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炎の魔法。

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(大丈夫よ。全力のって言ってもそんなのわかんないから。適当に加減するから)

 ——そうレイアは言うんだけど、でもね? 加減することの方が思いっきり出すより難しいんだからね?

(まあ、なんとかなるよきっと)

 そういうとレイアは立ち上がり、皆から少し距離を取った。

「え? どこにいくの?」

 コーラスがそう声をかけてくれるのに対し、

「もしかしたらちょっと危険かもだしね」

 そう両手を顔の横で広げて返事するレイア。


 ——ってさぁ。

 ——魔法陣でコントロールする魔法ならいざ知らず、純粋に火を出す魔法でしょう?

 ——小さい火を出すだけならともかくレイアまだそういうのはやったことないじゃない?

(そだね。でも楽しそうじゃない?)

 あうあう。

 あたしの心配をよそになんだかはしゃいでるレイア。

 そうだよね? そんな大きな魔法なんて今まで出せるとこ無かったもん。

 はしゃぐのもわからないでもないけどさ。


 ——まあしょうがない。

 ——いざとなったらあたしが制御手伝ってもいいしね。


(ありがとミーシャ。このマギア・キャッツアイの使い勝手も試してみたいんだ)

 ——そっか。

 ——でも。魔・ギア権能まで解放しちゃだめだよ? 危険だからね? 

(わかってるよー。もう、心配性なんだから)


 ああ。もう完全に魔法に酔ってる?

 自分の力使いたくて使いたくてしょうがない状態。

 あんまり良くない傾向なんだけどなそれ。



 そんなあたしの心配をよそに校庭の真ん中まで移動したレイア。

「この辺でいきますー」

 そう話すと両手をあげ空に掌を向けた。


 レイアの中にあるマナが両手の先に移動する。

 両手から数センチ離れた空間に、炎の塊が発生した。

 ——自分でおこした火で自分がやられないようにね。次元断層フィールドを張っておくといいからね。

 そう言ってあたしが次元断層の補助をする。

(あは。やっぱりミーシャがわたしの先生だよ!)

 もう。なんだか思いっきり笑顔してない? レイアったら。
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