本能寺の変は何故起こったか?

桜小径

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本能寺の変は何故起こったか?6 保険金詐欺

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「あのう、お話が盛り上がっているところ悪いのですが。。。」
 
浪子「何でしょう?公僕の皆さん。」
 
警察官「今から署の方までご同行願います。」
 
浪子「有無を言わさない言い方だねぇ。どう転んでも任意でしょう?」
 
刑事「いやね。あんたらに壷の捜索を依頼したという人、さっきの殺人事件の被害者の実の娘さんらしいですわ。」
 
場所は京都府警本部の取調室。
 
浪子「だから!壷の捜索を依頼されたただけですって!」
 
刑事「依頼人は父親が盗んだとは言うてましたか?」
 
堂田「いえ、空き巣に入られたとしか。。。。。」
 
刑事「所轄に確認したんやけどね。どうも空き巣の被害届は出てないそうですよ。」
 
浪子「被害届が出てない?何せい。最初からこの事件に私たちを巻き込むつもりだったわけか。」
 
刑事「最初から?巻き込むつもり?依頼人が貴方たちを殺人事件に巻きもうとしたと言わはるわけですか?」
 
浪子「いや、殺人事件はアクシデントでしょう。本当の依頼は壷の捜索じゃあなかった。」
 
刑事「はぁ?じゃあ依頼人は何が目的であんた方を雇ったわけ?」
 
浪子「もちろん、壷を盗んだいや持っていた人間の捜索でしょう。」
 
刑事「ということは、その依頼人は、犯人逮捕を願ってた?」
 
浪子「そんなわけはない。逮捕してほしいなら被害届は当然出したはずです。そして被害届を出さなかった理由はただ一つ。奥さんは犯人が誰かを知っていた。」
 
刑事「そないなるわなあ。」
 
堂田「じゃあどうしてそう言わないんです?人を探してほしいって。僕たちは探偵。どっちかというとそっちが本業じゃないすか?」
 
浪子「おおっぴらに探してはいけない人間を探してたってわけさ。」
 
刑事「探したらあかんお人を探すって、なにやらきな臭いですなぁ。」
 
浪子「ところで、犯人の身元はわかりましたか?」
 
刑事「だんまりですわ。名前も何も言いよりません。指紋の照会作業中です。」
 
浪子「ほうそうですか。。。刑事さん依頼人には連絡されましたか?」
 
刑事「そら一番にしましたわ。何せ被害者の肉親はその依頼人ただ一人ですからな。もうそろそろ何せから何せ到着される頃でしょう。」
 
浪子「ただ一人?なるほど。他に身内らしい身内はいなかったわけですか。陶三津さんは。」
 
刑事「陶三津という人はえらい有名な窯元の先生のようですね。今は作陶はやめて長いらしいですが。。」
 
浪子「止めた理由はわかりますか?」
 
刑事「どっちが尋問してるんやら。。。」
 
浪子「まあけちけちしないで知ってる情報を教えてください。何、守秘義務はお互い様です。絶対に他言はいたしませんよ。刑事さん。」
 
刑事「なにやら借金を抱えてしまい、ブランド名を手放さなくてはいけなくなったそうです。何やらという大きな商社に借金を肩代わりしてもらう代わりに陶三津ブランドをその商社のブランドにしたということらしい」

浪子「そうか、わかりましたよ。その商社とは織田商事。借金を肩代わりしたのは。。。。」
 
堂田「あの奥さんですね!」
 
浪子「違うよ。」
 
警察官「失礼します。刑事、被害者の娘さんが遺体を安置している病院に到着したようです。」
 
浪子「ちょうど良かった。」
 
刑事「何がちょうどええんですか。」
 
浪子「どうです?私たちと同席で事情を聞きませんか?」
 
刑事「あのね。あんたたちは参考人、あっちは被害者の娘さん。そんな事できるわけ・・・・」
 
浪子「ありますよね。私たちが参考人になってしまったのもあの奥さんの仕掛けなんですから。」
 
刑事「うーん。。。。まあいいでしょう。被害者の身内を取調室に呼びつけるわけにもいきません。場所を代えましょう。」
 
浪子「それはいい判断です。刑事さん。その前にちょっとお願いがあるのですが、調べてほしい事があるのです。それを調べるとおそらく犯人の素性もわかるでしょう。それは・・・・」
 
場所はかわって陶三津の遺体のある病院の応接室。
 
刑事「織田さん、お父さんに間違いないですね?」
 
織田夫人「はい。間違いございませんでした。」
 
刑事「お父さんは行方不明だったのですか?」
 
織田夫人「は?」
 
浪子「刑事さん、違いますよ。陶三津さんは行方不明などにはなっていません。この人が探しているのはですね。。」
 
織田夫人「あなたは!」
 
浪子「そうです。探偵です。あなたのご希望はどうやら私たちには叶えられなかったようですね。」
 
堂田「えっ!浪子先生何言ってるんですか壷は取り戻したじゃあないですか!」
 
浪子「違いますよね。奥さん。あなたが私たちにしてほしかったのは・・・」
 
織田夫人「何をおっしゃいます。こんな事になってしまいましたが、私が依頼したのは壷の捜索、費用は後日お支払いいたします。」
 
刑事「ちょっと待った。こっちの話を先に。奥さん、犯人は捕まえておるのですが、黙秘して何もしゃべりません。こちらの探偵が言うには犯人はあなたの知り合いのはずだというので面通しをお願いしたいのですが。。。」
 
織田夫人「私の知り合いと、こちらが?」
 
浪子「そうです。間違いないでしょう。あなたが探している人間かどうか。ご自分で確かめられてはいかがですか?」
 
織田夫人「私は壷を探してほしかっただけです。当然、父にも相談いたしました。父は壷を探す途中で事件に巻き込まれたのでしょう。」
 
浪子「嘘ですね。」
 
織田夫人「嘘?」
 
浪子「そう嘘です。正確には壷を持ち出した人間を探し出してほしかったのでしょう。違いますか?」
 
刑事「持ち出した?つまりそれは。。。」
 
浪子「そうです。持ち出したのです。盗まれたというのは語弊がある。」
 
刑事「つまりこちらのご家族さんの誰かが?」
 
浪子「そう。こちらのご主人が持ち出したのです。」
 
刑事「はぁ?こちらのご主人はもう随分前に事故で亡くなったとさっきお教えしたやあないですか!」
 
浪子「生きてたんですよ。織田前社長が亡くなったのは10年前に海の事故で、となっていますが、遺体は上がってません。ずっと隠れていたのですね。」
 
織田夫人「・・・・・・」
 
浪子「ちょうど、ご主人が事故にあわれたとき、織田商事は表向きの大発展とは違い内情は火の車だった。不良債権を抱えて前社長は日々、びくびくされていた。」
 
織田夫人「そんなことはありません!」
 
浪子「表向きはあなたの父上が借金を作り、ご主人が立て替えたということになっているが内情は逆だった。」
 
織田夫人「・・・・・・」
 
浪子「保険金詐欺。ですね?」
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