魔力回路を手にした俺は努力を惜しまず突き進む!【なろうで一万PV突破!】

ピョンきち

文字の大きさ
1 / 19

石像に魔力回路貰っちゃった

しおりを挟む
トルステイン王国の辺境にある村にある一人の少年がいた。

 ノルン=ヘルリッヒ。 十五歳。

 俺は、何をしても平均、どんなに努力をしても平均。
それでも俺は今日も努力を惜しまない。

 自分で言うのもアレだが唯一誇れるのは、母さん譲りの整った目鼻立ちと父さん譲りのスラリとした長身の体型、そしてこの世界ではちょっとというかかなり珍しいサラサラとした白色の髪くらいかな。

 家族や村の人達はそんな俺を暖かく見守ってくれている。いい結果を出せなくても、その過程が重要なんだ、と俺に言ってくれる。

 そんな言葉をかけてくれる両親や村の人達に後押しされ、俺は入学試験を受けることにした。

 この世界の入学試験は難しくて、学校にランクというものが存在する。ランクはSランクからA、B、C、D、Eランクまであって、入学試験の順位で入る学校が決まる。
 入学試験は魔法、剣術の実技科目と勉強の筆記科目だ。勉強といっても基礎知識の確認程度らしい。
 もちろん、受験生はみんなSランクの学校を目指すが入れるのは受験生全体のわずか一握りだ。
 俺なんか到底無理に決まってる。いけてCランクくらいだ。









「おーいノルンっ! 今日も鍛錬所に行くのか? お前明日、俺らと一緒に王都の入学試験に向かうんじゃなかったのか?」

「そうよ! やめといた方がいいんじゃないの?」

そう言って俺に声を掛けてきたのは、俺と同い年の少年であるザック=バーロンと、同じく同い年の少女セレーネ=マリスカルだった。

 ザックは俺と同じ身長くらいで体格は12歳とは思えないほどガッチリしている。ザックのトゲトゲした赤髪は闘志が形になって現れたんじゃないだろうか?

 セレーネは俺より小さくスレンダーな体型で、出る所はしっかりと出ていて、自己主張をしている。目鼻立ちは整っていて、少しウェーブのかかった栗色の艶々した髪は愛らしさを際立たせている。

「ザック、セレーネ。俺は努力するしかないんだ。才能がないからね。だから明日王都に向かうといっても俺は鍛錬を怠りたくないんだ」

 全てはいつも俺を応援して後押ししてくれている両親のために俺は努力を惜しまない。

 俺の言葉を聞いた2人は納得した、というか呆れた顔で答えた。

「ははっ! お前は子供の時からずっと変わんねーな! 鍛錬終わったらしっかり休んで明日に備えろよ? あんま無理すんなよ?」

「ほんとそーよね! でも努力するのはノルンの良いとこなんだけど……。」

 セレーネの最後の言葉はゴニョゴニョ言って分からなかったが、俺を応援してくれているということは分かった。

「分かってくれてありがとう、2人とも。じゃあ行ってくる」

 そう言って俺は村から少し離れた鍛錬所に向かった。


 数分後、俺は村と鍛錬所を繋ぐ道を歩き終わり、鍛錬所の扉を開けてゆっくりと中に入っていく。中に入ると誰もおらず、俺の靴底が地面に擦っている音が鍛錬所に響き渡る。
 どうやら大人達は魔物を狩りに出かけたらしい。

「さて、いつも通り始めるとするか」

 そう言って俺は、鍛錬所内にあった長剣を持って振り回す。

「ハッ、ハッ、ハアッ!」

 何回も何回も剣を振り、息が上がってくる。
剣を振り回しているのに剣に振り回されている感じがする。
なんでだろ?

 数分後、剣を床に置いて魔法の鍛錬をする。

 この世界の魔法はおおよそ決められた語句を『詠唱』することにより、体内にある魔力を火、水、土、風の四つの属性に加え一部の限られた者だけが光、闇の二つの属性に変換して使う事ができる。他にも無属性魔法というのがあるが文献によると500年前の大賢者が使えたらしい。


 魔法は魔力を体内の中で自由自在に動かす事ができるようになるまで使えない。
 俺は魔力を体内で自由自在に動かせない。だから魔法は使えない。ザックやセレーネは小さい頃から魔法を使えていた。



「くそっ、くそっ! なんで俺だけ使えないんだ!?」

 俺は頭を振る。

「だめだ、頭を冷やせ。こんな状態で鍛錬しても何の意味もない。2人に言われたように明日は王都へ行くから、早めに切り上げるか」

 そうして俺は鍛錬所を出て村へ向かった。


 帰路の中、俺は普段とは違った光景が目に入ってきた。

「ん?何だ?石像?でもちっこいな」

  いつもはそこにないはずの石像が道端に置かれていた。
興味が湧いて少し近づいてみた。
 すると突然石像が光り輝き、俺はすぐさま手で目を覆った。

「ま、眩しっ!!」

 数十秒後、光が穏やかになったと思い目を覆っていた手を下げた。

『お主は、我らに選ばれし者。努力を惜しまず毎日毎日、ようやった。お主に力を与える事ができる。力が欲しいか?』

 急にどこからか声が聞こえた。

「誰だっ!」

俺の声に間髪入れずに声が聞こえた。

『お主の前にいる石像じゃよ』

 よく見ると石像の口が動いていた。

「せ、石像が喋ったあああああっ!! 口動いてるしキモチワル!!」

『そんな事言わずにワシと喋らないか?』

急に低音の声で話しかけてきた。

「何でわざわざ声変えたの?」

『かっこいいじゃろ!』

石像の口だけじゃなく顔も動いていた。

「いや、そんなキメ顔しなくていいから! 普通に怖いから!」


すると一変、石像は急にだんまりしてしまった。

「もしかして、傷ついた?」

石像は首を動かしてウンウンとうなづく。

 (気持ち悪いな。でも言っちゃうとかわいそうだし……。)

 俺が考えていると石像から喋り掛けてきた。

『もう一度問う。力が欲しいか?』

俺はゴクリと喉を鳴らす。

覚悟を決めた後、俺は石像に向かって言った。

「もちろん、欲しい。いや、俺に力をくれ!」

『いいじゃろう。お主に力を与える。ホレ!』

石像がそう言った途端俺の体が光り輝き、新たな感覚が生まれた。

「何だ?この感覚は?」

『それは魔力回路。お主は魔力回路が生まれつきなかったのじゃ。魔力があってもそれを巡らす道がなければ魔法は使えん。他の者にも魔力回路はあるがそれはそれは細いんじゃ。お主の魔力回路は特大サイズじゃ。鍛錬怠るんじゃないぞ? それではさらばじゃ!』


「ちょ、ちょ、待ってくれ! アンタは一体誰なんだ?」

その言葉に返してくれる者はここにはいなかった。

_________________________

はじめまして、ピョンきちです。

本作品を読んでいただきありがとうございます。

もし文章表現に疑問など感じましたら感想にお書きください。

応援コメントも来たら嬉しいなー、笑。

ちなみに僕はアンチ歓迎派です。思った事をしっかり言ってくださるので。
でもアンチより応援コメントが多くなるような作品を目指しますので応援よろしくお願いします!
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~

aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」 勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......? お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?

処理中です...