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23.欧州解放戦争
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欧州戦線
連合軍はノルマンディーから上陸しパリを目指し戦線を拡大しながら侵攻中、順調なのは入念に準備が為され上陸箇所の擬装までした作戦が成功したことになる。擬装としてドイツから諜報されている中で海岸での爆弾設置訓練を行い、海岸地域へ事前砲撃など他の場所で行い敵部隊を引き付けるまで行っていた結果であった。
さらに前準備としてレジスタンスやパルチザンの練成や物資提供によって活動が活発化、各地での活動によってドイツ軍は動きを制約されてしまい、十分な抵抗戦線を敷く体制を取れずという理由もある。
他国を武力を持って占領するという事はそれだけのリスクが伴うということだ。むろん武力ではなく経済力でもだが。
「俺達で取り戻すんだ! 独逸製だろうと英国製だろうとあるものはなんでも使用しろ!」
「行け! 十分だ! このまま一気に押し込め!」
「「おぉぉぉぉ!」」
秘密裏に輸送された小型銃器やドイツ軍から強奪した銃器、そして火炎瓶などを使い夜間警邏している独逸兵に始まり、徐々にその規模は少人数の分隊から小規模駐屯地へと広まる。強奪される銃器や装甲車はさらなる襲撃に利用され、鎮圧のために武力を持って独逸兵士や武装親衛隊が弾圧を行い、さらに広がる不平不満とレジスタンス参加者、野火よりも遥かに激しく広範囲へと増していくレジスタンス活動は止まる事はない。
内部に不安定を抱える中で海峡で発生している過酷な航空戦、互いに民間工場地域への爆撃まで広がり苛烈化したことで被害を出しながらであったがとうとう英国が押し切り制空権を奪取した。お互いに止血を行わない・行えない地獄の戦争、数の不利を補う戦略も兵器も有限であった独逸にとって、一つの戦線が大きく崩壊を起こしてしまった現在対応が遅れている。国力を遥かに超える段階まで戦線を拡大し過ぎてしまったのだ。
「再軍備・再編成を行う。 我々は屈することなく、独逸に対し行動を行う」
フランス北部侵攻としてパリ開放に伴い、フランス軍の再軍備化と軍の再編宣言と共に米軍や英国から武器の供給を受け過半数を対ドイツ戦線、少数をアフリカ戦線へと植民地奪還に向け各地の奪還に向かい動き始めた。奪われた植民地もまたフランスのものであるという自負、整え直すとともに奪還へ動くのは当然であった。
パリを開放されたドイツ軍とて、手堅く丁寧に細かくまとめられた強固であり非常時対応も決められていたのだが、それも突破されたとき立て直すには独逸の国力には余りにも戦線が広大過ぎた。そもそも数で負けているからこそ、徹底して戦略を練り準備を進めて防衛していたのだ。
ミグラント国は英国本土に何往復もして物資、英国が正当に依頼を出したことで戦車に榴弾砲と武器弾薬を送り届け続けた。短期間ならば一気呵成に突破し続けられるだけの物資は蓄えられている。
ミグラント国は正式参戦に伴い赤十字への支援を取りやめ、補給部隊を連れ欧州戦線に展開し現在北部 戦線前線へと到着し自前の部隊と共に野戦陣地において治療を行っていた。
「歩ける怪我人は最後尾の車両に。 重傷者は歩かせなくていい こちらから行く」
装甲車に集められた医薬品と医療知識を持った兵士、重症者も多く助けられない人間は多いが、それでも可能な限り救うためである。
「タンク車両から水をもってこい! 傷口が汚れたままで消毒と縫合できるか!」
「ふむ。 運よく貫通した上に処置した奴が上手かったようだ。 これなら足が腐れ堕ちる事もなく済む。 後方で再手術すれば切断する必要もないだろう」
「こりゃわるいもん食ったな。 一時後方の病院で治療が必要だ。 まったく何を食ったか話せ」
軽傷や重症ならまだ良いのだが、やはり助けられない者もいる。人体の酷い損傷や重病となると、専門病院ならまだしも前線の野戦設備さえまともにない場所ではどうしようもない。
「すまん。 助ける術がない」
治療が終わった重傷者は担架に載せられ、助けられない者は強い鎮痛剤と睡眠薬だけが投与され静かに眠らされる。せめて最後は安らかな眠りを。
すでに死んでいる者は身だしなみを最低限整えられ、死体袋に納められ後方へと送られる。
医療に関わる職務が進む中、レヴィア伯として特警務隊としての任務、戦争犯罪の裏取が出来た部隊を取り囲み捕縛の体勢に入っていた。
「申し開きは聞きませんよ。 捕虜虐殺、司令部の命令を無視し小隊を単独突出させ全滅、民間人婦女子への暴行。 以上罪状を持って職務不適格及び犯罪者として捕縛します」
野戦司令部において中佐及び参謀2名が捕縛され、補給部隊と共に司令部より派遣されてきた交代の3名と入れ替えられ本国で処罰を受けるために後方へと送られる手はずとなっていた。
ただしそれだけで終わりと言う訳にはいかない。彼らの行為を見咎めた事で意図して潰された小隊へ保証が無ければ兵士達は納得しない。
「今回、情報を送り咎めた貴官らは職務を全うし軍人である。 そして隠すために小隊に更迭され前線で潰された少佐及び配下の部隊には報酬が送られる事を通達します。 彼らが居たからこそ罰する事が出来たのです」
書面に纏められた通達内容は野戦司令部だけではなく、補給物資と共に部隊へと伝えられ軍規の締め付けと臨時の武器弾薬食料の供給が行われた。
野戦陣地では兵士達がつかの間の休息を兼ね、通達文と共に送られてきたマーマイト入りチョコレートを食べていた。
「つまりどういうことだ。 もっと軍規を守れってことか?」
「あー、捕えた奴らを殺すなってことだが、逃げようと暴れた奴はどうすりゃいいんだ」
「まぁつまりは仲間と同胞を裏切らなきゃいい。 そして敵兵を虐めすぎるなってことだろ」
規律やルールと難しく考えるよりも、その程度の判断でも出来てしまえばそれはレヴィア伯の予定通りであった。そのような軽い気持ちで話せるよう、不安の元となる武器弾薬食料を臨時供給し安定させているのだ。
「そりゃそうか。 にしてもやはり米国のチョコは不味いが ミグラントのは美味いな」
「知ってっか。 米国のは意図して不味くしてるそうだぞ。 補給部隊に横領したり盗まれないようにだとよ」
「ちげぇねぇな。 ミグラントの補給部隊以外じゃ持ってかれちまうわ」
酒肴品は保管所で厳重に管理され盗まれたり勝手に食べられたりしないようにと管理される。しかし元より味のバランスを崩さない程度に加えたマーマイト、これは栄養バランスを整える目的の為配給量が少なくては意味が無いことから相応の量を一度に供給しなければ十分に配られない。
だからこそミグラントの部隊として移動する際、戦車回収用及び輸送用大型牽引車スキャメル パイオニア改良型M70に物資を載せ、戦車の回収と引き換えに物資を降ろしていった。
「10日間は一日に一食付くってんだ。 その間は食ってやろうぜ」
「俺の分を一個12ポンドで売ってやってもいいぞ。 それ以上はゆずらねぇけどな」
数十トンの臨時供給で武器弾薬食料共に一時的に余裕が産まれ、辛い前線でも会話が久しぶりに弾む。そんな野戦司令部から整備された5両のM4中戦車が予定を繰り上げ出撃していった。
「戦車小隊出るぞ!」
エンジンをふかし排気ガスを噴き出させる音に整備兵は呆れ、真新しいM4中戦車が野戦司令部より整備兵が見届ける。
「まったく、大事に使えよな。 せっかく輸送されてきたってのに」
輸送されてきたM4中戦車、加工の手直し及び潤滑油等の差からエンジンは良く回り、足回り及び砲塔は軽快に稼働する。米国から直接供給された物よりミグラント国で一度再整備されたものは良く好まれた。
ミグラント国の専従部隊は特警隊・補給部隊・医療部隊として各戦地を回り、取り締まりとして酷く連合各国から嫌われた。
もちろんそれは 国際法 によって定められた犯罪行為の取り締まりをしているだけなのだが、やはり前線では蔑ろにされてしまう。もちろん守るために努力をしている士官級も決して少なくはない、それさえも戦場の狂気は容易く呑み込んでいくのだ。
ミグラント国が戦力を出してもほとんど変わることはなく多くの命が助かる事もない。ただしそれでも軍規の引き締め及び病人の数はある程度の減少を確認、それが戦意と戦力を整え戦線を僅かに押し上げていく。
フランス戦域デポ群
各国の戦車や車両が集まる都合上、フランス国内に各国のデポが出来上がり兵器の整備や修理が行われている。
その中にミグラント国のデポも存在し、24時間4交代制でM4中戦車から鹵獲されたドイツ兵器まで持ち込まれ整備・修理が行われている。許されている範囲の部品はミグラント製が使用され、オイル・グリス・フィルター等はミグラント国製が組み込まれていた。
「M4が10台、ファイアフライが2台、たしかに受領します」
米国製の輸送トラックが引き取り工場から前線へと運んでいく。どのデポでも戦車や装甲車類が運び込まれているのだが、ミグラント国には主にM4中戦車が送られていた。
「ロイヤルティーガーはやはり難しいですか」
英国陸軍からの依頼、運び込まれた中でもM4は確かに欧州の戦車の中では壊れにくく扱いやすく運用しやすい。
その為新開発の英国製である 58.3口径17ポンド対戦車砲 を積んだファイアフライを特に重視され、急遽換装された後に前線へと送られている。
それでもやはり強固なドイツ戦車は脅威であり、仕留められるファイアフライも装甲は薄い為条件下次第ではほぼ相打ち覚悟となる。数発は耐えられ仕留められる砲を持つ戦車を必要としていた。
「前線で同胞から誤射される覚悟がお有りでしたら提供いたしますよ」
鹵獲車両はペイントや国章などで識別できると言っても、遠距離からでは判別が難しく危険であることに違いはない。そして足回りは脆弱でエンジンは非力と欠点は多く、運用するのは簡単ではない。
「やはり、難しいですか。 ファイアフライの改修案については、やはり砲弾の供給に問題がある為これ以上は難しくなります」
M4中戦車は後方に修理で送られて来たものを少数改修している。しかし砲弾の種類が異なる為補給部隊に負担があり、その為にこれ以上の生産は停止となった。
連合軍はノルマンディーから上陸しパリを目指し戦線を拡大しながら侵攻中、順調なのは入念に準備が為され上陸箇所の擬装までした作戦が成功したことになる。擬装としてドイツから諜報されている中で海岸での爆弾設置訓練を行い、海岸地域へ事前砲撃など他の場所で行い敵部隊を引き付けるまで行っていた結果であった。
さらに前準備としてレジスタンスやパルチザンの練成や物資提供によって活動が活発化、各地での活動によってドイツ軍は動きを制約されてしまい、十分な抵抗戦線を敷く体制を取れずという理由もある。
他国を武力を持って占領するという事はそれだけのリスクが伴うということだ。むろん武力ではなく経済力でもだが。
「俺達で取り戻すんだ! 独逸製だろうと英国製だろうとあるものはなんでも使用しろ!」
「行け! 十分だ! このまま一気に押し込め!」
「「おぉぉぉぉ!」」
秘密裏に輸送された小型銃器やドイツ軍から強奪した銃器、そして火炎瓶などを使い夜間警邏している独逸兵に始まり、徐々にその規模は少人数の分隊から小規模駐屯地へと広まる。強奪される銃器や装甲車はさらなる襲撃に利用され、鎮圧のために武力を持って独逸兵士や武装親衛隊が弾圧を行い、さらに広がる不平不満とレジスタンス参加者、野火よりも遥かに激しく広範囲へと増していくレジスタンス活動は止まる事はない。
内部に不安定を抱える中で海峡で発生している過酷な航空戦、互いに民間工場地域への爆撃まで広がり苛烈化したことで被害を出しながらであったがとうとう英国が押し切り制空権を奪取した。お互いに止血を行わない・行えない地獄の戦争、数の不利を補う戦略も兵器も有限であった独逸にとって、一つの戦線が大きく崩壊を起こしてしまった現在対応が遅れている。国力を遥かに超える段階まで戦線を拡大し過ぎてしまったのだ。
「再軍備・再編成を行う。 我々は屈することなく、独逸に対し行動を行う」
フランス北部侵攻としてパリ開放に伴い、フランス軍の再軍備化と軍の再編宣言と共に米軍や英国から武器の供給を受け過半数を対ドイツ戦線、少数をアフリカ戦線へと植民地奪還に向け各地の奪還に向かい動き始めた。奪われた植民地もまたフランスのものであるという自負、整え直すとともに奪還へ動くのは当然であった。
パリを開放されたドイツ軍とて、手堅く丁寧に細かくまとめられた強固であり非常時対応も決められていたのだが、それも突破されたとき立て直すには独逸の国力には余りにも戦線が広大過ぎた。そもそも数で負けているからこそ、徹底して戦略を練り準備を進めて防衛していたのだ。
ミグラント国は英国本土に何往復もして物資、英国が正当に依頼を出したことで戦車に榴弾砲と武器弾薬を送り届け続けた。短期間ならば一気呵成に突破し続けられるだけの物資は蓄えられている。
ミグラント国は正式参戦に伴い赤十字への支援を取りやめ、補給部隊を連れ欧州戦線に展開し現在北部 戦線前線へと到着し自前の部隊と共に野戦陣地において治療を行っていた。
「歩ける怪我人は最後尾の車両に。 重傷者は歩かせなくていい こちらから行く」
装甲車に集められた医薬品と医療知識を持った兵士、重症者も多く助けられない人間は多いが、それでも可能な限り救うためである。
「タンク車両から水をもってこい! 傷口が汚れたままで消毒と縫合できるか!」
「ふむ。 運よく貫通した上に処置した奴が上手かったようだ。 これなら足が腐れ堕ちる事もなく済む。 後方で再手術すれば切断する必要もないだろう」
「こりゃわるいもん食ったな。 一時後方の病院で治療が必要だ。 まったく何を食ったか話せ」
軽傷や重症ならまだ良いのだが、やはり助けられない者もいる。人体の酷い損傷や重病となると、専門病院ならまだしも前線の野戦設備さえまともにない場所ではどうしようもない。
「すまん。 助ける術がない」
治療が終わった重傷者は担架に載せられ、助けられない者は強い鎮痛剤と睡眠薬だけが投与され静かに眠らされる。せめて最後は安らかな眠りを。
すでに死んでいる者は身だしなみを最低限整えられ、死体袋に納められ後方へと送られる。
医療に関わる職務が進む中、レヴィア伯として特警務隊としての任務、戦争犯罪の裏取が出来た部隊を取り囲み捕縛の体勢に入っていた。
「申し開きは聞きませんよ。 捕虜虐殺、司令部の命令を無視し小隊を単独突出させ全滅、民間人婦女子への暴行。 以上罪状を持って職務不適格及び犯罪者として捕縛します」
野戦司令部において中佐及び参謀2名が捕縛され、補給部隊と共に司令部より派遣されてきた交代の3名と入れ替えられ本国で処罰を受けるために後方へと送られる手はずとなっていた。
ただしそれだけで終わりと言う訳にはいかない。彼らの行為を見咎めた事で意図して潰された小隊へ保証が無ければ兵士達は納得しない。
「今回、情報を送り咎めた貴官らは職務を全うし軍人である。 そして隠すために小隊に更迭され前線で潰された少佐及び配下の部隊には報酬が送られる事を通達します。 彼らが居たからこそ罰する事が出来たのです」
書面に纏められた通達内容は野戦司令部だけではなく、補給物資と共に部隊へと伝えられ軍規の締め付けと臨時の武器弾薬食料の供給が行われた。
野戦陣地では兵士達がつかの間の休息を兼ね、通達文と共に送られてきたマーマイト入りチョコレートを食べていた。
「つまりどういうことだ。 もっと軍規を守れってことか?」
「あー、捕えた奴らを殺すなってことだが、逃げようと暴れた奴はどうすりゃいいんだ」
「まぁつまりは仲間と同胞を裏切らなきゃいい。 そして敵兵を虐めすぎるなってことだろ」
規律やルールと難しく考えるよりも、その程度の判断でも出来てしまえばそれはレヴィア伯の予定通りであった。そのような軽い気持ちで話せるよう、不安の元となる武器弾薬食料を臨時供給し安定させているのだ。
「そりゃそうか。 にしてもやはり米国のチョコは不味いが ミグラントのは美味いな」
「知ってっか。 米国のは意図して不味くしてるそうだぞ。 補給部隊に横領したり盗まれないようにだとよ」
「ちげぇねぇな。 ミグラントの補給部隊以外じゃ持ってかれちまうわ」
酒肴品は保管所で厳重に管理され盗まれたり勝手に食べられたりしないようにと管理される。しかし元より味のバランスを崩さない程度に加えたマーマイト、これは栄養バランスを整える目的の為配給量が少なくては意味が無いことから相応の量を一度に供給しなければ十分に配られない。
だからこそミグラントの部隊として移動する際、戦車回収用及び輸送用大型牽引車スキャメル パイオニア改良型M70に物資を載せ、戦車の回収と引き換えに物資を降ろしていった。
「10日間は一日に一食付くってんだ。 その間は食ってやろうぜ」
「俺の分を一個12ポンドで売ってやってもいいぞ。 それ以上はゆずらねぇけどな」
数十トンの臨時供給で武器弾薬食料共に一時的に余裕が産まれ、辛い前線でも会話が久しぶりに弾む。そんな野戦司令部から整備された5両のM4中戦車が予定を繰り上げ出撃していった。
「戦車小隊出るぞ!」
エンジンをふかし排気ガスを噴き出させる音に整備兵は呆れ、真新しいM4中戦車が野戦司令部より整備兵が見届ける。
「まったく、大事に使えよな。 せっかく輸送されてきたってのに」
輸送されてきたM4中戦車、加工の手直し及び潤滑油等の差からエンジンは良く回り、足回り及び砲塔は軽快に稼働する。米国から直接供給された物よりミグラント国で一度再整備されたものは良く好まれた。
ミグラント国の専従部隊は特警隊・補給部隊・医療部隊として各戦地を回り、取り締まりとして酷く連合各国から嫌われた。
もちろんそれは 国際法 によって定められた犯罪行為の取り締まりをしているだけなのだが、やはり前線では蔑ろにされてしまう。もちろん守るために努力をしている士官級も決して少なくはない、それさえも戦場の狂気は容易く呑み込んでいくのだ。
ミグラント国が戦力を出してもほとんど変わることはなく多くの命が助かる事もない。ただしそれでも軍規の引き締め及び病人の数はある程度の減少を確認、それが戦意と戦力を整え戦線を僅かに押し上げていく。
フランス戦域デポ群
各国の戦車や車両が集まる都合上、フランス国内に各国のデポが出来上がり兵器の整備や修理が行われている。
その中にミグラント国のデポも存在し、24時間4交代制でM4中戦車から鹵獲されたドイツ兵器まで持ち込まれ整備・修理が行われている。許されている範囲の部品はミグラント製が使用され、オイル・グリス・フィルター等はミグラント国製が組み込まれていた。
「M4が10台、ファイアフライが2台、たしかに受領します」
米国製の輸送トラックが引き取り工場から前線へと運んでいく。どのデポでも戦車や装甲車類が運び込まれているのだが、ミグラント国には主にM4中戦車が送られていた。
「ロイヤルティーガーはやはり難しいですか」
英国陸軍からの依頼、運び込まれた中でもM4は確かに欧州の戦車の中では壊れにくく扱いやすく運用しやすい。
その為新開発の英国製である 58.3口径17ポンド対戦車砲 を積んだファイアフライを特に重視され、急遽換装された後に前線へと送られている。
それでもやはり強固なドイツ戦車は脅威であり、仕留められるファイアフライも装甲は薄い為条件下次第ではほぼ相打ち覚悟となる。数発は耐えられ仕留められる砲を持つ戦車を必要としていた。
「前線で同胞から誤射される覚悟がお有りでしたら提供いたしますよ」
鹵獲車両はペイントや国章などで識別できると言っても、遠距離からでは判別が難しく危険であることに違いはない。そして足回りは脆弱でエンジンは非力と欠点は多く、運用するのは簡単ではない。
「やはり、難しいですか。 ファイアフライの改修案については、やはり砲弾の供給に問題がある為これ以上は難しくなります」
M4中戦車は後方に修理で送られて来たものを少数改修している。しかし砲弾の種類が異なる為補給部隊に負担があり、その為にこれ以上の生産は停止となった。
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