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第12話ニライカナイコロニー
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日課の僕の一日は宇宙探索から始まる。
宇宙船の残骸を見つけた以上、探索が無駄になることはないし、せっかく磨いた勘を衰えさせたくないということもある。
そして今日は新しいコンテナを発見して、僕はホクホクで帰還した。
「カノー。どうだったかね?」
「大収穫だよシュウマツさん。また無傷のコンテナを見つけた。なにかいい食料が入ってればいいけど」
「……アレを倒せば解決するのだがなぁ」
「無理だったじゃないか」
「ならば、私と契約すれば魔法が使えるが?」
「それはい大丈夫。せっかく色々進み始めたのに、魔法で全部解決できるようになったらさぼりそうだ。僕は基本的に怠惰な人間なんだよ」
「そういうものかね? まぁいいのだが」
このやり取りも、もはや形骸化していると感じるのはよい傾向だと僕は思った。
コンテナを担いで、僕は拠点へ戻って来る。
アウターから出て一息つくと一面に広がる食料プラントが目に入った。
肉をいったんあきらめた僕がやったことはシンプルだった。
食べられる植物を集め、畑を作る。
どうやらシュウマツさんは動物を作り出すよりも植物を作り出す方が得意みたいで、必要十分な食料の確保は思ったよりも早く実現しそうだ。
結果、コンテナハウス周辺は僕専用の食料プラントとなっている。
畑を耕し、作物を管理するための仕組みを整え、同時にコロニーを僕の手でも動かせるように手を加えてゆく日々は充実していた。
流石にコロニーの改造はまだまだ時間がかかるけれど、このコロニーはすでに生活できる場所だと言える。
宇宙船に残っていたドローンの類も回収して流用し、形になって来た食料プラントは現在小麦畑が黄金のように色づいていた。
「黄金の麦畑にドローンが飛んでいる……。なんて牧歌的な光景なんだ」
だいたいがシュウマツさんの魔法の力だし、世話だってドローンを使っているから、僕が育てましたなんてことは言えないけれど、素晴らしいものは素晴らしい。
何よりこうして安定している生存圏は、僕に心の平穏をもたらした。
「こう……やっぱり食べ物があると安心感が違うね。さて、お宝の中身を拝見しようかな」
一体今回はなにが入っているだろうかと僕はワクワクしながらコンテナの扉を開けると、そこには期待以上の物資が入っていた。
「おお、スパイスだ……いいじゃないか、塩と胡椒まである」
これはまたいいものを見つけてしまった。
しかし数々の調味料の中にそれを見つけて、僕は考えていたことがすべて吹っ飛んだ。
「これは―――カップ麺じゃないか!」
つい歓声を上げると、驚いたのはシュウマツさんである。
「ど、どうしたんだ!? 君が声を上げるなんて!」
「だって! カップ麺だよ!? そんな! もう二度と会えないと思っていたのに!」
「……なんだねそれ?」
しかし僕にとっては、踊り出すような大発見もシュウマツさんには意味不明のようだった。
少し残念。しかしそれがどれだけすごい発見かはこれから語ればいい話である。
「まぁ、僕のソウルフードかな?」
「へぇ君はこういうのが好きなのかい? なんだか硬そうだね」
「お湯を入れて三分待てば食べられる、地球人類最高の発明だとも」
「そこまでのものなのかい!?」
「そこまでのものだね。間違いないよ」
力強い断言は僕の意見である。
心の叫びなので、もちろん異論は認めよう。
敬愛するその食料との出会いに、僕は心から感謝した。
「ああ、でも大切に食べないといけないな。何せ10個しかない。今後手に入る保証もないし、なにかいいことがあった時に食べよう」
別れはつらいが、いつかはやって来るだろう。
しかしそんな別れも賞味期限的にできるだけ遠くにしてくれるにくい奴、それがカップ麺である。
僕のあまりの熱の入れようにシュウマツさんは何か考え込んでいた。
「ふむ。ならばこれを使ってみてはどうかね?」
そう言ってシュウマツさんがどこからともなく用意したのは、小石程度の種だった。
「なに、この種?」
「その種と一緒に「かっぷめん」とやらを土に埋めてみるといいよ」
しかしあんまりな提案だと僕は高枝切りばさみを手に取った。
「はぁ? シュウマツさん……言っていい冗談と悪い冗談ってあると思わない?」
「かつてないほどの怒気を感じるなぁ。冗談とかではなく善意だとも。きっといいことがあるよ?」
「……」
僕は手の中の種を見つめた。
これを土の中に埋める? カップ麺と一緒に?
