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最悪な誘い
しおりを挟む第二皇子との甘い時間が終わり、第二皇子は生徒会の仕事が残っているらしく俺に一時間ほどしたら戻ると言っていなくなってしまった。
そして俺は第二皇子に乱された息をなんとか整え、教室の窓へと目線を向けた。
(こう見ると、この学園って本当に広いな....)
そう思いながら、しばらく外を眺めていた時だった。
ガタン___
「??」
扉の方から物音が聞こえたような気がした俺は、その方向へと目線を向けた。
「やぁ、クレノ・シアくん。」
「......デリク・グレイ公爵令息。」
そこには扉にもたれ掛かり、腕を前で組みながら俺を見つめるデリク・グレイの姿があった。
(うわ....俺この人苦手なんだよな......)
「随分と嫌そうだね。」
「いえ、そんな事は......」
(ある。大いにある。早く殿下帰って来ないかな.....)
嫌なのが顔に出ていたのか、デリク・グレイは俺の表情を見て顔を歪めた。
「どうやら俺は君に嫌われているようだね。」
「....否定はしません。」
「ははっ!言うねぇ!君みたいな子は嫌いじゃないよ。」
「嬉しくありません。」
本当はこの人に「今すぐ帰れ。」と言ってやりたい。
だが相手が一応格上の公爵家の令息。なんとかその言葉を飲み込んだ。
「うーん.....そういうところにレイは惚れたのかねぇ......」
「え?」
「ねぇ、クレノくん。」
聞こえなかったその言葉を聞き返そうとした時、デリク・グレイが俺の名前を呼びながら近付いて来た。
そして目の前まで来ると、不敵な笑みを浮かべながらこう言った。
「クレノくん。レイと別れて俺の恋人にならない?」
「.........は???」
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