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冒険者登録。
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可愛らしいアクセサリーのお店を見て回って。
ファフナにかわいい首輪をプレゼントしようとしたら。
——あたしはこのままこの白銀の毛のままで十分かわいいから。こんな首輪は窮屈そうでちょっと嫌かも。
そう断られて。
——ああでもあそこのネックレスなんかアーシャに似合いそうよ?
ってそう言われてしまい。
わたくしもあまりアクセサリーとかをゴテゴテ身につけるのは苦手な方なのですが、社交界のパーティなんかに行く機会があったら少しくらいは必要でしょうか? そんなふうにも考える。
「ここにあるのは可愛らしいデザインのものが多いですが、普段使いならともかくおおやけの場にお使いになるには少し格が足りませんね。お嬢様がご希望なら、そういったお店もご案内いたしますが?」
と、セバスリーにいさまがそう言ってくれた。
でも。
「今日は街歩きの格好ですし、そういうお店は似合いませんよね?」
と、ちょっと躊躇する。
「まあ、そうですね。ただお嬢様が行きたいのであればお着替えも用意してきておりますよ?」
と、にいさま。
「え?」
ちょっとびっくりしてそう声をあげてしまって慌てて口をつぐむ。
——さすがセバスリーね~。気がきくわ。
(でもファフナ? お着替えとなればわたくし一人でしなければならないでしょう? 背中のホックとか上手く止められる自信がないわ)
——あ~そうよね。コルセットとかも一人でつけるのは大変だもの。上からかぶるだけのワンピースとかであればいいんでしょうけど。
(それでも下着はそうもいかないわ。今日の下着は伸縮性の強い動きやすいものしかつけていないもの。っていうかにいさまったら一体どんなお着替えを持ってきたっていうのかしら? まさかにいさまがお着替えを手伝ってくれるおつもりで!?)
そんな事を想像したら頬が熱ってきて。
顔を赤らめたまま上目遣いでにいさまを見ると。
にいさま、あわてたように首を振って。
「ああ、何を考えているのかわからないが多分違うよ。私が持ってきたお着替えは、上品ではあるがゆったりしたドレスだから。多分上から羽織るだけで大丈夫なもののはず。そうアンミラにも念押しして預かってきたからね?」
はう。
にいさまのほおも赤らんで。
ごめんなさい変なふうに勘違いをしてしまって。
「ごめんなさいにいさま。わたくし、変に勘違いをしてしまいましたわ」
と、そう謝った。
「でも、今日はいいですわ。そういうお店は。せっかくこんなふうに平民の冒険者さんを装ってここにきているのですもの。もっといっぱい楽しみたいです。あ、そういえばにいさま? わたくし、冒険者組合も見てみたいのですけど。どうせならそこで登録もしてみたいと思っているのです」
と、そう打ち明けてみる。
「うーん。でもね? 勝手にそういう事をするとお父様に叱られますよ?」
えー。
「どうしてですか?」
「どうしてって。冒険者ギルドでも他のギルドでもそうだけれど、登録は人生で一度しかできないんだ。まあ職業的に合わなかったから冒険者ギルドから商業ギルドに変わる、とかは可能だよ? でも、お嬢様は貴族だし侯爵家の令嬢であるわけだから、その立場を偽って登録することは後々後悔をする可能性がある。今の身分をちゃんと名乗ってそれでも冒険者ギルドに登録する覚悟があるのならお止めはしないけど、そうでないのであればもう一度ちゃんと考えた方がいい」
はう。
「それに、お嬢様が仮に侯爵令嬢だと領主の娘であると明かしたら、今度はギルドの方が尻込みをすると思うよ? 皆それこそ勝手に登録してお父上のお叱りを受けたくはないもの」
ああ。そうですよね。ギルドの方々に迷惑をかけてしまいますわね……。
しゅんとしてしまって、
「ごめんなさい、そうですね、皆さんにご迷惑をかけるやも知れませんものね……」
そう俯くと。
「もし、登録するところを見たいだけなら、私が登録して見せてあげようか? 私も、冒険者登録は後々役に立つこともあるだろうとは考えていたから」
わたくしが落ち込んでいるのを察してくれたのだろう。にいさまがそうおっしゃってくれた。
ファフナにかわいい首輪をプレゼントしようとしたら。
——あたしはこのままこの白銀の毛のままで十分かわいいから。こんな首輪は窮屈そうでちょっと嫌かも。
そう断られて。
——ああでもあそこのネックレスなんかアーシャに似合いそうよ?
ってそう言われてしまい。
わたくしもあまりアクセサリーとかをゴテゴテ身につけるのは苦手な方なのですが、社交界のパーティなんかに行く機会があったら少しくらいは必要でしょうか? そんなふうにも考える。
「ここにあるのは可愛らしいデザインのものが多いですが、普段使いならともかくおおやけの場にお使いになるには少し格が足りませんね。お嬢様がご希望なら、そういったお店もご案内いたしますが?」
と、セバスリーにいさまがそう言ってくれた。
でも。
「今日は街歩きの格好ですし、そういうお店は似合いませんよね?」
と、ちょっと躊躇する。
「まあ、そうですね。ただお嬢様が行きたいのであればお着替えも用意してきておりますよ?」
と、にいさま。
「え?」
ちょっとびっくりしてそう声をあげてしまって慌てて口をつぐむ。
——さすがセバスリーね~。気がきくわ。
(でもファフナ? お着替えとなればわたくし一人でしなければならないでしょう? 背中のホックとか上手く止められる自信がないわ)
——あ~そうよね。コルセットとかも一人でつけるのは大変だもの。上からかぶるだけのワンピースとかであればいいんでしょうけど。
(それでも下着はそうもいかないわ。今日の下着は伸縮性の強い動きやすいものしかつけていないもの。っていうかにいさまったら一体どんなお着替えを持ってきたっていうのかしら? まさかにいさまがお着替えを手伝ってくれるおつもりで!?)
そんな事を想像したら頬が熱ってきて。
顔を赤らめたまま上目遣いでにいさまを見ると。
にいさま、あわてたように首を振って。
「ああ、何を考えているのかわからないが多分違うよ。私が持ってきたお着替えは、上品ではあるがゆったりしたドレスだから。多分上から羽織るだけで大丈夫なもののはず。そうアンミラにも念押しして預かってきたからね?」
はう。
にいさまのほおも赤らんで。
ごめんなさい変なふうに勘違いをしてしまって。
「ごめんなさいにいさま。わたくし、変に勘違いをしてしまいましたわ」
と、そう謝った。
「でも、今日はいいですわ。そういうお店は。せっかくこんなふうに平民の冒険者さんを装ってここにきているのですもの。もっといっぱい楽しみたいです。あ、そういえばにいさま? わたくし、冒険者組合も見てみたいのですけど。どうせならそこで登録もしてみたいと思っているのです」
と、そう打ち明けてみる。
「うーん。でもね? 勝手にそういう事をするとお父様に叱られますよ?」
えー。
「どうしてですか?」
「どうしてって。冒険者ギルドでも他のギルドでもそうだけれど、登録は人生で一度しかできないんだ。まあ職業的に合わなかったから冒険者ギルドから商業ギルドに変わる、とかは可能だよ? でも、お嬢様は貴族だし侯爵家の令嬢であるわけだから、その立場を偽って登録することは後々後悔をする可能性がある。今の身分をちゃんと名乗ってそれでも冒険者ギルドに登録する覚悟があるのならお止めはしないけど、そうでないのであればもう一度ちゃんと考えた方がいい」
はう。
「それに、お嬢様が仮に侯爵令嬢だと領主の娘であると明かしたら、今度はギルドの方が尻込みをすると思うよ? 皆それこそ勝手に登録してお父上のお叱りを受けたくはないもの」
ああ。そうですよね。ギルドの方々に迷惑をかけてしまいますわね……。
しゅんとしてしまって、
「ごめんなさい、そうですね、皆さんにご迷惑をかけるやも知れませんものね……」
そう俯くと。
「もし、登録するところを見たいだけなら、私が登録して見せてあげようか? 私も、冒険者登録は後々役に立つこともあるだろうとは考えていたから」
わたくしが落ち込んでいるのを察してくれたのだろう。にいさまがそうおっしゃってくれた。
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