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神竜。
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「ソユーズ。俺はまだお前らにされたことを許せたわけじゃない。少なくとも、仲間だと思って一緒に戦ったお前たちから裏切られたと感じた時の俺は、闇に落ちてもおかしくなかった。ここにいるマキナのおかげで救われたんだけどな。だが、今は」
ノワは正面の魔獣たちを見据え、叫んだ。
「人として生きたいなら、人として死にたいなら、抗え! 目の前の魔獣から目を逸らすな! 俺たちは、人間だ! その誇りと共に生きろ!」
そのまま手にしたロムルスの剣にギア・ディンを集め。
「ディン・ブレイク!」
そう、雷属性の呪文を唱えた。
バギバギバギといかづちが走り正面の魔獣を薙ぎ倒す。
「ああ。殿下、いや、ノワール。俺は抗う。そしてできればまたあんたと……」
「ほらほら、そんな変なフラグ立ててんじゃないよ! ソユーズ」
「そうだよ。僕らはまだまだやれるってとこ、見せてやろうよ」
「ラプラス、サイレン……」
はは。三人とも頑張ってね。
うん、じゃぁあたしもこんなところで怯えてたら笑われちゃう。
頑張らなきゃ。
「ノワ。あたしも頑張る」
「マキナ……」
「だから、あなたの背中をあたしに守らせて」
ノワールが笑みをこぼす。
あたしの気持ち、通じた、かな。
じゃぁまずは。
あたしは両手を頭の上に掲げ、召喚魔法陣を展開する。
それも、今回は一気に六つだ。
これだけの大量の魔獣が居るんだもの。こちらもそれ相応の布陣で望まなきゃ。
黒竜、ブラド。
紅竜、レッドクリムゾン。
青竜、ブルーラグーン。
黄竜、ジラーフ。
赤竜、レッドストライク。
そして白竜、パイロン。
聖竜エレメンタルクリスタルは今回はお休み。あのこはこういう力任せな戦いには向かないし。
空に浮かんだ六つの魔法陣から呼び出される竜たち。
みんなあたしが苦労してティムした子達だ。というかこの子たちにかかれば並の魔獣は歯が立たないくらいの強力助っ人かも。
「おお、伝説の神竜が、六体も……」
ソユーズたちがちょっと驚いた顔をしているけど無視無視。
ノワールもちょっと驚いてるからこっちはね。
「あたしの召喚獣なの、強いから役に立つよ」
そう言ってウインクして見せると、彼、ちょっと苦笑いしてあたしの頭をくしゃくしゃってして。
「はは。叶わないな。マキナには」
そう言って少し笑顔になった。
そのまま乱戦に突入したあたしたち。
竜たちはそれぞれブレスを放ち魔獣たちを殲滅していく。
レヒトの周りはまだブクブクと泡が産まれ、そしてそこから魔獣が湧いてくるからなかなか減らないけどそれでも。
ノワも、ソユーズたちも、そこまで負担はかからず戦えている。
あたしも。
ノワの背中を守る。そう決めたから。
ノワは正面の魔獣たちを見据え、叫んだ。
「人として生きたいなら、人として死にたいなら、抗え! 目の前の魔獣から目を逸らすな! 俺たちは、人間だ! その誇りと共に生きろ!」
そのまま手にしたロムルスの剣にギア・ディンを集め。
「ディン・ブレイク!」
そう、雷属性の呪文を唱えた。
バギバギバギといかづちが走り正面の魔獣を薙ぎ倒す。
「ああ。殿下、いや、ノワール。俺は抗う。そしてできればまたあんたと……」
「ほらほら、そんな変なフラグ立ててんじゃないよ! ソユーズ」
「そうだよ。僕らはまだまだやれるってとこ、見せてやろうよ」
「ラプラス、サイレン……」
はは。三人とも頑張ってね。
うん、じゃぁあたしもこんなところで怯えてたら笑われちゃう。
頑張らなきゃ。
「ノワ。あたしも頑張る」
「マキナ……」
「だから、あなたの背中をあたしに守らせて」
ノワールが笑みをこぼす。
あたしの気持ち、通じた、かな。
じゃぁまずは。
あたしは両手を頭の上に掲げ、召喚魔法陣を展開する。
それも、今回は一気に六つだ。
これだけの大量の魔獣が居るんだもの。こちらもそれ相応の布陣で望まなきゃ。
黒竜、ブラド。
紅竜、レッドクリムゾン。
青竜、ブルーラグーン。
黄竜、ジラーフ。
赤竜、レッドストライク。
そして白竜、パイロン。
聖竜エレメンタルクリスタルは今回はお休み。あのこはこういう力任せな戦いには向かないし。
空に浮かんだ六つの魔法陣から呼び出される竜たち。
みんなあたしが苦労してティムした子達だ。というかこの子たちにかかれば並の魔獣は歯が立たないくらいの強力助っ人かも。
「おお、伝説の神竜が、六体も……」
ソユーズたちがちょっと驚いた顔をしているけど無視無視。
ノワールもちょっと驚いてるからこっちはね。
「あたしの召喚獣なの、強いから役に立つよ」
そう言ってウインクして見せると、彼、ちょっと苦笑いしてあたしの頭をくしゃくしゃってして。
「はは。叶わないな。マキナには」
そう言って少し笑顔になった。
そのまま乱戦に突入したあたしたち。
竜たちはそれぞれブレスを放ち魔獣たちを殲滅していく。
レヒトの周りはまだブクブクと泡が産まれ、そしてそこから魔獣が湧いてくるからなかなか減らないけどそれでも。
ノワも、ソユーズたちも、そこまで負担はかからず戦えている。
あたしも。
ノワの背中を守る。そう決めたから。
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