普通に考えたら、それは単なる不法投棄だった。
それどころか貴重な宝物をゴミに変える可能性すらある。
だがシュウマツさんが意味のない提案をするわけがなかった。
そして魔法という単語が頭をよぎって、その可能性に気が付いた僕は、まさかと息をのんだ。
「……まさかそんなことが?」
シュウマツさんを見る。
表情なんてわからないが、彼はとても穏やかな光り方をしていた。
それでもとても悩み……悩みぬいた僕はグッと涙を堪えて、シュウマツさんの言葉を実行してみることにしたわけだ。
「シュウマツさんが言うから……シュウマツさんが言うからやってみるけど! カップ麺の神への冒涜だけれども……!」
「まさか泣いているのかね? なんかごめんね」
個人的に思い入れが強いだけなのでこちらこそ許してほしい。
僕らは適当な場所に穴を掘って、種とカップ麺を埋める。
そしてその上にシュウマツさんがやってきて、キラキラと魔法の粉を落とすと、ポコンと双葉が出て来て、種は見る見るうちに育っていった。
「樹木魔法と言う。私が一番好きな魔法なのだよ」
「そうだろうなぁ……」
「植物だけにネ!」
「……ウン」
魔法の効果でにょきにょき育った芽は、だんだんと樹木に成長してゆき―――。
普通に育てていたら何年かかかりそうな樹高まで成長した木には大きな花が咲き、実がなる。
しかしその実はとても見覚えのあるもので、僕は驚きのあまり体が震えていた。
「カップ麺……だと?」
カップに入ったその姿は、まさにカップ麺以外の何物でもなかった。
僕は木に生ったカップを恐る恐る捥いで、蓋を開けるとカップの中には元になったものと寸分たがわぬ乾燥麺とスープの素まで入っていた。
「そうとも、今日からこの木はカップ麺の生る木になった」
「……おぉ」
言葉にならない。
目の前にある木はまさしくカップ麺の生る木だ。
今までの人生で、こんなにも感動したことはちょっと記憶にない。
それほどに素晴らしい物だと僕は気が付けば綺麗な涙を流していた。
「こんなのって……こんなのって最高じゃぁないか。楽園かな?」
「……かつてないほどの喜びの波動を感じる。いやまぁ、喜んでくれたのならよかったけれど今までの方がすごいことしていたと思うのだがなぁ」
「いや、これすごい。感動した。ニライカナイはここにあったんだなって感じだ」
「なんだいそれ?」
「ニライカナイ? ええっと……なんか楽園のことらしいよ。地球でそう呼ぶところがあるんだってさ。ゴメン、ローカルネタだったかも」
「いやいや。楽園か。いいじゃないか」
元のコロニーで見た書籍の話だったけど、これは楽園の植物だと思う。
シュウマツさんは謎の生命体より先にこれを作るべきだったと、本気で思った僕だった。
「これは……完成してしまったんじゃないかな? この木があるだけで、どんなコロニーよりも素晴らしい楽園が誕生したと思うよ」
「そこまで?」
「でもそろそろこのコロニーも形になって来たのは間違いない。なにか、名前をつけたりするかい?」
すっかりテンションの上がった僕はそんな提案をシュウマツさんにしていた。
シュウマツさんも楽し気に僕の提案に同意した。
「ふむ、いいんじゃないかな?……それでは、何か付けたい名前はあるかな?」
しかし逆に尋ねられると、思いつくのは単純なものばかりだった。
「そうだね……シュウマツコロニーとか?」
「やめよう。いきなり滅びそうだ」
「そう? なら……あ、今とっておきの名前を思いついた」
「なにかね?」
「カップメンコロニ……」
「どんだけ好きなのかね!?」
いや、好きなものは好きなんだからしょうがない。でも確かにそれはないか。
じゃあどうしようと考えこんだ僕に、シュウマツさんは電球のようにピコンと点滅した。
「それなら、ホラ、さっきのやつでいいんじゃないかね?」
「さっきのやつ?」
そう言ってシュウマツさんが口にしたのは先ほど僕がポロリと口にした、楽園の名前だった。
宇宙船の残骸を見つけた以上、探索が無駄になることはないし、せっかく磨いた勘を衰えさせたくないということもある。
そして今日は新しいコンテナを発見して、僕はホクホクで帰還した。
