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覚悟が足りなかった。
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嵐が晴れた時、そこには真っ赤な口をにまっと開いたレヒトがそのままの格好で浮いていた。
跳ね返されなかっただけまし? だったのかも知れない。
ソユーズたちにはもう戦う力は残ってないし、もしあのエネルギーをそのまま反射されていたら全滅していたかも知れない。
あの攻撃で視界がはれぬ間にもレヒトの存在値が変わらずそこにあったのは、あたしにもわかったし多分ソユーズにも感じ取れたのだろう。
憎しみのこもった化け物という言葉がそれを表していた。
この世界にあたしが目覚めて、まだ三日しか経っていない。
今日は三日目の夜だったはず。
もういろんなことがありすぎてもっと何日も経ってしまったようにも感じられるけどそれはただの気のせいだ。
っていうか。
あたしは全く覚悟が足りなかったのだな。
ソユーズたちに遊び半分と言われた時は結構傷ついたつもりだったけど、それでも全然足りていなかった。
彼らがこうして持てる力の全てを吐き出して戦ったというのに。
ノワだって、兄であった相手と対峙するのは辛かっただろうに。
さっきまでのあたしは、ただただ自分が優位な場所からこの世界を見ているだけだった。
何が自分が死ぬことよりも誰かを殺してしまうかも知れないことの方が怖い、だ。
そんなのただの自己満足の世界じゃないか。
あたしはまだ、本気でこの世界と向き合ってなかったって、ただそれだけのことじゃないか。
自分の能力がチートだからって。
ゲームの世界の外から干渉している立場だったからって。
そんなことにかまけて、本気で今を生きようとしていなかったんじゃないか、って。
はは。馬鹿みたい。
あたしはまだ目覚めて、この世界にきて、たったの三日しか過ごしていない。
でも。
このまま本気になれなきゃ、このままここで死ぬかも知れない。
消えてなくなるかも知れない。
でも、それで、いいの!?
ノワが好き。
ノワのために生きよう。
そんなふうに思ったんじゃなかったの?
あれはただのポーズだったの?
ううん、違うよ。
違う。
あたしは、ノワが好き。
絶対にノワに幸せになってもらいたい。
そんでもって、できればその隣にいて、もふもふっと穏やかに過ごしたい。
そのために、できることはなんでもする!
「ノワ、ごめん。あたしあいつを倒してくる」
あたしはそれまであたしを庇ってくれていたノワの前に立って、そして背中の真っ白な羽をふわっと広げた。
「みんな、お願い!」
手を高くあげ、竜たちに声をかける。
彼らの力も、今のあたしには必要だから。
六体のドラゴンは、その体を凝縮して六つの盾へと変化した。
あたしが最初に装備していたアウラクリムゾン。そんなドラゴンの鱗の盾。そんな形状になって。
そう、かれら六体の竜は聖魔具《アーティファクト》マギアと化して、あたしの周りを浮かび回る。
ごめんね、行ってくる。
振り向いたあたしはノワの顔をじっと見つめ、そう心の中で言うと。
前を見据えて飛びたとうとした。
「ダメだよ。一人でなんて行かせない」
ノワはそういうと、背後からあたしの魂《レイス》の中に滑り込んできた。
跳ね返されなかっただけまし? だったのかも知れない。
ソユーズたちにはもう戦う力は残ってないし、もしあのエネルギーをそのまま反射されていたら全滅していたかも知れない。
あの攻撃で視界がはれぬ間にもレヒトの存在値が変わらずそこにあったのは、あたしにもわかったし多分ソユーズにも感じ取れたのだろう。
憎しみのこもった化け物という言葉がそれを表していた。
この世界にあたしが目覚めて、まだ三日しか経っていない。
今日は三日目の夜だったはず。
もういろんなことがありすぎてもっと何日も経ってしまったようにも感じられるけどそれはただの気のせいだ。
っていうか。
あたしは全く覚悟が足りなかったのだな。
ソユーズたちに遊び半分と言われた時は結構傷ついたつもりだったけど、それでも全然足りていなかった。
彼らがこうして持てる力の全てを吐き出して戦ったというのに。
ノワだって、兄であった相手と対峙するのは辛かっただろうに。
さっきまでのあたしは、ただただ自分が優位な場所からこの世界を見ているだけだった。
何が自分が死ぬことよりも誰かを殺してしまうかも知れないことの方が怖い、だ。
そんなのただの自己満足の世界じゃないか。
あたしはまだ、本気でこの世界と向き合ってなかったって、ただそれだけのことじゃないか。
自分の能力がチートだからって。
ゲームの世界の外から干渉している立場だったからって。
そんなことにかまけて、本気で今を生きようとしていなかったんじゃないか、って。
はは。馬鹿みたい。
あたしはまだ目覚めて、この世界にきて、たったの三日しか過ごしていない。
でも。
このまま本気になれなきゃ、このままここで死ぬかも知れない。
消えてなくなるかも知れない。
でも、それで、いいの!?
ノワが好き。
ノワのために生きよう。
そんなふうに思ったんじゃなかったの?
あれはただのポーズだったの?
ううん、違うよ。
違う。
あたしは、ノワが好き。
絶対にノワに幸せになってもらいたい。
そんでもって、できればその隣にいて、もふもふっと穏やかに過ごしたい。
そのために、できることはなんでもする!
「ノワ、ごめん。あたしあいつを倒してくる」
あたしはそれまであたしを庇ってくれていたノワの前に立って、そして背中の真っ白な羽をふわっと広げた。
「みんな、お願い!」
手を高くあげ、竜たちに声をかける。
彼らの力も、今のあたしには必要だから。
六体のドラゴンは、その体を凝縮して六つの盾へと変化した。
あたしが最初に装備していたアウラクリムゾン。そんなドラゴンの鱗の盾。そんな形状になって。
そう、かれら六体の竜は聖魔具《アーティファクト》マギアと化して、あたしの周りを浮かび回る。
ごめんね、行ってくる。
振り向いたあたしはノワの顔をじっと見つめ、そう心の中で言うと。
前を見据えて飛びたとうとした。
「ダメだよ。一人でなんて行かせない」
ノワはそういうと、背後からあたしの魂《レイス》の中に滑り込んできた。
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