たなくなるまで時間を費やしたのだとか。
「ライヤ、言い訳は?」
「ない!」
「清々しいわね……」
翌日、アンが仕事を終えて帰宅してその惨状を目にしてライヤを問い詰めるが、ライヤには全く反省の色はなかった。
「妻と交わるのに一体誰の許可がいるだろうか!」
「正論ね……。なら、私とは今からね」
「え……」
昨日、枯れるまで出し切った後である。
「無理にでも付き合ってもらうわよ」
こうしてライヤは連れ去られた。
「ルール決めが必要です」
心なしかげっそりとしたライヤと勘違いでないほどつやつやとしたアンが席につく。
「一般人なので、このペースでやってたら死にます」
賢者のじじいじゃあるまいし。
「そこで、これよ」
アンが小瓶を取り出す。
「王家に伝わる調合薬よ。これを毎日服用することで子種の生成量が跳ね上がるわ。これで問題は解決ね」
「え……?」
いや、生成量はともかく、体力が……。
顔を輝かせるフィオナとヨル。
「これだけの人数を娶ってる時点でその程度は覚悟の上でしょう? 楽なんてさせないわよ。ちゃんと私たちを満足させなさい。じゃないと、浮気しちゃうかもよ?」
それだけはまずい。
「善処します……」
「違うでしょ?」
「全力で頑張ります……」
「そうね、全力なら、私たちも多少は我慢するから」
これよりも多くの妻を抱えていた古代の王たちはどうやってたんだろうな……。
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