「カノー。どうだったかね?」
「大収穫だよシュウマツさん。また無傷のコンテナを見つけた。なにかいい食料が入ってればいいけど」
「……アレを倒せば解決するのだがなぁ」
「無理だったじゃないか」
「ならば、私と契約すれば魔法が使えるが?」
「それはい大丈夫。せっかく色々進み始めたのに、魔法で全部解決できるようになったらさぼりそうだ。僕は基本的に怠惰な人間なんだよ」
「そういうものかね? まぁいいのだが」
このやり取りも、もはや形骸化していると感じるのはよい傾向だと僕は思った。
コンテナを担いで、僕は拠点へ戻って来る。
アウターから出て一息つくと一面に広がる食料プラントが目に入った。
肉をいったんあきらめた僕がやったことはシンプルだった。
食べられる植物を集め、畑を作る。
どうやらシュウマツさんは動物を作り出すよりも植物を作り出す方が得意みたいで、必要十分な食料の確保は思ったよりも早く実現しそうだ。
結果、コンテナハウス周辺は僕専用の食料プラントとなっている。
畑を耕し、作物を管理するための仕組みを整え、同時にコロニーを僕の手でも動かせるように手を加えてゆく日々は充実していた。
流石にコロニーの改造はまだまだ時間がかかるけれど、このコロニーはすでに生活できる場所だと言える。
宇宙船に残っていたドローンの類も回収して流用し、形になって来た食料プラントは現在小麦畑が黄金のように色づいていた。
「黄金の麦畑にドローンが飛んでいる……。なんて牧歌的な光景なんだ」
だいたいがシュウマツさんの魔法の力だし、世話だってドローンを使っているから、僕が育てましたなんてことは言えないけれど、素晴らしいものは素晴らしい。
何よりこうして安定している生存圏は、僕に心の平穏をもたらした。
「こう……やっぱり食べ物があると安心感が違うね。さて、お宝の中身を拝見しようかな」
一体今回はなにが入っているだろうかと僕はワクワクしながらコンテナの扉を開けると、そこには期待以上の物資が入っていた。
「おお、スパイスだ……いいじゃないか、塩と胡椒まである」
これはまたいいものを見つけてしまった。
しかし数々の調味料の中にそれを見つけて、僕は考えていたことがすべて吹っ飛んだ。
「これは―――カップ麺じゃないか!」
つい歓声を上げると、驚いたのはシュウマツさんである。
「ど、どうしたんだ!? 君が声を上げるなんて!」
「だって! カップ麺だよ!? そんな! もう二度と会えないと思っていたのに!」
「……なんだねそれ?」
しかし僕にとっては、踊り出すような大発見もシュウマツさんには意味不明のようだった。
少し残念。しかしそれがどれだけすごい発見かはこれから語ればいい話である。
「まぁ、僕のソウルフードかな?」
「へぇ君はこういうのが好きなのかい? なんだか硬そうだね」
「お湯を入れて三分待てば食べられる、地球人類最高の発明だとも」
「そこまでのものなのかい!?」
「そこまでのものだね。間違いないよ」
力強い断言は僕の意見である。
心の叫びなので、もちろん異論は認めよう。
敬愛するその食料との出会いに、僕は心から感謝した。
「ああ、でも大切に食べないといけないな。何せ10個しかない。今後手に入る保証もないし、なにかいいことがあった時に食べよう」
別れはつらいが、いつかはやって来るだろう。
しかしそんな別れも賞味期限的にできるだけ遠くにしてくれるにくい奴、それがカップ麺である。
僕のあまりの熱の入れようにシュウマツさんは何か考え込んでいた。
「ふむ。ならばこれを使ってみてはどうかね?」
そう言ってシュウマツさんがどこからともなく用意したのは、小石程度の種だった。
「なに、この種?」
「その種と一緒に「かっぷめん」とやらを土に埋めてみるといいよ」
しかしあんまりな提案だと僕は高枝切りばさみを手に取った。
「はぁ? シュウマツさん……言っていい冗談と悪い冗談ってあると思わない?」
「かつてないほどの怒気を感じるなぁ。冗談とかではなく善意だとも。きっといいことがあるよ?」
「……」
僕は手の中の種を見つめた。
これを土の中に埋める? カップ麺と一緒に?
普通に考えたら、それは単なる不法投棄だった。
それどころか貴重な宝物をゴミに変える可能性すらある。
だがシュウマツさんが意味のない提案をするわけがなかった。
そして魔法という単語が頭をよぎって、その可能性に気が付いた僕は、まさかと息をのんだ。
「……まさかそんなことが?」
シュウマツさんを見る。
表情なんてわからないが、彼はとても穏やかな光り方をしていた。
それでもとても悩み……悩みぬいた僕はグッと涙を堪えて、シュウマツさんの言葉を実行してみることにしたわけだ。
「シュウマツさんが言うから……シュウマツさんが言うからやってみるけど! カップ麺の神への冒涜だけれども……!」
「まさか泣いているのかね? なんかごめんね」
個人的に思い入れが強いだけなのでこちらこそ許してほしい。
僕らは適当な場所に穴を掘って、種とカップ麺を埋める。
そしてその上にシュウマツさんがやってきて、キラキラと魔法の粉を落とすと、ポコンと双葉が出て来て、種は見る見るうちに育っていった。
「樹木魔法と言う。私が一番好きな魔法なのだよ」
「そうだろうなぁ……」
「植物だけにネ!」
「……ウン」
魔法の効果でにょきにょき育った芽は、だんだんと樹木に成長してゆき―――。
普通に育てていたら何年かかかりそうな樹高まで成長した木には大きな花が咲き、実がなる。
しかしその実はとても見覚えのあるもので、僕は驚きのあまり体が震えていた。
「カップ麺……だと?」
カップに入ったその姿は、まさにカップ麺以外の何物でもなかった。
僕は木に生ったカップを恐る恐る捥いで、蓋を開けるとカップの中には元になったものと寸分たがわぬ乾燥麺とスープの素まで入っていた。
「そうとも、今日からこの木はカップ麺の生る木になった」
「……おぉ」
言葉にならない。
目の前にある木はまさしくカップ麺の生る木だ。
今までの人生で、こんなにも感動したことはちょっと記憶にない。
それほどに素晴らしい物だと僕は気が付けば綺麗な涙を流していた。
「こんなのって……こんなのって最高じゃぁないか。楽園かな?」
「……かつてないほどの喜びの波動を感じる。いやまぁ、喜んでくれたのならよかったけれど今までの方がすごいことしていたと思うのだがなぁ」
「いや、これすごい。感動した。ニライカナイはここにあったんだなって感じだ」
「なんだいそれ?」
「ニライカナイ? ええっと……なんか楽園のことらしいよ。地球でそう呼ぶところがあるんだってさ。ゴメン、ローカルネタだったかも」
「いやいや。楽園か。いいじゃないか」
元のコロニーで見た書籍の話だったけど、これは楽園の植物だと思う。
シュウマツさんは謎の生命体より先にこれを作るべきだったと、本気で思った僕だった。
「これは……完成してしまったんじゃないかな? この木があるだけで、どんなコロニーよりも素晴らしい楽園が誕生したと思うよ」
「そこまで?」
「でもそろそろこのコロニーも形になって来たのは間違いない。なにか、名前をつけたりするかい?」
すっかりテンションの上がった僕はそんな提案をシュウマツさんにしていた。
シュウマツさんも楽し気に僕の提案に同意した。
「ふむ、いいんじゃないかな?……それでは、何か付けたい名前はあるかな?」
しかし逆に尋ねられると、思いつくのは単純なものばかりだった。
「そうだね……シュウマツコロニーとか?」
「やめよう。いきなり滅びそうだ」
「そう? なら……あ、今とっておきの名前を思いついた」
「なにかね?」
「カップメンコロニ……」
「どんだけ好きなのかね!?」
いや、好きなものは好きなんだからしょうがない。でも確かにそれはないか。
じゃあどうしようと考えこんだ僕に、シュウマツさんは電球のようにピコンと点滅した。
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