クズの異世界転生

第２章

第２０話 神との話し合い

「アレス様、今日の昼頃に話した神様と話してもらう時間になりましたよ？」


そう天使が言った。


「あぁ……わかった」


僕は天使の言葉に対してそう返事をした。

いや？そう返事するしかなかった……というのが正解か……僕個人としても神様には聞いてみたいことも確認したいこともあったし、そうじゃなくても神様からの話し合いの……まー……形ばかりではあるが要請を断るという選択肢はなかった、そもそも立場的にも感情的にも断ることはできないからね。

まぁ個人的な感情としては神様からされたのは話し合いの要請ではなく、話し合いをするように半ば脅迫されたと言ってもいいと思うがね……とはいえ今はこんなことをぐたぐた考えてる余裕なんてないんだがね……


「そろそろ準備はできた？」


考え事を一段落させたあと僕は天使にそう聞いた。

どうやら天使は僕に話しかける前から大方の準備は済ませていたようだがそれでも僕が睡眠してる可能性も考えて話し合いのための準備を完全に終わらせる前に僕に話しかけてきたようだ。


「はい……ちょうど話し合いの準備は完了しました。あなたも話すための準備をしっかりできたようなので連絡用の水晶を起動します」






ジジ…　ジジジ…　ジジ…





そう連絡用の水晶からノイズ音みたいな音がなった後、連絡用水晶ごしとはいえそれでもなお、天使などより圧迫感のあるもっとわかりやすくいうのならヤバい空気……雰囲気が連絡用水晶を中心に漂い始めた。


「…ハハ……」


恐怖で身がすくんでしまってそんなよくわからない笑いが出た。


「なにを笑っているのです?あ……アレス君？」


そう真ん中に座っている女性が聞いてきた。


「……何でもありません。僕の言動で貴女を不快にさせたのであれば申し訳ありませんでした」


僕は神の言葉に対してそう返答した。


「特段、不快に思ったわけではないですよ？アレス君、それと……あまりかしこまらなくていいのですよ？」


そう女神様が言ってくれた。


「は、お気遣い感謝します」


僕は神の言葉に対してそう返答した。

いや？胸を締め付けられる圧迫感にそれ以外の言葉が出てこなかった。と言うほうが正しいだろうか？まぁいい……。


「こちらからは、あまり伝えるべきこともないから手短に伝えるべきことを話すわね？我々はあなたに神の使徒の称号であり能力を与えます。これはあくまでも我々の予想でしかないが今回神殿で行われる検査は加護があるかないかのものであり加護以上である使徒の称号を貴方が持っていることはわからないと思います。だからこそ今回の検査結果で出るのはあくまでも、アレス・フォン・ゲオールギアーが最低でも神の加護の力を保有していることでありそれ以上の力を保有している事実は貴様が五歳になった後に受けるであろう。鑑定……検査の結果で初めて公になると思います。だからこそ貴方の正確な能力は貴方が五歳になるまで知られることはないと思われるがどちらにせよ今回、検査を受ければ少なくとも貴様が神の加護を持っていることは公になる。だからこそ我々は貴方に神の加護ないし神の使徒の称号を持つものとしての相応の行動を強く求めます。我々からの話は以上でですが貴方から聞きたいことはありますか？」

僕は神から放たれる威圧にも似たプレッシャーで吐きそうになりながらそれでもこの世界に転生してゲオールギアー家の人間から助けられて以来ずっと神に聞きたいと思っていたことを聞くために勇気を振り絞って口を開く。


「はい……いくつかお聞きしたいことがあります。まず失礼な質問であるとは承知していますが、貴女はどのような神なのでしょうか？そして次に僕を助けるにあたりゲオールギアー家の方々を洗脳して僕を引き取らせたのでしょうか？……現時点で僕から聞きたい話は以上です、………あとこれは聞きたいことではありませんが私からあなた方に連絡できる手段が欲しいです。話は以上ですありがとうございました」


僕は一気に聞きたいことや聞くべきことを全部聞いた。


「それでは貴方からの質問に答えますね？私は原初の神であり主神でもあります。まぁ原初の神といっても………いえ、なんでもありません、とにかく次の質問は貴方をゲオールギアー家の人間に引き取らせるにあたりゲオールギアー家の方々を洗脳したかどうか……ですか……洗脳はしていません、以上です、次に貴方から我々へ連絡するための手段はもとより用意するつもりでしたのでご心配なく、それとあくまで私、個人からのあなたへの質問ですが、あなたはゲオールギアー家の人間をどう思い、どのようにどのように関わっておいくつもりなのですか？」


………また答えづらい質問を……


「ハー……そうですね、ゲオールギアー家の人間に対しては感謝と罪悪感と尊敬と敬愛と恐怖と、いろいろな感情がない混ぜになっていて言葉では言い表せない感情ですね……、次にどう関わりたいか…………ですか……できるだけゲオールギアー家の人間の助けになりたいですね、恩返し？でしょうか？」


僕は主神からの質問にそう答えた。


「そう……ですか……、それではそこにいる天使に連絡用の水晶を渡しますから、後でその水晶を受け取り、その後天使から連絡用水晶の使用方法やその他の説明を聞いてください、それでは話も終わりましたので通話は切りますね？それでは」





プツン………




そんな感じで話が終わり神との話ですごく疲れたので神と話が終わってからすぐに睡眠した。