《メインストーリー》掃除屋ダストンと騎士団長《完結》

おもちのかたまり

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モニカの屋根裏部屋

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静かな部屋。

屋根裏の窓から、都の景色を眺める。

…まだ、新しいツナギとマスクは来ない。

正確には、ギルドが差し止めているのか、渡されない。

これは困りましたね。

清掃屋である以上、防護服がなければ仕事にならない。感染症を甘く見てはいけない。しかし、ギルド側もわざと引き延ばしている節がある。

…休め、ということなのでしょうか。

モニカは、小さく息を吐いた。

屋根裏の部屋ここは、初めての仕事をこなした時の客である老夫婦が譲ってくれた部屋だった。

無人のアトリエ、その最上階の屋根裏部屋。とはいえ、屋根裏と聞いて想像するような狭苦しいものではない。広く、静かで、眺めが良い。少しずつ改装していき、自分好みに整えてきた居心地のいい空間。

住めば都とは、まさにこのことだろう。

…最近は、この都に出入りする客人もいるが。モニカは、ふと思い出した。

「そういえば、来ないですね。」

いつも週末には来るはずなのに。

騎士団長――レオポルド・エアハルト

週に一度、食事をしに来ていたのに、今回は来ない。モニカは、ぼんやりと窓の外を見つめながら、静かに考えた。

どうしたのでしょうか…。忙しいのでしょうか?

そう考えて、また静かに息を吐く。

まあ、来ないなら来ないで、仕方ありません。

――だが、この時のモニカはまだ知らない。

レオポルドが今、どんな状態になっているのかを。

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