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仕方のないこと
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すっかり彼の与える快楽に飼い馴らされてしまった。もう噛みつく元気もないとヴィクトワールは思う。
「貴方、どうしてこんなに……」
「気持ち良くさせられるのか、って訊きたいの?」
からかうように眉を少し上げて覗き込まれ、顔を背ける。
「可愛い、耳まで真っ赤」
「ぁ、そこ、だめ」
耳朶を優しく食みながら囁かれるだけで力が抜けて、下腹の奥が疼く。
「君、今凄くいやらしい顔してるよ。たくさん気持ち良くさせてほしいって言ってるみたい」
「そんな、こと」
ない、とは言えない。この生活を甘受している自覚はあるのだから。
「恥ずかしがらなくて良いよ、そうなるのが当然なんだ。僕たちは人間を誘惑して堕とす存在だから」
「堕とす」
君はかなり粘っているけどね、と言いながら押し倒される。完全に慣れ親しんだ流れで、抵抗する気もない。
下着を脱がされ触れられるのも当たり前になっている。それどころか、条件反射のようにその奥が熱くなり、潤い始めたのが自分でも分かってしまう。
自分はこんな淫らな女ではない筈だ。そう言いたいヴィクトワールだが、彼女には身体の反応を止める術がない。
「そんなに触ってほしいの? 自分から脚を開き始めてるよ、君」
笑いを含んだ口調でそう言われ、どこか納得している自分がいる。この先に与えられるものを心待ちにしているのかもしれないと。
ご期待に応えなきゃねと言いながら触れられる舌先に、新たに覚えさせられた悦楽を思い出す。
怖い。気持ち良すぎておかしくなりそうなあれを、また味わうのか。やめてほしいのに、息が荒くなる。
「はあっ、んんっ、それ」
感じやすい小さな突起に舌を絡ませたり、内部に侵入させて腹の裏に当たる部分を擦ったりと、容赦なく攻め立てた。
「気持ちいいでしょ? もう大洪水だよ」
「ああっ! もう、だめっ」
少し強めに舌を押し付けると、それだけで呆気なく達するヴィクトワール。彼女から漂う色香に煽られ、彼は舌を長く伸ばして奥に入り込む。
もう少し日数をかけるつもりだったのに、堪えられなくなった。肉体に直接与えられる快楽など、今までは自分から求めたことはない。なのに何故か彼女と繋がりたいと強く願う。
「僕たちは誘惑する存在だから、人間とは違って、こうやって舌を長く出来るんだよ」
「ひあっ、あんっ、いや」
今まで以上に奥まで入られて怖い筈なのに、柔らかく蠕くそれに触れられると込み上げる快楽に身体が溶けそうになる。
「ああっ、それ、やなの」
「でも、ここは悦んでる。僕が舌を抜く時、必死に縋りついてきたよ。『行かないで』ってお願いしてるみたいに」
顔を覗き込みながら言われた言葉に口を噤む。言われずとも彼の舌を自分が締めつけたのを感じていた。
でも駄目だと思ったのは本当だ。あまりにも暴力的な快感を、あれ以上は受け入れられなかったのだから。
今までとは違い軽く触れられているだけなのに、悦楽に支配されてとんでもないことまで口走りそうな気がする。何としてでもあれは拒絶しないと。
そんなヴィクトワールを見ながら、彼はまるで聞き分けのない子供に言い聞かせるような口調で訊く。
「君、もしも大好物が『食べないで』って言ったら、食べるのをやめる? しかも君が死ぬほどお腹が空いている時に」
「そんなの」
「無理だよね? 僕もだよ」
そう言うと、再び舌を侵入させた。しかもヴィクトワールがさっき耐えられないと思った場所を念入りに攻め立てる。
舌先でそこを軽く撫で擦りながら、外側の小さな突起を蜜を纏わせた指で振動させる。
彼女が激しく身体を震わせたのも気付かないふりで、ただ刺激を与え続けた。何度も達して、頭が変になりそうだという彼女の言葉も聞かないふりをする。
このまま何も考えず、自分の下で嬌声を上げるだけの存在になってしまえば良い。そうなっても変わらず大切に世話をし続ける自信があるから。
「あ、もう、イって、る、おねが、やめ」
