64 / 85
8日目/岡崎優輝【噂の警護部】
しおりを挟む三神さんとの電話を切った後、ふと三神さんが最後に小声で言った言葉の意味に気がついた。
あ~子作り申請書か……
やはり都市伝説とかネットで書かれているぐらいだから、不安なのかな?
そ~いえばあれって書いた順番にする事になるのかな?
順番で言ったら……年功序列?約束した順番?
井川さんと遠野さんは20代前半かな?久しぶりにするのが若い子とか無理だしな~
三神さん、鈴鳴先生、井川さんに遠野さんの順番かな。
なんだかな~ハーレムなんかなこれ?
そんな事を考えながら俺は談話室に着いた。
中に入ると時間的にもちょうどぐらいで、友則君をすぐに見つける事ができた。
「おはよう~」
「「「おはようございます」」」
友則君は前と同じく、3人でいた。多分、友則君の隣にいる2人が仲の良い友達なんだろう。
俺は手に持っている端末を彼らの目の前に掲かかげた。
「あっ!端末買ったんですか?」
友則君が予想通りに聞いてきてくれたので、俺は嬉しくなり笑顔で答えた。
「最新機種らしい、これで電話番号だろうがメールでも連絡出来るぞ。」
年甲斐もなく自慢してしまった、ちょっと恥かしいかな?
それから友則君に電話番号とメールアドレスを教えて退院が3日後の午後と伝えた。
「優輝さん、退院したら鈴鳴市の保護区の何処あたりに住むんですか?」
あれ?伝えてなかったけ?
「あ~言ってなかったみたいだけど、俺。鈴鳴市の保護区じゃなくて鈴鳴家の保護区に……住んでいるんだ。」
あっぶね~これから住み始めるみたいに言ったらダメなんだよな。住んでいましたって事にしないといけなかったんだ。
「え?優輝さんてあの有名な鈴鳴家の人だったんですか?あれ?でも最初に会った時、岡崎って言ってませんでしたっけ?」
「岡崎で正解だよ。あまり知られてないみたいだけど、鈴鳴家の保護区の中に岡崎家もあるんだよ。」
「そうなんですか……僕てっきり鈴鳴家の保護区って鈴鳴家しかいないもんだと思ってました。」
うん、俺もこの前まで知らんかったしね。
「まっ知ってる人の方が」と話の途中で俺の端末が鳴った。
「ごめん。ちょっと出てくるよ。」
「あっ気にしないでください。」
俺はすぐに端末の画面を見てみると、岡崎静子と表示されていた。
すぐに廊下に向かい電話に出てみると
「もしもし」
「もしもし、優輝君?」
「はい。どうしました?」
「あらあら。ごめんなさいね、朝に電話で伝え忘れた事を今思いだしてしまって……今日そちらの病院に鈴鳴家の護衛部の2人が会いに行く事になっていたの、面会の予定入れていいかしら?」
「鈴鳴家の護衛部?2人ですか?」
「あらあら、やっぱり知らないわよね。いいかしら?優輝君も覚えておいてね!警察には男性保護課があり外出の際に申請すれば男性保護官が警護をしてくれるわ。でもね、これは国に保護されている男性が対象になっているの……保護に入っていない鈴鳴家の男性は対象外だから鈴鳴家では専属の警護部を作って身を守ってもらうの。退院当日に優輝君には2人の警護が付く事なってるわ、今日その2人と顔合わせして欲しいの。いいかしら?」
「はぁ……やっぱり2人も警護付けないと危ないんですか?」
「あらあら、そうね。当日の移動手段・移動経路によっては危険かも知れないわね。」
「はぁ……わかりました。」
「あらあら、では午後の2時ぐらいでいいかしら?」
「はい!お任せします。」
「ありがとう優輝君。それじゃ午後2時に伺う様に連絡しておきますから、いろいろ質問や説明があるから優輝君頑張るのよ~」
ふぅ~俺は電話を切ると少しため息を吐いた。
やっぱり鈴鳴家の保護区まで行くのにも警護必要なんだな~
ってどんな人来るんだろ?あれか?筋肉ムキムキで軍隊にいましたみたいな人来るんかな?
そんな事を想像してから談話室の中に戻って、友則君に会いに行った。
「あっ優輝さん!どうしました?何かありました?」
「いや~午後から退院の時に付く警護の人と会ってくれって言われてさ、どんな人来るんだろってちょっとね。」
「も、もしかして、あの有名な鈴鳴家の警護部ですか?」
「え?有名……だっけ?」
「すっごく有名じゃないですか!噂で聞いたんですけど男性保護官10人を1人で倒せるとか、バイクで逃走した犯人を走って追いついて捕まえたとか100人の外国の戦闘員が鈴鳴家を襲った時に5人で撃退したとかいろいろありますよ。」
「なんじゃそれ?鈴鳴家を襲った?」
「他にも警護部の隊長は拷問好きでどんな相手でも一日で自白させれるとか、副隊長は銃で撃たれても平気だったとか凄いんですから!」
いやいや、さすがに銃で撃たれたら死ぬでしょ?
まぁ守ってくれるって言うなら心強いとは思うけど……何かの拍子で叩かれたり「危ない!」って突き飛ばされたら俺死ぬんじゃね?
それとも退院当日に大怪我?
こわっ!
0
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる