神子召喚に巻き込まれた俺はイベントクラッシャーでした

えの

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俺、再会する

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ベッドに横たわりスヤスヤと眠るカーラ様。団長から話を聞いた時、初めは何を聞かされているのか理解出来なかった。 ズタボロにされたベッド見て、ようやく現実を受け止められた…。


カーラ様に…なんて事を…。犯人を八つ裂きしてやりたい!いや、そんな事では物足りない!!カーラ様の俺が触れた事のない場所まで暴かれたと思うと…あぁ、俺にこんな醜い感情が存在するなんて知らなかった。


目が覚めての第一声が、俺達を案ずる言葉…。自分よりも他人が優先だなんて…カーラ様…どうして俺をこんなにも惹きつけるんですか…。離れられないじゃないですか…。


何かを言いかけたカーラ様をクルトが抱き締める。くっそぉぉぉぉぉぉ────!!俺だって抱き締めたいのに────!!どうしても触れたくてカーラ様の艶やかな美しい髪を梳く。気持ちいい…。ずっと触っていたい…。


「あの、護衛の方は…」


カーラ様!!襲ったやつなんかの心配を?!どこまで…どこまでお優しいんだ…。どさくさに紛れてクルトがカーラ様の髪にキスをしている。なんて羨ましい!!俺がその役を…俺にその役を譲ってくれ!!



犯人の事を説明しながら、クルトの行動を見つめる…。ジンさんにもして欲しいとか言わないかな?クルトのキス嫌がってないしな…いや、俺がして嫌がられたら…そんな…



「神子様が襲われなくて良かった…」



ネガティブな思考に支配されかけた時にポツリと小さな声で呟かれた言葉。はぁ。俺の心はカーラ様に囚われました。重罪です。これは立派な重罪です。もう一生お傍に置いてもらうしかありませんね。



「俺の命をかけて守ります」



カーラ様、あなたに永遠の忠誠を…。



▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ 



あの出来事からようやく部屋の外に出る許可をいただきました!!今日は念願の図書館に行きます!!城内にあるんだとー。城下町に行けると期待したんだけど…まぁーいいや。


「絶対に逸れないでくださいね」


「何かあれば大声を出してください」


過保護だ…しかし、これには理由がある。実はしばらくの間、ベッドを壊したのが俺だとバレるんじゃないかと、ビクビクしていたのだ。二人に背後から話しかけられる度に、バレたのかッ?!と冷や汗もんだった。


そんな俺をみて「トラウマが…」「一人にはしません」と言われ、俺も上手い返しが思いつかず、沈黙する事を繰り返していた。そして出来上がったのが過保護な二人だ。


しっかし図書館広いなー迷子なりそうだわ。ギルドとか魔物図鑑、あと冒険の小説と、とりあえず興味がある本を手に取り、何冊かを持って図書館の庭園に行く。凄いよー!青いバラに青いカーネーション!!日本ではあんまり見かけない色だ。後で摘んでもいいか聞いてみよー。


ふぅー。本って夢中で読んでると時間忘れちゃうよね。


「そろそろ昼食ですね。用意を取りに行ってきます」


クルトさんがわざわざ取りに行ってくれた。すみません…。部屋で読めば良かった…。しかしこの冒険の小説面白い!!次の巻をとりに行こう。本を閉じ立ち上がる。


「俺が取ってきますよ」


ジンさんが俺の手にある本を取り、図書館の中に消えていった。いやー過保護。ほんとすみません…。






そして…そんな時を狙って現れる神子様…。久しぶりに会ったな…。



「ちょっとぉ!!聞いてるのぉ?!」



あーヤダヤダ。今度は何だ?!何度も言うけど、俺は、部外者だから──────!!




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