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だから、入隊しようとしないで!
しおりを挟む「シャーロット!一体どういう事なの!?」
翌日、俺は真っ先にシャーロットの元へ向かい、開口一番にそう叫んだ。
「どういう事とは?」
「見守り応援隊の事だよ!」
「あら、もうバレてしまいましたのね。」
シャーロットはまったく悪びれる事もなく、しれっとそう言った。
「今すぐ解散させてよ!」
「嫌ですわ。」
「なんでよ!」
「別にいいじゃない。減るものでもないし。」
「減るよ!すり減るよ!俺の心が!!
廊下を歩くと周りから変な目で見られて、クラスメイトからは遠巻きにされてコソコソ噂話されてるんだよ?!」
「いつもの事じゃない。」
「それはそう....だけど!これまで以上に目立つんだよ!
今日だって隊の人達が物陰からこっそり見てたし.....こっそりっていうか逆に目立ってたし!」
そう泣きそうになりながら言う俺を気にする事なく、シャーロットはまた一口お茶を啜った。
「別に目立つというだけで害はないのだからいいじゃない。
....まぁ隊の者達には、後でクレノの私生活にはできるだけ干渉しないよう言っておくわ。
でも解散はしないわよ。クレノに何かあった時に隊員達が味方になってくれるし護れもするわ。言わばクレノ専用の護衛ね。
そういう事だから諦めて?」
「~~~!!殿下!殿下もシャーロットに隊を解散させるよう言ってください!」
まったく解散させる気のないシャーロットを止めてもらおうと、俺は一緒に来ていた第二皇子に助けを求めた。
(お願いだからこれ以上俺の平凡を壊さないで!どうか殿下の力を使って、強制的にでも解散させて!)
「......正直解散させるのはものすごく惜しいが、クレノが嫌がっている。すぐにでも解散させろ。」
「殿下~~!」
(殿下大好き!)
「あら、それは残念ですわね。
殿下が我が隊に入隊された暁には、クレノの隠し撮り生写真集なるものを用意していましたのに。」
「.....バーベル公爵令嬢、先ほどの言葉は撤回しよう。
そしてやはり、私もその隊への入隊を希望する。」
「え!?」
「では、入隊にあたる書類を後日お持ち致しますわ。」
「そうしてくれ。」
「ま、待って!なんで隠し撮りなんてしてるの!?
ていうか殿下、物に釣られないでください!絶対に入らないでくださいよ?!」
「すまないクレノ。どうやら、私は自分の欲望に抗う事ができないようだ。」
「そ、そんなぁ....!」
そして後日、俺の静止を振り切り本当に入隊して俺の生写真を手に入れた第二王子の姿を見て、第二皇子が入隊した以上解散させるのはもう不可能だなと仕方なく諦めたのだった。
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