42 / 95
第4章「『二頭のクマ亭~ クマとシカ!?』」
第42話「真紅の女、ふたたび」
しおりを挟む
(UnsplashのRodolfo Sanches Carvalho)
夕暮れ、港町はにぎやかな雰囲気に包まれる。
『西の町城』の港通りは店々に明かりがつき、肉や魚を焼く匂いが流れた。男たちの声と女たちの笑い声が響く。
人の多い王都からやって来たクルティカも、その生き生きした様子に目を見張った。
「いつも、こんな風なのか?」
「楽しいでしょ? 『西の町城』は港町で、早朝から船が出入りするから夜が早い。夕暮れが一番にぎやかなの」
ロウ=レイはいう事を聞かないクルクルの髪を布で包み、酒場の中を白シャツと空色のスカートで忙しげに歩き回る。
安い、獣脂のろうそくがともされた店内はそれだけではない明るさで照らされているようだった。
清浄で、涼やかな風がつねに店内を吹き抜けているようだ。
そこへリデルの声がした。
「ロウちゃーん! キノコが焼けたってー、持って行って!」
「はいはい。これ、あんたの盆だからね」
ぽい、とロウ=レイは木の盆をクルティカに渡した。
「おれも働くのか!?」
「働かざる者、食うべからず――っていうか、ニキシカ様が食わせてくれない」
クルティカはちらりと酒場の奥を見た。
奥の厨房では美貌の大男、ニキシカが料理をしている。
出来上がったものはロウ=レイが運んでいる。
「なあ、成り行きで今夜からここで働いて2階で泊まることになったが――あの仔グマは何者なんだ?
信用できるか?」
「バイ・ベアのこと? 悪い生き物じゃないわよ。
まあ、いつもお金を持っていなくて店から小銭を持ち出してはニキ様にぶっ飛ばされているけど」
「問題あるだろ、それ!?」
ひょこっと美少女、シシドも顔を出して言う。
「マスター・バイは女に金をねだられると断れない。だいたいいつも借金してる」
「ろくでもないな」
「店から金目の物をかっぱらって、故買屋に叩き売ってる」
「ちょっとまて、それ、だいぶまずいだろう」
「でもね」
ロウ=レイは笑っていった。
「港通りで喧嘩があると、必ず誰かが呼びに来る。仲裁するのはバイ・ベア」
「通りの魚屋がおくさんを殴っていたら、立ち上がれないほど蹴飛ばしてくれるのはマスター・バイ」
「ムチャなことほど、頼りになる仔グマなのよ」
「ムチャなときしか、頼りにならない」
「それって、ほんとに頼りになるのか……」
クルティカは、酒場のすみで大笑いしながら飲んだくれている仔グマを見た。
そこだけが、光り輝いているようだった。
「あやしい仔グマだけどな……しばらくここにいるか」
「そうよ。それに港町は人の出入りが多いから、あんたの『龍の呪詛』を中和する方法もわかるかもしれない」
一瞬だけ、ロウ=レイの眼が沈んだ。
「……黒化がすすんでいるってリデルから聞いたけど?」
「たいした変化じゃない、心配するなよ」
ぽん、とクルティカはロウ=レイの頭をたたいた。
「さて、働くか。あのキノコを運ぶのか?」
「ええそう……あっ、お客さんだわ。いらっしゃいませ……って……すごい、びじん」
ロウ=レイの声とともに酒場じゅうが、しずまりかえった。
ひらり、ひらり。
酒場の入口にたつ女のマントが揺れる。
ひらり。はらり。
どこからか、甘い匂いがただよった。
女がゆっくりと口を開く。
「この酒場……女でも、入れます?」
ほろりと目深にかぶったマントから、深紅の髪がこぼれた。
「……あの女……」
とっさにクルティカはロウ=レイとシシドを背後におしやった。
同時に、ロウがスカートにかくして持っている短剣に手をやるのが分かる。
女の気配に反応したのだろう。さすが蒼天騎士だ。
だが、酒場の客たちは何も気づかない。ただ美しい女がひとりで酒場にきたことに驚いているだけだ。
女が巧みに隠す殺気に反応したのは、クルティカとロウだけだろう。
……いや。
もう一人気づいたものがいるようだ……。もう一人というより、もう一匹? 一頭か……?
「どーーーーおぞ!!! うちの酒場はね、女性はいつでも大歓迎。
とくにあなたみたいな美人さんは、ぜひともおいでいただきたいね!
ゴルァ、さっさと椅子を準備しねえかロウ、クルティカ!」
クルティカという名前に、女の眼が一瞬光ったような気がした。
油断せず、女を見る。背後ではロウ=レイがクルティカの死角で攻撃姿勢を取っている。
「気が付いた、クルティカ? あの殺気……」
「ああ。子供を守らなきゃだめだ
「どうするの、打って出る……?」
「相手が何もしないのに、いきなり攻撃はできないな……っと! なんだこれっ!?」
どっぱーん! とクルティカの後ろから、すごい勢いで水が噴き出してきた。
「ちゅ、厨房からよ……! なにこれ? やだ、吹き飛ばされそう!」
「ロウっ! この子どもを守れ!」
「守ってるけど……水の勢いがすごすぎて……」
酒場中も大騒ぎになった。すさまじい勢いの水が噴き出し、店も客もずぶぬれ。
しかも水の量はどんどんふえていく……。
金茶色のモフモフ仔グマが水流に流されながら叫んだ。
「おい、クルティカ! なんだこりゃ?」
「はあ。心当たりがありますが……」
「心当たり? 誰だ、そのドンツクヤロウは?!」
「……敵も味方もなく攻撃する……史上最強の悪運男ですよ……」
どぱーん! と水とともに小さな龍が飛び込んできた。
「クルティカ! あいつだよ、あの女だ! 僕を龍に変えて、きみとキスしかけたあの女……」
「ばか、リデル。だまれ!」
「……キス!!??」
水が止まった。
びったびたの酒場に立ち、茶色の巻き毛から水をぽたぽたとたらしているロウ=レイは、
クルティカが見たこともないような憤怒の表情で叫んだ。
「あたし以外の女とキスって、どういうことよ、いったい!!??」
……まずいまずい。
怒り狂っているときのロウ=レイは……双頭の龍に匹敵するほどのすさまじさを持っている。
それにしても。
たかがキスで怒るなよ……まだロウとはキスどころか、ちゃんと好きだと言ったこともないのに……。
夕暮れ、港町はにぎやかな雰囲気に包まれる。
『西の町城』の港通りは店々に明かりがつき、肉や魚を焼く匂いが流れた。男たちの声と女たちの笑い声が響く。
人の多い王都からやって来たクルティカも、その生き生きした様子に目を見張った。
「いつも、こんな風なのか?」
「楽しいでしょ? 『西の町城』は港町で、早朝から船が出入りするから夜が早い。夕暮れが一番にぎやかなの」
ロウ=レイはいう事を聞かないクルクルの髪を布で包み、酒場の中を白シャツと空色のスカートで忙しげに歩き回る。
安い、獣脂のろうそくがともされた店内はそれだけではない明るさで照らされているようだった。
清浄で、涼やかな風がつねに店内を吹き抜けているようだ。
そこへリデルの声がした。
「ロウちゃーん! キノコが焼けたってー、持って行って!」
「はいはい。これ、あんたの盆だからね」
ぽい、とロウ=レイは木の盆をクルティカに渡した。
「おれも働くのか!?」
「働かざる者、食うべからず――っていうか、ニキシカ様が食わせてくれない」
クルティカはちらりと酒場の奥を見た。
奥の厨房では美貌の大男、ニキシカが料理をしている。
出来上がったものはロウ=レイが運んでいる。
「なあ、成り行きで今夜からここで働いて2階で泊まることになったが――あの仔グマは何者なんだ?
信用できるか?」
「バイ・ベアのこと? 悪い生き物じゃないわよ。
まあ、いつもお金を持っていなくて店から小銭を持ち出してはニキ様にぶっ飛ばされているけど」
「問題あるだろ、それ!?」
ひょこっと美少女、シシドも顔を出して言う。
「マスター・バイは女に金をねだられると断れない。だいたいいつも借金してる」
「ろくでもないな」
「店から金目の物をかっぱらって、故買屋に叩き売ってる」
「ちょっとまて、それ、だいぶまずいだろう」
「でもね」
ロウ=レイは笑っていった。
「港通りで喧嘩があると、必ず誰かが呼びに来る。仲裁するのはバイ・ベア」
「通りの魚屋がおくさんを殴っていたら、立ち上がれないほど蹴飛ばしてくれるのはマスター・バイ」
「ムチャなことほど、頼りになる仔グマなのよ」
「ムチャなときしか、頼りにならない」
「それって、ほんとに頼りになるのか……」
クルティカは、酒場のすみで大笑いしながら飲んだくれている仔グマを見た。
そこだけが、光り輝いているようだった。
「あやしい仔グマだけどな……しばらくここにいるか」
「そうよ。それに港町は人の出入りが多いから、あんたの『龍の呪詛』を中和する方法もわかるかもしれない」
一瞬だけ、ロウ=レイの眼が沈んだ。
「……黒化がすすんでいるってリデルから聞いたけど?」
「たいした変化じゃない、心配するなよ」
ぽん、とクルティカはロウ=レイの頭をたたいた。
「さて、働くか。あのキノコを運ぶのか?」
「ええそう……あっ、お客さんだわ。いらっしゃいませ……って……すごい、びじん」
ロウ=レイの声とともに酒場じゅうが、しずまりかえった。
ひらり、ひらり。
酒場の入口にたつ女のマントが揺れる。
ひらり。はらり。
どこからか、甘い匂いがただよった。
女がゆっくりと口を開く。
「この酒場……女でも、入れます?」
ほろりと目深にかぶったマントから、深紅の髪がこぼれた。
「……あの女……」
とっさにクルティカはロウ=レイとシシドを背後におしやった。
同時に、ロウがスカートにかくして持っている短剣に手をやるのが分かる。
女の気配に反応したのだろう。さすが蒼天騎士だ。
だが、酒場の客たちは何も気づかない。ただ美しい女がひとりで酒場にきたことに驚いているだけだ。
女が巧みに隠す殺気に反応したのは、クルティカとロウだけだろう。
……いや。
もう一人気づいたものがいるようだ……。もう一人というより、もう一匹? 一頭か……?
「どーーーーおぞ!!! うちの酒場はね、女性はいつでも大歓迎。
とくにあなたみたいな美人さんは、ぜひともおいでいただきたいね!
ゴルァ、さっさと椅子を準備しねえかロウ、クルティカ!」
クルティカという名前に、女の眼が一瞬光ったような気がした。
油断せず、女を見る。背後ではロウ=レイがクルティカの死角で攻撃姿勢を取っている。
「気が付いた、クルティカ? あの殺気……」
「ああ。子供を守らなきゃだめだ
「どうするの、打って出る……?」
「相手が何もしないのに、いきなり攻撃はできないな……っと! なんだこれっ!?」
どっぱーん! とクルティカの後ろから、すごい勢いで水が噴き出してきた。
「ちゅ、厨房からよ……! なにこれ? やだ、吹き飛ばされそう!」
「ロウっ! この子どもを守れ!」
「守ってるけど……水の勢いがすごすぎて……」
酒場中も大騒ぎになった。すさまじい勢いの水が噴き出し、店も客もずぶぬれ。
しかも水の量はどんどんふえていく……。
金茶色のモフモフ仔グマが水流に流されながら叫んだ。
「おい、クルティカ! なんだこりゃ?」
「はあ。心当たりがありますが……」
「心当たり? 誰だ、そのドンツクヤロウは?!」
「……敵も味方もなく攻撃する……史上最強の悪運男ですよ……」
どぱーん! と水とともに小さな龍が飛び込んできた。
「クルティカ! あいつだよ、あの女だ! 僕を龍に変えて、きみとキスしかけたあの女……」
「ばか、リデル。だまれ!」
「……キス!!??」
水が止まった。
びったびたの酒場に立ち、茶色の巻き毛から水をぽたぽたとたらしているロウ=レイは、
クルティカが見たこともないような憤怒の表情で叫んだ。
「あたし以外の女とキスって、どういうことよ、いったい!!??」
……まずいまずい。
怒り狂っているときのロウ=レイは……双頭の龍に匹敵するほどのすさまじさを持っている。
それにしても。
たかがキスで怒るなよ……まだロウとはキスどころか、ちゃんと好きだと言ったこともないのに……。
0
あなたにおすすめの小説
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
【改訂版】槍使いのドラゴンテイマー ~邪竜をテイムしたのでついでに魔王も倒しておこうと思う~
こげ丸
ファンタジー
『偶然テイムしたドラゴンは神をも凌駕する邪竜だった』
公開サイト累計1000万pv突破の人気作が改訂版として全編リニューアル!
書籍化作業なみにすべての文章を見直したうえで大幅加筆。
旧版をお読み頂いた方もぜひ改訂版をお楽しみください!
===あらすじ===
異世界にて前世の記憶を取り戻した主人公は、今まで誰も手にしたことのない【ギフト:竜を従えし者】を授かった。
しかしドラゴンをテイムし従えるのは簡単ではなく、たゆまぬ鍛錬を続けていたにもかかわらず、その命を失いかける。
だが……九死に一生を得たそのすぐあと、偶然が重なり、念願のドラゴンテイマーに!
神をも凌駕する力を持つ最強で最凶のドラゴンに、
双子の猫耳獣人や常識を知らないハイエルフの美幼女。
トラブルメーカーの美少女受付嬢までもが加わって、主人公の波乱万丈の物語が始まる!
※以前公開していた旧版とは一部設定や物語の展開などが異なっておりますので改訂版の続きは更新をお待ち下さい
※改訂版の公開方法、ファンタジーカップのエントリーについては運営様に確認し、問題ないであろう方法で公開しております
※小説家になろう様とカクヨム様でも公開しております
チートスキルより女神様に告白したら、僕のステータスは最弱Fランクだけど、女神様の無限の祝福で最強になりました
Gaku
ファンタジー
平凡なフリーター、佐藤悠樹。その人生は、ソシャゲのガチャに夢中になった末の、あまりにも情けない感電死で幕を閉じた。……はずだった! 死後の世界で彼を待っていたのは、絶世の美女、女神ソフィア。「どんなチート能力でも与えましょう」という甘い誘惑に、彼が願ったのは、たった一つ。「貴方と一緒に、旅がしたい!」。これは、最強の能力の代わりに、女神様本人をパートナーに選んだ男の、前代未聞の異世界冒険譚である!
主人公ユウキに、剣や魔法の才能はない。ステータスは、どこをどう見ても一般人以下。だが、彼には、誰にも負けない最強の力があった。それは、女神ソフィアが側にいるだけで、あらゆる奇跡が彼の味方をする『女神の祝福』という名の究極チート! 彼の原動力はただ一つ、ソフィアへの一途すぎる愛。そんな彼の真っ直ぐな想いに、最初は呆れ、戸惑っていたソフィアも、次第に心を動かされていく。完璧で、常に品行方正だった女神が、初めて見せるヤキモチ、戸惑い、そして恋する乙女の顔。二人の甘く、もどかしい関係性の変化から、目が離せない!
旅の仲間になるのは、いずれも大陸屈指の実力者、そして、揃いも揃って絶世の美女たち。しかし、彼女たちは全員、致命的な欠点を抱えていた! 方向音痴すぎて地図が読めない女剣士、肝心なところで必ず魔法が暴発する天才魔導士、女神への信仰が熱心すぎて根本的にズレているクルセイダー、優しすぎてアンデッドをパワーアップさせてしまう神官僧侶……。凄腕なのに、全員がどこかポンコツ! 彼女たちが集まれば、簡単なスライム退治も、国を揺るがす大騒動へと発展する。息つく暇もないドタバタ劇が、あなたを爆笑の渦に巻き込む!
基本は腹を抱えて笑えるコメディだが、物語は時に、世界の運命を賭けた、手に汗握るシリアスな戦いへと突入する。絶体絶命の状況の中、試されるのは仲間たちとの絆。そして、主人公が示すのは、愛する人を、仲間を守りたいという想いこそが、どんなチート能力にも勝る「最強の力」であるという、熱い魂の輝きだ。笑いと涙、その緩急が、物語をさらに深く、感動的に彩っていく。
王道の異世界転生、ハーレム、そして最高のドタバタコメディが、ここにある。最強の力は、一途な愛! 個性豊かすぎる仲間たちと共に、あなたも、最高に賑やかで、心温まる異世界を旅してみませんか? 笑って、泣けて、最後には必ず幸せな気持ちになれることを、お約束します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
