クズの異世界転生

中二病

文字の大きさ
3 / 93
第1章

第3話 信仰の冒涜

しおりを挟む
声が聞こえた………えwあ??……しさいさま…?…………司祭様?かwww?司祭とは確か……あの……宗教の中の地位を表す言葉のあの司祭さまww、いや、笑い事ではないかあの嫌そうな声は………あ~……と…いうことは…ま~、とりあえず………。


「オギャーー!!オギャーー!!オギャーー!!(神様ありがとうごさいます!!助かりました!!神様!!)」


これで助けなければ少なくともこいつは…この神父……いや正確にはこの司祭は神の不興を買う!!神はこの司祭が捨て子を助けると信じてる、なのにこの司祭が僕を助けなければ自分を信じる信者が神のいや、自分いや…自分たちの顔に泥を塗ることになる!!自分を信仰する者が自分の顔に泥を塗るwwどんな感情だろう!!神様は!!


「あの……司祭様?…赤子の鳴き声が聞こえますが?どのようにいたしますか?」


そう…シスターだろう…女性が司祭に聞いた。

ま~、シスターの声のトーンから少なくとも現状は、孤児を助けられるだけの余裕があるのだろう……神の顔に泥を塗りたくれなかったのは少し残念ではあるが同時に安心もした。

よくよく考えれば神に恥をかかせるためだけに僕自身が死ぬ可能性……いや…たぶん司祭に助けてもらえなかったら間違いなく僕は死ぬか?

そう考えれば助かる可能性があって良かった!!

ただ……さっき司祭が嫌そうな声を出したのが少し…うん……少しだけ怖い……けど……助かるよね?僕?助かるよね?

うん!大丈夫!きっと大丈夫!

………大丈夫…だよね?神様?お願いだよ!神様!僕、こんな所で死にたくないないよ!


「………いや…助けない…この赤子はこの近辺の人間の顔立ちとは違うし…それに……冬になって捨て子がでた場合…この赤子を助けて他の子供が助けられなくなったら困るし………っていうのはウソなんだがな……正直なところガキを助けるために金を使いたくない(小声)」


僕……助け……助からない……は?は?おい、おい!これはどういうことだ神様!!僕がそんなに嫌いか!!なあ、神様!!僕には神様に嫌われるような覚えは……!

いや…散々、コケにしまくったり侮辱しまくったような………。

いやきっと神様は優しいから助けてくれるはず!!ねぇ!!そうだよね!!!ねぇ!!


「……!?待ってください!司祭様!この赤子を助けないのですか!!少なくとも現状、献金や領主様からの寄付の総額、等などから考えてもこの捨て子を助けてもまだ金銭的な余裕はあるはずですよ!!なのに何故……!」


そうだそうだ!頑張れシスターさん僕の命が掛かってるんだから!


「黙れ!」


ヒッ……、こ、こいつなんなんだよ…シスターさんが話してる途中に怒鳴って…、

………というかこの話の流れだったら僕、助からない!?え?ウソ?、本当?……あぁなんでこんな……神様にあんな態度とったから?……いや…、神様じゃなくて天使か……あぁ……ハハ……あぁ…そうか……そうか…ま~、そうなのか…僕は助からないのか?………ハハハハハ……あぁ……そうか…ハハハハハ……


「あ…あの…司祭様?教会から我々が課せられている役目は赤子に限らずですが捨てられた…捨てられてしまった子供達を助け………保護することですよね?だというのに助けられる余力がありながら助けないというのは………」


ハハハハハ…僕は神官としての役目に背いてまで助けたくないと思われるような人間なのか…ハハハハハ……クソが!!


「黙れ!とにかく…この赤子は助けない!!(正直いつまでもこんな地方に居たくないからな……司教様に袖の下を送るためにもどうでもいいガキなぞ助けていられるか……俺は俺が大事だからな)そんな余裕はない!!とにかく教会に帰るぞ!!」


ハハハハハ…神、死ね…死んでしまえ………いや…冗談…う…そ…嘘…だよ?………


「クッ………、待って!待ってください!!なら今、ちょうど私達が持っているヤギのミルクをこの赤子に飲ませてあげましょう!?それは…いいですよね………?」


ハハ…僕、ミルク貰えるかもしれない?………まー貰った所で遅かれ早かれ僕は死ぬだろうけどね………ハハハハハ…最後くらいは楽しい気持ちで死のう………ハハハハハ


「グッ……(どうせ助からずに死ぬガキにミルクを与えてけてどうなる!?……まぁいい……これぐらいしなければこいつに不信感を抱かれる……困りはしないが…少々面倒だ……)あぁ…わかった、そうしよう、そうだな…君がこの赤子にミルクを与えてくれるかな?」


あぁ………そうか……ハハ、僕はミルクを貰えるのか……ハハハハハ


「はい、ご一考いただきありがとうごさいます、司祭様、私がこの赤子にミルクをあげますね(この人にはミルクをあげて欲しくありませんし…今後この司祭様と、どう関わっていきましょうか………)」











ガサゴソ ガサゴソ ガサゴソ











ハハハハハ……やったぞ!これで少しだけ長く生き延びられる!ハハハハハハ!


「キャッキャッキャッキャッ(ハハハハハハハハ)」


本当に何もかもどうでも良くなったから両手を上げながらそう反応した。


「クッ……ハァ~………ミルクを飲みましょうね~?」


シスターさんはそう苦笑いしながら近寄ってきた。


「ダァー……キャッキャッキャッキャッ、キャキャ(ハハw…もうどうにもならないよねw神様…w)」


これでもうほんとに詰んじゃった……詰んじゃったよ僕www


「はい………温度は…大丈夫でしょう……はい、飲もうね~」


ハハハハ……飲み物…というか食べ物というか…を食べられるのもこれが最後か…いやwこの場合転生してから食べ物を食べたのは最初だから……これで食べ物を食べるのはこれで最初で最後か………って言うべきかww





キャッキャッ ニコニコ ゴクゴク





「(こんなに小さい子供を………司祭様さえその気になれば助けられるのに……見殺しにしなければならないのか………)そんなに急がなくてもミルクは逃げいよ~~~」


ハハ…ミルク美味しかった~………よくよく考えたら小学生の時以来牛乳飲んでないからこの牛乳…いや…ミルクが美味しかったかは正確には判断できないかww絶望感で精神的に追い詰められていたからなのか、なんとなくなにも考えずにシスターの女性の指を掴んだ………いやwシスターに男性はいないかw?

ハァ………何故か僕、少し精神が幼児退行してるような………。


「あぁ~…ちょと手をどけてね?…今からゲップさせるから………」


そう言ってシスターさんがゲップさせてくれようとして。


「………ゲップッ……………………ゲップッ………」


ゲップをできた…は~、スッキリ!………ただ…そうか…これでこのシスターさんは帰ってしまうのか……あぁ………、本当に……僕は………孤独に死ぬのか…………。

そう思ったらシスターさんに手を伸ばしてしまった。


「ッ………ごめんねっ?……運良く…誰かに拾われてね?……」







ガサゴソ







そう言ってシスターさんは司祭さんの下へ向かった。


「…もういいですか?…助けられないのに赤子の近くにいても辛いだけでしょう?もう帰りますよ?」


やっと面倒事が終わるとでも言いたげに、そう、心底安堵したように司祭がシスターに言った。


「はい………」






ザッ ザッ ザッ ザッ






そうシスターさんが答え孤児院に帰って行った。


司祭とシスターさんが立ち去ってから少しして………。











ジジジ…………ザザザ…………











「あ~、さっきぶりだね………、さっき君に連絡した天使なんだけど………君どれだけ不幸なの?………いや…こっちの言えたことではないんだけど………あ~………とりあえず今後の君に対するこちらの対応を話すよ?………いいかな?……しっかり聞いてね?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...