途切れ途切れの訴えを黙殺しながらも、込み上げる笑いを抑えて攻め続ける。
彼女の美味しさには上限がないのか。最高だと思ったすぐ後に、更に上が待ち構えている。
最初はイくという言葉も、絶頂があることすらも知らなかった彼女。
婚約者をも含め、異性との交流は最低限。性的な快楽を与えられた経験がなく、誰の影響も受けていない、混じりけのない純粋なエネルギー。ただ好みに合うだけでは、ここまで夢中にならなかった筈だ。
「それっ、もう、ん……はっ、また、イきそう、も、イかせて、おねがい」
何度も果て、休みなく快楽に喘ぐのがつらくて、もう解放してほしかったのに。達しそうでそこに辿りつけない苦しさに堪えられなくなった。
ねだる自分を抑えられない。はしたないお願いをする自身が信じられない。
でも彼自身が言っていた、彼は〝堕とす〟存在なのだと。
なら仕方ない。これは自分のせいではなく、彼がそうさせているのだから。
彼女のお願いの意味が、さっきとは正反対になった。今まで以上に激しく腰を揺らしながら、縋るような目で次を望む姿に目が眩む。
それに煽られた本能が訴えかける。
早くこの女を従えさせろ。
抗いがたいその衝動を抑え舌を抜き、物欲しそうに蠕くそこに指を差し挿れた。
何度も達した上に舌で解したおかげもあってか、殆ど抵抗を見せずに受け入れ、本数を増やしても呑み込んでしまう。
「あっ、かたい……」
「うん、今は指を挿れたから」
初めてなのに、何本もの指を受け入れてしまっていることを彼女は知らない。知らないままに、それが齎す快楽に溶けている。
それが堪らなく彼を煽ってやまない。
「もっとイかせてほしいんでしょ? 良いよ、何度でもイかせてあげる」
彼女が感じる場所を余すところなく指で暴き、小さな珠に舌を絡めた。内部が痙攣しながら奥に引き込む動きを見せ、近付く限界を訴える。舌で転がしている突起も張りつめ、必死に存在を主張しているかのようだ。
「ああっ、それ気持ちいいのっ! もっと、いっぱい、あ、もうイく!!」
全身を痙攣させながら叫ぶ彼女はあまりにも淫靡で、却って神々しく見える。
「ああ、もう……僕も限界かも」
今までに感じたことのない衝動に突き動かされ、昂りを取り出して蜜を滴らせるそこに押し当てた。
「貴方、どうしてこんなに……」
「気持ち良くさせられるのか、って訊きたいの?」
からかうように眉を少し上げて覗き込まれ、顔を背ける。
「可愛い、耳まで真っ赤」
「ぁ、そこ、だめ」
耳朶を優しく食みながら囁かれるだけで力が抜けて、下腹の奥が疼く。
「君、今凄くいやらしい顔してるよ。たくさん気持ち良くさせてほしいって言ってるみたい」
「そんな、こと」
ない、とは言えない。この生活を甘受している自覚はあるのだから。
「恥ずかしがらなくて良いよ、そうなるのが当然なんだ。僕たちは人間を誘惑して堕とす存在だから」
「堕とす」
君はかなり粘っているけどね、と言いながら押し倒される。完全に慣れ親しんだ流れで、抵抗する気もない。
下着を脱がされ触れられるのも当たり前になっている。それどころか、条件反射のようにその奥が熱くなり、潤い始めたのが自分でも分かってしまう。
自分はこんな淫らな女ではない筈だ。そう言いたいヴィクトワールだが、彼女には身体の反応を止める術がない。
「そんなに触ってほしいの? 自分から脚を開き始めてるよ、君」
笑いを含んだ口調でそう言われ、どこか納得している自分がいる。この先に与えられるものを心待ちにしているのかもしれないと。
ご期待に応えなきゃねと言いながら触れられる舌先に、新たに覚えさせられた悦楽を思い出す。
怖い。気持ち良すぎておかしくなりそうなあれを、また味わうのか。やめてほしいのに、息が荒くなる。
「はあっ、んんっ、それ」
感じやすい小さな突起に舌を絡ませたり、内部に侵入させて腹の裏に当たる部分を擦ったりと、容赦なく攻め立てた。
「気持ちいいでしょ? もう大洪水だよ」
「ああっ! もう、だめっ」
少し強めに舌を押し付けると、それだけで呆気なく達するヴィクトワール。彼女から漂う色香に煽られ、彼は舌を長く伸ばして奥に入り込む。
