284 / 328
教師3年目
メンタル強者
しおりを挟む
「こりゃまた豪勢な家を建てるようで……」
「金なら有り余ってるから、まじでいい家にしてくれ。出来高で払う用意もある」
集めた職人たちが一気に色めき立つ。
やはり成果制は人を狂わせるな。
「ただ、余計なものは勝手に作らないでくれ。いいかもと思ってもちゃんと相談すること。あと、評価に関してはちゃんと俺が査定するからな。ずるしようとしてたら何なら元の金額よりも下げるぞ」
「了解しました。そこでまずご相談が……」
顔合わせでの話し合いは7時間にも及んだ。
「休日が溶けた……」
「ま、まぁ、有意義な話し合いが出来たってことで……」
「ヨルも一緒だろ。来週になればまたあの授業だぞ」
「……」
少しげんなりした顔をするヨル。
ヨルですら辟易としている。
少し授業形態を考える必要があるかもしれない。
道端の小石を蹴飛ばすヨルは今日はショートパンツ。
普段は教師用のローブか、長ズボンの姿しか見ていないのでかなり新鮮である。
「まったく時間がかかりすぎだよー」
「フィオナもかなり口出しはしてたよな?」
「しょうがないよねー」
たははー、と笑うフィオナ。
1人だけいつもと違う格好のフィオナ。
普段は露出の多い恰好を好むフィオナが今日はクリーム色のワンピースに身を包んでいる。
この服を作ったのがどこの誰かは知らないが、恐らくオーダーメイドだ。
何故なら、普段から自分のサイズに合う服がないとフィオナが嘆いているから。
だから自分で服を作り出して上達したらしい。
そのデザインはお腹のあたりでキュッとしまっており、いわゆる乳袋が存在する見た目となっている。
全くけしからん。
どこのだれか突き止めて追加報酬を払わねば。
「ほんとよ、折角の休みだったのに……」
「気分転換には……、アンはならないか」
「普段見ているものとほとんど変わらなかったわよ」
遂に休みを貰えたアンは半そでにジーンズのような長ズボンとキャップというスタイル。
足の長さを際立って見えるし、ラフなスタイルでも絵になるのが凄い。
帽子をかぶり慣れていないからか話す時に帽子のつばから見上げるように上目遣いになるのがまた可愛い。
帽子はこのために存在したのか。
そんな三者三様の美女たちと通りを歩けば注目も集める。
最早慣れたものではあるが、新天地という事もあり、不躾な視線が多いのも確かだ。
「みんな平気か?」
「気持ちのいいものではないわね。今更だけど」
「ごめん……」
「違うわよ!」
ペしっとライヤの頭を叩くアン。
「私が言ってるのは、視線を向けられるのがってこと! 私は王女だから慣れてるけど。2人はどう?」
「私も別にかなー? ほら、私って特に顔を隠しても隠せないものがあるからねー」
そう言いながら胸を張るフィオナ。
横目でもゆさっ、と揺れているのがわかり、道行く男たちの視線をくぎ付けにする。
そのせいか、2人躓いたぞ。
「私も慣れてきました。お2人よりは個人的に視線を向けられませんから……」
自嘲気味に言うヨルだが、実際この2人が横にいれば霞むのは仕方ないだろう。
ライヤなんてもはや目に入ってるかも怪しい。
しかし、ヨルにも注目する視線は一定数あり、より下劣なものが多いという印象だ。
「ほら、そんなに殺気出してたら楽しめるものも楽しめないでしょ」
「そんなもの出せるようになった覚えはないけどな」
「じゃあ、今出せるようになったのかもね」
ヨルははてなマークを頭の上に浮かべているが、フィオナはうんうんと頷いている。
武術の達人クラスでないと理解しえない何かをライヤが出していたという事だろうか。
「2人にしかわからないなら意味ないな」
「そうでもないよー」
「そうね。ヨルにはライヤの殺気が向いてないからわからないだけで、他の人には効いてると思うわよ」
「つまり、それを超えて声をかけてくるのは……」
「いい女たちだなぁ! どうだ? 俺に一晩付き合っちゃくれねぇか!」
