6 / 11
本能寺の変は何故起こったか?6 保険金詐欺
しおりを挟む
「あのう、お話が盛り上がっているところ悪いのですが。。。」
浪子「何でしょう?公僕の皆さん。」
警察官「今から署の方までご同行願います。」
浪子「有無を言わさない言い方だねぇ。どう転んでも任意でしょう?」
刑事「いやね。あんたらに壷の捜索を依頼したという人、さっきの殺人事件の被害者の実の娘さんらしいですわ。」
場所は京都府警本部の取調室。
浪子「だから!壷の捜索を依頼されたただけですって!」
刑事「依頼人は父親が盗んだとは言うてましたか?」
堂田「いえ、空き巣に入られたとしか。。。。。」
刑事「所轄に確認したんやけどね。どうも空き巣の被害届は出てないそうですよ。」
浪子「被害届が出てない?何せい。最初からこの事件に私たちを巻き込むつもりだったわけか。」
刑事「最初から?巻き込むつもり?依頼人が貴方たちを殺人事件に巻きもうとしたと言わはるわけですか?」
浪子「いや、殺人事件はアクシデントでしょう。本当の依頼は壷の捜索じゃあなかった。」
刑事「はぁ?じゃあ依頼人は何が目的であんた方を雇ったわけ?」
浪子「もちろん、壷を盗んだいや持っていた人間の捜索でしょう。」
刑事「ということは、その依頼人は、犯人逮捕を願ってた?」
浪子「そんなわけはない。逮捕してほしいなら被害届は当然出したはずです。そして被害届を出さなかった理由はただ一つ。奥さんは犯人が誰かを知っていた。」
刑事「そないなるわなあ。」
堂田「じゃあどうしてそう言わないんです?人を探してほしいって。僕たちは探偵。どっちかというとそっちが本業じゃないすか?」
浪子「おおっぴらに探してはいけない人間を探してたってわけさ。」
刑事「探したらあかんお人を探すって、なにやらきな臭いですなぁ。」
浪子「ところで、犯人の身元はわかりましたか?」
刑事「だんまりですわ。名前も何も言いよりません。指紋の照会作業中です。」
浪子「ほうそうですか。。。刑事さん依頼人には連絡されましたか?」
刑事「そら一番にしましたわ。何せ被害者の肉親はその依頼人ただ一人ですからな。もうそろそろ何せから何せ到着される頃でしょう。」
浪子「ただ一人?なるほど。他に身内らしい身内はいなかったわけですか。陶三津さんは。」
刑事「陶三津という人はえらい有名な窯元の先生のようですね。今は作陶はやめて長いらしいですが。。」
浪子「止めた理由はわかりますか?」
刑事「どっちが尋問してるんやら。。。」
浪子「まあけちけちしないで知ってる情報を教えてください。何、守秘義務はお互い様です。絶対に他言はいたしませんよ。刑事さん。」
刑事「なにやら借金を抱えてしまい、ブランド名を手放さなくてはいけなくなったそうです。何やらという大きな商社に借金を肩代わりしてもらう代わりに陶三津ブランドをその商社のブランドにしたということらしい」
浪子「そうか、わかりましたよ。その商社とは織田商事。借金を肩代わりしたのは。。。。」
堂田「あの奥さんですね!」
浪子「違うよ。」
警察官「失礼します。刑事、被害者の娘さんが遺体を安置している病院に到着したようです。」
浪子「ちょうど良かった。」
刑事「何がちょうどええんですか。」
浪子「どうです?私たちと同席で事情を聞きませんか?」
刑事「あのね。あんたたちは参考人、あっちは被害者の娘さん。そんな事できるわけ・・・・」
浪子「ありますよね。私たちが参考人になってしまったのもあの奥さんの仕掛けなんですから。」
刑事「うーん。。。。まあいいでしょう。被害者の身内を取調室に呼びつけるわけにもいきません。場所を代えましょう。」
浪子「それはいい判断です。刑事さん。その前にちょっとお願いがあるのですが、調べてほしい事があるのです。それを調べるとおそらく犯人の素性もわかるでしょう。それは・・・・」
場所はかわって陶三津の遺体のある病院の応接室。
刑事「織田さん、お父さんに間違いないですね?」
織田夫人「はい。間違いございませんでした。」
刑事「お父さんは行方不明だったのですか?」
織田夫人「は?」
浪子「刑事さん、違いますよ。陶三津さんは行方不明などにはなっていません。この人が探しているのはですね。。」
織田夫人「あなたは!」
浪子「そうです。探偵です。あなたのご希望はどうやら私たちには叶えられなかったようですね。」
堂田「えっ!浪子先生何言ってるんですか壷は取り戻したじゃあないですか!」
浪子「違いますよね。奥さん。あなたが私たちにしてほしかったのは・・・」
織田夫人「何をおっしゃいます。こんな事になってしまいましたが、私が依頼したのは壷の捜索、費用は後日お支払いいたします。」
