受験生でしたが転生したので異世界で念願の教師やります -B級教師はS級生徒に囲まれて努力の成果を見せつける-

haruhi8128

文字の大きさ
285 / 328
教師3年目

本日の主役

しおりを挟む
「あ゛ぁ!?」

美少女かつ王女が出してはいけない類の声を出すアン。

「おぉ、怖いねぇ。そんな怖い顔せずにさ。さっき見せてたような笑顔を見せてくれよ」
「その笑顔が誰に向けられたものなのかを考えなさい」

がるる……、と唸り声が聞こえそうな顔で威嚇をするアン。

「おぉ! そんな奴がいたのか? 小さすぎて見えなかったぜ!」
「あんたに比べたらそりゃ小さいだろうな」

ライヤも176センチと決して小さくはないのだが、目の前にいる男は2メートルはくだらないだろう。
そりゃそんな身長に比べたら世の人ほとんどは小さいだろう。

「お前みたいなやつがいくら払ったらこんな美女たちとデートできるんだ、おい!?」
「いくら積んでも彼女らに手が届かないお前とは違って、俺はいつでも彼女たちと一緒に遊べるんだよ」

ライヤも突然のことに驚いたが、怒っていた。
メンチきっているアンと変わらずにこにこと笑っているフィオナはともかく、ヨルが怯えてアンの後ろに隠れているからだ。
うちの嫁を怖がらせた罪は重いぞ。

「お前じゃ彼女たちを満足させられないだろうな!」
「残念、満足しているから彼女たちは俺の隣にいるんだ」
「その程度の身長じゃ、あっちの方もたかがしれてるだろ?」
「どっちの方を言ってるのか知らないけど、大きさが全てだと思ってるの? 童貞なの、お前?」

メンチきってたアンがぷっと噴き出す。
男に視線を向けられ、噴き出していた顔からサッとまたメンチをきり始める。
遅いし、わざわざその顔に戻す意味あんのか。

「言わせておけば随分な言いようだなぁ!」
「勝手にいちゃもんつけてきて話してもないのに貶された俺よりはましだろ馬鹿が」
「そこまで言うからには、俺の喧嘩を買ってくれるんだよな?」
「あー……」

突然歯切れが悪くなるライヤ。
そしてチラリと横を見る。
しかし、そこにいるはずのアンは既に数歩後ろに下がっていた。
あれ?

「アンさん?」
「キャー、コワーイ。タスケテライヤー」
「もうちょっと感情込めれないのかそれは」

普段なら率先してぶちのめしに行くところだが、アンは天才的な思い付きをしていた。
ここで退けばライヤに守ってもらう少女の気持ちを味わうことが出来る!

「なんだ? あれだけ言っておいて覚悟が決まってないとか言うなよ?」
「……覚悟を引き合いに出されたらちゃんと証明するしかないな」

覚悟なんてとっくに決まっている。
全員を妻に迎えると決めたあの時から。

「いいよ、やろうか」

ライヤの一言に、周りの人間は空気が変わったのを感じる。
男は腕に鳥肌が立つのを感じ、アンは笑みを浮かべる。
それは柔らかな笑みなどではなく、獰猛な笑み。
ライヤのスイッチが入ったのを感じたからだ。

「(久しぶりにライヤの本気を横から見れるわね)」

アンとライヤは都合さえ合えば朝に組み手を行っている。
家の庭で行っているレベルなので、アンが得意とする大規模な魔法は使えない。
どちらかと言えばライヤの土俵で戦うことになる。
だが、今やアンの魔法制御もかなりの高水準に達している。
その組手も全く苦にしないし、むしろ修練としては最上級のものと言えるだろう。
互いの手札を全てと言っていいほど知っている2人が同じ土俵で戦うのだから当然だろう。
欠点は、当事者同士のため第三者の視点でそれを見れないこと。

アンにとって有意義な時間が始まろうとしていた。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。 敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。 この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。 「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」 無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。 正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

追放された『ただの浄化係』、実は国中の魔石を満たしていた精霊姫でした〜今さら戻れと言われても、隣国のイケメン皇帝が離してくれません〜

ハリネズミの肉球
ファンタジー
「おい、城の噴水が止まったぞ!?」 「街の井戸も空っぽです!」 無能な王太子による身勝手な婚約破棄。 そして不毛の砂漠が広がる隣国への追放。だが、愚かな奴らは知らなかった。主人公・ルリアが国境を越えた瞬間、祖国中の「水の魔石」がただの石ころに変わることを! ルリアは、触れるだけで無尽蔵に水魔力を作り出す『水精霊の愛し子』。 追放先の干ばつに苦しむ隣国で、彼女がその力を使えば……不毛の土地が瞬く間に黄金のオアシスへ大進化!? 優しいイケメン皇帝に溺愛されながら、ルリアは隣国を世界一の繁栄国家へと導いていく。 一方、水が完全に枯渇し大パニックに陥る祖国。 「ルリアを連れ戻せ!」と焦る王太子に待っていたのは、かつて見下していた隣国からの圧倒的な経済・水源制裁だった——! 今、最高にスカッとする大逆転劇が幕を開ける! ※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。  

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

処理中です...