もう少し日数をかけるつもりだったのに、堪えられなくなった。肉体に直接与えられる快楽など、今までは自分から求めたことはない。なのに何故か彼女と繋がりたいと強く願う。
「僕たちは誘惑する存在だから、人間とは違って、こうやって舌を長く出来るんだよ」
「ひあっ、あんっ、いや」
今まで以上に奥まで入られて怖い筈なのに、柔らかく蠕くそれに触れられると込み上げる快楽に身体が溶けそうになる。
「ああっ、それ、やなの」
「でも、ここは悦んでる。僕が舌を抜く時、必死に縋りついてきたよ。『行かないで』ってお願いしてるみたいに」
顔を覗き込みながら言われた言葉に口を噤む。言われずとも彼の舌を自分が締めつけたのを感じていた。
でも駄目だと思ったのは本当だ。あまりにも暴力的な快感を、あれ以上は受け入れられなかったのだから。
今までとは違い軽く触れられているだけなのに、悦楽に支配されてとんでもないことまで口走りそうな気がする。何としてでもあれは拒絶しないと。
そんなヴィクトワールを見ながら、彼はまるで聞き分けのない子供に言い聞かせるような口調で訊く。
「君、もしも大好物が『食べないで』って言ったら、食べるのをやめる? しかも君が死ぬほどお腹が空いている時に」
「そんなの」
「無理だよね? 僕もだよ」
そう言うと、再び舌を侵入させた。しかもヴィクトワールがさっき耐えられないと思った場所を念入りに攻め立てる。
舌先でそこを軽く撫で擦りながら、外側の小さな突起を蜜を纏わせた指で振動させる。
彼女が激しく身体を震わせたのも気付かないふりで、ただ刺激を与え続けた。何度も達して、頭が変になりそうだという彼女の言葉も聞かないふりをする。
このまま何も考えず、自分の下で嬌声を上げるだけの存在になってしまえば良い。そうなっても変わらず大切に世話をし続ける自信があるから。
「あ、もう、イって、る、おねが、やめ」
途切れ途切れの訴えを黙殺しながらも、込み上げる笑いを抑えて攻め続ける。
彼女の美味しさには上限がないのか。最高だと思ったすぐ後に、更に上が待ち構えている。
最初はイくという言葉も、絶頂があることすらも知らなかった彼女。
婚約者をも含め、異性との交流は最低限。性的な快楽を与えられた経験がなく、誰の影響も受けていない、混じりけのない純粋なエネルギー。ただ好みに合うだけでは、ここまで夢中にならなかった筈だ。
「それっ、もう、ん……はっ、また、イきそう、も、イかせて、おねがい」
何度も果て、休みなく快楽に喘ぐのがつらくて、もう解放してほしかったのに。達しそうでそこに辿りつけない苦しさに堪えられなくなった。
ねだる自分を抑えられない。はしたないお願いをする自身が信じられない。
でも彼自身が言っていた、彼は〝堕とす〟存在なのだと。
なら仕方ない。これは自分のせいではなく、彼がそうさせているのだから。
彼女のお願いの意味が、さっきとは正反対になった。今まで以上に激しく腰を揺らしながら、縋るような目で次を望む姿に目が眩む。
それに煽られた本能が訴えかける。
早くこの女を従えさせろ。
抗いがたいその衝動を抑え舌を抜き、物欲しそうに蠕くそこに指を差し挿れた。
何度も達した上に舌で解したおかげもあってか、殆ど抵抗を見せずに受け入れ、本数を増やしても呑み込んでしまう。
「あっ、かたい……」
「うん、今は指を挿れたから」
初めてなのに、何本もの指を受け入れてしまっていることを彼女は知らない。知らないままに、それが齎す快楽に溶けている。
それが堪らなく彼を煽ってやまない。
「もっとイかせてほしいんでしょ? 良いよ、何度でもイかせてあげる」
彼女が感じる場所を余すところなく指で暴き、小さな珠に舌を絡めた。内部が痙攣しながら奥に引き込む動きを見せ、近付く限界を訴える。舌で転がしている突起も張りつめ、必死に存在を主張しているかのようだ。
「ああっ、それ気持ちいいのっ! もっと、いっぱい、あ、もうイく!!」
全身を痙攣させながら叫ぶ彼女はあまりにも淫靡で、却って神々しく見える。
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