妻の望みは………貞操逆転世界

クロハナ

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8日目/永島薫【推測】

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あれから電話を待つ事1時間半……


ようやく執務室の電話が鳴った。

私は待ち疲れを軽く覚えながら電話に出た。


「はい、もしもし警備部です。」


「もしもし、おはようございます。岡崎静子と申しますが……その声は永島薫さん?」


「はい!ご無沙汰しております。静子様もお元気のようで安心しました。」


「あらあら、ごめんなさいね。約束の時間に連絡しなくて」


「いえいえ、静子様もお忙しいのでしょう気になさらないでください」


「本当にごめんなさいね、それで虎太郎さんからは依頼聞いてるかしら?」


「はい、依頼を承りましたが詳しい詳細は静子様からと……どなたを警護するのでしょうか?」


「……今からお話する事は他言無用の国の極秘事項になるのだけど大丈夫よね?」


「はい、勿論です。どんな小さい事でも鈴鳴家の保護区の方々の情報は秘匿事項ですから。」


「勿論わかっていますが、もしもの時は警護部の全員に責任をとってもらう事になると思いますから覚えておいてくださいね。」


ま、まさか、全員だと………どれだけの極秘事項なんだ?


「りょ、了解です。」


「あらあら、それでは警護依頼の説明しますね。岡崎家長男、岡崎優輝君の病院から私の家………岡崎家まで無事に帰宅する事が今回の警護依頼になります。」


長男?岡崎優輝君?病院?帰宅?

今の静子様の言葉に数々の疑問があった。しかしよく考え推測するといろいろな事がわかった。

帰宅……住んでいた家に帰る事だ。しかし私は岡崎家に優輝君と名のある者を知らない。そして長男……戸籍として確実に国から認定されているという事になる。そして病院……… 身体に何か問題がある………もしくはあった。

推測を確実な理解にする為に私は質問をした。


「し、静子様。二つだけ質問がありますがよろしいでしょうか?」


「あらあら、二つだけでいいの?」


「はい、静子様と虎太郎様はいつ優輝様の事を知ったのですか?あと優輝様はいくつになられる方ですか?」


「あらあら、あなた凄いわね。質問にいつと聞かれるとは思ってなかったわ……………私が知ったのは6日前、虎太郎さんが知ったのは1週間前になるわね。そして20歳になるわね、これでいいかしら?」


やはり………特別な何かの理由で岡崎家の長男になったのだろう。

虎太郎様の隠し子とも考えて優輝様の年齢を聞いてみたけど、可能性は低いし何より岡崎家の長男にする理由がわからない。もし隠し子だとしても鈴鳴家の分家にでも養子の形で入れるのが妥当だ。

やはり岡崎家の由縁のある者の子供だろうか?


「はい、どの様な経緯があったにしろ、静子様と虎太郎様が特別に対処したと理解しましたので私も特別に対処したいと思います。」


「あらあら、理解してもらえてありがとうね………それで実はもう一つ謝る事がある。」


「はい?」


「虎太郎さんから打ち合わせを、鈴鳴市の保護区でするからって聞いてるわよね?」


「はい、伺っておりま…す…………も、もしかして」


「そうなの………午後の2時で面会の予定してしまったの………大丈夫かしら?」


え?いや何となく途中から想像してしまったけど……私は時計を急いで見た。10時47分!11時からとか12時からと言われるかと一瞬ヒヤッとしたけど大丈夫だ。

まだ余裕がある。


バスと電車を使って1時間半、しかし車で飛ばせば1時間ちょっとで行ける。


「大丈夫です。」


「あらあら、良かったわ。あと私が知っている優輝君の事を、纏めてFAXで送りますから確認お願いね。」


「はい、了解しました。」


そして私は静かに受話器を置いた。

「ふぅ~」と自然に息が漏れた。


「望美、打ち合わせは午後の2時からだそうだ。各班長に連絡を頼む、後FAXが届きしだい内容を確認してから出発する。昼食はあっちで食べよう。」


隣に立っていた望美に指示を出すと、彼女は頷きすぐに部屋を後にした。


そして私は執務室に一人となり、机の上に手を組み額に当てながら先程の静子様の言葉を思い出し考えていた。


一週間前に虎太郎様が優輝様の事を知って、静子様に伝えた……虎太郎様が考えたのかわからないが岡崎家の長男にするべく総理大臣として動いた。

現在優輝様は鈴鳴市の保護区の病院で入院しているらしい。

こちらに帰宅されると言うなら重病などではないのだろう……後情報としては20歳か……


「男か……」


面会して調べないとな………どのくらい太っていてどのくらい動けるのか?どのくらい我儘なのか?女をどのくらい下賤げせんに見て近づけさせないか?


「はぁ~新規の男か~警護よりも機嫌をそこわせない方が大変なんだよな~」


虎太郎様みたいな方ばかりだと、どれ程楽か……スマートで走る事も出来て守る為に側にいても嫌な顔一つしない。


あ~虎太郎様が腹筋とか上腕二頭筋とか鍛えたなら、男だけど一度夜を戦ってみたいものだ。


まっ、今の世の中に筋肉をまとった男で女性に優しい男などいる訳もないけどな。


そんな事を考えているとFAXが届いた音がしたので、すぐに用紙を取りに行った。

用紙は2枚届いた………しかし………


「は、白紙かよっ!」


何も情報がないって意味か?

いや違う………多分、静子様FAXで紙の裏表を間違ったんだ。


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