異世界トリップしたら女神(見習い)でしたが一般人として自由に生きていこうと思います

瑞多美音

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第8章

108.女神見習いとカメ  


 少し休憩を取ってからダンジョンへ

 「じゃ、行くぞ。くれぐれも気をつけて安全第一な!」
 「おう」
 「「ええ」」
 「はい!」



 数時間後……

 「はあ、疲れた……でもカニはゲットしたぞ……」

 私ひとり疲れ切っているのをよそにカーラたちは……

 「思ったより魔物が少なかったよね?最近誰かがダンジョンに潜ったのかなー」
 「……それは物好きだね」

 はぁ……カニ狙いでくるのは私だけじゃないのか……まぁ、全滅してはいなかったから許してやろう!

 「あー、それは俺も思った。カメやカニの数もいつも以上に少ない分、不意打ちがあんまなくて助かったけど」
 「そう言われれば装備の消耗も少なくて済んだな」

 特にルカは盾で動きを止めたりするのでこのダンジョンでは何かしら壊れるとのことで予備の防具や武器が必須なんだって……さすがにそれは自分で背負ってたよ。いざという時私に出してもらってて命取りでしたなんてシャレにならないって。

 「ふふ、そうよねー。ルカはいつもは諦めてた甲羅もゲットできたしね」
 「ああ、エナのおかげだ」

 ダンジョンではカメはなるべく避け、カニだけ全滅する勢いで倒したのは言うまでもないが……
 いつもはカメの魔物をうまく倒せて甲羅に傷がなくても重量のせいで持ち帰るのを諦めてたらしいけど、今回は遠慮がなかった……うん、一応ショルダーの口から入れてるように見せてたんだけど……カメの甲羅入らないよね……え?なんとかしろ?はぁ……影でゴソゴソしつつストレージへ入れましたよ。
 甲羅で盾とか作ったら結構いいらしい……ルカの熱量がすごかったよ。多少の傷はあっても自分で使うなら問題ないからルカは張り切ってたよね……
 ユリスさんお土産にいるかな?ま、適当に持って帰ってまた分ければいっか……ってせっせとカニや避けられなかったカメの甲羅や爪を拾い集めていたら……あ、もちろん結界はしっかり張ったよ。

 「なんか結構な量になってるんだけど……これでいつもより少ないとか……まじでカニ食べ放題じゃん!」
 「その分、危険……」
 「ああ、そうだった……私ひとりじゃ無理だわ」
 「そんなことないと思うけど……」
 「ええ、エナならやりかねないわね」

 
  うん、今回私はほぼ荷物持ちだった。
 一応、攻撃参加は非常事態のみでほぼしないが、荷物持ちと回復役でいいというのでお言葉に甘えさせてもらった。
 ポーションの材料は分けてもらうけど、その分装備品(ダンジョンなどでは冒険者の遺体はギルドカードのみギルドに提出義務があるものの、その遺体が所持していた武器や防具、素材やお金は発見者の自由にしてよいとされる)や素材のドロップは私以外で分けることで話が付いた。
 そのほかは均等に山分け、困った場合はその都度相談。まぁ、このダンジョンにはポーションの材料になりそうなものはなかったので相談して分けることになると思う。

 「はぁ、エナ……もしかしてこの前みたいに手当たり次第拾ったの?」
 「ん?そうだけど?カニは捨てるところないんだからね!」
 「「「「はぁ……」」」」
 「あ、もちろんルカの甲羅も拾ってあるよ」
 「ありがとう」
 「でもさー……甲羅も結構あるからちょっとお土産にもらっていいかな?もちろんルカが選んだ残りでいいから」
 「ああ、それは構わないけど」
 「ってか、ルカが選べるほど拾ったのか……」
 「多分、ドロップしたの全部拾ったんじゃないかな?」
 「まじか……」
 「……カニへの執念」
 「俺たちの戦闘の邪魔にならず知らぬ間にドロップ回収できるとか……そのスキル地味にすげーよな?」
 「そうよね。本人は全くすごいと思ってなさそうだけど」
 「……時々影でゴソゴソしてたのは知ってる」
 「それは、きっとマジックバッグに入れるのを見られたくなかったんじゃない?」
 「確かにあれほど量が入るのは貴重だからな……」
 「「「「それにエナだし……」」」」

 
 ユリスさん、この甲羅リディが持てるくらい軽量にしてくれたら1人でウロウロしても安心なんだけどなー……さすがにブランは無理だ甲羅につぶされる。
 なんせこの甲羅ブラッドベアの攻撃を1度くらいなら耐えられるんだって。さらに上手く加工すれば強度も増すらしい……ただ職人の腕がいるらしいけど。
 全体的に深緑でところどころがこげ茶のアクセントな模様ついている甲羅……この色なら地味だし嫌がらないかなーって。うん、ブラン的には鱗で派手でも防具を強化させたかったらしい……ドーラに鱗をあげて以降、時々バサバサされるんですわ。
 ユリスさんならなんとかしてくれないかなー……いざとなったら甲羅を分割して腕につけるサイズにしてって頼んでみるか……それならいくつも作れるはずだし店舗におけるかも……

 「エナ。なにやら考え込んでるところ悪いけど、そろそろ出発しないと今日中に戻れなくなるよ」
 「あ、ごめん」
 「大方、噂の相手を思ってたんじゃねーの?」
 「こら、ジョセフ!そんなストレートにっ」

 ……噂の相手?あー、公認さんて噂してる相手ってことか。

 「……エナ、全くわかってないみたいだよ?」
 「そうみたいね……」
 「ん?なにが?」

 なぜかメンバーは呆れ顔で

 「「「「なんでもない」」」」
 「そう?」
 「はぁ、とにかく出発するぞ」
 「はーい」

 はぁ……また歩きで数時間かー。まぁ、ストレージのおかげで荷物が最小限で済んでるのが幸いか……ルカみたいに予備の武器を背負ってたら今日中に帰れない自信あるわ。

 「エナ……真ん中」

 あ、はい……帰りもそうなのね。行きと同様にジョセフとルカが先頭、私とステラをはさみカーラが最後尾となった。
 よし、帰ったらカニ料理三昧だ!頑張って歩くぞー、おー!
 








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