刑事「ちょっと待った。こっちの話を先に。奥さん、犯人は捕まえておるのですが、黙秘して何もしゃべりません。こちらの探偵が言うには犯人はあなたの知り合いのはずだというので面通しをお願いしたいのですが。。。」
織田夫人「私の知り合いと、こちらが?」
浪子「そうです。間違いないでしょう。あなたが探している人間かどうか。ご自分で確かめられてはいかがですか?」
織田夫人「私は壷を探してほしかっただけです。当然、父にも相談いたしました。父は壷を探す途中で事件に巻き込まれたのでしょう。」
浪子「嘘ですね。」
織田夫人「嘘?」
浪子「そう嘘です。正確には壷を持ち出した人間を探し出してほしかったのでしょう。違いますか?」
刑事「持ち出した?つまりそれは。。。」
浪子「そうです。持ち出したのです。盗まれたというのは語弊がある。」
刑事「つまりこちらのご家族さんの誰かが?」
浪子「そう。こちらのご主人が持ち出したのです。」
刑事「はぁ?こちらのご主人はもう随分前に事故で亡くなったとさっきお教えしたやあないですか!」
浪子「生きてたんですよ。織田前社長が亡くなったのは10年前に海の事故で、となっていますが、遺体は上がってません。ずっと隠れていたのですね。」
織田夫人「・・・・・・」
浪子「ちょうど、ご主人が事故にあわれたとき、織田商事は表向きの大発展とは違い内情は火の車だった。不良債権を抱えて前社長は日々、びくびくされていた。」
織田夫人「そんなことはありません!」
浪子「表向きはあなたの父上が借金を作り、ご主人が立て替えたということになっているが内情は逆だった。」
織田夫人「・・・・・・」
浪子「保険金詐欺。ですね?」
浪子「何でしょう?公僕の皆さん。」
警察官「今から署の方までご同行願います。」
浪子「有無を言わさない言い方だねぇ。どう転んでも任意でしょう?」
刑事「いやね。あんたらに壷の捜索を依頼したという人、さっきの殺人事件の被害者の実の娘さんらしいですわ。」
場所は京都府警本部の取調室。
浪子「だから!壷の捜索を依頼されたただけですって!」
刑事「依頼人は父親が盗んだとは言うてましたか?」
堂田「いえ、空き巣に入られたとしか。。。。。」
刑事「所轄に確認したんやけどね。どうも空き巣の被害届は出てないそうですよ。」
浪子「被害届が出てない?何せい。最初からこの事件に私たちを巻き込むつもりだったわけか。」
刑事「最初から?巻き込むつもり?依頼人が貴方たちを殺人事件に巻きもうとしたと言わはるわけですか?」
浪子「いや、殺人事件はアクシデントでしょう。本当の依頼は壷の捜索じゃあなかった。」
刑事「はぁ?じゃあ依頼人は何が目的であんた方を雇ったわけ?」
浪子「もちろん、壷を盗んだいや持っていた人間の捜索でしょう。」
刑事「ということは、その依頼人は、犯人逮捕を願ってた?」
浪子「そんなわけはない。逮捕してほしいなら被害届は当然出したはずです。そして被害届を出さなかった理由はただ一つ。奥さんは犯人が誰かを知っていた。」
刑事「そないなるわなあ。」
堂田「じゃあどうしてそう言わないんです?人を探してほしいって。僕たちは探偵。どっちかというとそっちが本業じゃないすか?」
浪子「おおっぴらに探してはいけない人間を探してたってわけさ。」
刑事「探したらあかんお人を探すって、なにやらきな臭いですなぁ。」
浪子「ところで、犯人の身元はわかりましたか?」
刑事「だんまりですわ。名前も何も言いよりません。指紋の照会作業中です。」
浪子「ほうそうですか。。。刑事さん依頼人には連絡されましたか?」
刑事「そら一番にしましたわ。何せ被害者の肉親はその依頼人ただ一人ですからな。もうそろそろ何せから何せ到着される頃でしょう。」
浪子「ただ一人?なるほど。他に身内らしい身内はいなかったわけですか。陶三津さんは。」
刑事「陶三津という人はえらい有名な窯元の先生のようですね。今は作陶はやめて長いらしいですが。。」
浪子「止めた理由はわかりますか?」
刑事「どっちが尋問してるんやら。。。」
浪子「まあけちけちしないで知ってる情報を教えてください。何、守秘義務はお互い様です。絶対に他言はいたしませんよ。刑事さん。」
刑事「なにやら借金を抱えてしまい、ブランド名を手放さなくてはいけなくなったそうです。何やらという大きな商社に借金を肩代わりしてもらう代わりに陶三津ブランドをその商社のブランドにしたということらしい」
浪子「そうか、わかりましたよ。その商社とは織田商事。借金を肩代わりしたのは。。。。」
堂田「あの奥さんですね!」
浪子「違うよ。」
