12 / 36
Scene 7-1
しおりを挟む
朝の情報番組は由依の熱愛報道で持ちきりだった。事務所のあるビルの地下駐車場に車を停め、タバコと飲み物を買うために俺は近くのコンビニに向かっていると、すれ違う男子高校生が、「玉城由依熱愛だってよマジ最悪」とか「俺も玉城由依とやりてえなあ」と言っており、サラリーマンの握るスポーツ新聞の一面には既視感のある由依の白黒写真が大きくプリントされていた。忘れた頃にやってくる雨期のしたたかな豪雨のせいで、ビルを打ち付ける無数の細かい雨粒が湯気を立てているように見える。ビルの窓に大きな雨粒が蔦うように落ちる。泣いているのか、汗ばんでいるのか、それとも、怒っているのか?。俺は事務所の社長から呼び出しをくらっていた。こんな風に個人的に呼びだされるのは初めてだ。彼女の監督不行き届きで叱責されるのか、それとも、今後のメディアへの対応について話し合うのだろうか。どちらにせよ面倒くさい。俺は社長室の前で、一度深呼吸をして、ノックをすると、どうぞ、と声がしたので、失礼します、といつになく慇懃な態度で、蝶番の金切り音が鳴らないように慎重に扉を開けた。
「あら如月君、お疲れ様」
加賀美陽子、かつて一世を風靡したと言われるだけはあり、五十手前だが魅力はある。鞠のように丸く大きな瞳に、ハリのあるウェーブの栗色の髪。美しい口元からは白く綺麗な歯並びを覗かせる。厚化粧だが嫌味な感じはせず、むしろ独特な透明感のようなものを身に纏っているみたいだ。
社長室には、加賀美陽子と同年代の二人の男性がいた。一人は、恰幅のいい禿げた成金風の男で、もう一人は、白髪混じりの髪の毛をオールバックにまとめた切長の目の眼鏡をかけた男性だ。成金風の男は、榛色のジャケットを羽織り、絶えずハンカチで額の汗を拭き、扇子を扇いでいて、もう片方の男は、ワイシャツ姿で手を組みながら、蒼炎のような静かな眼差しで俺の様子を観察していた。社長室には、若かりし頃の加賀美陽子の白黒写真が飾られていた。映画のワンシーンを切り取ったものだ。あの映画にいきなり主役として抜擢されて、加賀美陽子は、一躍90年代の大スターになった。由依の写真も飾られている。90年代と2000年代、二人の女優にこの事務所は支えられてきたと言わんばかりに、二人の写真は豪奢に装飾されている。
「どうぞ、かけて」と加賀美陽子に促され、俺は社長室のソファに座る。俺が二人の男性について訊くより先に加賀美陽子は二人を紹介した。
成金風の男は、吉村という大手の芸能事務所の社長で、もう片方は陣内という広告代理店の重役らしい。おそらく、由依が主演を務めている映画の今後の方針にでも話し合っていたのだろう。テーブルの上には、週刊誌が広げられている。もちろん開いているページは由依の熱愛報道だ。
「担当早々、悲惨な目に遭ったわね」
「ええまあ」と俺は白々しく相槌を打つ。
「今回呼び出したのはね。熱愛報道の件じゃないのよ」
「そうなんですか?」
「あの子の熱愛報道なんて、別に初めてじゃないわよ。マスコミは、視聴率や週刊誌の売上のために必要以上に騒ぎ立てるけど。こんなの大した事じゃないわ。彼らが穏便に鎮火させてくれる。一週間もしたら落ち着くわよ。あなたを呼び出したのは、この件じゃなくて、由依が刑事の取り調べにあっている方」
「そちらですか」
「この前、私の家に由依が帰ってきてね。そのことについて聞いたのよ。狂犬みたいな刑事に目をつけられたって。あなたからも詳しく聞きたいの」
「わかりました。玉城さんが言ったこととそう変わりないと思いますけど、構いませんか?」
「もちろん。それに彼らもその刑事について聞いたら、何か手を打ってくれるかも」と加賀美陽子が言うと、二人は俺の方を向いて、軽く頭を下げて、事後処理を任せろ、と言った雰囲気で俺の話を聞き始めた。
「ふうん、由依から聞いたとおり、狂犬みたいな刑事ね」
「知ってますよ、確か草刈とか言う刑事でしょ。数年前にうちの事務所の俳優が家で首吊って死んだ時、えらいウチの事務所荒らしてくれましたよ。目的のために手段を選ばないどころか、一度くらいついたら首がもげても離さない。その上、権力や金にも屈しないから懐柔することもできない。大義がないから、行動も予測出来ない。厄介なんですよあの手の刑事は」
「そんなに厄介なら。私の方で手を打ちましょう。警察官僚に私の大学時代から友人がいるんだ。その草刈とか言う刑事の上司に圧力をかけて、その刑事に別の仕事を大量に与えましょう。そうすればおのずと玉城由依の捜査は遅れるでしょう」
「熱愛報道に続いて、十人近くの殺人教唆の容疑まで懸けられたら、流石に今回の映画は降板せざるおえないわ」
「それは困りますよ。ウチのクリエイター人の仕事が徒労に終わってしまう。ただでさえ忙しいのに、ここでヒロインが交代なんてなったら、今まで創った広告を全て作り替えなくちゃいけなくなる。何より玉城由依に賭けている出資者たちにどう言い訳をすればいいのやら。それにしても本当なんですか?、彼女のあの噂」
「ああ、俺も聞きたいですわ。その玉城由依と寝た男は、一ヶ月以内に死んで。そして、男と寝た後に出演した作品は確実に成功するって話」
二人が加賀美陽子に問いかけるので、加賀美陽子は椅子に座り頬杖をつきながら思案している。
どうやら芸能関係者の中でも由依の秘密は噂程度には広まっているみたいだ。それでも芸能界で彼女と寝たがる男が絶えないのは、この噂が一部の人間しか知らないからなのか、それとも、ただの残念な雄の使命なのか。真意のほどは定かではないが。由依自身も男と寝た後の出演には確かな手応えを感じているようだった。それは俺もこの目で確認した。
「嘘みたいな話だけど本当よ。男たちの死に彼女が関与しているわけではなさそうだけれど、私が知っている限り、彼女と交際した相手は皆死んでいるわ」
二人は驚きながらも、どこか腑に落ちたような顔をしている。吉村は扇子を折りたたんで、異様に甲高い声で話を続ける。
「彼女、裏じゃカマキリ女って呼ばれているらしいじゃないですか?」
「カマキリ女?」陣内は怪訝な顔をして呟くように吉村に問いかけた。
「そうカマキリ女。カマキリって交尾すると相手のオスを喰っちまうでしょ。どうやら、栄養豊富なオスを喰ったメスのカマキリは大量の赤ん坊が入った卵を産むらしいんですわ。彼女がセックスすると、相手は死ぬ。その死んだ男の生気を吸い取るように、彼女の演技は花開き、作品を成功に導く。男の栄養を喰べて、命を吹き込むように映画を成功させるところが、カマキリみたいだなんて言って、カマキリ女って呼ばれるようになったらしいんですわ。それにあやかろうとして、積極的に男を紹介する監督もいるとかいないとか」
加賀美陽子は机に置いてある写真に視線をやりながら、吉村の話を聞いていた。子供四人と加賀美夫妻の写真だ。
「そんな噂が立っていたのね。如月君には今後由依の監視を頼みたいの。特に脚本家とか、作家みたいな物書き連中はあまり由依に近づけないで」と俺の方を向いて、手を組みながら真剣な眼差しでお願いしてきた。
「脚本家に惚れるなんて、死んだ父の幻影を追っているみたいですね」吉村が言った。
「吉村さんはその話を知っているんですか?」と俺は訊いた。
「知ってるも何も、玉城由依の母親はうちの事務所に所属していましたから、ゴッツええ女やったなあ。売れるのも時間の問題やったやろ。玉城由依の顔をみたらすぐにピンと来ましたわ。あいつの娘だって、母親そっくり」
「僕も父親の方とは付き合いがありましたよ。惜しい人を亡くした。泣かせる話で、事件当日も奥さんのために脚本を書いていたとか」と陣内は故人を惜しんだ。
俺は聞き覚えのある話を適当に聞き流し、脚本家の方について加賀美陽子に確かめた。
「玉城さんがこれ以上男と寝ないようにしろと、そちらは構いませんが、脚本家の方はどうするんですか。話を聞いている限りだと、彼は一ヶ月以内に死んでしまうんでしょう?」
「そうなのよね。これであの脚本家が死んだら。本腰を入れて由依の身辺を捜査し始めるかもしれないわ。何か刑事の目から由依の疑いを晴らす方法はないかしら?」
吉村も陣内もさっぱりと言った感じだった。眉根を上げて、険しい顔をしながら小さくため息をついている。俺はそんな彼らに、にこやかな表情をして切り出した。
「要は彼女が一連の死に関与していないと証明されればいい訳ですよね?」
俺のこの言葉を聞いて、吉村と加賀美陽子はまじまじと俺の顔を見ている。
「あなた何を考えているの?」加賀美陽子は俺に問いかけた。
その時の俺の顔がどんな顔をしていたのかは、わからない。ただ彼らの表情から察するに、おそらく、とてつもなく悍ましい顔をしていたのだろう。
「あら如月君、お疲れ様」
加賀美陽子、かつて一世を風靡したと言われるだけはあり、五十手前だが魅力はある。鞠のように丸く大きな瞳に、ハリのあるウェーブの栗色の髪。美しい口元からは白く綺麗な歯並びを覗かせる。厚化粧だが嫌味な感じはせず、むしろ独特な透明感のようなものを身に纏っているみたいだ。
社長室には、加賀美陽子と同年代の二人の男性がいた。一人は、恰幅のいい禿げた成金風の男で、もう一人は、白髪混じりの髪の毛をオールバックにまとめた切長の目の眼鏡をかけた男性だ。成金風の男は、榛色のジャケットを羽織り、絶えずハンカチで額の汗を拭き、扇子を扇いでいて、もう片方の男は、ワイシャツ姿で手を組みながら、蒼炎のような静かな眼差しで俺の様子を観察していた。社長室には、若かりし頃の加賀美陽子の白黒写真が飾られていた。映画のワンシーンを切り取ったものだ。あの映画にいきなり主役として抜擢されて、加賀美陽子は、一躍90年代の大スターになった。由依の写真も飾られている。90年代と2000年代、二人の女優にこの事務所は支えられてきたと言わんばかりに、二人の写真は豪奢に装飾されている。
「どうぞ、かけて」と加賀美陽子に促され、俺は社長室のソファに座る。俺が二人の男性について訊くより先に加賀美陽子は二人を紹介した。
成金風の男は、吉村という大手の芸能事務所の社長で、もう片方は陣内という広告代理店の重役らしい。おそらく、由依が主演を務めている映画の今後の方針にでも話し合っていたのだろう。テーブルの上には、週刊誌が広げられている。もちろん開いているページは由依の熱愛報道だ。
「担当早々、悲惨な目に遭ったわね」
「ええまあ」と俺は白々しく相槌を打つ。
「今回呼び出したのはね。熱愛報道の件じゃないのよ」
「そうなんですか?」
「あの子の熱愛報道なんて、別に初めてじゃないわよ。マスコミは、視聴率や週刊誌の売上のために必要以上に騒ぎ立てるけど。こんなの大した事じゃないわ。彼らが穏便に鎮火させてくれる。一週間もしたら落ち着くわよ。あなたを呼び出したのは、この件じゃなくて、由依が刑事の取り調べにあっている方」
「そちらですか」
「この前、私の家に由依が帰ってきてね。そのことについて聞いたのよ。狂犬みたいな刑事に目をつけられたって。あなたからも詳しく聞きたいの」
「わかりました。玉城さんが言ったこととそう変わりないと思いますけど、構いませんか?」
「もちろん。それに彼らもその刑事について聞いたら、何か手を打ってくれるかも」と加賀美陽子が言うと、二人は俺の方を向いて、軽く頭を下げて、事後処理を任せろ、と言った雰囲気で俺の話を聞き始めた。
「ふうん、由依から聞いたとおり、狂犬みたいな刑事ね」
「知ってますよ、確か草刈とか言う刑事でしょ。数年前にうちの事務所の俳優が家で首吊って死んだ時、えらいウチの事務所荒らしてくれましたよ。目的のために手段を選ばないどころか、一度くらいついたら首がもげても離さない。その上、権力や金にも屈しないから懐柔することもできない。大義がないから、行動も予測出来ない。厄介なんですよあの手の刑事は」
「そんなに厄介なら。私の方で手を打ちましょう。警察官僚に私の大学時代から友人がいるんだ。その草刈とか言う刑事の上司に圧力をかけて、その刑事に別の仕事を大量に与えましょう。そうすればおのずと玉城由依の捜査は遅れるでしょう」
「熱愛報道に続いて、十人近くの殺人教唆の容疑まで懸けられたら、流石に今回の映画は降板せざるおえないわ」
「それは困りますよ。ウチのクリエイター人の仕事が徒労に終わってしまう。ただでさえ忙しいのに、ここでヒロインが交代なんてなったら、今まで創った広告を全て作り替えなくちゃいけなくなる。何より玉城由依に賭けている出資者たちにどう言い訳をすればいいのやら。それにしても本当なんですか?、彼女のあの噂」
「ああ、俺も聞きたいですわ。その玉城由依と寝た男は、一ヶ月以内に死んで。そして、男と寝た後に出演した作品は確実に成功するって話」
二人が加賀美陽子に問いかけるので、加賀美陽子は椅子に座り頬杖をつきながら思案している。
どうやら芸能関係者の中でも由依の秘密は噂程度には広まっているみたいだ。それでも芸能界で彼女と寝たがる男が絶えないのは、この噂が一部の人間しか知らないからなのか、それとも、ただの残念な雄の使命なのか。真意のほどは定かではないが。由依自身も男と寝た後の出演には確かな手応えを感じているようだった。それは俺もこの目で確認した。
「嘘みたいな話だけど本当よ。男たちの死に彼女が関与しているわけではなさそうだけれど、私が知っている限り、彼女と交際した相手は皆死んでいるわ」
二人は驚きながらも、どこか腑に落ちたような顔をしている。吉村は扇子を折りたたんで、異様に甲高い声で話を続ける。
「彼女、裏じゃカマキリ女って呼ばれているらしいじゃないですか?」
「カマキリ女?」陣内は怪訝な顔をして呟くように吉村に問いかけた。
「そうカマキリ女。カマキリって交尾すると相手のオスを喰っちまうでしょ。どうやら、栄養豊富なオスを喰ったメスのカマキリは大量の赤ん坊が入った卵を産むらしいんですわ。彼女がセックスすると、相手は死ぬ。その死んだ男の生気を吸い取るように、彼女の演技は花開き、作品を成功に導く。男の栄養を喰べて、命を吹き込むように映画を成功させるところが、カマキリみたいだなんて言って、カマキリ女って呼ばれるようになったらしいんですわ。それにあやかろうとして、積極的に男を紹介する監督もいるとかいないとか」
加賀美陽子は机に置いてある写真に視線をやりながら、吉村の話を聞いていた。子供四人と加賀美夫妻の写真だ。
「そんな噂が立っていたのね。如月君には今後由依の監視を頼みたいの。特に脚本家とか、作家みたいな物書き連中はあまり由依に近づけないで」と俺の方を向いて、手を組みながら真剣な眼差しでお願いしてきた。
「脚本家に惚れるなんて、死んだ父の幻影を追っているみたいですね」吉村が言った。
「吉村さんはその話を知っているんですか?」と俺は訊いた。
「知ってるも何も、玉城由依の母親はうちの事務所に所属していましたから、ゴッツええ女やったなあ。売れるのも時間の問題やったやろ。玉城由依の顔をみたらすぐにピンと来ましたわ。あいつの娘だって、母親そっくり」
「僕も父親の方とは付き合いがありましたよ。惜しい人を亡くした。泣かせる話で、事件当日も奥さんのために脚本を書いていたとか」と陣内は故人を惜しんだ。
俺は聞き覚えのある話を適当に聞き流し、脚本家の方について加賀美陽子に確かめた。
「玉城さんがこれ以上男と寝ないようにしろと、そちらは構いませんが、脚本家の方はどうするんですか。話を聞いている限りだと、彼は一ヶ月以内に死んでしまうんでしょう?」
「そうなのよね。これであの脚本家が死んだら。本腰を入れて由依の身辺を捜査し始めるかもしれないわ。何か刑事の目から由依の疑いを晴らす方法はないかしら?」
吉村も陣内もさっぱりと言った感じだった。眉根を上げて、険しい顔をしながら小さくため息をついている。俺はそんな彼らに、にこやかな表情をして切り出した。
「要は彼女が一連の死に関与していないと証明されればいい訳ですよね?」
俺のこの言葉を聞いて、吉村と加賀美陽子はまじまじと俺の顔を見ている。
「あなた何を考えているの?」加賀美陽子は俺に問いかけた。
その時の俺の顔がどんな顔をしていたのかは、わからない。ただ彼らの表情から察するに、おそらく、とてつもなく悍ましい顔をしていたのだろう。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
冷徹公爵の誤解された花嫁
柴田はつみ
恋愛
片思いしていた冷徹公爵から求婚された令嬢。幸せの絶頂にあった彼女を打ち砕いたのは、舞踏会で耳にした「地味女…」という言葉だった。望まれぬ花嫁としての結婚に、彼女は一年だけ妻を務めた後、離縁する決意を固める。
冷たくも美しい公爵。誤解とすれ違いを繰り返す日々の中、令嬢は揺れる心を抑え込もうとするが――。
一年後、彼女が選ぶのは別れか、それとも永遠の契約か。
籠の鳥〜見えない鎖に囚われて✿❦二人の愛から…逃れられない。
クラゲ散歩
恋愛
私。ユリアナ=オリーブ(17)は、自然豊かなオータム国にあるグローパー学院に在籍している。
3年生になって一ヶ月が経ったある日。学院長に呼ばれた。技術と魔術の発展しているフォール国にある。姉妹校のカイト学院に。同じクラスで3年生の男子3名と女子3名(私を含め)。計6名で、半年の交換留学をする事になった。
ユリアナは、気楽な気持ちで留学をしたのだが…まさか学院で…あの二人に会うなんて。これは…仕組まれていたの?幼い頃の記憶。
「早く。早く。逃げなきゃ。誰か〜私を…ここから…。」
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ガネット・フォルンは愛されたい
アズやっこ
恋愛
私はガネット・フォルンと申します。
子供も産めない役立たずの私は愛しておりました元旦那様の嫁を他の方へお譲りし、友との約束の為、辺境へ侍女としてやって参りました。
元旦那様と離縁し、傷物になった私が一人で生きていく為には侍女になるしかありませんでした。
それでも時々思うのです。私も愛されたかったと。私だけを愛してくれる男性が現れる事を夢に見るのです。
私も誰かに一途に愛されたかった。
❈ 旦那様に愛されなかった滑稽な妻です。の作品のガネットの話です。
❈ ガネットにも幸せを…と、作者の自己満足作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる