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第103話ニライカナイ
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無数の艦がワープアウトするのを確認して、僕は思わずニヤリと微笑んだ。
そして僕の耳にはフーさんの驚きの声が届いていた。
「な、なになに! アレどこの船!」
「ああ、地球の船だよアレ」
ここに姿を見せたのが意外だったらしい白熊さんは、少し声色が驚いている様に聞こえた。
「あっちはコロニーの船です」
そして淡々としているが、こちらもまた予想外だったのか、オペ子さんは何やらすごい勢いで準備をし直している。
こちらはたぶん来ないことを前提に準備を進めていたんだと思われた。
「な、なんで!?」
目の前の月人相手に余裕がなかったフーさんはやはり驚かせてしまったみたいだ。
そんなフーさんに、各勢力との接触にコネを存分に発揮してくれた二人はどこか得意げに言った。
「地球にね、ボクが連絡を取ったんだ。メッセージにワープアイテムを添えてね」
「コロニーにはワタクシが。今までのデータと共に送りつけました」
「そ、そんなことして大丈夫なの!?」
しかし、状況を鑑みれば大量の軍艦に完全に取り囲まれている現状である。
フーさんの疑問を受けて、オペ子さんの声には心なしか非難が含まれている気がした。
「いえいえ、もちろん見ての通り全然大丈夫なことはありませんが……これがカノー様の意志なので」
「カノーが?」
「はい。すべての勢力にニライカナイコロニーの存在を知らせる。月は到着済みなので、後は地球とコロニーというわけですね」
「教えておいてほしいんですけど!」
それはまぁ今言ったので。申し訳ない。
でもこれで情報の共有は完了した。
釣りの成果は思っていた以上に上々である。
コロニーはともかく地球の船まで時間ピッタリに来てくれるとは、こちらも歓迎せねばならない。
月の方々も、突然の敵対組織勢揃いの中なら手を止めない訳にはいかないだろう。
まさに三すくみ……というか僕らも含めると四すくみといったところか。
しかしバランスが崩れるのは最悪なので、何かの間違いで暴発でもする前に僕はやるべきことをやることにした。
僕は再び宇宙空間の皆様によく見える大きさに投影されて、深々と頭を下げた。
きっと僕の人生最大の晴れ舞台なので気合を入れていくとしよう。
ヘルメットがあるのは誠実さには欠けるのだけれど、緊張している顔がバレないのなら効果はあるはずである。
『皆様、遠いところをはるばる招待に応じてくださりありがとうございます。ニライカナイコロニーへようこそ。私達はあなた達を歓迎します』
僕は彼らに呼び掛ける。
そしてここからが一番重要な仲間達にも向けたメッセージだった。
本日初公開。とっておきのサプライズはここにいる全員の度胆を抜く予定である。
『―――では早速。ニライカナイコロニーの本来の姿をお見せいたしましょう』
「え?」
通信から聞こえたのは誰の声だったのか?
僕の宣言の直後、空間が裂けた。
布が切り裂かれるように宇宙が割れて、隠していた物がゆっくりと姿を現す。
それは今日という日が来ることがあればと、準備を進めていた僕のプランだ。
もっと先、実現すればいいかと思っていたそれはシュウマツさんとの『契約』によって形になった。
それはコロニーよりも巨大な船だった。
僕の夢がたっぷり詰まった長距離航行が可能な宇宙船は、その全貌を現すとニライカナイコロニーとドッキングする。
とんでもなく巨大でありながらも美しい純白の船体は、僕らの居住区であるコロニーを背負うことで完全となる。
『これが、超大型宇宙船“ニライカナイ”。外宇宙探索を目的に作られたスペースコロニーを搭載した船です』
僕の合図で、コロニーの宇宙港のハッチはすべて開かれ、お客さん達の宇宙船の搬入準備は完了した。
『まずは中にご招待いたします。あなた達にこのコロニーの真の姿をご覧に入れましょう』
そして僕の耳にはフーさんの驚きの声が届いていた。
「な、なになに! アレどこの船!」
「ああ、地球の船だよアレ」
ここに姿を見せたのが意外だったらしい白熊さんは、少し声色が驚いている様に聞こえた。
「あっちはコロニーの船です」
そして淡々としているが、こちらもまた予想外だったのか、オペ子さんは何やらすごい勢いで準備をし直している。
こちらはたぶん来ないことを前提に準備を進めていたんだと思われた。
「な、なんで!?」
目の前の月人相手に余裕がなかったフーさんはやはり驚かせてしまったみたいだ。
そんなフーさんに、各勢力との接触にコネを存分に発揮してくれた二人はどこか得意げに言った。
「地球にね、ボクが連絡を取ったんだ。メッセージにワープアイテムを添えてね」
「コロニーにはワタクシが。今までのデータと共に送りつけました」
「そ、そんなことして大丈夫なの!?」
しかし、状況を鑑みれば大量の軍艦に完全に取り囲まれている現状である。
フーさんの疑問を受けて、オペ子さんの声には心なしか非難が含まれている気がした。
「いえいえ、もちろん見ての通り全然大丈夫なことはありませんが……これがカノー様の意志なので」
「カノーが?」
「はい。すべての勢力にニライカナイコロニーの存在を知らせる。月は到着済みなので、後は地球とコロニーというわけですね」
「教えておいてほしいんですけど!」
それはまぁ今言ったので。申し訳ない。
でもこれで情報の共有は完了した。
釣りの成果は思っていた以上に上々である。
コロニーはともかく地球の船まで時間ピッタリに来てくれるとは、こちらも歓迎せねばならない。
月の方々も、突然の敵対組織勢揃いの中なら手を止めない訳にはいかないだろう。
まさに三すくみ……というか僕らも含めると四すくみといったところか。
しかしバランスが崩れるのは最悪なので、何かの間違いで暴発でもする前に僕はやるべきことをやることにした。
僕は再び宇宙空間の皆様によく見える大きさに投影されて、深々と頭を下げた。
きっと僕の人生最大の晴れ舞台なので気合を入れていくとしよう。
ヘルメットがあるのは誠実さには欠けるのだけれど、緊張している顔がバレないのなら効果はあるはずである。
『皆様、遠いところをはるばる招待に応じてくださりありがとうございます。ニライカナイコロニーへようこそ。私達はあなた達を歓迎します』
僕は彼らに呼び掛ける。
そしてここからが一番重要な仲間達にも向けたメッセージだった。
本日初公開。とっておきのサプライズはここにいる全員の度胆を抜く予定である。
『―――では早速。ニライカナイコロニーの本来の姿をお見せいたしましょう』
「え?」
通信から聞こえたのは誰の声だったのか?
僕の宣言の直後、空間が裂けた。
布が切り裂かれるように宇宙が割れて、隠していた物がゆっくりと姿を現す。
それは今日という日が来ることがあればと、準備を進めていた僕のプランだ。
もっと先、実現すればいいかと思っていたそれはシュウマツさんとの『契約』によって形になった。
それはコロニーよりも巨大な船だった。
僕の夢がたっぷり詰まった長距離航行が可能な宇宙船は、その全貌を現すとニライカナイコロニーとドッキングする。
とんでもなく巨大でありながらも美しい純白の船体は、僕らの居住区であるコロニーを背負うことで完全となる。
『これが、超大型宇宙船“ニライカナイ”。外宇宙探索を目的に作られたスペースコロニーを搭載した船です』
僕の合図で、コロニーの宇宙港のハッチはすべて開かれ、お客さん達の宇宙船の搬入準備は完了した。
『まずは中にご招待いたします。あなた達にこのコロニーの真の姿をご覧に入れましょう』
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