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第一目標。
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冒険者ギルドの入り口の前で少しだけ躊躇。
このままノワを連れてって変な顔されないかなぁどうしようかなぁとか思ったけどでもやっぱり彼を一人にしたくないって思うし。
「ねえ、僕がノワールだって言えば問題ないとは思うんだけど?」
「ダメよノワ。あなたを襲ったパーティメンバーの後ろにいるだろう黒幕を見つけてからじゃなきゃ、あなたがまた狙われることになるかもしれないんだもの」
「そうか。そうだよね。もし命を狙われてマキナさんにも被害が及ぶのは嫌だ」
「あたしは。あたしはあなたを守るわ。何があっても守る。でもそれでも、あなたが傷つくのは嫌なの。だからしばらくはあなたが生きていることは内緒にしましょ?」
「ありがとうマキナさん。僕も、貴女を守る。絶対に」
ふふ。
幼い顔でもノワはノワだ。その芯の通った表情で守るなんて言われたら、あたしもう思いっきり抱きつきたくなっちゃってしょうがなくなってるけどここは往来だ。理性、理性っと。
これは流石にノワには話せない。
ノワをじゃまに思って暗殺しようとしたのが兄王子たちだったなんて。
そして、それをあたしが識っている、なんてことは。
ゲームの中のノワは、恨みの中、自分自身でそう結論づけ、世の中全てを滅ぼしてしまいたいとまで思い詰めてた。
このノワはまだそこまで思い詰めてはいないけど、迂闊に兄王子たちが犯人だなんて示唆することも避けたいと思ってる。
ノワは、兄さんたちが大好きだったのだもの。
邪険にされてもそれでも、兄さんたちの望みを叶えようと奮闘して。
戦って、戦って、勇者と呼ばれるようになったのに。
それがまた兄さんたちの不興を買うことになるだなんて。
それってすごく、悲しい。
「ああ、そうだ。僕、新人冒険者になりたいってことにすれば良いのかも?」
はう。
確かに冒険者って立場ならあたしと一緒にいても怪しまれないかもだけど。
「ダメよ。魔力紋は魂《レイス》に依存するはずだから。ノワが冒険者登録しようとしても魔力紋を調べられたらあなたが勇者ノワールであるってすぐにわかっちゃうかもだし」
「ああ、そっか」
「だからね、ノワには悪いけど、あなたはしばらくあたしの使い魔ってことにしてほしいの。林で拾ってティムしたのって話すから」
「いいよ。僕は。マキナさんさえ良ければそれで」
「ごめんね。ありがとう」
ギルドにきた目的はノワのパーティメンバーの素性について何か聞き出せないかと思ったからだ。
彼は昨日ここで彼らとパーティを組んだらしい。
もともと、漆黒の魔窟を探索せよとは兄王子からの指令。
そのためにメンバーを募集しておいたからこのロムルスの街のギルドで落ち合うように、と言われたってノワは言っていた。
まず第一目標はノワを襲った彼らを捕まえること。
そのための情報がないかと思って。
ギイっとギルドの扉を開けて受付へ。
「ああマキナちゃんいらっしゃい」
はううなんでちゃん呼び?
ずいぶんと陽気な声でミミリイさんにそう声をかけられたあたし、とりあえずカウンターまでノワを連れて歩いて行った。
このままノワを連れてって変な顔されないかなぁどうしようかなぁとか思ったけどでもやっぱり彼を一人にしたくないって思うし。
「ねえ、僕がノワールだって言えば問題ないとは思うんだけど?」
「ダメよノワ。あなたを襲ったパーティメンバーの後ろにいるだろう黒幕を見つけてからじゃなきゃ、あなたがまた狙われることになるかもしれないんだもの」
「そうか。そうだよね。もし命を狙われてマキナさんにも被害が及ぶのは嫌だ」
「あたしは。あたしはあなたを守るわ。何があっても守る。でもそれでも、あなたが傷つくのは嫌なの。だからしばらくはあなたが生きていることは内緒にしましょ?」
「ありがとうマキナさん。僕も、貴女を守る。絶対に」
ふふ。
幼い顔でもノワはノワだ。その芯の通った表情で守るなんて言われたら、あたしもう思いっきり抱きつきたくなっちゃってしょうがなくなってるけどここは往来だ。理性、理性っと。
これは流石にノワには話せない。
ノワをじゃまに思って暗殺しようとしたのが兄王子たちだったなんて。
そして、それをあたしが識っている、なんてことは。
ゲームの中のノワは、恨みの中、自分自身でそう結論づけ、世の中全てを滅ぼしてしまいたいとまで思い詰めてた。
このノワはまだそこまで思い詰めてはいないけど、迂闊に兄王子たちが犯人だなんて示唆することも避けたいと思ってる。
ノワは、兄さんたちが大好きだったのだもの。
邪険にされてもそれでも、兄さんたちの望みを叶えようと奮闘して。
戦って、戦って、勇者と呼ばれるようになったのに。
それがまた兄さんたちの不興を買うことになるだなんて。
それってすごく、悲しい。
「ああ、そうだ。僕、新人冒険者になりたいってことにすれば良いのかも?」
はう。
確かに冒険者って立場ならあたしと一緒にいても怪しまれないかもだけど。
「ダメよ。魔力紋は魂《レイス》に依存するはずだから。ノワが冒険者登録しようとしても魔力紋を調べられたらあなたが勇者ノワールであるってすぐにわかっちゃうかもだし」
「ああ、そっか」
「だからね、ノワには悪いけど、あなたはしばらくあたしの使い魔ってことにしてほしいの。林で拾ってティムしたのって話すから」
「いいよ。僕は。マキナさんさえ良ければそれで」
「ごめんね。ありがとう」
ギルドにきた目的はノワのパーティメンバーの素性について何か聞き出せないかと思ったからだ。
彼は昨日ここで彼らとパーティを組んだらしい。
もともと、漆黒の魔窟を探索せよとは兄王子からの指令。
そのためにメンバーを募集しておいたからこのロムルスの街のギルドで落ち合うように、と言われたってノワは言っていた。
まず第一目標はノワを襲った彼らを捕まえること。
そのための情報がないかと思って。
ギイっとギルドの扉を開けて受付へ。
「ああマキナちゃんいらっしゃい」
はううなんでちゃん呼び?
ずいぶんと陽気な声でミミリイさんにそう声をかけられたあたし、とりあえずカウンターまでノワを連れて歩いて行った。
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