警察官「失礼します。刑事、被害者の娘さんが遺体を安置している病院に到着したようです。」
浪子「ちょうど良かった。」
刑事「何がちょうどええんですか。」
浪子「どうです?私たちと同席で事情を聞きませんか?」
刑事「あのね。あんたたちは参考人、あっちは被害者の娘さん。そんな事できるわけ・・・・」
浪子「ありますよね。私たちが参考人になってしまったのもあの奥さんの仕掛けなんですから。」
刑事「うーん。。。。まあいいでしょう。被害者の身内を取調室に呼びつけるわけにもいきません。場所を代えましょう。」
浪子「それはいい判断です。刑事さん。その前にちょっとお願いがあるのですが、調べてほしい事があるのです。それを調べるとおそらく犯人の素性もわかるでしょう。それは・・・・」
場所はかわって陶三津の遺体のある病院の応接室。
刑事「織田さん、お父さんに間違いないですね?」
織田夫人「はい。間違いございませんでした。」
刑事「お父さんは行方不明だったのですか?」
織田夫人「は?」
浪子「刑事さん、違いますよ。陶三津さんは行方不明などにはなっていません。この人が探しているのはですね。。」
織田夫人「あなたは!」
浪子「そうです。探偵です。あなたのご希望はどうやら私たちには叶えられなかったようですね。」
堂田「えっ!浪子先生何言ってるんですか壷は取り戻したじゃあないですか!」
浪子「違いますよね。奥さん。あなたが私たちにしてほしかったのは・・・」
織田夫人「何をおっしゃいます。こんな事になってしまいましたが、私が依頼したのは壷の捜索、費用は後日お支払いいたします。」
刑事「ちょっと待った。こっちの話を先に。奥さん、犯人は捕まえておるのですが、黙秘して何もしゃべりません。こちらの探偵が言うには犯人はあなたの知り合いのはずだというので面通しをお願いしたいのですが。。。」
織田夫人「私の知り合いと、こちらが?」
浪子「そうです。間違いないでしょう。あなたが探している人間かどうか。ご自分で確かめられてはいかがですか?」
織田夫人「私は壷を探してほしかっただけです。当然、父にも相談いたしました。父は壷を探す途中で事件に巻き込まれたのでしょう。」
浪子「嘘ですね。」
織田夫人「嘘?」
浪子「そう嘘です。正確には壷を持ち出した人間を探し出してほしかったのでしょう。違いますか?」
刑事「持ち出した?つまりそれは。。。」
浪子「そうです。持ち出したのです。盗まれたというのは語弊がある。」
刑事「つまりこちらのご家族さんの誰かが?」
浪子「そう。こちらのご主人が持ち出したのです。」
刑事「はぁ?こちらのご主人はもう随分前に事故で亡くなったとさっきお教えしたやあないですか!」
浪子「生きてたんですよ。織田前社長が亡くなったのは10年前に海の事故で、となっていますが、遺体は上がってません。ずっと隠れていたのですね。」
織田夫人「・・・・・・」
浪子「ちょうど、ご主人が事故にあわれたとき、織田商事は表向きの大発展とは違い内情は火の車だった。不良債権を抱えて前社長は日々、びくびくされていた。」
織田夫人「そんなことはありません!」
浪子「表向きはあなたの父上が借金を作り、ご主人が立て替えたということになっているが内情は逆だった。」
織田夫人「・・・・・・」
浪子「保険金詐欺。ですね?」
0
あなたにおすすめの小説
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
現代文学
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
『雪嶺後宮と、狼王の花嫁』
由香
キャラ文芸
後宮に降る雪は、呪いではなく嘆きだった。
巫女として献上された少女セツナは、
封じられた狼王の“花嫁”としての前世を思い出す。
人と妖、政と信仰の狭間で、
彼女が選ぶのは従属ではなく均衡。
雪嶺を舞台に描く、異種婚姻×後宮伝承譚。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『後宮に棲むは、人か、あやかしか』
由香
キャラ文芸
後宮で消える妃たち。
それは、あやかしの仕業か――人の罪か。
怪異の声を聞く下級女官・鈴華と、
怪異を否定する監察官・凌玄。
二人が辿り着いたのは、
“怪物”を必要とした人間たちの真実だった。
奪われた名、歪められた記録、
そして灯籠に宿るあやかしの沈黙。
――後宮に棲むのは、本当に人ならざるものなのか。
光と闇が交差する、哀切の後宮あやかし譚。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる