5 / 10
5
ふたりの時間
しおりを挟む
「ゆら、、」
僕はゆらとまた話ができることがとても嬉しかった
「ごめんねこんなこと頼んでしまって」
ゆらは自分が死んでいることがわかっている。手紙の事も覚えている。生きているゆらに会えているのではないけれど、一緒にいる居心地の良さは、いままでと何一つ変わらない
「大丈夫だよゆら。また君と話せて僕はとても嬉しいんだ」
自分の気持ちをこんなに素直に言葉にすることは今までしてこなかったが、すんなりと本音が出た
「さっきのみらいの事だけど、、」
「驚いたでしょ」
驚いたなんてもんじゃなかった。僕とゆらはずっと一緒に働いていたし、休日だってみんなで飲み歩いた。そんな話は一度も聞いたことがなかったし、想像ももちろんしていなかった
「みらいのことは後で話すね」
「うん、わかった」
「手紙持ってきてくれたよね?」
「うん、忘れずに持ってきたよ」
と、突然あたりが真っ暗になった。怖い。どこにいるのかもわからず、何も見えなくなってしまった
「ゆら、隣にいる?」
「…」
返事がない。何も見えない恐怖と1人この空間に置き去りになってしまったかもしれないというわけのわからない状況に体が震え出した
どうしよう。なんの説明もされてないままゆらに再開でき浮かれていた
先ほどまでの幸福はやはり僕の幻想だったのかもしれない
どちらに進めば良いのだろう。みらいは僕が行きたい方の扉を進めと言った。僕はどちらの扉を開けたのか全くわからないまま今の状況だ。突然隣に現れたゆらしかみていなかった
とりあえず真っ直ぐ目をつぶって歩いてみる。樫夜木がいる方を選べていると良いのだが
数分、体感では15分くらい歩き続けた。時々フッと何かの良い香りがして、目はつぶってはいるけれど、恐怖はなくなっている
「目を開けてみて」
ゆらの声がした
「ゆら!!」
「うん。隣にいるよ目を開けても大丈夫」
恐る恐る目を開けてみる。先ほどまでの暗黒はそこにはなく、どこかの街に辿り着いていた
「ここは何処なの?」
ゆらに聞く
「ここは今私のいる世界なの」
ゆらのいる世界。と言うことは死後の世界ということになる。僕はゆらとゆらのいる世界に来てしまった。僕は今死んでいるということなのだろうか
大切なことを思い出した
「樫夜木はここにいるの?ということは」
「そう…ここにいるの」
樫夜木は亡くなっていたのだ。かつての同僚であり僕のライバル、、僕はずっと樫夜木を憎んでいたので、連絡を何年もしていなかった
誰も僕にこの話を耳に入れることはなかった、それほど僕はあいつを憎んでいた
僕はゆらとまた話ができることがとても嬉しかった
「ごめんねこんなこと頼んでしまって」
ゆらは自分が死んでいることがわかっている。手紙の事も覚えている。生きているゆらに会えているのではないけれど、一緒にいる居心地の良さは、いままでと何一つ変わらない
「大丈夫だよゆら。また君と話せて僕はとても嬉しいんだ」
自分の気持ちをこんなに素直に言葉にすることは今までしてこなかったが、すんなりと本音が出た
「さっきのみらいの事だけど、、」
「驚いたでしょ」
驚いたなんてもんじゃなかった。僕とゆらはずっと一緒に働いていたし、休日だってみんなで飲み歩いた。そんな話は一度も聞いたことがなかったし、想像ももちろんしていなかった
「みらいのことは後で話すね」
「うん、わかった」
「手紙持ってきてくれたよね?」
「うん、忘れずに持ってきたよ」
と、突然あたりが真っ暗になった。怖い。どこにいるのかもわからず、何も見えなくなってしまった
「ゆら、隣にいる?」
「…」
返事がない。何も見えない恐怖と1人この空間に置き去りになってしまったかもしれないというわけのわからない状況に体が震え出した
どうしよう。なんの説明もされてないままゆらに再開でき浮かれていた
先ほどまでの幸福はやはり僕の幻想だったのかもしれない
どちらに進めば良いのだろう。みらいは僕が行きたい方の扉を進めと言った。僕はどちらの扉を開けたのか全くわからないまま今の状況だ。突然隣に現れたゆらしかみていなかった
とりあえず真っ直ぐ目をつぶって歩いてみる。樫夜木がいる方を選べていると良いのだが
数分、体感では15分くらい歩き続けた。時々フッと何かの良い香りがして、目はつぶってはいるけれど、恐怖はなくなっている
「目を開けてみて」
ゆらの声がした
「ゆら!!」
「うん。隣にいるよ目を開けても大丈夫」
恐る恐る目を開けてみる。先ほどまでの暗黒はそこにはなく、どこかの街に辿り着いていた
「ここは何処なの?」
ゆらに聞く
「ここは今私のいる世界なの」
ゆらのいる世界。と言うことは死後の世界ということになる。僕はゆらとゆらのいる世界に来てしまった。僕は今死んでいるということなのだろうか
大切なことを思い出した
「樫夜木はここにいるの?ということは」
「そう…ここにいるの」
樫夜木は亡くなっていたのだ。かつての同僚であり僕のライバル、、僕はずっと樫夜木を憎んでいたので、連絡を何年もしていなかった
誰も僕にこの話を耳に入れることはなかった、それほど僕はあいつを憎んでいた
0
あなたにおすすめの小説
もう二度と、あなたの妻にはなりたくありません~死に戻った嫌われ令嬢は幸せになりたい~
桜百合
恋愛
旧題:もう二度と、あなたの妻にはなりたくありません〜死に戻りの人生は別の誰かと〜
★第18回恋愛小説大賞で大賞を受賞しました。応援・投票してくださり、本当にありがとうございました!
10/24にレジーナブックス様より書籍が発売されました。
現在コミカライズも進行中です。
「もしも人生をやり直せるのなら……もう二度と、あなたの妻にはなりたくありません」
コルドー公爵夫妻であるフローラとエドガーは、大恋愛の末に結ばれた相思相愛の二人であった。
しかしナターシャという子爵令嬢が現れた途端にエドガーは彼女を愛人として迎え、フローラの方には見向きもしなくなってしまう。
愛を失った人生を悲観したフローラは、ナターシャに毒を飲ませようとするが、逆に自分が毒を盛られて命を落とすことに。
だが死んだはずのフローラが目を覚ますとそこは実家の侯爵家。
どうやらエドガーと知り合う前に死に戻ったらしい。
もう二度とあのような辛い思いはしたくないフローラは、一度目の人生の失敗を生かしてエドガーとの結婚を避けようとする。
※完結したので感想欄を開けてます(お返事はゆっくりになるかもです…!)
独自の世界観ですので、設定など大目に見ていただけると助かります。
※誤字脱字報告もありがとうございます!
こちらでまとめてのお礼とさせていただきます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
最初からここに私の居場所はなかった
kana
恋愛
死なないために媚びても駄目だった。
死なないために努力しても認められなかった。
死なないためにどんなに辛くても笑顔でいても無駄だった。
死なないために何をされても怒らなかったのに⋯⋯
だったら⋯⋯もう誰にも媚びる必要も、気を使う必要もないでしょう?
だから虚しい希望は捨てて生きるための準備を始めた。
二度目は、自分らしく生きると決めた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
いつも稚拙な小説を読んでいただきありがとうございます。
私ごとですが、この度レジーナブックス様より『後悔している言われても⋯⋯ねえ?今さらですよ?』が1月31日頃に書籍化されることになりました~
これも読んでくださった皆様のおかげです。m(_ _)m
これからも皆様に楽しんでいただける作品をお届けできるように頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします(>人<;)
愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる