俺の可愛い皇帝陛下〜けしからんモフらせろ!〜

えの

文字の大きさ
1 / 48

もふもふは愛でるもんでしょ

しおりを挟む


「えっ、もう一度聞いても?」


「だっ、だから、嫁いでもらうと言ったのだ」


「えっ、急に…ってか何処にですか?」


「…ハーデ帝国の皇帝陛下」


「えっ…ハーデ帝国の皇帝陛下って。ええええぇぇぇぇ?!」



ハーデ帝国って数々の恐ろしい逸話があるって噂の?!近隣の小国家に次々と侵略戦争をしかけ支配してるとか、支配した国の王族から貴族まで皆殺しにするとか結構酷いことしてる国だよね。基本的に侵略戦争を行うのは強い国。領土拡大の為、弱い国、豊かな国を狙うのは常識だ。俺が住んでる国、バルロは小さいながらに豊富な水資源があるし、森林資源もある。海に面しているから魚介類や海産物も豊富だ。つまりは豊かな国ってこと。あぁーそういうことね。要は人質的な感じ?



「ふ~ん。なるほどね」


「ゴメンね!!レイたん!!こんなに可愛いレイたんを嫁にやるなんて、パパだって…パパだって!!本当は嫌なんだよぉぉ!!でも国の為にしょーがなくね…うぅぅぅ」



出た!また出た!父上の悪い癖!はぁ~ほんと過保護。いい歳したおっさんがメソメソ泣くなよー。俺だって今年で17歳になった立派な成人だし?王族として国の為に役に立つなら進んで志願する。兄上に何かあった時のスペアのつもりだったが、弟も居るし大丈夫だろう。




「そのお話喜んでお受け致します。」









▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ 







ドナドナドナドナ~子牛を乗せて~ドナドナドナドナ~荷馬車が走る~こんな歌を心の中で歌っているが、別に悲観しているわけではない。バルロからハーデ帝国には馬車で7日ほどかかる。出発して6日目、明日には到着するだろう。ぼんやりと代わり映えのない景色を眺め、これからの事を考える。




この世界は獣人、そして男しか存在しない。「人」に近いほど美しく、「獣」に姿が近いほど恐れられる。大概の獣人は、獣の耳としっぽが生えた姿をしている。そんな中、獣が二足歩行している様な出で立ちの者も存在する。そして本当に、本当に!ごく稀にだが、俺の様な「ほぼ人」も存在する。俺には獣の様な耳もしっぽもない。唯一、獣人と呼べるのは興奮した時に瞳がまん丸になる事ぐらいだ。それも親しい人にしか分からないけどね。当たり前だけど、獣に姿が近いほど力も強く、人に姿が近いほど弱い。




ハーデ帝国。
皇帝陛下を筆頭に、獣の姿をした者が多く住まう国。強者の国。ふふふ…ふふふっ…あぁー!実に楽しみだ!俺のもふもふパラダイス!バルロでは見かけることが出来ず残念だった…非常に残念だったのだ!獣が二足歩行してるとか可愛いすぎるだろ!想像しただけで悶えるわ!はぁ~早くもふもふ達に会いたい!前世を思い出した時からずっと抱いていた願望!それは思う存分もふもふを堪能する事!




前世で俺は独身サラリーマンだった。恋人が居るわけでもない、仕事三昧の単調な日々。唯一の癒しは飼い猫をモフること。それだけで仕事のストレスが無くなった。な・の・にだ!今世では全くモフることが出来ない…おまけに俺は「ほぼ人」。自分の耳やしっぽをモフることも出来やしない!ハーデ帝国に嫁ぐ事が決まった時、恐怖もあったがそれ以上に興奮が勝った。ぐふっ待っててね!愛しのもふもふちゃん!






しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。 ★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

過労死で異世界転生したら、勇者の魂を持つ僕が魔王の城で目覚めた。なぜか「魂の半身」と呼ばれ異常なまでに溺愛されてる件

水凪しおん
BL
ブラック企業で過労死した俺、雪斗(ユキト)が次に目覚めたのは、なんと異世界の魔王の城だった。 赤ん坊の姿で転生した俺は、自分がこの世界を滅ぼす魔王を討つための「勇者の魂」を持つと知る。 目の前にいるのは、冷酷非情と噂の魔王ゼノン。 「ああ、終わった……食べられるんだ」 絶望する俺を前に、しかし魔王はうっとりと目を細め、こう囁いた。 「ようやく会えた、我が魂の半身よ」 それから始まったのは、地獄のような日々――ではなく、至れり尽くせりの甘やかし生活!? 最高級の食事、ふわふわの寝具、傅役(もりやく)までつけられ、魔王自らが甲斐甲斐しくお菓子を食べさせてくる始末。 この溺愛は、俺を油断させて力を奪うための罠に違いない! そう信じて疑わない俺の勘違いをよそに、魔王の独占欲と愛情はどんどんエスカレートしていき……。 永い孤独を生きてきた最強魔王と、自己肯定感ゼロの元社畜勇者。 敵対するはずの運命が交わる時、世界を揺るがす壮大な愛の物語が始まる。

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる

七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。 だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。 そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。 唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。 優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。 穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。 ――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。

【完結】婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。

フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」  可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。  だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。 ◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。 ◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。

そばかす糸目はのんびりしたい

楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。 母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。 ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。 ユージンは、のんびりするのが好きだった。 いつでも、のんびりしたいと思っている。 でも何故か忙しい。 ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。 いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。 果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。 懐かれ体質が好きな方向けです。

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  ゆるゆ
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)  インスタ @yuruyu0   Youtube @BL小説動画 です!  プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです! ヴィル×ノィユのお話です。 本編完結しました! 『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました! 時々おまけのお話を更新するかもです。 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

【bl】砕かれた誇り

perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。 「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」 「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」 「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」 彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。 「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」 「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」 --- いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。 私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、 一部に翻訳ソフトを使用しています。 もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、 本当にありがたく思います。

処理中です...