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13話 ようやく帰ってきた。
しおりを挟む守護者(ガーディアン)との戦いから一時間が経った。
行きとは違い、アルフィ君とマキナさんが増えて、計6人となった僕達一行は、まだダンジョンのあった森を走っていた。
僕達は、早めに帰りたくて、アルフィ君に飛行(フライ)の魔方陣をかけてもらおうかと思っていたが、『森の中だったら飛べないから、森抜けるまで待とうよカッシー』と言われた。
なので、早く森を抜けたいから、≪強化(フォルテ)≫の魔法陣をかけてもらって、一般道を走る車並の速度で走っている。
戦闘は、極力避けるようにはしていたが、行きの時には見かけなかった、人間よりは少し小さく、緑色の肌をもった定番の生物、すなわちゴブリンの集落にぶち当たり、ギルドから報酬も出るからということで、討伐しにいった。
さすがアルフィ君、すごい手際が良かった。
最初にゴブリンキングをサクッと倒して、あとは、集落に火をつけて、ゴブリン達を炙り出して、確実に一匹ずつ、光月(こうげつ)で首を落としていった。
僕たちのやることといえば、周囲にまだゴブリンが潜んでないか見て回るぐらいしかなかった。
少し、逃げていたゴブリンがいたけど、魔力砲の餌食になって頂きました。
そいえば、血が出なかったんだけど、ゴブリンって何なんだろう。
まあ、そんなことがあったけど、他は特に何もなく、もうそろそろ森を抜けれると思う。
「あ、優太君、あそこ。もう森を抜けれるね。」
「そうだね。」
七海がアルフィ君に聞こえないように小声で話しかけてきた。
七海の言う通り、あと100メートルくらいのとこで、森が切れている。
「あ、カッシー、もう森が切れるね!よし!走っていこうか!」
そういうと、強化状態のダッシュであっという間に走って行ってしまった。
「まったくアルフィは...。すみません、いつもあんなかんじで.....。」
「大丈夫ですよ、僕たちも追いかけましょう。」
もう既に森の外で手を振っているアルフィ君のとこへ走っていった。
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「ひゃあぁぁぁー!楽しいぃー!」
「わ、私こういうの無理なんですうぅぅー!」
森を抜けた僕たちは、アルフィ君に≪飛行(フライ)≫の魔法陣をかけてもらって、草原の上を飛行している。
アルフィ君の飛行は、天人族以外には、効果が半減してしまって、あまりスピードは出ないけど(自転車並の速さは出てるけど)初めての飛行ということもあって(当たり前だが)悲鳴を上げている舞花以外は楽しんで飛行をしている。
飛行は難しいんじゃないかと思ったら、アルフィ君の飛行に合わせて追随するように魔法陣を構築してくれたので、僕たちはリラックスして飛ぶことができている。
アルフィ君に、大体の場所を伝えてあるので、たぶん大丈夫だと思う。
アルフィ君の話によるともうそろそろつくって聞いたけど...。
「あ、カッシー。あれじゃない?」
「あ、そうそう!あそこだよ!」
「委員長なんかやってるね。」
「たぶん俺らの捜索隊でも編成してるんだろ。そうだアルフィ。あそこに突っ込んでくれ。」
「了解!」
浅賀による悪だくみの元、突っ込むのが強行採決されてしまった。
アルフィ君が飛行の出力を上げて、突っ込んでいった。
委員長たちはすぐに急接近してきた僕たちに気づいたが、夜のため見えなくて敵だと思ったのか武器を構えた。
「いいんちょぉぉー!どけえぇー!」
「浅賀君?!」
浅賀が叫んだ声で僕達だとすぐに判断して、避難した。
委員長たちの非難が終わるのと、僕達が突っ込んでくるのはほぼ同時だった。
ドォーンと大きい音と土煙を立てたため、いろんな」とこからクラスメイトたちが出てきた。
土煙はすぐに晴れて、委員長の顔が見えた。
「た、ただいま。委員長。」
「何があったのか後で聞かせてもらいますからね。
まぁ、とりあえず無事でよかったです。今はおかえりなさいといっておきますよ。」
「ありがと、委員長。」
いろいろなことがあった、初めてのダンジョン攻略が終わって、僕たちはようやく拠点に帰ってきた。
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