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第26話 政策失敗【side:ドルス】
しおりを挟む私はあれからシルヴィアさんを探した。
しかし彼女は結局見つからなかった。
だが、なぜだかキノコもマウンテングリズリーも、まるで何事もなかったかのように消え去ったのだ。
おそらく、シルヴィアさんのおかげなのだろう。
私は深く反省していた……。
なぜ彼女を追い出してしまったのだろうか……。
そんな中、再び我々は会議を開いた。
次はバムケスの国ではなく、クロードの国でも問題が起きていたのだ。
◆
【side:クロード】
「どういうことだ!? 老人を追い出したら、治安が驚くほど悪化した……」
「しかも禁酒法でルリアの国ももうおしまいだ。治安が悪すぎる」
俺たちは混乱していた、まさかこんなことになるなんて!
俺の考えた政策は完ぺきだったはずだ、老人を追い出せば、この国はよくなるはずなんだ!
「おいクロード、どう責任を取ってくれる!? お前の提案のせいで、とんでもないことになったぞ! 私の国もキノコで大変なことになったし……もううんざりだ……!」
ドルス議長が大声で俺を責め立てる。
なぜ俺ばかりが責められなきゃならない!?
「っは! みなさん同意の上での可決だったではありませんか!」
「うるさい! なんとかできなきゃお前も追放だ!」
「っく……!」
まずい、このままでは俺は落ちぶれてしまう。
せっかくシルヴィアのババアに取り入って、この議会に入れたのに、それがすべて無駄になってしまう!
「各地で暴動まで起こりだしたぞ! どうするんだ! 取り返しがつかなくなってしまう。このままでは我々の権力すら危ういぞ!」
「そんなの、もう一度老人たちを連れ戻せばいいでしょう」
「そういう問題ではない! 国民が怒っているのは別のとこだ。キサマ、賄賂によって一部の金持ち連中の追放を特別に見逃しただろう! そのせいで国民は格差社会に疑問を抱き始めている!」
クソ……。
国民も馬鹿ではないというわけか……。
だがなんで俺が怒られなきゃならない!?
こいつらも全員、同罪なはずだ。
「それに、補助金欲しさに居もしない老人の名前で申請したりと、混乱が起きている。さらには危機を感じた中年層の犯罪率が跳ね上がった!」
「そんなことを言われても……。こんなはずではなかったのです! 俺の考えでは……!」
「いい訳はもういい! それより、解決策を考えよう」
そんな、もうおしまいだろ……。
こんな状況を解決しろだなんて、そんなこと――。
――いや、一つあったか。
「では、シルヴィアさんを頼りましょう」
「はぁ!? クロード、お前正気か!? 我々はシルヴィアさんを追い出したじゃないか! それなのに、彼女が助けてくれるとは思えない……。私も結果としては助けられたが……お前は彼女を追い出した張本人だろう」
「いや、あんな耄碌ババアでも、魔法の腕だけは確かです。この状況をなんとかできるはず……それにあの女は人がいいから、なんとかしてくれるはずです。都合よく使ってやりましょう」
「そうまでいうなら、お前が連れてくるんだな……! 彼女は今も行方不明なんだ……。あれだけの魔女だ、本気で隠れられたら探しようがない。こちらからの干渉は嫌ってそうだが……」
「大丈夫。俺が必ず見つけ出してみせますよ」
こうして俺は不本意ながらも、しぶしぶ旅立った。
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