「金なら有り余ってるから、まじでいい家にしてくれ。出来高で払う用意もある」
集めた職人たちが一気に色めき立つ。
やはり成果制は人を狂わせるな。
「ただ、余計なものは勝手に作らないでくれ。いいかもと思ってもちゃんと相談すること。あと、評価に関してはちゃんと俺が査定するからな。ずるしようとしてたら何なら元の金額よりも下げるぞ」
「了解しました。そこでまずご相談が……」
顔合わせでの話し合いは7時間にも及んだ。
「休日が溶けた……」
「ま、まぁ、有意義な話し合いが出来たってことで……」
「ヨルも一緒だろ。来週になればまたあの授業だぞ」
「……」
少しげんなりした顔をするヨル。
ヨルですら辟易としている。
少し授業形態を考える必要があるかもしれない。
道端の小石を蹴飛ばすヨルは今日はショートパンツ。
普段は教師用のローブか、長ズボンの姿しか見ていないのでかなり新鮮である。
「まったく時間がかかりすぎだよー」
「フィオナもかなり口出しはしてたよな?」
「しょうがないよねー」
たははー、と笑うフィオナ。
1人だけいつもと違う格好のフィオナ。
普段は露出の多い恰好を好むフィオナが今日はクリーム色のワンピースに身を包んでいる。
この服を作ったのがどこの誰かは知らないが、恐らくオーダーメイドだ。
何故なら、普段から自分のサイズに合う服がないとフィオナが嘆いているから。
だから自分で服を作り出して上達したらしい。
そのデザインはお腹のあたりでキュッとしまっており、いわゆる乳袋が存在する見た目となっている。
全くけしからん。
どこのだれか突き止めて追加報酬を払わねば。
「ほんとよ、折角の休みだったのに……」
「気分転換には……、アンはならないか」
「普段見ているものとほとんど変わらなかったわよ」
遂に休みを貰えたアンは半そでにジーンズのような長ズボンとキャップというスタイル。
足の長さを際立って見えるし、ラフなスタイルでも絵になるのが凄い。
帽子をかぶり慣れていないからか話す時に帽子のつばから見上げるように上目遣いになるのがまた可愛い。
帽子はこのために存在したのか。
そんな三者三様の美女たちと通りを歩けば注目も集める。
最早慣れたものではあるが、新天地という事もあり、不躾な視線が多いのも確かだ。
「みんな平気か?」
「気持ちのいいものではないわね。今更だけど」
「ごめん……」
「違うわよ!」
ペしっとライヤの頭を叩くアン。
「私が言ってるのは、視線を向けられるのがってこと! 私は王女だから慣れてるけど。2人はどう?」
「私も別にかなー? ほら、私って特に顔を隠しても隠せないものがあるからねー」
そう言いながら胸を張るフィオナ。
横目でもゆさっ、と揺れているのがわかり、道行く男たちの視線をくぎ付けにする。
そのせいか、2人躓いたぞ。
「私も慣れてきました。お2人よりは個人的に視線を向けられませんから……」
自嘲気味に言うヨルだが、実際この2人が横にいれば霞むのは仕方ないだろう。
ライヤなんてもはや目に入ってるかも怪しい。
しかし、ヨルにも注目する視線は一定数あり、より下劣なものが多いという印象だ。
「ほら、そんなに殺気出してたら楽しめるものも楽しめないでしょ」
「そんなもの出せるようになった覚えはないけどな」
「じゃあ、今出せるようになったのかもね」
ヨルははてなマークを頭の上に浮かべているが、フィオナはうんうんと頷いている。
武術の達人クラスでないと理解しえない何かをライヤが出していたという事だろうか。
「2人にしかわからないなら意味ないな」
「そうでもないよー」
「そうね。ヨルにはライヤの殺気が向いてないからわからないだけで、他の人には効いてると思うわよ」
「つまり、それを超えて声をかけてくるのは……」
「いい女たちだなぁ! どうだ? 俺に一晩付き合っちゃくれねぇか!」
0
あなたにおすすめの小説
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる